こちらのコラムでは「キングスポーツの予想結果」とは別に、客観的な視点でのレース回顧をお届けしています。それこそが「明日の夢馬券獲得」の糧となると考えています。
もちろん、会員の皆様も、回顧を読んで頂く中で競馬の引き出しをドンドン増やして頂きたい。間違いなく、今後の競馬ライフは充実したものになりますのでご活用ください!
勝負の明暗 はここだった!
【回顧】朝日杯フューチュリティステークス 2017 における勝負の明暗( キングS 予想含む )
まずは、会員様へお伝えしたコメント抜粋は下記の通りです。
?キングスポーツ編集長の軸馬解説(一部抜粋)
文句なしの「★」 3番タワーオブロンドン キングスポーツの信頼の証である「★」をつけての指名!それだけ自信がある事を強調しておきたい。 上がり3ハロン最速の脚で差し切りを決めた前走【京王杯2歳S】を含め、ここまで4戦3勝2着1回。その「結果」だけでも十分に強さを感じて頂けるだろうが、それに加えて「逃げて良し、差して良し」と脚質の自在性を示している点は、いかなる展開になっても驚けない2歳戦において、非常に強調できる材料だろう。 唯一、初めてのマイル挑戦を気にする声もあるようだが、スローペースだった前走でもキッチリと折り合っていたように、むしろ距離延長はプラスだと確信! ハッキリ言って、現時点では隙が見当たらない。勝つだけでは物足りない。あっさりと2歳王者へ!
3番★タワーオブロンドンに対して圧倒的な自信を抱き、指名したが、鞍上ルメール騎手が「かかった」と語ったように、スタミナをロスして伸びきれず3着に。一方で、優勝したダノンプレミアムに関しては、以下のような決断を下した。
危険な人気馬 1番ダノンプレミアム 「完璧なレースをしすぎている」点こそが最大の弱点。新馬圧勝、前走の重賞【サウジアラビアRC】 の勝ち振りは素晴らしいが、いずれも楽に好位確保から直線でスッと抜け出す横綱相撲。 だが、G1でここまで完璧なレースができるだろうか?全ての馬が「本気で勝ちにいく、つまりは人気馬を潰しにくる」のがG1。ダノンプレミアムは格好の標的だろう。 もしスムーズに行けなかったら?もし道中で揉まれたら?考えるほど不安要素が増え「危険」を確信するに至った。
ハッキリ言って、プロとして「2強」の選択をミスしたことは本当に恥ずかしいし申し訳なく思う。
馬券そのものは、上位3頭で決まる「超鉄板決着」の堅すぎる配当だったこともあり「穴のキングスポーツ」が射止められる馬券ではなかったと考えているが、それも含めて負けは負け。
こういったこと全てを包み隠さずに公開することも、プロとしての責任であると考えている。
だが、キングスポーツは決してこのままでは終わらない。創業以来、何度も何度も恥をかき、しかし屈することなく糧にして、這い上がってきたからこそ、今のキングスポーツがある!
先日のジャパンカップ 2017 で悔しい思いをした後、すぐに翌週のチャンピオンズカップ 2017 で馬連4140円の高配当を獲り返したように、今週の有馬記念での逆襲にどうぞご期待頂きたい。
?1着ダノンプレミアム・・・あとは距離だけ
この馬の強さに関しては、実際にレースをご覧になった方なら一目瞭然だろう。恐ろしい馬が現れたものだ。私が何か語るよりも、皆様がこの馬の輝かしい未来を想像して楽しんで頂けたらよい。
桁違いの能力を大前提とした上で、敢えてケチをつけるなら「距離」になるだろうか。
デビュー戦を1800Mで使った馬(つまり陣営が長い距離を意識している馬)にしては、それよりも短い今回のマイルでも気持ちが前に行く場面を見せるなど、陣営の意気込みと、馬の本質に少々ずれがあるのか。(あくまでも現時点では)未来の名将・中内田調教師が、どのように馬を育てていくのか?注目したいところだ。
?2着ステルヴィオ・・・勝ち癖をつけてくれ
?3着タワーオブロンドン・・・マイルは長いか
2着のステルヴィオは、エンジンのかかりが遅い点が災いし、直線では鋭く伸びて追い込んだものの、終わってみれば2着。前走のサウジアラビアRCに続いて、ダノンプレミアムの敗れた。
鞍上のCルメール騎手が「マイルは短い」と語っているが、確かにもう少し距離が延びれば面白いかもしれない。(恐らく父ロードカナロアよりも、母父でジャパンカップも制したファルヴラヴの影響が強く出ているのだろう)
だが、毎回、後ろから鋭い脚を追い込みながら、勝利にまでは至らない、ひとつ上の世代のリスグラシューのような馬もいる。そういった状況から脱却するためにも「勝ち癖」をつけてほしいものだ。そうすることで、ダノンプレミアムの真のライバルへと上り詰められるのではないだろうか。
一方、予告の★穴馬タワーオブロンドンに関しては、ルメール騎手の語る「もう少し短い距離の方が良い」という言葉を認めなくてはいけない。
前走の京王杯SCではキッチリと折り合っていたから「マイルでもいける」と考えたが、これは相手のレベルが低く、厳しく揉まれなかったことで、余裕を持てたということなのだろう。レベルの高いG1で周囲がガツガツくれば、やはり本来の激しい気性が顔を出してしまう。
馬の気性、特に経験の浅い2歳馬の気性を見抜くというのはなかなか難しいものだが、改めてひとつ勉強させてもらった思いだ。これを決して無駄にはしない!
