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ホープフルステークス 2019【回顧】大本命馬が負けた翌週だからこそ

こちらのコラムでは「キングスポーツの予想結果」とは別に、客観的な視点でのレース回顧をお届けしています。それこそが「明日の夢馬券獲得」の糧となると考えています。

もちろん、会員の皆様も、回顧を読んで頂く中で競馬の引き出しをドンドン増やして頂きたい。間違いなく、今後の競馬ライフは充実したものになりますのでご活用ください!

 

勝負の明暗 はここだった!

【回顧】ホープフルステークス 2019 における勝負の明暗

馬 名 性齢 斤量 騎手 タイム 着差 通過順位 上3F 単勝 体重 ± 調教師
2 2 コントレイル 牡2 55 福永祐一 2.01.4   04-04-03-02 35.8 1 2.0 462 +6 *(栗)矢作芳人
4 5 ヴェルトライゼンデ 牡2 55 マーフィ 2.01.6 1 1/2 06-06-05-04 35.8 3 6.9 492 +2 (栗)池江泰寿
5 7 ワーケア 牡2 55 ルメール 2.01.9 2 11-10-09-07 35.9 2 3.7 492 +6 (美)手塚貴久
8 13 ラインベック 牡2 55 岩田康誠 2.02.2 1 3/4 02-02-02-02 36.9 6 37.2 470 +10 (栗)友道康夫
7 11 オーソリティ 牡2 55 池添謙一 2.02.2 クビ 08-08-08-04 36.3 4 7.2 508 +10 (美)木村哲也
6 9 パンサラッサ 牡2 55 坂井瑠星 2.02.7 3 01-01-01-01 37.7 12 173.4 456 -2 *(栗)矢作芳人
3 3 ブルーミングスカイ 牡2 55 田辺裕信 2.02.8  1/2 02-02-03-04 37.3 7 56.4 464 0 (栗)角居勝彦
7 10 ディアセオリー 牡2 55 三浦皇成 2.02.9 クビ 10-08-09-09 36.9 11 157.2 482 +2 (美)高木登
1 1 ブラックホール 牡2 55 石川裕紀 2.03.3 2 1/2 05-05-05-07 37.5 5 16.0 428 +10 (美)相沢郁
10 8 12 ラグビーボーイ 牡2 55 北村宏司 2.03.7 2 1/2 12-12-11-11 37.3 10 139.1 504 +20 (美)勢司和浩
11 4 4 ガロアクリーク 牡2 55 丸山元気 2.04.0 1 3/4 06-06-05-09 38.3 9 125.1 506 +6 *(美)上原博之
12 5 6 ナリノモンターニュ 牡2 55 M.デム 2.04.9 5 08-11-11-12 38.4 8 67.0 492 +10 *(美)上原博之
13 6 8 クリノブレーヴ 牡2 55 斎藤新 2.05.7 5 12-12-13-13 38.8 13 326.2 460 +2 (栗)長谷川浩

 

最終日の競馬が終了した今、2019年の競馬界を振り返ってみると、やはり最大の出来事は

ディープインパクトの急逝

だったのではないかと私は思っている。

 

「競馬に絶対はない」と確信している私たちでさえ、彼の現役時代には「ひょっとしたらディープだけは違うのかも、、、」などと感じたこともある。

また、種牡馬になってからの大活躍についても、改めて語るまでもないだろう。

桁違いの存在感。それほどの馬の急逝。競馬界の損失はあまりにも大きい。

 

改めて、心からのありがとうを

だが、さすがは名馬中の名馬。

この世を去っても尚、私たちに「インパクト」を与えてくれるのだから。

2019年のラストG1を産駒が優勝!

