こちらのコラムでは「キングスポーツの予想結果」とは別に、私たちなりの視点で、レース回顧をお届けしています。それこそが「明日の夢馬券獲得」の糧となると考えています。
もちろん、会員の皆様も、回顧を読んで頂く中で競馬の引き出しをドンドン増やして頂きたい。間違いなく、今後の競馬ライフは充実したものになりますのでご活用ください!
毎日王冠 2023 の回顧&未来の主役
2023年10月 8日(日) 4回東京2日 天候 : 曇 馬場状態 : 良
【11R】 第74回毎日王冠
3歳以上・オープン・G2(別定) (国際)(指定) 芝 1800m 12頭立
着 | 枠 | 馬 | 馬 名 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | タイム | 着差 | 通過順位 | 上3F | 人 | 調教師 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 5 | 6 | エルトンバローズ | 牡3 | 55 | 西村淳也 | 1.45.3 | 04-04-04 | 33.8 | 4 | (栗)杉山晴紀 | |
2 | 7 | 10 | ソングライン | 牝5 | 57 | 戸崎圭太 | 1.45.3 | ハナ | 04-07-06 | 33.5 | 1 | (美)林徹 |
3 | 1 | 1 | シュネルマイスター | 牡5 | 58 | ルメール | 1.45.3 | ハナ | 09-10-10 | 33.3 | 2 | (美)手塚貴久 |
4 | 4 | 4 | アドマイヤハダル | 牡5 | 57 | 田辺裕信 | 1.45.4 | 頭 | 11-11-11 | 33.1 | 7 | *(栗)大久保龍 |
5 | 6 | 7 | ウインカーネリアン | 牡6 | 57 | 三浦皇成 | 1.45.6 | 1 1/2 | 01-01-01 | 34.4 | 5 | *(美)鹿戸雄一 |
6 | 3 | 3 | ノースザワールド | 牡5 | 57 | 横山和生 | 1.45.7 | 1/2 | 07-07-06 | 33.9 | 12 | *(栗)大久保龍 |
7 | 6 | 8 | ジャスティンカフェ | 牡5 | 57 | 横山典弘 | 1.45.8 | 1/2 | 12-12-12 | 33.2 | 3 | (栗)安田翔伍 |
8 | 2 | 2 | エエヤン | 牡3 | 56 | M.デム | 1.45.9 | 3/4 | 03-04-04 | 34.3 | 6 | (美)伊藤大士 |
9 | 7 | 9 | バラジ | 牡4 | 57 | 横山武史 | 1.46.0 | 1/2 | 04-07-06 | 34.3 | 10 | *(美)鹿戸雄一 |
10 | 5 | 5 | バビット | 牡6 | 57 | 内田博幸 | 1.46.3 | 2 | 02-02-02 | 35.0 | 9 | (栗)浜田多実 |
11 | 8 | 12 | デュガ | 牡4 | 57 | 川田将雅 | 1.46.7 | 2 1/2 | 09-06-06 | 35.0 | 11 | (栗)森秀行 |
12 | B8 | 11 | フェーングロッテン | 牡4 | 57 | 松若風馬 | 1.47.0 | 1 1/2 | 07-02-03 | 35.6 | 8 | (栗)宮本博 |
貴方は「エルトンバローズの勝利」をイメージできた?
今回の【毎日王冠】において、エルトンバローズの「優勝」をハッキリとイメージされていた方はどれだけいただろうか。
恐らく、単勝や、3連単でエルトンバローズ1着固定の馬券を買われていた方以外は、優勝は意識になかったと思う。
なぜ、イメージできなかったか?
