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菊花賞 2018【回顧】恥をかくことを覚悟した人間は強くなる

こちらのコラムでは「キングスポーツの予想結果」とは別に、客観的な視点でのレース回顧をお届けしています。それこそが「明日の夢馬券獲得」の糧となると考えています。

もちろん、会員の皆様も、回顧を読んで頂く中で競馬の引き出しをドンドン増やして頂きたい。間違いなく、今後の競馬ライフは充実したものになりますのでご活用ください!

 

勝負の明暗 はここだった!

【回顧】菊花賞 2018 における勝負の明暗

馬 名 性齢 斤量 騎手 タイム 着差 通過順位 上3F 単勝
6 12 フィエールマン 牡3 57 ルメール 3.06.1   07-07-05-06 33.9 7 14.5
B5 9 エタリオウ 牡3 57 M.デム 3.06.1 ハナ 10-09-08-06 33.9 2 3.6
4 7 ユーキャンスマイル 牡3 57 武豊 3.06.3 1 1/2 09-09-10-10 33.9 10 31.7
2 3 ブラストワンピース 牡3 57 池添謙一 3.06.5  3/4 12-11-10-09 34.1 1 3.4
8 18 グローリーヴェイズ 牡3 57 福永祐一 3.06.6  1/2 14-14-14-12 33.9 12 75.4
7 13 タイムフライヤー 牡3 57 和田竜二 3.06.7  3/4 11-11-12-12 34.1 13 80.2
8 17 シャルドネゴールド 牡3 57 藤岡康太 3.06.9 1 1/2 16-16-16-16 33.9 15 138.3
3 5 エポカドーロ 牡3 57 戸崎圭太 3.06.9 ハナ 03-03-03-05 34.8 3 5.5
2 4 ジェネラーレウーノ 牡3 57 田辺裕信 3.07.1 1 1/4 01-01-01-01 35.2 4 11.2
10 1 2 グレイル 牡3 57 岩田康誠 3.07.4 2 17-17-17-17 34.3 8 18.2
11 8 16 ステイフーリッシュ 牡3 57 藤岡佑介 3.07.5 クビ 14-14-14-14 34.8 11 70.2
12 5 10 アフリカンゴールド 牡3 57 松若風馬 3.07.8 2 05-05-05-03 35.7 9 24.5
13 7 14 グロンディオーズ 牡3 57 モレイラ 3.07.9  3/4 12-13-12-14 35.3 6 14.1
14 B3 6 メイショウテッコン 牡3 57 松山弘平 3.08.0  1/2 05-05-05-06 35.8 5 12.5
15 6 11 コズミックフォース 牡3 57 浜中俊 3.08.1 クビ 03-03-03-03 36.1 14 115.3
16 1 1 アイトーン 牡3 57 国分恭介 3.09.6 9 07-07-08-10 37.2 17 223.0
17 4 8 カフジバンガード 牡3 57 幸英明 3.09.9 1 3/4 02-02-02-02 38.0 18 242.6
18 7 15 オウケンムーン 牡3 57 北村宏司 3.11.2 8 18-18-18-18 37.8 16 143.3

※横にスクロールできます

キングスポーツは6月の【宝塚記念】や先日の【秋華賞】といった、最近のビッグレースを次々と射止めていただけに、今回の【菊花賞】に対する会員様の期待も大きかったと思う。

そういった重賞なレースを射止められなかったことは無念の一言に尽きる。

結果に対する悔しさ、反省は大前提として、このコラムは「客観的な視点でのレース回顧」をすべき場所。レースに関する率直な思いを記したい。

おめでとうフィエールマン

まずは何より、デビューから4戦目での【菊花賞】勝ちという歴史的な結果を残したフィエールマンについて。陣営には心からのおめでとうを送りたい。

超スローの流れだからこそ活きる、ディープインパクト産駒特有のキレ味を存分に引き出した鞍上ルメールンの騎乗は無論称賛に値するが、それに応えられる馬の潜在能力があればこそ。

クラシック三冠の大一番は、流れが向いたからとか、鞍上が上手く乗ったからといった簡単に勝てる舞台ではない。この馬の母リュヌドールはフランスG1を勝っている世界レベルの強豪。その血統背景から、デビュー前の段階から大きな期待を集めていたが、本物だった。

さて、フィエールマンの強さの一方、更に流れが嵌ったかのように見えたのが、外から追い込んできたエタリオウ。仮にこれが単なる重賞だったら、エタリオウが差し切っていた可能性もあるのでは?そうさせなかったのは、管理する手塚厩舎スタッフの「大一番に懸ける執念」ではないかと思う。

