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ホーム勝負の明暗【先週の重賞回顧】ジャパンカップ 2023 など⇒時には「堪能するだけで良い」&京阪杯などの未来の主役もご紹介

【先週の重賞回顧】ジャパンカップ 2023 など⇒時には「堪能するだけで良い」&京阪杯などの未来の主役もご紹介

こちらのコラムでは「キングスポーツの予想結果」とは別に、私たちなりの視点で、レース回顧をお届けしています。それこそが「明日の夢馬券獲得」の糧となると考えています。

もちろん、会員の皆様も、回顧を読んで頂く中で競馬の引き出しをドンドン増やして頂きたい。間違いなく、今後の競馬ライフは充実したものになりますのでご活用ください!

ジャパンカップ 2023 の回顧&未来の主役

2023年11月26日(日) 5回東京8日 天候 : 曇  馬場状態 : 良
【12R】 第43回ジャパンカップ
3歳以上・オープン・G1(定量) (国際)(指定) 芝 2400m 18頭立

馬 名 性齢 斤量 騎手 タイム 着差 通過順位 上3F 調教師
1 2 イクイノックス 牡4 58 ルメール 2.21.8 03-03-03-03 33.5 1 (美)木村哲也
1 1 リバティアイランド 牝3 54 川田将雅 2.22.5 4 04-04-04-04 33.9 2 (栗)中内田充
8 17 スターズオンアース 牝4 56 ビュイッ 2.22.6 1 04-04-04-04 34.0 5 (美)高柳瑞樹
3 5 ドウデュース 牡4 58 戸崎圭太 2.22.7  3/4 06-06-06-06 33.7 3 (栗)友道康夫
2 3 タイトルホルダー 牡5 58 横山和生 2.23.1 2 02-02-02-02 35.0 4 (美)栗田徹
5 10 ダノンベルーガ 牡4 58 モレイラ 2.23.2 1 11-11-11-11 33.8 6 (美)堀宣行
5 9 ヴェラアズール 牡6 58 ドイル 2.23.3 クビ 13-13-13-11 33.8 9 (栗)渡辺薫彦
2 4 スタッドリー 牡5 58 マーカン 2.23.3 クビ 08-08-08-09 34.2 13 (栗)奥村豊
4 7 イレジン セ6 58 ヴェロン 2.23.5 1 1/2 08-08-10-10 34.2 10 (無)——–
10 7 14 ディープボンド 牡6 58 和田竜二 2.23.6  1/2 06-06-06-06 34.7 8 (栗)大久保龍
11 7 15 ショウナンバシット 牡3 56 M.デム 2.23.8 1 08-08-08-06 34.8 12 (栗)須貝尚介
12 4 8 パンサラッサ 牡6 58 吉田豊 2.24.0 1 1/4 01-01-01-01 38.7 7 (栗)矢作芳人
13 8 16 インプレス 牡4 58 三浦皇成 2.25.2 7 17-17-16-15 35.0 14 (栗)佐々木晶
14 3 6 フォワードアゲン セ6 58 黛弘人 2.25.3  3/4 14-14-14-14 35.3 16 (美)中野栄治
15 8 18 ウインエアフォルク 牡6 58 藤田菜七 2.26.2 5 18-18-18-18 35.1 11 (美)根本康広
16 6 11 トラストケンシン 牡8 58 荻野極 2.26.6 2 15-15-15-15 36.4 17 (美)高橋文雅
17 6 12 チェスナットコート 牡9 58 田辺裕信 2.27.0 2 1/2 15-15-16-17 36.4 15 [地]田中一巧
18 7 13 クリノメガミエース 牝4 56 吉村智洋 2.27.9 5 11-11-11-13 38.2 18 (無)——–

 

今、率直に思うこと

【ジャパンカップ】が終わってから数時間、「レース回顧」を書くために、パソコンと向き合っている。

何を書くべきだろうか?