【朝日杯フューチュリティステークス 2017】を見逃した方は下記からご覧下さい。
【朝日杯フューチュリティステークス 2017】のレース後の関係者のコメント
レース後のコメント
1着 ダノンプレミアム(川田将雅騎手)
「無事にこの馬の強さを見せられて良かったです。ここ2戦、新馬戦からいい内容を見せていましたから、そのリズムを維持しようと思っていました。ゲートから気持ちが強かったのでなだめながら、”大丈夫だよ”と伝えながらのレースでした。直線に向いて道は見えましたので、強いレースをしようとゴーサインを出したら、いいトビ、いい加速、期待通りのレースでした。素晴らしいメンバーの中、ここに手が届いたことは素晴らしいですね。賢い馬で、強さのポイントはそこにあります。デビュー戦は1800mでしたが、マイルの朝日杯FSを目標にしましたので、来年は距離を延ばしていかなければいけません。とにかく厩舎にとっての初のGIを取れたことも喜ばしいですね」
(中内田充正調教師)
「元々スタートセンスのいい馬で、いつも通りのスタートでした。事前に川田騎手とは、王道の競馬を、と話していましたから、川田騎手もそのように乗ってくれました。期待していた馬ですし、とにかく順調に来ていましたし、期待通りに走ってくれました。まだ成長の余地を残していますが、完成度は高いと思います。今後、距離をもっと延ばしていければと思います。目指すところは一つ、クラシック目指して、ステップレースを使って皐月賞か本番直行かは、オーナーサイドと相談して決めたいと思います」
2着 ステルヴィオ(C.デムーロ騎手)
「直線、狭いところがありましたが、加速するのに時間の掛かる馬ですから、現状、1600mは短いと思います。来年、距離を延ばしていけばGIでも好勝負出来る馬だと思います」
3着 タワーオブロンドン(ルメール騎手)
「いい競馬でした。でも少し引っ掛かりました。その分、すぐに反応出来ませんでしたが、また伸びてくれました。もう少し短い距離の方がいいと思います」
4着 ケイアイノーテック(幸騎手)
「最後はしっかり伸びてくれましたし、能力は高いですね。勝った馬が強かったです」
5着 ダノンスマッシュ(福永騎手)
「スタートでトモを落としたのか躓いてしまい、落馬しかかりました。ペースが流れませんでしたから、アクシデントが痛かったです。それでも終いまで伸び続けていますし、普段はスタートのいい馬ですから、今日は残念です」
6着 ファストアプローチ(シュミノー騎手)
「調教に2週跨り、手応えはつかんでいました。2番手で上手に競馬が出来ましたし、いい展開に持ち込めたと思ったのですが、久々の分でしょうね。人気はありませんでしたが、結果を出したかったので残念です」
7着 カシアス(浜中騎手)
「1度使ってテンションが落ち着いていました。スムースによく走ってくれました」
10着 アサクサゲンキ(武豊騎手)
「折り合いがついていましたが、距離が長すぎました。この馬はスピードを生かす方がいいですね」
12着 ライトオンキュー(四位騎手)
「ゲートでトモをすべらせるようなところがありました。それよりここでは相手が厳しいですね」
(via ラジオNIKKEI )
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