それも「競馬界の新たな希望」を予感させてくれるような勝ち方で。

ディープインパクトが私たちに残してくれた、いやこれからも残してくれるであろう夢、感動、希望に対して、改めて心からのありがとうを送りたい。

 

強さはわかっていたが、、、意外な単勝オッズ

では、レースについて触れていこう。

と言っても、優勝したコントレイルの強さだけが際立つレースだった。

直線でも、ほとんどまともに追っていないのだから。

それだけに、改めてあれこれと語るまでもないかもしれないね。笑

なので、今日はちょっとひねった話をしてみようかな。

 

さて、率直に言ってコントレイルが優勝することはわかっていた

実際にレース前の段階で皆様に公開してコラムでも明言している。

 

また、キングスポーツの会員様にも、以下のような解説をした(一部抜粋で)

▼自信の不動の軸で勝負!
━━━━━━━━━━
次元が違うぞ!
2番★コントレイル
━━━━━━━━━━
先日の【朝日杯FS】を完勝したサリオスと共に「現時点での世代最強馬」と言って良いのではないだろうか。それくらい、前走【東京スポーツ杯2歳ステークス】のレース内容は強烈だった。

レコードタイムは馬場の恩恵もあったかもしれないが(それでも1分44秒5の走破タイムは凄すぎるが)、2着馬アルジャンナに5馬身差、3着馬で今回も出走するラインベックには更にそこから4馬身もの差をつけた点から「次元の違う走りだった」と評価するのが妥当だろう。

 

ここまで評価していただけに、鞍上がまともに追わないような状況の中での完勝にも驚きはない。

それより驚いたのは

単勝オッズ ⇒ 2.0倍

という数字だ。

「えっ!?これほど強い馬に2倍もつくの!?」というのが本音。

 

アーモンドアイが負けたからこそ

仮に【ホープフルS】が2~3週前あたりに行われていたとしたら?

恐らくコントレイルの単勝オッズは1.4~1.5あたりだった気がする。

2.0倍に落ち着いた最大の理由は

アーモンドアイの敗戦

にあると推測する。

 

「アーモンドアイだって負けるのだから、いくら強くても2歳馬だけに何が起こるかわからない」

このように考え、ライバルたちに狙いを定めた人が出てきたのだろう。

特に2番人気のワーケアは、有馬勝ちのリスグラシューと同じハーツクライ産駒ということもあり「血の勢い」も評価されたか。

気持ちはよくわかる。だが、コントレイルは勝った。

 

この結果からわかる2つのこと

私は今、2つのことを思っている。

一つは、当然かもしれないがコントレイルの能力について。

単にG1を制しただけの話ではない。アーモンドアイほどの馬が惨敗するほど「絶対のない世界」において、1番人気のプレッシャーにも負けず、キッチリとG1タイトルを掴んだ事実は大きい。

これは、コントレイルが2歳馬の枠を超越した圧倒的な心身の能力の持ち主の証明

昨年優勝のサートゥルナーリアに続くクラシック戦線での大活躍を断言したい。

 

大本命馬が負けた翌週のオッズは注目

もう一つは「オッズには流れがある」ということ。

上にも書いたように、アーモンドアイの敗戦がなければ、コントレイルの単勝オッズは違うものになっていた可能性がある。

もちろん、コントレイルを軸にした馬連や3連単などの馬券でも同様だろう。

つまり

大本命馬が負けた翌週の大本命馬は狙い目

ということではないだろうか。

 

2019年のラストG1週の回顧にもかかわらず「オッズ云々」の話になって申し訳ないが。笑

とはいえ、この記事をご覧になっている大半の方が「馬券の購入者」だろうから、オッズ、つまり「儲け方」の話をするのも、たまにはありではないだろうか。

ぜひ、皆様もオッズの流れはキチンと読むようにしてほしい。

 

