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ホーム勝負の明暗ホープフルステークス 2021【回顧】「ホープフル」な馬はいた?優勝馬を含む、気になる馬3頭を解説!

ホープフルステークス 2021【回顧】「ホープフル」な馬はいた?優勝馬を含む、気になる馬3頭を解説!

こちらのコラムでは「キングスポーツの予想結果」とは別に、客観的な視点でのレース回顧をお届けしています。それこそが「明日の夢馬券獲得」の糧となると考えています。

もちろん、会員の皆様も、回顧を読んで頂く中で競馬の引き出しをドンドン増やして頂きたい。間違いなく、今後の競馬ライフは充実したものになりますのでご活用ください!

 

勝負の明暗 はここだった!

【回顧】ホープフルステークス 2021 における勝負の明暗

2021年12月28日(火) 5回中山9日 天候 : 晴  馬場状態 : 良
【11R】 第38回ホープフルS
2歳・オープン・G1(馬齢) (牡・牝)(国際)(指定) 芝 2000m 15頭立

馬 名 性齢 斤量 騎手 タイム 着差 通過順位 上3F 単勝 体重 ± 調教師
3 5 キラーアビリティ 牡2 55 横山武史 2.00.6   03-03-03-03 35.8 2 3.1 468 -2 (栗)斉藤崇史
5 8 ジャスティンパレス 牡2 55 C.デム 2.00.8 1 1/2 05-05-05-05 35.7 4 8.8 450 0 (栗)杉山晴紀
2 3 ラーグルフ 牡2 55 丸田恭介 2.01.0 1 1/4 07-05-05-03 36.0 8 29.8 496 +14 (美)宗像義忠
7 13 フィデル 牡2 55 川田将雅 2.01.1  3/4 12-12-12-11 35.4 7 22.4 476 -2 *(栗)友道康夫
5 9 ボーンディスウェイ 牡2 55 石橋脩 2.01.1 02-02-02-02 36.5 10 39.2 494 +4 (美)牧光二
6 10 マテンロウレオ 牡2 55 横山典弘 2.01.1 ハナ 09-10-10-09 35.6 9 34.4 478 +4 (栗)昆貢
2 2 アケルナルスター 牡2 55 柴田大知 2.01.1 ハナ 14-14-14-13 35.1 12 85.5 454 0 (美)清水英克
1 1 シェルビーズアイ 牡2 55 松田大作 2.01.3 1 09-08-08-08 36.0 13 153.7 472 0 (栗)武英智
3 4 グランドライン 牡2 55 三浦皇成 2.01.4 1 01-01-01-01 37.1 11 80.9 514 0 (美)高木登
10 8 15 アスクワイルドモア 牡2 55 武豊 2.01.5  3/4 13-13-12-13 35.7 5 15.1 474 +12 (栗)藤原英昭
11 7 12 オニャンコポン 牡2 55 菅原明良 2.01.7 1 1/4 03-03-03-05 36.8 6 17.3 474 +4 (美)小島茂之
12 4 6 コマンドライン 牡2 55 ルメール 2.01.8 クビ 11-10-10-09 36.3 1 2.9 530 +8 (美)国枝栄
13 4 7 サトノヘリオス 牡2 55 岩田望来 2.01.8 クビ 08-08-08-05 36.5 3 7.7 478 +6 *(栗)友道康夫
14 6 11 クラウンドマジック 牡2 55 岩田康誠 2.02.2 2 15-15-15-13 35.8 15 243.4 510 +8 (栗)加用正
15 8 14 タイラーテソーロ 牡2 55 内田博幸 2.03.0 5 05-05-05-11 37.9 14 176.6 476 +4 (美)栗田徹

 

明日のスターを生んできた

「【ホープフルステークス】=出世レース」

これは全ての競馬ファンにとっての共通の認識ではないだろうか。

何と言っても、G1昇格後の4年間の勝ち馬のうち2頭が既にクラシックホースに!

特に一昨年の優勝馬コントレイルは後の3冠馬だ。

それだけに、当然注目されるのは

「第2のコントレイルを狙えるようなホープフル(希望に満ちた)な馬はいた?」

という点になる。

そんなレースを制したのが、2番人気のキラーアビリティだ。

G1初勝利おめでとう!
また鞍上の横山武史騎手は先日の【有馬記念】に続いての、驚異のG1・2連勝を達成!

ちなみに横山武史騎手は【ホープフルステークス】直後の12レース【立志ステークス】も優勝して、JRA通算300勝の達成と共に、今年のJRA競馬を締めくくった。

有馬記念の回顧にも記したが「横山武史時代の到来」は間違いなさそうだ。

参考⇒有馬記念 2021 回顧

 

レベルは高かったか?

