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ホーム勝負の明暗【回顧】阪急杯 2018 勝負の明暗「人の思いが背中を押した」

【回顧】阪急杯 2018 勝負の明暗「人の思いが背中を押した」

こちらのコラムでは「キングスポーツの予想結果」とは別に、客観的な視点でのレース回顧をお届けしています。それこそが「明日の夢馬券獲得」の糧となると考えています。

もちろん、会員の皆様も、回顧を読んで頂く中で競馬の引き出しをドンドン増やして頂きたい。間違いなく、今後の競馬ライフは充実したものになりますのでご活用ください!

 

勝負の明暗 はここだった!

【回顧】阪急杯 2018 における勝負の明暗

2018年 2月25日(日) 1回阪神2日 天候 : 曇  馬場状態 : 良
第62回 阪急杯
4歳以上・オープン・G3(別定) (国際)(指定) 芝・内 1400m 18頭立

馬 名 性齢 斤量 騎手 タイム 着差 上3F 単勝
7 13 ダイアナヘイロー 牝5 54 武豊 1.20.1   34.6 7 16.8
8 17 モズアスコット 牡4 56 ルメール 1.20.1 クビ 33.7 1 2.6
3 6 レッドファルクス 牡7 58 川田将雅 1.20.1 ハナ 33.4 2 3.8
1 1 ニシノラッシュ 牡6 56 幸英明 1.20.2 クビ 34.4 11 31.3
2 4 ペイシャフェリシタ 牝5 54 松田大作 1.20.2 クビ 34.1 10 27.0
1 2 シュウジ 牡5 56 福永祐一 1.20.3 クビ 34.3 5 12.2
5 9 マイネルバールマン 牡4 56 和田竜二 1.20.3 ハナ 34.5 14 204.2
6 12 ディバインコード 牡4 56 岩田康誠 1.20.3 ハナ 34.3 4 12.0
8 18 タイムトリップ 牡4 56 加藤祥太 1.20.4  3/4 33.5 15 325.9
5 10 ユキノアイオロス セ10 56 川島信二 1.20.5 クビ 34.0 17 377.0
3 5 コスモドーム 牡7 56 国分恭介 1.20.5 ハナ 34.2 16 375.0
8 16 アポロノシンザン 牡6 56 津村明秀 1.20.5 クビ 34.9 8 18.4
4 7 ムーンクレスト 牡6 56 荻野極 1.20.6 クビ 34.7 12 57.5
2 3 ミッキーラブソング 牡7 56 松山弘平 1.20.6 ハナ 34.2 13 58.7
7 15 カラクレナイ 牝4 54 池添謙一 1.20.7  3/4 34.4 3 8.9

 

まず、阪急杯が行われた阪神芝1400Mというのがどういったコースなのか?ご存知ない方もいるだろうから、改めて説明しておきたい。詳細は阪急杯 2018の中で記しているので、そこから転載する形でご案内しておきたい。

 


 

阪急杯 2018 ⇒ 阪神コースの特徴を知っていますか?

上でも記した通り、ステップレースだから、各馬に仕上がりのバラつきがある。調教面を重視するの当然だろう。しかし、それだけではない。恐らく、予想する側の人間が、舞台となる阪神芝1400Mを読み切れていない部分が大きいのだとみる。

競馬ファンの友人と話していると気付かされるのだが、意外と皆が知らないのが、3コーナー付近から直線途中、ラスト1ハロンあたりまでが下り坂になっているということ。

当然、どの馬も必要以上にスピードが出てしまい、スタミナを浪費しやすいのだが、問題なのは、下りきった後、急激に勾配のきつい上りが始まること。
これが、いかに脚にくるか?スタミナが必要か?市民ランナーの方だったら、すぐにご理解頂けるのではないか。


 

とにかく、スタミナが必要なコースだということ。そして、これはこの先に待つスプリントG1高松宮記念の舞台である、中京芝1200Mの特徴と重なる!

中京の芝1200Mというのは、コースが広くて直線が長いだけではなく、芝が重いためパワー・スタミナが必須。つまり、いわゆるスプリンタータイプが攻略できるコースではない、というのが私たちの考え方だ。1400Mからマイルくらいまでこなせるスタミナがあれば最高だ!

 

だから、阪急杯で活躍できた馬は、まず高松宮記念でも大崩れしないと断言する!実際に13年&14年の勝ち馬ロードカナロア、コパノリチャードは、ここと本番を連勝している。

当然、今年もそう。展開の向き不向きはあったにせよ、上位3頭は本番でも上位を狙える存在だ!

