こちらのコラムでは「キングスポーツの予想結果」とは別に、客観的な視点でのレース回顧をお届けしています。それこそが「明日の夢馬券獲得」の糧となると考えています。
もちろん、会員の皆様も、回顧を読んで頂く中で競馬の引き出しをドンドン増やして頂きたい。間違いなく、今後の競馬ライフは充実したものになりますのでご活用ください!
勝負の明暗 はここだった!
【回顧】ホープフルS 2017 における勝負の明暗( キングS 予想含む )
まずは、会員様へお伝えしたコメント抜粋は下記の通りです。
?キングスポーツ編集長の軸馬解説(一部抜粋)
さあ、絶叫しようぜ! 9番☆サンリヴァル
文句なしの2戦2勝!ズバリ申し上げて、ゴール前の直線で絶叫するには、彼を軸にした馬連勝負以外ない。それぐらい、絶大な自信を寄せられる素質馬なのだ!その最大の根拠として、まず評価したいレースが、前走の【芙蓉S】である。今回のホープフルSと全く同じ舞台の中山芝2000mを既に快勝!このG1と同舞台を既に経験している事は、彼にとって絶対的なアドバンテージとなるだろう!!
⑨サンリヴァルは、無念の4着・・・。
絶好のスタートを切り、好位に取り付いて、絶好の手応えで直線に向くというアツい展開!会員の皆様は「いけぇ!粘れ!」という声を発した人も少なくないだろう。しかし、坂を迎えた時にはバテてしまい惜しくも4着に敗れてしまった。
それでも、私達はこの結果でも「負けて強し」と考えている。
何故ならば、スタート直後に5番トラインと12番ジュンヴァルロとのハナの争いにより、淀みないHペースとなり、逃げ&先行勢にとって苦しい展開となったからだ。実際にこの馬以外の好位勢は、全て掲示版を確保しておらず、完全に差し馬が有利な形となっていた。その中で、4着という結果は馬の力は本物だったのではないかという認識でいる。
来年のクラシック戦線においても、ぜひサンリヴァルの名前は覚えておいてもらいたい。
?1着タイムフライヤー・・・完成度が高く、自在性もアリ
これまで先行して押し切っていたが、今回は後方16番手からの競馬で一気に差し切っての勝利!
サンリヴァルのところでも触れたが、結果として差し有利の形と展開の利は確かにあったが、今の中山の芝で4コーナーから捲り気味に進出し、そのまま差し切るのは至難の業。能力の高さや流れを読んだCデムーロの技量はもちろんだが、同馬の現時点における完成度、そして展開に合わせた自在性を持ち得ていたからこそできた芸当でもあったと断言できる。
キャリアの浅い同士の一戦で、勝敗を分けたのはキャリア4戦、それもG1阪神ジュベナイルフィリーズで1番人気に支持されるロックディスタンスなどハイレベルな馬たちとの戦いを経験してきた点も大きいだろう。
来年の春にはダノンプレミアムや大器ワグネリアンと更なるライバルとの対決が待っているが、何処まで通用するのか今から楽しみでならない。
?2着ジャンダルム・・・距離は克服!さあ次はどこへ?
キングスポーツはこの馬の評価を下げていた。これまでマイル戦しか経験がなかった事や母が短距離タイプのビリーヴである事から危険な人気馬だと感じていたからだ。
しかし、乗る前から武豊騎手の「距離は問題ない」という発言通り、距離は克服!外枠からの競馬で、揉まれない形で運んだ武豊騎手の手綱捌きは素晴らしかったと思う。
しかし最初の向こう正面ではややかかり気味であった事、そして最後のゴール手前で脚が鈍った点からこの馬は2000mぐらいがギリギリのイメージ。
本領発揮するのは短距離からマイル路線なのではないかと感じている。強いことは間違いないが、今後、陣営はどのような路線を進む判断するのだろうか?
?3着ステイフーリッシュ・・・常識に囚われるな!
8番人気という低評価の中で0.2秒差の3着!勝ち馬タイをムフライヤーと同じように後方からポジションを上げていき、直線は目の覚めるようなキレ味を発揮した。
デビュー戦は勝ち時計も2分3秒7と非常に遅く、私達も評価を下げていたが、1000m通過が64秒台の中、瞬発力勝負で2着に2馬身半をつける圧勝。
前走の勝ち時計だけで馬の強さを判断するという常識に囚われていては穴を拾うことはできない。そして中山のステイゴールド産駒はやはり怖いということを改めて認識した。
?5着ナスノシンフォニー・・・ひょっとしたら主役に?
もしも貴方が「来年の牝馬クラシックにおける有力候補は?」と問われたなら、どのようにお答えになるだろう?
恐らく、大半の方は、先日の阪神ジュベナイルフィリーズでの上位入線組を挙げるのではないだろうか。実際に、優勝したラッキーライラックや2着のリリーノーブルらは、かなりの活躍をするだろう。
だが、今回のナスノシンフォニーの走りを目の当たりにし
「ひょっとしたら上に挙げた面々に絡んでくるのでは?」
と思わずにはいられないのだ!
結果は5着。だが「内容」において非常にインパクトがあった。
スタートでやや立ち遅れると、3コーナーでも窮屈になって手綱を引く場面があった。それにもかかわらず、4角12番手から、自慢の息の長い末脚を炸裂させ、5着にまで追い込んだ。
苦境にも屈指ない精神力と、一線級の牡馬相手でも全くヒケをとらない走力!とんでもない大器が潜んでいたものだ。
レース後、鞍上の吉田隼人騎手は「上積みは大きい!」と自信タップリに語っていたが、同感。今後を楽しみに、見守っていきたい。
【ホープフルS 2017】を見逃した方は下記からご覧下さい。
【ホープフルS 2017】のレース後の関係者のコメント
レース後のコメント
1着 タイムフライヤー(C.デムーロ騎手)
「ペースが速かったので慌てずに後ろからレースをしました。ジャンダルムの後ろでスペースが空くのを待っていました。距離も能力も十分足りると思います。身体に幼い所がありますが来年が楽しみです」
2着 ジャンダルム(武豊騎手)
「距離はまったく問題なくこなしてくれました。スタートしてから2ハロンくらいまでは行きたがりましたが、そこからは落ち着いてくれました。3戦目ということもあり最後は苦しくなりました。あそこまでいったら勝ちたかったです」
3着 ステイフーリッシュ(中谷雄太騎手)
「手応えが良くて勝てるとおもいました。負けたのはキャリアの差です。2戦目でこれだけのレースができていますから、来年が楽しみです。それにしても悔しいです」
(矢作芳人調教師)
「負けたのはキャリアの差です。反応できなかったが悔いです。能力の高さは証明できました。どこかで賞金加算を考えないといけないです」
6着 ルーカス(M.デムーロ騎手)
「とても残念でした。レース序盤にハミを噛んでしまいペースも少し速かったです。道中は折り合いがついていい手応えでいけました。まだまだ子供で中間にいろいろあったことも影響しました」
7着 マイハートビート(高橋義忠調教師)
「トモがパンとしてくれば良くなると思います。下がってきた馬の影響を受けたことも良くなかったです」
13着 フラットレー(C.ルメール騎手)
「4コーナーから反応がありませんでした。馬がまだやわらかいですし、ハーツクライの子なのでこれから良くなります」
15着 トーセンクリーガー(横山和生騎手)
「GIで初めての環境ですからね。先行した時と比べて雰囲気が良くなかったです。ベストは1600mくらいでしょうか。成長は感じています。このメンバーにもまれていい経験になったと思います」
(via ラジオNIKKEI )
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