G1に昇格して以来、初めての1番人気馬以外での優勝馬になったキラーアビリティ。

2着の8番ジャスティンパレスに1馬身半もの差をつけているから、完勝と言ってよいだろう。

間違いなく、今回のメンバーの中ではズバ抜けている。

ただ、過去のクラシックウイナーたちと比較してどうか?という部分を考えるためには、レース自体のレベルを考える必要があるかもしれない。

わかりやすい物差しという点では、やはり「時計」だろう。

ということで、過去4年の優勝馬のデータをご紹介してみたい。

ホープフルステークス 近4年の勝ち馬

日付 馬名 騎手 頭数 馬番 人気 着順 馬場状態 調教師 走破タイム 着差タイム 通過順 上り3F
2020.12.26 ダノンザキッド 川田将雅 15 10 1 (栗)安田隆行 2028 -0.2  03-05-03 36.4
2019.12.28 コントレイル 福永祐一 13 2 1 *(栗)矢作芳人 2014 -0.2  04-03-02 35.8
2018.12.28 サートゥルナーリア M.デム 13 5 1 *(栗)中竹和也 2016 -0.2  02-03-04 35.3
2017.12.28 タイムフライヤー C.デム 17 7 1 (栗)松田国英 2014 -0.2  16-16-09 35.5

 

最速の時計での勝利

実は3冠馬コントレイルを含め、過去4頭の勝ち馬は、いずれも2分1秒以上かかっている。

それに対して、今回のキラーアビリティは2分00秒6。

2日前の【有馬記念】が2分32秒0ということで、特別に速くも遅くもない時計。

お見事!キラーアビリティ

つまり、この時期における“普通の馬場”で行われた【ホープフルステークス】において、例年よりも速い時計で走破したということ。

これは、非常に価値のある事実と言えそうだし、少なくとも

クラシック級の素質の持ち主

だということは、言い切っても良いのではないだろうか。

 

若いが、修正能力も高い

また、私が個人的に魅力を感じるのは

レース中での修正能力の高さ

レースをご覧の方ならおわかりの通り、実はレース前半で気性の若さを見せる場面があった。

経験の浅い2歳馬だけに、普通ならそのままズルズルといきそうなところだが、向こう正面あたりでは見事に落ち着きを取り戻していた。

競馬というのは「生き物」だ。

レース前の段階での想像通りに物事が運ぶケースはなかなかないと言われる。

展開にせよ、ごちゃつきにせよ、どこかしらで必ず、人馬にとって想定外のケースが起こる。
(キラーアビリティにとってが気性の若さを出したのもその一つといえるかも)

そう、競馬は生き物なのだ。

だからこそ、そういった事態をあっさり乗り越えられる精神的なレベルの高さは、競走馬にとっての大きな強みと言えるはず。

 

朝日杯組のレベルも高いが

時計に裏付けされた走力、そして修正能力の高さ。

また、横山武史騎手からも

「エフフォーリアも強かったけど、この馬も強かった」

という絶賛のコメント。間違いなく、来年のクラシック路線を中心で戦う1頭になるはずだ。

ただ、今年は【朝日杯FS】組のレベルも高い。

優勝したドウデュースはもちろん、3着ダノンスコーピオンも前走でキラーアビリティを退けているように、距離が延びればさらに良さを発揮するだろう。

彼らの中から抜け出すのはどの馬なのか?

年が明けてからの3歳戦、特に有力どころが出走するレースでは、しっかりと「回顧」において、感想、印象を記していくつもりなので、参考にしてほしい。

参考⇒朝日杯FS 2021 回顧

 

さて、ここまで勝ち馬の話をしてきたが、最後に勝ち馬意外に2頭、今後が気になる馬がいたので、簡単にご紹介させてほしい。

 

3着ラーグルフ⇒絞れてさらに

8番人気という低評価での好走だけに、フロック視する人もいるだろうが、決してそうではない。

前走において、今回の中山芝2000Mで勝利していたことからも、コース相性が良かったことは確かだろうが、それにしても道中の行きっぷり、立ち回りがスムーズ。

多少、気性の若い面もあるようだが、とても2歳馬のレースを見ているような感覚ではなかった。

恐らく「完成度が非常に高い馬」と言えるのではないだろうか。

それだけに、数年先というより「来年&再来年」あたりの早い段階において、2000M前後のレースで注目したい。

尚、今回、良いフットワークや手応えの割に、意外に伸びきれなかったのは、単純に休み明けで絞りきれなかった部分が大きいように思う。(プラス14キロ)

鞍上の丸田騎手も、デビュー以来11度目のG1騎乗で、初めて馬券圏内に!

