富士ステークス 2018【回顧】ポイントは「３歳春」！

こちらのコラムでは「キングスポーツの予想結果」とは別に、客観的な視点でのレース回顧をお届けしています。それこそが「明日の夢馬券獲得」の糧となると考えています。

もちろん、会員の皆様も、回顧を読んで頂く中で競馬の引き出しをドンドン増やして頂きたい。間違いなく、今後の競馬ライフは充実したものになりますのでご活用ください！

勝負の明暗 はここだった！

【回顧】富士ステークス 2018 における勝負の明暗

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今回のレースにおいて、特に注目を集めたのは昨年11月のＧ１【マイルチャンピオンシップ】で１着、２着でゴールしたペルシアンナイトとエアスピネルだった。

今年のメンバーの中には他にも力のある馬がいたが、それでも彼ら２頭は実績が違う。

結果的に斤量の関係もありペルシアンナイトは少々人気を落としたが（59キロ）それでも、存在感を含めた「レースの主役」が彼らだったことは間違いない。

そんな２頭に対して、キングスポーツは以下のような決断を下した。

「２頭以外に勝ち馬がいる」と。

レース前にご紹介したコラムの内容を、一部抜粋でご紹介したい。

１週前追い、最終追い等をしっかりチェックさせてもらったが、明らかに先の大目標へ向けた仕上がり途上。そんな状態でペルシアンナイトなどは59キロを背負うのだ！エアスピネルに関しては、そもそも【安田記念】に出走できていないのだから、状態のハンデはペルシアンナイトよりも大きい。

それでも、直線平坦の京都あたりが舞台なら底力でゴマカシがきくかもしれない。だが、ここは最もタフな東京マイル！現状が、結果にハッキリと表れるだろう。

もしも２強を絶対視されている方がいたら一度冷静になることをオススメしたい

結果は案の定だった。

この秋Ｇ１戦線はキングスポーツ向き

今回の結果だけではなく、【京都大賞典】や【府中牝馬ステークス】もそうだったが、キングスポーツは「有力」と言われる馬達の見極めには絶対的な自信を持っているし、実際に結果を出している。

今週【天皇賞秋】を筆頭に、この秋のＧ１戦線はほとんどが「能力拮抗の混戦」であり、有力馬の中から軸馬を発掘するのが非常に困難。だからこそ、キングスポーツの「見極め力」が活きてくると確信している。

ロジクライには驚かされた

一方で、キッチリと馬券も的中した【京都大賞典】や【府中牝馬ステークス】に対し、今回はロジクライの評価を上げきれずに馬券を逃した。

率直に申し上げるが、私はロジクライの評価を見誤った。好位２番手を追走した馬が、上がり33秒９の脚を使うのだから、完璧な走りと言って良いだろう。

３歳春の重賞を勝つような実力馬が、その後怪我などを理由に長期休養に陥った場合、往々にして大成することがある。まさにロジクライはその典型と言えるだろう。

オーナーをはじめとした功を焦らない度量の大きさが、ここまで強い馬になった最大の要因と断言できる。（実際にレース後、須貝調教師は「牧場やオーナーがよく我慢してくれた」という旨を語っていた）

今後は体調次第でＧ１【マイルチャンピオンシップ】に向かうようだ。

ロジクライだけではなく、２着ワントゥワンの上がり最速の末脚も素晴らしかったし、４着エアスピネルもここを使われた更に良くなってくるだろう。非常に熱い戦いが見られそうだ。もちろん【マイルチャンピオンシップ】の有力馬の見極めも既に始めているから、その答えを楽しみにしていてほしい。

【 #富士Ｓ 】ロジクライ２年９か月ぶり重賞２勝目！ルメール重賞騎乗機会３連勝！ https://t.co/TTrmqBAKfO #競馬 #keiba #スポーツ報知

— スポーツ報知 競馬取材班 (@hochi_keiba) October 20, 2018

次走こそ狙え！この馬が未来の主役だ！

今回の「未来の主役」としてご紹介するのは

11着ハッピーグリン

前述のロジクライのように、今後の馬券戦略のひとつとして、３歳春の重賞勝ち馬だけに限らず、3歳春のオープン戦や重賞などの好走馬がある馬は、基本的に「潜在能力が高い馬」と覚えておいて損はないことをお伝えしておきたい。

そういった意味では、地方馬でありながら、果敢にJRA重賞に参戦したハッピーグリンは、注目が必要。

この馬は、今年１月に東京コースで行われた【セントポーリア賞】を上がり最速の脚で快勝している。【セントポーリア賞】は500万条件だが、後にＧ２【弥生賞】で５着に好走するリビーリングなど力のある馬が揃っていたので、オープンに近い扱いで良いだろう。

その結果からも潜在能力の高さは疑う余地はない。今回の経験を得て、いずれは重賞を勝つだろうと期待している。

【富士ステークス 2018】を見逃した方は下記からご覧下さい。

【富士ステークス 2018】のレース後の関係者のコメント

～レース後のコメント～
１着　ロジクライ（Ｃ．ルメール騎手）
「逃げ馬の後ろでいいポジションが取れました。この馬の前走を観察して、良いペースを維持出来る馬だと思い、いいポジションを取りたいと思っていました。段々ペースアップをして、馬の反応も良かったです。能力があるのでＧＩでもチャンスがありそうです」

（須貝尚介調教師）
「強かったですね。ゲートも良かったです。今日はルメール騎手に好位で運んでほしいと言っていました。前半のペースも速くなく良い位置が取れたので、安心した気持ちで見ていられました。馬の状態も良かったです。長いブランクがありましたが、ノーザンファームもオーナーもよく辛抱してくれました。ブランクを乗り越えて重賞を勝つことができて、しかもメンバーが揃っていましたし、強い勝ち方をしてくれました。今後は状態が良ければＧＩに向かいたいと思います」

２着　ワントゥワン（Ｊ．モレイラ騎手）
「ゲートは速くない馬ですが、今日は前走より前目の位置になりました。直線に向く時、前のペースが速く理想よりも早く動く形になってしまいました。この馬も頑張っていましたが、勝ち馬が強く止まりませんでした」

３着　レッドアヴァンセ（北村友一騎手）
「返し馬の雰囲気は（前走の）ヴィクトリアマイルの方が良かったと感じました。休み明けで気持ちにメリハリがない気はしていました。勝ち馬の位置がこの馬の理想のポジションだったのですが、外枠でしたし、１つ外にマルターズアポジーがいてポジションを取りにいけず外々になってしまいました。今日も伸びてはいますが、もっと切れる馬です。今日は少し鋭さがありませんでした。休み明けでも力は見せてくれましたし、能力はあります」

４着　エアスピネル（福永祐一騎手）
「勝負どころでポケットに入ってしまい待たされましたが、直線はスペースを見つけて加速してくれました。休み明けで良化途上ですが、地力を見せてくれました」

５着　ペルシアンナイト（Ｍ．デムーロ騎手）
「今日は馬がかわいそうでした。斤量５９ｋｇに加えて直線でも不利がありました。馬はよく頑張ってくれました」

６着　ハクサンルドルフ（戸崎圭太騎手）
「後ろからでは厳しいと思いポジションを取りに行きましたが、後ろからの競馬に慣れてしまったようで、道中ついていけなくなりました。最後、脚を使ってくれただけにもったいなかったです」

７着　ジャンダルム（武豊騎手）
「流れには乗れましたが、ダービー以来の久々、そして古馬との対戦ということもあり厳しかったです。ただ、素質はありますし、おっと思わせる手応えがあったので次走に期待です」

（via ラジオNIKKEI ）

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