今回こそ敗退するも未来で期待が持てる穴馬は必ず埋もれている!!近い将来に高確率で爆走するだろう穴馬をお知らせしています。

3着・ワーケア

優勝したコントレイルに差をつけられる形になってしまったが、実は「馬としての素材」そのものは、両者には大きな差はないと考えている。

今回、両者の差を生んだ最大の要因は「器用さの違い」だろう。

ワーケアの前2走を見る限り、ややモタれる面が見られたり、手前の替え方がスムーズではないように思えた。

コーナー4回で、ただでさえごちゃつきやすい中山芝2000Mの舞台において、やや不器用な点は、致命的ではないかと見ていたが、案の定。

レース後、ルメール騎手が

エンジンが掛かるのに時間が掛かって、最後の150mくらいから伸びてきています

と語っていたが、これこそ不器用さの証明だろう。

中山では苦しい。だが、直線の長い東京なら話は違うはず。

最大目標になるであろう【ダービー】の頃、彼がどのような進化を遂げているか?楽しみにしてい。

 

【ホープフルステークス 2019】のレース後の関係者のコメント

~レース後のコメント~
1着 コントレイル(福永祐一騎手)
「いつもスタートが上手な馬であまり下げすぎないようにとは思いましたが、うまく前に馬を置く形がとれたので自信を持って前を捕まえにいきました。(気性的に)燃えやすいところがありますが、うまく我慢して運べましたし、そのような目的を持って調整に取り組んでくれたので、それがレースで生きたのだと思います。今日はGIですし、結果を求めなくてはいけませんが、それ以上に彼がこの先どんな舞台でどんな活躍をするのかということを占う上で重要な一戦でした。オーナーからは『ダービーを目標に』という事で、それを踏まえた競馬をしようと思っていましたし、言うことない内容と結果で走ってくれました。これから楽しみです」

(矢作芳人調教師)
「(2週連続GI勝ちに)できすぎですね。難しい馬ですがスタッフが頑張ってくれて、今日も体重が落ちずにいい状態だなと思いました。レース前にはジョッキーと前に馬を置いて真ん中より少し前でという話はしましたが、基本的には任せていました。道中はとにかく折り合ってくれと思っていましたが、向正面で大丈夫なのかなと思って見ていました。今週はとにかくホッとしましたね。この馬は球節が悪くて、育成時代に半年くらい乗れない時期がありました。それを思えばポテンシャルはもの凄いものがありますし、父のディープインパクトに似ています。ただ、クラシックに向けて今後15~20kgくらいは馬体重が増えて欲しいですね。ラヴズオンリーユーもそうでしたが、負けていない馬は夢を見させてくれます。皆さんの期待を裏切らないように駒を進めていきたいです。この後は皐月賞へ直行する予定です」

2着 ヴェルトライゼンデ(O.マーフィー騎手)
「直線に入る時には勝てるかと思ったのですが……。距離が延びて良さが出ると思いますし、来年のクラシック、ダービーで上位を狙える馬です。一戦ごとに力をつけています」

3着 ワーケア(C.ルメール騎手)
「スタートした後、挟まれて位置が下がりました。エンジンが掛かるのに時間が掛かって、最後の150mくらいから伸びてきています。右回りは初めてもいい感じでした。距離は延びた方がいいですね」

4着 ラインベック(岩田康誠騎手)
「道中の折り合いはつきました。ただ、3コーナーからはダラダラした感じでした。バテてはいないのですが」

5着 オーソリティ(池添謙一騎手)
「パドックでメンコをつけた効果か、落ち着いていました。返し馬の雰囲気も良かったです。ただ、スタートしてからまともに挟まれてしまい、位置を取り切れなかったのが痛かったです。馬は成長してきていますし、これから良くなると思います」

6着 パンサラッサ(坂井瑠星騎手)
「切れ味のあるタイプではないので、意識的に出していきました。勝ち馬に早めに交わされましたが、よく頑張っています」

9着 ブラックホール(石川裕紀人騎手)
「勝ち馬を意識して位置を取りに行きましたが、そういう競馬をした事がなかったので、少し戸惑っていました。終いの脚を使えていません」

12着 ナリノモンターニュ(M.デムーロ騎手)
「焦れ込んでいて今日は競馬をしていません。スタートは良かったのですが、その後はよくありませんでした」

(via ラジオNIKKEI 

 

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