こちらのコラムでは「キングスポーツの予想結果」とは別に、客観的な視点でのレース回顧をお届けしています。それこそが「明日の夢馬券獲得」の糧となると考えています。
もちろん、会員の皆様も、回顧を読んで頂く中で競馬の引き出しをドンドン増やして頂きたい。間違いなく、今後の競馬ライフは充実したものになりますのでご活用ください!
勝負の明暗 はここだった!
【回顧】根岸ステークス 2018 における勝負の明暗
成績・2018年1東2/11R 根岸S
2018年 1月28日(日) 1回東京2日 天候 : 晴 馬場状態 : 重
【11R】 第32回根岸S
4歳以上・オープン・G3(別定) (国際)(指定) ダート 1400m 14頭立
馬 | 馬 名 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | タイム | 着差 | 上3F | 人 | 単勝 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
14 | ノンコノユメ | セ6 | 58 | 内田博幸 | 1.21.5 | 34.2 | 6 | 10.5 | |
8 | サンライズノヴァ | 牡4 | 56 | 戸崎圭太 | 1.21.5 | ハナ | 34.6 | 1 | 3.0 |
6 | カフジテイク | 牡6 | 57 | 福永祐一 | 1.21.9 | 2 1/2 | 34.4 | 2 | 3.9 |
4 | マッチレスヒーロー | 牡7 | 56 | 吉田隼人 | 1.22.0 | 3/4 | 35.5 | 11 | 78.7 |
12 | ブルドッグボス | 牡6 | 57 | 岩田康誠 | 1.22.4 | 2 1/2 | 36.1 | 5 | 8.3 |
7 | キングズガード | 牡7 | 57 | 藤岡佑介 | 1.22.6 | 1 1/4 | 35.9 | 3 | 6.0 |
9 | モンドクラッセ | 牡7 | 56 | 柴田大知 | 1.22.7 | クビ | 35.9 | 10 | 73.2 |
3 | ブラゾンドゥリス | 牡6 | 57 | 丹内祐次 | 1.23.0 | 2 | 36.9 | 9 | 38.4 |
11 | ラブバレット | 牡7 | 56 | 松岡正海 | 1.23.2 | 1 1/4 | 37.4 | 12 | 84.2 |
5 | ノボバカラ | 牡6 | 56 | 北村宏司 | 1.23.2 | クビ | 36.6 | 7 | 34.8 |
1 | イーデンホール | 牡6 | 56 | 田辺裕信 | 1.23.8 | 3 1/2 | 36.5 | 13 | 126.3 |
2 | アキトクレッセント | 牡6 | 56 | 荻野極 | 1.24.5 | 4 | 38.1 | 4 | 6.2 |
10 | サイタスリーレッド | 牡5 | 57 | 石橋脩 | 1.24.8 | 1 3/4 | 39.1 | 8 | 37.3 |
根岸ステークスの位置づけとは何か?陣営毎に、多少の違いはあるにせよ、基本的には翌月に迫ったG1【フェブラリーS】へ向けてのステップレースということになるだろう。
実績豊富な馬ならば、ここで一度叩いて、本番へピークを持っていきたい!
「これから」の馬ならば、実績豊富な面々にどれだけ通用するのかをはかりたい!万が一勝利を掴めたら勢いに乗って大一番へ!
では、今回戦った面々の中に、本番で期待が持てそうな馬はいたのか?チェックしていきたい。
?1着ノンコノユメ・・・馬も!人も!完全復活!
何といっても、本番でもやってくれそうな予感を漂わせていたのは、この馬だろう。
結局のところ「強い馬は強い」ということか。
今回のノンコノユメの激走に関して、全ての答えはレース後の加藤征弘調教師コメントの中にある。
「良かった頃に戻ってきた感じです。体重が増えてきて、調教量も多くこなすことが出来ました。去勢した直後は大人しすぎましたが、ようやく仕草などが以前のようになってきました」
ご存知の方も多いと思うが、一昨年に去勢手術を行ったノンコノユメ。
激しい気性が、闘志に繋がっていた面もあったと思うが、去勢後は何だかおとなしい馬に。当然、調教もレースぶりも物足りないものとなり、結果が残せずにいた。
だが、何といっても、去勢前の3歳時には【ジャパンダートダービー】を勝ち、G1【フェブラリーS】でも2着に激走していた程の馬。備えているポテンシャルが違う!
上記コメントの通り、心身共に良い頃に戻ってきたのなら、結果が出て当然なのだ。
本番へ向けて体調さえ崩さなければ、順当に上位争いに加わる筈だ。
馬と同時に良いところを見せてくれたのが、鞍上の内田博幸。
後ろ有利の流れを見越した位置取りは完璧だったし、大井対決となった戸崎圭太との追い比べも、まるで気迫で相手を競り落とさんばかりの、凄まじい追いっぷりだった。
実は、今回のレースに限らず、今年の内田は迫力ある追い込みを次々と見せており、頼もしく感じていた。
ここ2年、勝ち星こそまずまずながら、重賞勝ち数が伸びていないことから物足りなく思っていたが、これなら完全復活と見てよいだろう。今年はかなりやってくれそうだ!