このチャンスを逃せなかった

手塚厩舎といえば、1999年の開業以来、2013年の【桜花賞】を勝ったアユサンなど、数多くの輩出してきたが、一方で牡馬の超一線級は育てられていなかった。【朝日杯FS】を制したアルフレードやアジアエクスプレスも、クラシックは勝てず。

何度も悔しい思いをしてきたに違いない。だからこそ、せっかく巡り合えた大器!このチャンスは絶対に逃せないという思いが強かったのだろう。

ここがデビュー4戦目、それも7月以来の実戦という、外から見ればリスキーなローテーションも、何としても「この馬と大一番を!」という執念と、元々手塚厩舎が持つ愛馬たちに無理をさせない馬優先主義が融合した上では、ごく当然のものだったに違いない。

いずれにせよフィエールマンはG1馬になった!これからは周囲の馬に目標にされる存在になるだろう。手塚師曰く「消耗の激しい馬」らしく、今後も間隔を開けながらの戦いになるだろうが、手塚師がついていれば全く心配はいらない。爆発的な瞬発力は、本質的には中距離で活かせそうだし、来春の【大阪杯】あたりは主役候補に一頭になっているかも?注目したい。

一方で、日本競馬に不安を感じずにはいられなかったのが、名指しはしないが、若手、中堅騎手たちの消極的な騎乗。

 

大一番だからこそ攻めてほしかった

12.8-11.9-12.5-12.9-12.6-12.4-13.3-13.0-12.8-12.7-12.8-12.2-12.2-10.7-11.3

皆様も既にご覧になったかもしれないが、これが【菊花賞】のラップ。最初の1000Mが約62秒。次の1000Mは約64秒。いくら長距離戦とはいえ、G1とは思えないスローペースだが、そんなスローを作り出したジェネラーレウーノ田辺の後ろに、皆ノンビリついていくだけ。

スローペースを作り出したジェネラーレウーノ

もちろん、フィエールマンやエタリオウのように「瞬発力勝負歓迎」のタイプがじっとしているのは当たり前。だが、どう考えても、彼らに瞬発力ではかなわないタイプ、つまりスタミナ勝負に持ち込みたい筈の馬&騎手達がじっとしているのは、全く理解できない!

名前を出すつもりはないが(出さずとも聡明な皆様なら何となくおわかりだろうが)彼らはレースに勝つ気があったのだろうか?

私も長く菊花賞を見てきましたが、これほどまで鎬を削る場面が少なかったことはない。
菊花賞が終わった今、彼らは、本心から「やれることはやった」とは言えないだろう。

もちろん、彼らにも重圧や立場があり、できることが限られていたかもしれない。しかし舞台は菊花賞。騎手にとっても大舞台だが、馬たちにとっては一生に一度のレースなのだ!

 

勢いやミラクルを信じている

「クラシックは経験がないと厳しいよ」という声もあるだろう。だが、武豊は2年目の秋のスーパークリークで【菊花賞】を勝ったじゃないか!それを足がかりに、第1人者としての地位を築いたのだ。

どうか「武豊や外国人は別格」だとか「自分には無理」などとはじめから諦めないでほしい。私は、若い世代だけが成し得る「勢い」や「ミラクル」はいつの時代にもあると信じている。

 

恥をかくことを覚悟した人間は強くなる

もちろん、菊花賞を逃した私がジョッキーたちに偉そうなことを言える立場ではないが、誰しもが人生で恥をかくことはある。しかも数えられないほどたくさん。

しかし、恥をかくことを覚悟した人間は強くなると思っている。さらに言えば、もう、かいてしまった恥に囚われず反省しながら前に進める人間は、更に強くなるはずだ。

これを自戒の意味も込めて、胸に刻みたい。何事もうまくいかない時「どうしてうまくいかないんだ」と暗い表情で言えば、それで終わり。恥をかいても「どうやったらうまくいくんだ!」と明るく意志を持つ。たったこれだけで、未来の方向は、大きく変わっていくのだと確信している

長くなったが、最後にひとつだけ。

G1の借りはG1で返す!

今週の【天皇賞秋】をどうぞお楽しみに。

今回こそ敗退するも未来で期待が持てる穴馬は必ず埋もれている!!近い将来に高確率で爆走するだろう穴馬をお知らせしています。

次走こそ狙え!この馬が未来の主役だ!