もちろん、エルトンバローズの実績の部分(過去、唯一左回りを走った中京で惨敗)もあるだろうが、それ以上に
「人気3強(ソングライン、シュネルマイスター、ジャスティンカフェ)で堅いレース。伏兵が絡んでも3着のヒモくらいまで」
だと考える方が多かったのではないかと推測する。
そのあたりはオッズに表れている。
特にG1ウイナーでもあるソングライン、シュネルマイスターの評価は高く、彼ら2頭での馬連オッズは「驚きの2.9倍」
だが、結果としては、彼らがスムーズさを欠いた部分はあったとはいえ、2&3着に終わっている。
実は全く堅くなかった
一方で、エルトンバローズが勝っただけではなく、実はキングスポーツの予告の穴馬でもあった、7番人気の伏兵☆アドマイヤハダルが4着に好走。上がり3ハロンで最速の脚を繰り出し、3着をアタマ差まで追い詰めている。
さらに、3強の一角ジャスティンカフェは掲示板にさえ乗れず。7着に敗れてしまった。
この結果を受けて、私が強く思うのは
ということ。
今回のレースで馬券を射止められたのは、あるいは射止められた可能性があったのは、レース前の段階で「堅くない。波乱の可能性もある」という大局観を持てた人だけ。
手前味噌ながら、私たちも「波乱あり」だという大局観を持っていた。だからこそ、7番人気馬を☆穴馬として予告したのだ。
大局観を磨くべし
もちろん、アドマイヤハダルは4着までだから、馬券は射止められなかった。その点は猛省している。
それでも、大事なことは「正しい方向(荒れる予想)を見ていた」ということ。
競馬はギャンブル。僅かな的中の可能性を、勝利へと繋げていくゲームだ。
当然、的中の可能性の数が多ければ多いほど、勝利の数も増えていく可能性が高い。
だから、私たちも地道に、少しでも的中の可能性を増やすために、常日頃から「大局観」を磨いているのだ。
大局観の重要性は、回顧のコラムにおいては、以前から強調した点なので、覚えてくださっている方も多いだろうか。
ひょっとしたら、出走する1頭1頭を愚直にチェックされる方もいるかもしれないが、まずは大局観、全体像を意識して腹を括る!その上で最終的な決断へ!皆様も、ご自身で予想される前には、常に意識してほしい。
ちなみに、G1【秋華賞】の大局観については、公開中の狙いの記事で書いているので、ぜひ、合わせてご覧いただきたい。
秋華賞 2023 狙い
こんな走りができるとは
最後に、未来の主役について。
まともに考えれば、やはり2&3着の2頭が強いし、勝ち馬にも将来性を感じるが「予想を超えた走り」をしてくれたという点では、私たちの穴馬でもあった
4着アドマイヤハダル
正直に申し上げよう。
アドマイヤハダルは、当然好走する可能性が高いと考えていたが、ただ、レースぶりのイメージは少々違った。
もう少し前々で勝負をして、かつて【皐月賞】でも4着に入った経験のあるスタミナを、1800Mの舞台でライバルに見せつけるのではないかと考えていた。
それが、まさか、これだけのメンバーを相手に、上がり最速の脚を使うとは、、、
考えてみれば、5歳馬とはいえ、1年以上の休養を経験しているように、馬体減りはしていない。それだけに、今が伸び盛りなのかもしれない。
G1での勝ち負けとなると何とも言えないが、2000M前後のG2、G3ならいつ勝っても驚けないと思う。ぜひ、頭に入れておいてほしい。
京都大賞典 2023 の回顧&未来の主役
2023年10月 9日(祝) 2回京都3日 天候 : 曇 馬場状態 : 重
【11R】 第58回京都大賞典
3歳以上・オープン・G2(別定) (国際)(指定) 芝・外 2400m 14頭立
着 | 枠 | 馬 | 馬 名 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | タイム | 着差 | 通過順位 | 上3F | 人 | 調教師 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 5 | 7 | プラダリア | 牡4 | 57 | 池添謙一 | 2.25.3 | 03-03-03-02 | 35.6 | 5 | (栗)池添学 | |
2 | 4 | 6 | ボッケリーニ | 牡7 | 57 | 浜中俊 | 2.25.3 | クビ | 05-05-05-04 | 35.3 | 3 | (栗)池江泰寿 |
