こちらのコラムでは「キングスポーツの予想結果」とは別に、客観的な視点でのレース回顧をお届けしています。それこそが「明日の夢馬券獲得」の糧となると考えています。
もちろん、会員の皆様も、回顧を読んで頂く中で競馬の引き出しをドンドン増やして頂きたい。間違いなく、今後の競馬ライフは充実したものになりますのでご活用ください!
勝負の明暗 はここだった!
【回顧】アーリントンカップ 2018 における勝負の明暗
2018年 4月14日(土) 2回阪神7日 天候 : 雨 馬場状態 : 良
第27回アーリントンカップ
3歳・オープン・G3(馬齢) (国際)(指定) 芝・外 1600m 13頭立
着 | 馬 | 馬 名 | 斤量 | 騎手 | タイム | 着差 | 上3F | 人 | 調教師 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 6 | タワーオブロンドン | 56 | ルメール | 1.33.4 | 34.2 | 1 | (美)藤沢和雄 | |
2 | 1 | パクスアメリカーナ | 56 | 川田将雅 | 1.33.5 | 1/2 | 34.4 | 3 | (栗)中内田充 |
3 | 11 | レッドヴェイロン | 56 | M.デム | 1.33.6 | 1/2 | 34.1 | 4 | (栗)石坂正 |
4 | 2 | インディチャンプ | 56 | 岩田康誠 | 1.33.6 | ハナ | 34.7 | 2 | (栗)音無秀孝 |
5 | 13 | ダノンスマッシュ | 56 | 北村友一 | 1.33.8 | 1 1/2 | 34.9 | 6 | (栗)安田隆行 |
6 | 5 | ピースユニヴァース | 56 | 武豊 | 1.34.0 | 1 1/2 | 34.3 | 8 | (美)尾形和幸 |
7 | 9 | ウォーターパルフェ | 56 | 酒井学 | 1.34.0 | 頭 | 34.9 | 10 | (栗)田所秀孝 |
8 | 8 | イルルーメ | 56 | 松田大作 | 1.34.1 | クビ | 34.7 | 13 | (美)高市圭二 |
9 | 7 | アリア | 54 | 小牧太 | 1.34.1 | 頭 | 35.3 | 11 | (栗)沖芳夫 |
10 | 10 | エアアルマス | 56 | 福永祐一 | 1.34.2 | 1/2 | 35.2 | 5 | (栗)池添学 |
11 | 12 | ラセット | 56 | 藤岡佑介 | 1.34.2 | クビ | 35.0 | 7 | (栗)庄野靖志 |
12 | 3 | リュウノユキナ | 56 | 五十嵐冬 | 1.34.5 | 1 1/2 | 35.5 | 12 | [地]川島洋人 |
13 | 4 | ラブカンプー | 54 | 松山弘平 | 1.34.8 | 2 | 36.1 | 9 | (栗)森田直行 |
今年度より、昨年までの2月末~3月ではなく、4月中旬へと開催時期が変更になった。同時に、来月のG1【NHKマイルC】への優先出走権があたえられることに(3着まで)。
実際に、各馬とも、先に大一番を見据えてのレースになったようだが、1番人気のタワーオブロンドンがキッチリと勝利を収めるなど、非常に締まった、見ごたえのあるレースだったと素直に思う。
では、そのタワーオブロンドン&2着パクスアメリカーナに対する本番での(出走するなら)期待を記しておこうじゃないか。
?1着タワーオブロンドン・・・東京マイルはどうか?
まずは優勝したタワーオブロンドンから。直線では少々窮屈に見える場面もあったが、結局はキッチリと差し切るのだからさすがの一言に尽きる。
少々余談を挟むが、それにしても、昨年末のG1【朝日杯フューチュリティステークス】上位組のレベルは高かったようだ。優勝したダノンプレミアムは言うまでもないが、2着ステルヴィオは安定しているし、3着がこのタワーオブロンドン、4着のケイアイノーテックも、後に重賞で好走している。
本題に戻ろう。トライアルを制し、本番でも1番人気候補になりそうなタワーオブロンドンだが、現時点では、本番での好走に関して、楽観視すべきではないように思う。
ルメール騎手もレース後に語っていたが、一瞬のスピード、爆発力からは、やはり本質的には短距離がベストの馬ではないだろうか。(スプリンターとしての将来性は凄まじい思う)
本当は、阪神の外回りも楽ではなかった筈だが、地力の違いが大きかったからこそ、カバーできたのだろう。G1で更に相手のレベルがあがり、より直線が長く、スタミナが求められる東京マイルでは・・・。これから本番までの約3週間、どのように馬が変わっていくか、あるいは変わらないか、注目しておきたいと思う。
?2着パクスアメリカーナ・・・マイル向きならこちら
今回のレースにおける、キングスポーツの「★軸馬」がこのパクスアメリカーナだった。2着に好走し、馬連的中をプレゼントしてくれたことに対し、非常に感謝している。
以下、実際に会員様にご紹介した解説文だ。
燃えろ!川田! 1番★パクスアメリカーナ
前走は500万条件の【こぶし賞】を上がり3ハロン最速の末脚で快勝。つまりここは昇級戦になるのだが、それでも文句なしの「★」で指名した。
理由は非常にシンプルで、前走で2着に退けた、いや内容においては子供扱いした馬が、G1でも好走経験があり、また先日の重賞【ニュージーランドトロフィー】でも激走したケイアイノーテックだからだ。ケイアイを子供扱いできる馬は、G1でも好走できる馬。当然、ここなら主役確実!