今回の「未来の主役」としてご紹介するのは

5着グローリーヴェイズ

まだまだ良くなるぞ

実は今回のキングスポーツの☆穴馬の1頭だった。

もちろん、馬券圏内にまで絡んでくれたら言うことなしだったが、12番人気の低評価だったことを思えばよく頑張ってくれた方だろう。ましてや、ロスの多い大外枠だったのだから。

瞬発力が求められる上がりの速いレースになっても、全体の時計が速い高速決着になっても(芝2000Mの持ち時計が1分56秒台なのだ)対応可能と判断したが、結果的に瞬発力勝負に対応してくれたということ。

それでも、心身ともに完成途上という印象をもっていた。あと半年もすれば、ひょっとしたらとんでもない馬になっているかも?注目して頂きたい。


 

【菊花賞 2018】を見逃した方は下記からご覧下さい。

 

【菊花賞 2018】のレース後の関係者のコメント

~レース後のコメント~
1着 フィエールマン(ルメール騎手)
「直線に向いて、少し我慢する形になりました。デムーロ騎手の馬(エタリオウ)から3馬身から4馬身ありましたからね。でも、この馬は瞬発力があります。よく届いてくれました」

(手塚貴久調教師)
「前走のダメージがかなり残っていましたし、賞金も加算出来ましたから、菊花賞一本と決めました。プラス4キロでも大きく見え、休ませた甲斐がありました。今までの中で一番ゲートも出ました。これまで3戦、今日のような競馬の経験がなく、中団につけているのを見て心配しましたが、折り合いもついて運べましたし、いい脚でした。これでGI馬、レース選択も吟味しなければなりません。体力の消耗が激しい馬なので、ケアに努めたいと思います。普通なら人気にならない臨戦過程ですが、ある程度の人気で勝たせてもらい、感謝しています。また来年も関東馬が勝てるように努力したいと思います」

2着 エタリオウ(友道康夫調教師)
「先頭に立って目標がなくなってフワッとしてしまいました。流れも考えていたより遅くなりました。なかなか勝てませんね」

3着 ユーキャンスマイル(武豊騎手)
「よく頑張りました。道中、折り合いはバッチリで、無駄のない競馬が出来ました。春からの成長を感じました」

(友道康夫調教師)
「頑張ってまっすぐ走っていました。左ステッキを初めて入れたくらいです。トモもしっかりしていました」

4着 ブラストワンピース(池添騎手)
「返し馬でもピリッとした中、落ち着きを見せていました。ゲートも普通に出てくれました。ただ、1周目の下りでゴチャついて少し後ろになってしまいました。正面スタンド前ではスローのなか我慢して、上がり勝負のなか止まっていないのですが、決め脚のある馬に上位に来られた感じです」

5着 グローリーヴェイズ(福永騎手)
「外枠でしたし、もう少し流れて欲しかったですね。不向きな流れのなかよく頑張ってくれました。ポテンシャルの高い馬です」

6着 タイムフライヤー(和田騎手)
「何とか我慢してくれましたし、理想的に運べました。一瞬、突き抜けるかと思いましたが、最後は止まりました。それでも上手に走りました。まだまだ良くなりそうな雰囲気ですし、楽しみが出てきました」

8着 エポカドーロ(戸崎騎手)
「ペースが遅かったですね。(藤原英昭)先生と話しましたが、距離が長かったかもしれません。調子は良かったです」

9着 ジェネラーレウーノ(田辺騎手)
「マイペース、遅いくらいのペースで運べました。周りも強い馬ばかり、思うような競馬は出来ませんね。自分の競馬は出来たと思いますし、悲観するような内容ではなかったと思います」

10着 グレイル(岩田騎手)
「スタートは仕方ありませんが、道中はいい感じで運べました。坂の下りでスムースにスピードに乗せられませんでした」

11着 ステイフーリッシュ(藤岡佑騎手)
「思った以上に折り合いがついていましたし、脚をためていました。4コーナーで馬場に脚を取られるところがありました」

13着 グロンディオーズ(モレイラ騎手)
「もう少し前の位置を取りたかったのですが、枠順の関係で難しかったですね。能力の高い馬ですが、初のGIのせいか、いつものリズムがありませんでした」

14着 メイショウテッコン(松山騎手)
「スタートがすべてです。自分の形の競馬が出来ませんでした。いつでも動ける位置でレースをしたかったのですが、それが出来ませんでした」

15着 コズミックフォース(浜中騎手)
「スタートから前めの位置で予定通りの競馬は出来たと思います。これを契機に良くなってくれればと思います」

(via ラジオNIKKEI 

 

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