?2着サンライズノヴァ&3着カフジテイク・・・まだ良くなりそうな予感
ノンコノユメと同様に、後方待機からの直線勝負にかけた2頭。それぞれ2着&3着でゴールした。
レース後、サンライズの鞍上戸崎は「いいところでレースができた。よく伸びている」という旨のコメントを残し、カフジの福永は「馬場や流れはこの馬向き。最後までよく伸びた」という旨を。つまり、両者共に「出し切った」という感覚なのだろう。彼らのコメントを額面通りに受け取れば、本番での逆転は難しいということになる。
だが、私の目には、両馬とも、仕掛けられた際の反応が、本来のものからすれば、少々物足りなく見えた。仕上げ次第でまだまだ変わる可能性もあると思うので、調教は十分に吟味したい。
恐らく【フェブラリーS】は、先日の【東海ステークス】を制したテイエムジンソクが逃げ切りをはかるところを、今日の上位3頭を中心に、後方の馬が追い込みを狙う展開になる。
これまでのレースぶりから「テイエムがかなり有利か」とも思っていたが、今回の3頭の末脚を見せられると、能力的には互角か。
とすると、直前の天候や凍結防止剤を散布されている状況などをきちんと知ることが勝利の鍵となるだろう。これを想像するとゾクゾクする戦いが、2月には待っている!
【根岸ステークス 2018】を見逃した方は下記からご覧下さい。
【みんなのKEIBA 次回2月4日(日) 午後3時から生放送】
根岸S・GⅢは6番人気の⑭ノンコノユメが2年2ヵ月ぶりの勝利で重賞4勝目。1番人気⑧サンライズノヴァをハナ差で差し切り勝ち。3着は前年王者の⑥カフジテイク。3連単は2万200円。@fujitvkeiba pic.twitter.com/KAT1dbqADK— フジテレビ競馬 (@fujitvkeiba) January 28, 2018
【根岸ステークス 2018】のレース後の関係者のコメント
レース後のコメント
~レース後のコメント~
1着 ノンコノユメ(内田博幸騎手)
「脚抜きのいい馬場にしても、レコードタイムだとは思いませんでした。4コーナーの手前から慌てずに行き脚をつけながら、直線では砂を被らないよう外に出しました。最後の切れ味がある馬で、今日はそれを生かすことが出来ました。この勝利が次につながってほしいです」
1着 ノンコノユメ(加藤征弘調教師)
「良かった頃に戻ってきた感じです。体重が増えてきて、調教量も多くこなすことが出来ました。去勢した直後は大人しすぎましたが、ようやく仕草などが以前のようになってきました。次走のフェブラリーSでも今日のようなレースをしてほしいです」
2着 サンライズノヴァ(戸崎圭太騎手)
「ペースが流れていて、いいところでレースが出来ました。自分で仕掛けて行きながらも、よく伸びています」
3着 カフジテイク(福永祐一騎手)
「馬場や流れはこの馬向きでした。最後は相手を前に見ながらいい脚を使っているのですが、とらえ切れませんでした。それでも最後まで伸びていますし、これをきっかけにまた大舞台で頑張ってほしいです」
4着 マッチレスヒーロー(吉田隼人騎手)
「よく頑張っています。ペースが遅ければちょうどいい位置だったと思いますが、流れていたので…。(それでも、)自分の脚は使っています」
5着 ブルドッグボス(岩田康誠騎手)
「直線半ばまでは良かったのですが、ペースが速かった分最後はきつくなりました。距離は問題ないと思います」
6着 キングズガード(藤岡佑介騎手)
「返し馬から落ち着いていました。近走は長い距離を使っていたので、スタートを出たらいい位置を取ろうと思っていました。折り合って運べましたが、反応が薄かったところを見ると決め打ちの方が終いが生きるのかもしれません。馬場が合わなかった印象もあります。こういうレースが出来るとバリエーションが広がりますし、次に向けて展望が開けたと思います」
7着 モンドクラッセ(柴田大知騎手)
「今日は重たいのに時計が速いという特殊な馬場でした。その中でよく頑張っています。乾いた馬場であればもっとやれると思います」
9着 ラブバレット(松岡正海騎手)
「いいスピードがあります。トップスタートを切れましたし、レースセンスも良いです。今日は展開が厳しかったですが、その中でも頑張っています」
12着 アキトクレッセント(荻野極騎手)
「スタートで少し遅れましたが、前がだいぶ速かったのでいい位置で進められました。普段は直線持ったままで来る馬なのですが、今日はそれがありませんでした」
13着 サイタスリーレッド(石橋脩騎手)
「今回ブリンカーを着用したら、脚抜きがよかったこともあり、行き過ぎてしまいました。今日はペースが速すぎましたが、馬が進んで前に行ってくれたことは良かったです」
(via ラジオNIKKEI )
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