3 | 3 | 4 | ディープボンド | 牡6 | 57 | 和田竜二 | 2.25.4 | 3/4 | 09-08-09-09 | 35.1 | 1 | (栗)大久保龍 |
4 | 5 | 8 | ヒンドゥタイムズ | セ7 | 57 | 団野大成 | 2.25.5 | クビ | 07-08-09-06 | 35.3 | 9 | (栗)斉藤崇史 |
5 | 7 | 12 | アフリカンゴールド | セ8 | 57 | 国分恭介 | 2.25.5 | クビ | 01-01-01-01 | 36.1 | 10 | *(栗)西園正都 |
6 | 3 | 3 | マイネルウィルトス | 牡7 | 57 | M.デム | 2.25.7 | 1 | 13-13-12-12 | 34.9 | 8 | (栗)宮徹 |
7 | 2 | 2 | ヴェラアズール | 牡6 | 59 | 松山弘平 | 2.25.7 | クビ | 12-12-11-11 | 35.0 | 6 | (栗)渡辺薫彦 |
8 | 6 | 9 | ビッグリボン | 牝5 | 55 | 西村淳也 | 2.26.2 | 3 | 05-05-05-06 | 36.1 | 7 | (栗)中内田充 |
9 | 6 | 10 | ヒートオンビート | 牡6 | 58 | 川田将雅 | 2.26.3 | クビ | 07-07-05-06 | 36.2 | 4 | (栗)友道康夫 |
10 | B7 | 11 | ウインマイティー | 牝6 | 55 | 松若風馬 | 2.26.4 | 3/4 | 03-04-03-04 | 36.5 | 12 | *(栗)西園正都 |
11 | 8 | 14 | アイアンバローズ | 牡6 | 57 | 北村友一 | 2.26.7 | 1 3/4 | 02-02-02-02 | 37.0 | 13 | (栗)上村洋行 |
12 | 4 | 5 | インプレス | 牡4 | 57 | 藤岡佑介 | 2.28.2 | 9 | 09-08-05-10 | 38.0 | 11 | (栗)佐々木晶 |
13 | 8 | 13 | ゼーゲン | セ8 | 57 | 藤岡康太 | 2.28.4 | 1 1/2 | 14-14-14-13 | 37.3 | 14 | (美)堀宣行 |
止 | 1 | 1 | ブローザホーン | 牡4 | 57 | 菅原明良 | 09-08-12-14 | 2 | (美)中野栄治 |
当然の上位3頭
まず最初に正直に申し上げるが、今回の【京都大賞典】は、あまり回顧することがない。
決して手抜きをしようということではないよ!(いや、3つも重賞があるから、少しでも楽をできるとありがたいか、、、笑)
実は、今回のような条件になったら
という結果だったのだ。
具体的には、想像以上に「重い馬場になってしまった」という点。
本来なら、開幕週の馬場、またスロー濃厚のメンバー構成ということもあり「時計の速い決着&瞬発力勝負」になるのではないかと思われた。
ヨーイドンの勝負になれば、馬の格を問わずに、瞬発力自慢の馬は浮上することができる。
だが、かなり雨が降ったようで、開幕週にもかかわらず重馬場。時計も2分25秒台。上がりも、最速のマイネルウィルトス以外は、いずれも35秒台以上かかってしまった。
シンプルに宝塚組
要するに、極めてタフなレースだった。
そうなると、上半期で最もハイレベルなレースの一つ、イクイノックスが優勝&世界のスルーセブンシーズが2着に激走した【宝塚記念】の好走組にチャンスが訪れるのは当然。
上位3頭は、その【宝塚記念】の5~7着馬。
その時の8着馬ヴェラアズールも、59キロさえ背負っていなければ、恐らく上位争いに絡んでいただろう。
一方私たちは【毎日王冠】で「荒れる可能性あり」と読み切ったのに対し、こちらでは、馬場を読み切ることができなかった。
開幕週ということで、もう少し水はけが良いかと思ったが、、、
ただ、この結果は決してムダにしない。競馬は、1週1週が全てではない。必ず、未来へと繋がっていくのだ。
京都の水はけを過信できないことは、今後降雨があった時には必ず活かせる。
また、実績組が強さを発揮したレースの中で、7歳ながら4着に入ったヒンドゥタイムズの底力も再確認できた。G3くらいなら、今後勝つチャンスもあるだろうし、遅ればせながらの未来の主役に指名したい。
さあ、皆様と一緒に次の勝利を掴めることを楽しみにしている!