その他、血統面においても魅力タップリ!姉のホエールキャプチャは、2011年の牝馬3冠路線で大活躍した名牝。早い時期から大成する一族なのだろう。
そして調教師&鞍上だ。本来なら、大器ダノンプレミアムと共に、翌日のG1【皐月賞】に1番人気で挑むはずだった両者。当然、悔しさや複雑な思いはある筈。だが、その思いをここにぶつければいいじゃないか!勝利することで、気持ちを新たに、明日に進んでほしい。
まさに、解説文に記した通りではないだろうか。
外で窮屈になったタワーオブロンドンに対し、こちらは内側で窮屈な場面が。それでも、さすがはケイアイノーテックに快勝している馬。態勢を立て直され、しっかり追われてからの伸び脚は素晴らしかった。ホエールキャプチャの弟という血統背景からも、スタミナが豊富そうだし、東京マイルで戦うという点で考えれば、ひょっとしたらタワーオブロンドンを凌ぐ可能性もある。もちろん、ここが初重賞挑戦だったことからも、ノビシロもたっぷりあるに違いない。
鞍上の川田が、レース後に「いい経験になった」と、謙虚さの中にも自信を秘めたように語っていた天が印象的。
もう一度狙うべき馬なのか?予想に情は必要ないからこそ、冷静に見極めていきたい。
?今後に期待できそうな馬は?
基本的には、上記2頭の力が抜けているように思うが、その他の馬の中で強いて挙げるなら、まずはインディチャンプ。今回は惜しくも4着に敗れた。鞍上の岩田が「気が勝っている馬。その分、前に行って、ラストで脚をなくした」という旨を語っていたが、調教などで、時折スムーズに走れた時などに見せる動きは、古馬一線級を思わせる代物だけに、精神面の成長という条件つきではあるが、まだ見限りたくはない。
もう一頭は10着のエアアルマス。休養明け、しかも重賞シンザン記念の取り消し明けと、条件が悪すぎた。休養前の走りっぷりからは確かに素質を感じた。一度叩かれたことでどのように変わるのか?皆様にも注目してほしい。
【アーリントンカップ 2018】を見逃した方は下記からご覧下さい。
【アーリントンカップ 2018】のレース後の関係者のコメント
~レース後のコメント~
1着 タワーオブロンドン(C・ルメール騎手)
「スタートはあまり良くありませんでした。リラックスしてほしかったですが、だんだんハミを取ってからリラックスしました。最後はいい脚を使ってくれました。とてもスピードのある馬なので、1200mがベストだと思っていました。しかし、今日は外回りで楽に勝ちました。また1600mもいけると思いますが、リラックスして走らなければいけません」
2着 パクスアメリカーナ(川田将雅騎手)
「内枠でつつまれる競馬となりましたが、いい経験になったと思います。2着でしたが相手が強かったですね。とにかくいい経験になりました」
3着 レッドヴェイロン(M・デムーロ騎手)
「勝ち馬が強い。相手が強いですね。勝ち馬の後ろについていったのですが、突き放されてしまいました」
4着 インディチャンプ(岩田康誠騎手)
「気が勝っている馬です。前に行っている分、脚をなくしてしまいました」
5着 ダノンスマッシュ(北村友一騎手)
「今日はスムーズにリズム良く競馬をさせたいと思っていました。折り合いもスムーズでしたし、ポジションも良かったのですが、ジリジリとしか伸びませんでした」
10着 エアアルマス(福永祐一騎手)
「休み明けで太め感はなかったですが、伸びはなかったですね。次は息のもちも違ってくるでしょうし、力のある馬ですから巻き返してもらいたいです」
(via ラジオNIKKEI )
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