決して目立たないが、質の高い騎乗を続けるジョッキーだけに、これを自信に、大きく羽ばたいてほしい!

 

12着コマンドライン⇒もう一度見てみたい

1番人気の評価を裏切ってしまったコマンドライン。

レース前の「狙い」のコラムでも記した通り、器用さのある馬ではないから、中山での好走は難しいだろうと考えていた。

それでも、ここまでの惨敗はさすがに予想できなかった。

参考⇒レース前に公開したホープフルSの狙い

 

ただ、この着順をそのまま受け止める必要はないと私は思う。

レース後、鞍上のルメール騎手が

道中は冷静に走っていましたが、今日は息が何回も入りました。

と語っているように、心身ともにいつもの状態ではなかったようだ。

このように「わからない部分」があるのが2歳戦の難しさであり面白さ。

前2走や調教での動きから、かなりの素材であることは間違いない。この敗戦で人気を落とすなら、次は「美味しい穴馬」になる!

そんな期待も込めて、今年最後の「未来の主役」にはコマンドラインを指名しておきたい!

【ホープフルS 2021】のレース後の関係者のコメント

1着 キラーアビリティ(横山武史騎手)
「2週連続で調教に乗せていただき、走る馬だと感じていました。口向きなどの難しさもあると感じていたので不安ではありましたが、馬も何とかリラックスして走ってくれて、とてもいいポジショニングで頑張ってくれました。1コーナーから2コーナーで少し噛みましたが、向正面では思った以上に抜けてくれてこれなら大丈夫だと思いました。まだまだ子供っぽく、後ろ脚の力がまだまだでどうしても気だけで走ってしまうところがあるので、オンとオフをハッキリできるようになればもっともっと走れると思います。今年は年間100勝とGI勝利を目標にしていました。自分の想像してた以上に勝たせていただいているので、馬や関係者に感謝の気持ちを忘れず、これからも頑張っていきたいです」

(斉藤崇史調教師)
「デビューの頃から期待して使ってきていた馬ですが、なかなか思うようにレースができなくて勝てていなかったので、今日ここで結果を残すことが出来て良かったです。輸送も順調にこなしてくれて、雪で時間はかかりましたが上手く対応してくれて、馬の毛艶もよくいい状態でレースを迎えることが出来ました。横山武史騎手とはレースに向けて調教にも乗ってもらっていて、馬のことも分かってもらっていたので、お願いしますというだけでした。前回も結構力んでいたのでそこだけが課題と思っていましたが、ジョッキーがうまく乗ってくれて1コーナーへ入る時には折り合いもついているように見えましたし、そこからは安心して見ていられました。4コーナーまで本当にスムーズでしたし、力強く抜け出してきてくれて行けるかなと思いました。瞬発力がすごい反面掛かるところもあるので、その辺りが成長してきてくれれば更に良いと思います。一昨日はクロノジェネシスが負けてしまったのですが、引退して寂しくなるのかなと思ったらこうして新たに厩舎にGI馬が出て来てくれて厩舎のみんなも盛り上がると思います。また一層気を引き締めて頑張りたいと思います」

2着 ジャスティンパレス(C.デムーロ騎手)
「レース前から気が入っていてチャカチャカしていましたが、1コーナーに入ったところで落ち着いて道中リラックスして行けました。まだ幼い分右、左とよれていましたが、それで2着を確保するあたりは能力があります。勝った馬は強かったですが、この馬も楽しみです」

3着 ラーグルフ(丸田恭介騎手)
「悔しいです。テンションの高い馬ですが、良い状態でした。良いスタートを切れてレース内容としてはこれまでで一番良かったと思います」

9着 グランドライン(三浦皇成騎手)
「ゲートを上手に出て未勝利戦を勝った時の戦法でレースをしました。坂を上がってアップアップしたところはありますが、力がある馬です」

10着 アスクワイルドモア(武豊騎手)
「道中ついて行けませんでした。反応が悪かったです。能力はある馬なのですが...」

12着 コマンドライン(C.ルメール騎手)
「スタートが悪かったです。ゲートの中でチャカチャカしていました。道中は冷静に走っていましたが、今日は息が何回も入りました。3コーナーから4コーナーではペースアップできませんでした。最後少しきましたが、あまり良くなかったです」

13着 サトノヘリオス(岩田望来騎手)
「ポジションは良いところを取って我慢して早めに動きましたが、最後は止まってしまいました。これからもっと良くなると思います」

(via ラジオNIKKEI 

 

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