サウジアラビアRC 2023 の回顧&未来の主役
2023年10月 7日(土) 4回東京1日 天候 : 晴 馬場状態 : 良
【11R】 第9回サウジアラビアロイヤルカップ
2歳・オープン・G3(馬齢) (国際)(特指) 芝 1600m 9頭立
着 | 枠 | 馬 | 馬 名 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | タイム | 着差 | 通過順位 | 上3F | 人 | 調教師 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 2 | ゴンバデカーブース | 牡2 | 56 | 松山弘平 | 1.33.4 | 09-09 | 33.5 | 3 | (美)堀宣行 | |
2 | 3 | 3 | ボンドガール | 牝2 | 55 | 川田将雅 | 1.33.7 | 2 | 07-06 | 34.1 | 1 | (美)手塚貴久 |
3 | 1 | 1 | シュトラウス | 牡2 | 56 | ルメール | 1.33.7 | クビ | 06-03 | 34.3 | 2 | (美)武井亮 |
4 | 7 | 7 | レーヴジーニアル | 牡2 | 56 | 横山和生 | 1.33.8 | 3/4 | 01-01 | 34.6 | 4 | (栗)松永幹夫 |
5 | 4 | 4 | エコロマーズ | 牡2 | 56 | 戸崎圭太 | 1.34.3 | 3 | 08-06 | 34.6 | 5 | (栗)牧浦充徳 |
6 | 6 | 6 | ウインアクトゥール | 牡2 | 56 | 横山武史 | 1.34.7 | 2 1/2 | 04-03 | 35.3 | 6 | (美)栗田徹 |
7 | 8 | 9 | マイネルブリックス | 牡2 | 56 | 津村明秀 | 1.34.8 | 1/2 | 04-06 | 35.2 | 8 | (美)黒岩陽一 |
8 | 5 | 5 | ハッピーサプライズ | 牡2 | 56 | 大野拓弥 | 1.35.1 | 2 | 02-02 | 35.8 | 9 | (美)佐藤吉勝 |
9 | 8 | 8 | マリンバンカー | 牡2 | 56 | 岩部純二 | 1.37.3 | 大差 | 02-03 | 37.9 | 7 | (美)南田美知 |
大事なのは「今後」
グランアレグリア、サリオスら、数多くの後の活躍馬を輩出した、誰もが認める出世重賞。
そんなレースらしく、今年も「大器」と噂される面々が集結。
中でも1~3番人気に推された3頭の新馬戦での勝ちっぷり、あるいは最近の調教での動きは際立っていた。
それだけに、結果として、彼ら3頭が上位を独占したのは当然だと思う。
だが、問題は「これから」だ。
ボンドガールは牝馬だが、ひとまず性別は抜きに、今後の活躍を予想してみたい。
やはりポイントは気性
見事な差し切りを決めた勝ち馬に対し、折り合いを欠いたことで明らかに本来の力を出し切っていない2&3着馬。
難しい比較ではあるが、個人的には、少なくとも来年前半くらいまでなら、そのまま勝ち馬ゴンバデカーブースを評価すべきだと思っている。
理由は極めてシンプルで、気性面の差。
感覚的な部分になってしまい恐縮だが、2&3着馬の気性の若さは、そう簡単に改善するものではないように感じる。
どれだけの爆発力を備えていようとも、それを発揮できるだけの気性がなければ、勝負にならないのは当然。
対して勝ち馬は、前走の逃げ切りに対し、鞍上の「リズム重視」の思いから、結果として後からのレースになったが「当たり前」のようにレースをしていた。
相当、大人びているように感じるし、もちろんそれなりの爆発力もある。現状でベスト距離は読み辛いが、G1での活躍の可能性は十分だろう。
勝ち馬でも素直に未来の主役に指名し、楽しみを持って注目していきたい!
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