皆様こんにちは。スタッフの中田です。
さて、先週私が記した武幸四郎・新調教師についてのコラムの続編になるでしょうか。
武幸四郎・新調教師が「来る人」だとすれば「去る人」もいます。
2018年２月末で定年を迎える調教師は10名。
彼らは、ここ数年のリーディング上位に顔を出している訳ではありません。
しかし、競馬に限った話ではないでしょうが、先人たちが築き上げてきた「道」があるからこそ、若い世代は思う存分に働けるのだと思います。
そして若い世代から、更に下の世代へと道は繋がれ、そこに伝統が生まれます。
グラスワンダーの尾形充弘調教師やテイエムオペラオーの岩元市三調教師など、10名は、いずれも日本競馬界に名前を残す程の活躍をし、道を作ってきた人達です。
そんな彼らが競馬界を去る前に、功績を見直し、最後の一ヶ月の激闘を応援したい！そんなことを思いました。（馬券とはまた別ですが・・・）
一度のコラムでは書ききれないので、本日は３名！
是非、皆様も彼らの名前を頭に入れて、来月、２月競馬をご覧頂けると嬉しいです。
小島太調教師（通算472勝）
現役時代は「サクラ」の主戦として大活躍！「華のある騎手」の象徴的な存在でしたが、調教師に転身してからは、良い意味で裏方に徹しているイメージでしたね。
それでも、ここ一番キッチリと仕上げる勝負強さは、現役時代の印象そのままでした。中でも、2002年の【ジャパンカップダート】において、人気薄のイーグルカフェを優勝させた瞬間は、今も頭に焼き付いています。
今週の【アメリカＪＣＣ】にも出走するディサイファが近年の主要馬。その鞍上・蛯名正義騎手が近年の主戦であることは下記のデータ（直近５年の騎手別勝利）からも明らかです。
引退までの期間、蛯名騎手が騎乗する馬は、勝負がかっているとみて間違いないでしょう。要注目ですね。
調教師戦歴・小島太 騎手別集計
| 騎手 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
|---|---|---|---|---|
| 蛯名正義 | 16- 8- 10- 82/116 | 13.8% | 20.7% | 29.3% |
| 四位洋文 | 9- 9- 10- 73/101 | 8.9% | 17.8% | 27.7% |
| 田中勝春 | 7- 12- 11- 95/125 | 5.6% | 15.2% | 24.0% |
| 内田博幸 | 7- 8- 3- 34/ 52 | 13.5% | 28.8% | 34.6% |
| 柴山雄一 | 6- 4- 1- 39/ 50 | 12.0% | 20.0% | 22.0% |
| 岩田康誠 | 5- 1- 4- 23/ 33 | 15.2% | 18.2% | 30.3% |
| 武豊 | 4- 11- 6- 53/ 74 | 5.4% | 20.3% | 28.4% |
| 柴田善臣 | 4- 8- 10- 63/ 85 | 4.7% | 14.1% | 25.9% |
| 田辺裕信 | 4- 2- 2- 26/ 34 | 11.8% | 17.6% | 23.5% |
| 武士沢友 | 3- 2- 1- 15/ 21 | 14.3% | 23.8% | 28.6% |
集計期間：2013. 1. 5 ～ 2017.12.28
ソート：着別度数順
加藤敬二調教師（通算471勝）
加藤敬二調教師と言えば、決して派手な存在ではありませんでしたが、一方で、突然大物を輩出する調教師、そんなイメージがありました。
何といっても。ノースフライトと、オークス馬・エリモエクセルでしょうね。
特にノースフライトは94年の【安田記念】＆【マイルＣＳ】の両マイルＧ１を完全制覇。【マイルＣＳ】は単勝1.7倍に応えてのものだけに、今でも「歴代最高のマイル女王」という評価でも良いかもしれません。父トニービンの種牡馬をしての実力を広めた功績も大きいです。
さて、近年の主力騎手を見ると。菱田、国分恭介、岩崎など若手の名前がズラリ。
若手騎手に積極的にチャンスをあげようとしていたことがわかります。自分の利益だけではなく「競馬界全体を見ていた人」そんな調教師に、最後の輝きが訪れることを祈っています。（ヒットザターゲットあたりが京都記念に出てくれると面白いな・・・。完全に個人の願望）
調教師戦歴・加藤敬二 騎手別集計
| 騎手 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
|---|---|---|---|---|
| 菱田裕二 | 4- 6- 5-43/58 | 6.9% | 17.2% | 25.9% |
| 幸英明 | 4- 4- 2-48/58 | 6.9% | 13.8% | 17.2% |
| 国分恭介 | 4- 0- 3-29/36 | 11.1% | 11.1% | 19.4% |
| 秋山真一 | 3- 8- 8-48/67 | 4.5% | 16.4% | 28.4% |
| 岩崎翼 | 3- 5- 5-45/58 | 5.2% | 13.8% | 22.4% |
| 小牧太 | 3- 2- 2-25/32 | 9.4% | 15.6% | 21.9% |
| 加藤祥太 | 3- 0- 1-42/46 | 6.5% | 6.5% | 8.7% |
| 城戸義政 | 2- 2- 2-33/39 | 5.1% | 10.3% | 15.4% |
| 浜中俊 | 2- 1- 2- 6/11 | 18.2% | 27.3% | 45.5% |
| 川須栄彦 | 2- 0- 3-53/58 | 3.4% | 3.4% | 8.6% |
集計期間：2013. 1. 5 ～ 2017.12.28
ソート：着別度数順
福島信晴調教師（通算351勝）
福島信晴調教師といえば、デビューから故障することなく51戦を戦った「鉄の女」イクノディクタスを管理していた印象が強いですね。
残念ながらＧ１勝ちを収めることはできませんでしたが、それでも腐ることなく、地道に調教師としての仕事をこなしていたからこそ、定年の前年となった昨年、重賞ウイナー・ダイアナヘイローに巡り合えたのかもしれませんね。
そのダイアナヘイロー、来週の【シルクロードＳ】に出走を予定しています。もちろん、鞍上は武豊。昨年の【スプリンターズＳ】以来の実戦にはなりますが、何かやってくれるかもしれません。
調教師戦歴・福島信晴 騎手別集計
| 騎手 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
|---|---|---|---|---|
| 田中健 | 10- 8- 11-137/166 | 6.0% | 10.8% | 17.5% |
| 幸英明 | 8- 7- 12-104/131 | 6.1% | 11.5% | 20.6% |
| 古川吉洋 | 7- 6- 6- 75/ 94 | 7.4% | 13.8% | 20.2% |
| 小牧太 | 5- 6- 6- 35/ 52 | 9.6% | 21.2% | 32.7% |
| 武豊 | 5- 2- 1- 6/ 14 | 35.7% | 50.0% | 57.1% |
| 水口優也 | 5- 1- 4- 43/ 53 | 9.4% | 11.3% | 18.9% |
| 高倉稜 | 4- 3- 2- 73/ 82 | 4.9% | 8.5% | 11.0% |
| 国分優作 | 3- 5- 8- 74/ 90 | 3.3% | 8.9% | 17.8% |
| シュタル | 3- 0- 4- 8/ 15 | 20.0% | 20.0% | 46.7% |
| Ｍ．デム | 2- 1- 5- 5/ 13 | 15.4% | 23.1% | 61.5% |
集計期間：2013. 1. 5 ～ 2017.12.28
ソート：着別度数順
まだまだご紹介したい調教師がいますので、来週以降もどうぞお楽しみに！
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