レース後から色々なことを考えた。

もちろん、レース映像も何度も見直した。

先に【京阪杯】と【京都2歳ステークス】の回顧を書き終えてから(両重賞については後ほど)、もう一度考えた。

その上で、何か申し上げるとしたら、、、

「振り返ることがない。何も言うことがない」

 

名勝負は「堪能するだけで良い」

だってそうだろう。

■イクイノックスが再び世界一の走りを見せつけ、度肝を抜いた
■リバティアイランドも、4馬身差をつけられながら、3冠牝馬の意地を見せた
■スターズオンアースは人気馬の中で唯一の外枠から力を見せた。
■彼ら3頭を含め、上位人気5頭がキッチリと掲示板を占めた

ギャンブル的な事を言ってしまえば、穴党の私たちにとっては難しい面もあったが(苦笑)

スポーツとしての、レースとしての競馬という意味では、文句のつけようがない。完璧な名勝負だ。

そういったレースに対して「あそこがこうだった、ここがこうだった(例えば、パンサラッサを除いた馬たちのペースがさほど早くなかったから、単純な前残りになったといったような声もネット上ではみかけるが)」などと語るのは、非常に野暮ではないだろうか。

 

強かった!イクイノックス

以前から何度かレース回顧で申し上げたことがあるが

名勝負はあれこれ語るよりもレースそのものを堪能する

これが、私の信念だ。

ちなみに、いつも皆様には「競馬は単発ではないのだから、未来の勝利のために、きっちりレースを振り返ろう」という旨を申し上げているが、時には例外もある。

レースを堪能した上で、あなた自身の中で生まれた感情を大切にしてほしい。

感動して涙を流すもよし!
明日への活力に変えてもよし!

 

最後に、王者の今後の話

ということで、今回はレースを振り返ることはしない。

その上で、王者の今後について、現時点で出ている情報を確認しておこう。

馬主であるシルクレーシングの米本代表はこんなことを語っている。

「まずは馬の様子を見て、無事を確認して。色々な評価をいただけると思うので、これから考えたい。有馬記念も、ここ(ジャパンカップ)が最後ということも含めて、全てが選択肢になると思います」

こればかりは、関係者が決めることだから、どういった方向性になろうとも、部外者がどうこう言える問題ではない。

それを前提に、個人的な感想を申し上げるなら、、、

明らかに余力残しに思えた【天皇賞秋】と比べると、今回は、かなりしっかり馬を作ったのかなと。

調教の動きからもそう感じたし、ルメール騎手がレース後に浮かべた涙も「しっかり作った=馬が出し切ってくれた」という思いがその背景にあったのではないか。当然、仮に【有馬記念】に挑むとして、ここから上積みがあるということはないだろう。

稀代のスーパーホースだからこそ、少しでも競馬で苦しむところは見たくない。もう種牡馬入りでもいいような気がするのが、皆様はいかがだろうか。

それはともかく、この後もう一度、ビールでも飲みながら、レースを堪能しようと思う。今夜は眠れなくなりそうだ(笑)

最後に、出走各馬に言わせてほしい。熱戦をありがとう。

 

京阪杯 2023 の回顧&未来の主役

2023年11月26日(日) 3回京都8日 天候 : 晴  馬場状態 : 良
【12R】 第68回京阪杯
3歳以上・オープン・G3(別定) (国際)(特指) 芝・内 1200m 18頭立

馬 名 性齢 斤量 騎手 タイム 着差 通過順位 上3F 調教師
8 17 トウシンマカオ 牡4 58 菅原明良 1.07.4    07-07 32.7 4 (美)高柳瑞樹
5 10 ルガル 牡3 56 西村淳也 1.07.7 2    05-05 33.3 1 (栗)杉山晴紀
3 6 エイシンスポッター 牡4 57 角田大河 1.07.8  1/2    16-15 32.2 6 *(栗)吉村圭司
8 18 トゥラヴェスーラ 牡8 57 藤岡康太 1.07.8 ハナ    09-10 32.9 12 (栗)高橋康之
1 2 ビッグシーザー 牡3 56 坂井瑠星 1.07.9 クビ    01-01 34.2 3 (栗)西園正都
5 9 グレイトゲイナー 牡6 57 松本大輝 1.08.0  3/4    03-03 33.8 11 *(栗)森秀行
7 15 エクセトラ 牡4 57 岩田望来 1.08.0 クビ    14-15 32.5 10 *(栗)吉村圭司
4 7 ショウナンハクラク 牡4 57 松若風馬 1.08.0 ハナ    09-07 33.3 7 (栗)松下武士
2 3 シングザットソング 牝3 55 鮫島克駿 1.08.1 クビ    11-11 33.1 5 (栗)高野友和
10 2 4 スマートリアン 牝6 55 柴田善臣 1.08.1 ハナ    12-12 32.8 14 (栗)石橋守
11 3 5 キミワクイーン 牝4 56 横山武史 1.08.2  1/2    07-07 33.5 2 (美)奥村武
12 6 12 モズメイメイ 牝3 55 永島まな 1.08.3  3/4    05-05 33.8 9 (栗)音無秀孝
13 B8 16 ヴァトレニ セ5 57 藤岡佑介 1.08.4  3/4    02-02 34.7 13 (栗)長谷川浩
14 B4 8 ジュビリーヘッド 牡6 57 北村友一 1.08.4 クビ    03-03 34.2 15 (栗)安田隆行
15 7 14 ディヴィナシオン 牡6 57 団野大成 1.08.4 ハナ    18-18 32.6 16 *(栗)森秀行
16 B7 13 グルーヴィット 牡7 57 幸英明 1.08.5  1/2    12-12 33.4 18 (栗)松永幹夫
17 1 1 バンデルオーラ 牡4 57 国分恭介 1.08.6 クビ    14-12 33.3 17 (栗)牧浦充徳
18 6 11 シュバルツカイザー セ5 57 池添謙一 1.09.1 3    17-17 33.4 8 (美)大竹正博