 

?1着ダイアナヘイロー・・・人の思いが馬の背中を押した!

まずは、今月をもって定年を迎える、ダイアナヘイローの福島調教師に「長い間お疲れ様でした」と申し上げたい。

孝行娘だ!ダイアナヘイロー

鞍上の武豊は、レース後に「『勝ってくれ』と神様にお願いしました。お世話になった先生ですから、とにかく嬉しいです。昨年はこの馬といいレースをしてきましたから、本当に良かったです。競馬にはこういうこともあります。それに携われて幸せです」と語っている。

そう、競馬には時として人知を超えるような状況が訪れる。

キングSスタッフが書いたコラムにもあるが、福島調教師というのは、長い調教師生活の中で一度もG1を勝つことができなかった。それでも、腐ることなく懸命に馬達を育ててきた人格者。

そんな男だからこそ、最後の最後でダイアナヘイローという孝行娘に出会え、そしてラスト重賞で勝利を収めるという、奇跡のような場面の主人公になれたのだ。

もちろん、注目すべきは人だけではない。馬自身も改めて力のある馬だと感じさせてくれた。ゴール前は明らかに一杯一杯、それにもかかわらず、最後まで凌ぐのは、底力があればこそ。

高松宮記念までに更に状態を上げられたら、歓喜の瞬間も決して夢ではないだろう。注目だ。

 

?2着モズアスコット&3着レッドファルクス・・・本番はこの2頭が主役になる

次代のスプリント王を目指して!モズアスコット

「内容」という点においては、勝ち馬ダイアナヘイローを凌ぐ!そんな印象を与えてくれたのが、2着のモズアスコット&3着のレッドファルクスだ。

高松宮記念の舞台となる、中京芝1200Mの長い直線を制するには、やはり中団から後方で落ち着いて待機でき、尚且つ息の長さとパワーを兼備した末脚を持つ馬が有利!これは間違いないだろう。

 

その特徴をこれまでいかんなく発揮してきたのが、スプリンターズSを2連覇中の短距離王・レッドファルクスだ。特に、昨年10月のスプリンターズSでは、直線で前をいく面々を楽に差し切り!完璧な内容だったこともあり「来年の高松宮記念もこの馬で決まりか」などと考えていた。そして、今回、約3か月ぶりの実戦ということもあり、ラストは差し切れなかったが、それでも上がり最速で3着なら悲観する必要はなし。本番にも期待したい。

 

但し、モズアスコットも負けてはいない。昨年11月に準オープンを勝ったばかりの馬が、早くもG1の有力候補と考えられていること自体が素晴らしいが、レッドファルクスと似たような力強い末脚を備えている。今回、位置取りの差もあったにせよ、実際に先着している事実も見逃せない。

4歳馬の「ノビシロ」ということを考えれば、一気に戴冠の可能性もあり、要注目。

 

 


 

【阪急杯 2018】を見逃した方は下記からご覧下さい。

【阪急杯2018】のレース後の関係者のコメント

~レース後のコメント~
1着 ダイアナヘイロー(武豊騎手)
「今日は(引退する)福島先生の最後の重賞でしたからね。それが第一でした。道中はリズムよく、途中から先手を取るいい形。でも最後はさすがに一杯一杯で、『勝ってくれ』と神様にお願いしました。お世話になった先生ですから、とにかく嬉しいです。昨年はこの馬といいレースをしてきましたから、本当に良かったです。競馬にはこういうこともあります。それに携われて幸せです」

2着 モズアスコット(C・ルメール騎手)
「今日は外枠が大変でした。ペースがあまり速くなく、少しひっかかりました。その分反応が少し遅れました。直線ではよく伸びたのですが…。少しレース間隔が開いていましたし、次は楽しみです」

3着 レッドファルクス(川田将雅騎手)
「終いの脚を生かすレースをするよう指示がありました。道中は自分のリズムで走らせて、モズアスコットの後ろからいい伸びを見せてくれました。着差が着差だけに申し訳ない結果でした。しかし、休み明けを考えるといい脚を使っています」

4着 ニシノラッシュ(幸英明騎手)
「最後までしっかりとよく伸びてくれました。馬の状態が良くなっていました」

5着 ペイシャフェリシタ(松田大作騎手)
「最後は伸びていますが、この馬は1200mの方が切れる馬だと思います」

6着 シュウジ(福永祐一騎手)
「レースはいいリズムで運べました。ただ展開がスローの団子状態になって最内も最後しかあきませんでした。スペースを見つけることができませんでした。残念です」

(via ラジオNIKKEI 

 

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