 

シンプルな力勝負に

今回の【京阪杯】を一言で表すなら

「シンプルな力勝負。上位の馬は、素直にここなら力上位」

という見方になるだろうか。

もちろん、展開や馬場など、細かい部分が全く影響していないとは言わない。

だが、ぜひ、掲示板に絡んだ上位5頭の「4角通過位置」をチェックしてほしい。

連覇達成!トウシンマカオ

上位2頭は好位から中団で、続く2頭は後方から追い込み、そして逃げたビッグシーザーも粘った。

要するに、レーストータルで考えれば

「前だろうが中団だろうが後方だろうが、力さえあれば上位に来られた」

条件だったということだ。

それだけに、連覇を達成したトウシンマカオ、さらに3歳馬で1番人気のプレッシャーにも負けずに2着にまとめたルガルあたりには、今後の大きな飛躍に期待したい。

 

来年こそが勝負だ!

そうした中で、未来の主役に指名するなら

5着ビッグシーザー

上で、シンプルな力勝負だったと断言した上で、敢えて

「展開や馬場など、細かい部分が全く影響していないとは言わない」

という微妙な表現を使わせてもらった。それも全てはビッグシーザーのため。

前半から、すぐに逃げの形に持ち込めたのは良かったが、外からきた16番ヴァトレニにプレッシャーをかけられる形での道中は、想像以上に、心身ともにストレスがかかったに違いない。

また、馬場状態に関しても、厳密にいえば、後から外を回った馬たちの方が走りやすかったと思う。

「それでも5着に粘った」

春の時点では、未来のスプリント王候補とまで称えられた潜在能力をようやく見せられたのではないだろうか。

レース後、今年絶好調の鞍上・坂井瑠星騎手が

まだ緩さがありますし、これからさらに良くなってくれると思います

とコメントしてくれたことも頼もしいじゃないか。未来の主役に指名し、これからも追いかけてみたい!

京都2歳ステークス 2023 の回顧&未来の主役

2023年11月25日(土) 3回京都7日 天候 : 晴  馬場状態 : 良
【11R】 第10回ラジオNIKKEI杯京都2歳S
2歳・オープン・G3(馬齢) (国際)(指定) 芝・内 2000m 14頭立

馬 名 性齢 斤量 騎手 タイム 着差 通過順位 上3F 調教師
4 5 シンエンペラー 牡2 56 モレイラ 1.59.8 11-12-09-07 35.3 1 *(栗)矢作芳人
6 10 プレリュードシチー 牡2 56 幸英明 1.59.9  1/2 06-06-07-04 35.5 10 (栗)高橋義忠
8 13 サトノシュトラーセ 牡2 56 川田将雅 1.59.9 ハナ 04-04-02-02 35.7 3 (栗)友道康夫
3 4 ダノンデサイル 牡2 56 横山典弘 1.59.9 11-10-09-10 35.2 11 (栗)安田翔伍
3 3 キープカルム 牡2 56 鮫島克駿 1.59.9 クビ 10-10-12-10 35.2 8 (栗)中竹和也
7 12 ディスペランツァ 牡2 56 M.デム 2.00.0  1/2 14-14-13-13 35.2 9 (栗)吉岡辰弥
1 1 オールナット 牡2 56 北村友一 2.00.4 2 1/2 02-02-02-02 36.3 6 (栗)高野友和
7 11 コスモキュランダ 牡2 56 角田大河 2.00.4 ハナ 13-12-07-10 35.9 14 (美)加藤士津
6 9 ホウオウプロサンゲ 牡2 56 坂井瑠星 2.00.5 クビ 02-03-04-04 36.2 4 *(栗)矢作芳人
10 8 14 カズゴルティス 牡2 56 和田竜二 2.00.7 1 1/2 01-01-01-01 36.8 13 (栗)杉山晴紀
11 5 7 ギャンブルルーム 牡2 56 団野大成 2.00.7 ハナ 06-06-04-04 36.4 2 (栗)大久保龍
12 4 6 パワーホール 牡2 56 横山和生 2.01.0 1 1/2 05-05-09-07 36.5 5 (栗)昆貢
13 2 2 ルカランフィースト 牡2 56 松山弘平 2.01.3 2 08-09-14-14 36.2 7 (美)鹿戸雄一
14 5 8 コスモエスメラルダ 牝2 55 柴田大知 2.01.7 2 1/2 08-08-04-07 37.4 12 (美)畠山吉宏

 

「大物感」を競う重賞

いきなりだが、、、

実は、レース攻略へ向けての考え方ということで、有料会員様に向けての解説文において以下の内容を記した。

デビュー間もないこの時期の2歳馬が、芝2000Mという長い距離の重賞を走る意味。それは「来年のクラシックを狙っていく」という陣営の思惑の表れと考えて良いだろう。当然、素質のありそうなところが揃っている。
ましてや、今の京都は開催が進んだことで、かなりタフな馬場になってきた。そうした中で勝ち抜くためには、クラシックを狙っていく、というより「クラシックでの上位争いまで見据えられる大物感」を備えている必要があると判断。

要するに【京都2歳ステークス】の先には「輝かしい未来」が待っているのだ。

そんなレースを制したは、単勝1番人気に推されたシンエンペラーだったが、馬名の意味(JRA公式サイト)の欄に記されている

「真の皇帝、新しい皇帝」

の通り、新たな競馬界の皇帝が狙えるのではないか?と思えるほどインパクトあるレースを見せてくれた。

 

世界の名手も絶賛

そのレースぶりについては、私があれこれと語る必要はないと思う。

まず、JRAの公式サイトより、レースを見直してほしい。

その上で、この後ご紹介する、レース後のモレイラ騎手のコメントに目を通してほしい。

「正直言うと、理想よりも少し後ろの位置取りになりました。それに前にいた馬がなかなか前に進まず、特にレースの前半は焦ったり、心配したりもしました。向正面から少しずつ前の位置を取り、直線は前に進む馬の後ろにつけられましたから、後半の方が流れは良かったです。勝つことはできましたが、今日はスムーズな競馬ではありませんでした。レースの後半になり、少しずつ良い流れになってきましたが、直線に入ってスペースができるまでも時間がかかりました。スペースができると素晴らしい反応を見せてくれて勝つことができました。なかなか能力が高い馬にしかできない勝ち方をしてくれましたし、さすが凱旋門賞馬の血統を持つ馬。将来やポテンシャルの高さを楽しめる馬だと思います」

世界の名手から出た

「なかなか能力が高い馬にしかできない勝ち方をしてくれました」

という印象的なコメント。これは完全に本音だと思う。

文句なし!シンエンペラー

レースをご覧いただくとおわかりの通り、決してジョッキーにとっては上手くいったレースではないと思う。序盤の位置取りもそうだし、直線でも進路を切り替える場面もあった。

経験の浅い2歳馬にとっては、心身ともに相当にタフだったはずだが、それを全くものともせずに勝つのだから、素質馬が揃った中でも「1枚、いや2枚は上の力を備えていた」と見て間違いない。

だからこそ、上で記した「なかなか能力が高い馬にしかできない勝ち方をしてくれました」というコメントが出たのだろう。

本来なら、未来の主役は穴っぽいところからお出しした方が私たち自身も楽しいのだが、ここは仕方ない。素直に、来年の主役候補を未来の主役に指名する!

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