こちらのコラムでは「キングスポーツの予想結果」とは別に、客観的な視点でのレース回顧をお届けしています。それこそが「明日の夢馬券獲得」の糧となると考えています。
もちろん、会員の皆様も、回顧を読んで頂く中で競馬の引き出しをドンドン増やして頂きたい。間違いなく、今後の競馬ライフは充実したものになりますのでご活用ください！
勝負の明暗 はここだった！
【回顧】共同通信杯 2019 における勝負の明暗
| 着 | 枠 | 馬 | 馬 名 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | タイム | 着差 | 通過順位 | 上3F | 人 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| １ | 1 | 1 | ダノンキングリー | 牡3 | 56 | 戸崎圭太 | 1.46.8 | 03-04-04 | 32.9 | 3 | |
| ２ | 4 | 4 | アドマイヤマーズ | 牡3 | 57 | Ｍ．デム | 1.47.0 | 1 1/4 | 01-01-01 | 33.5 | 1 |
| ３ | 6 | 6 | クラージュゲリエ | 牡3 | 57 | 武豊 | 1.47.6 | 4 | 04-05-04 | 33.7 | 4 |
| ４ | 5 | 5 | フォッサマグナ | 牡3 | 56 | ルメール | 1.47.7 | 3/4 | 02-02-02 | 34.0 | 2 |
| ５ | 7 | 7 | ゲバラ | 牡3 | 56 | 大野拓弥 | 1.47.8 | 1/2 | 07-07-07 | 33.5 | 5 |
| ６ | 2 | 2 | マードレヴォイス | 牡3 | 56 | 三浦皇成 | 1.48.0 | 1 | 05-06-06 | 33.9 | 7 |
| ７ | 3 | 3 | ナイママ | 牡3 | 56 | 柴田大知 | 1.48.0 | ハナ | 06-02-02 | 34.3 | 6 |
誰もが認める出世レース
改めて語るまでもないかもしれないが【共同通信杯】といえば
誰もが認める出世レース
ではないだろうか。
実際に、直近５年の勝ち馬のうち４頭が、同年のクラシックで優勝or２着を記録。更に、クラシックで２着に敗れた馬も後にG１を制覇！つまり４頭がG１馬になっているのだ！
勝ち馬の主なその後の成績
| 開催年 | 馬名S | その後の主な成績 |
|---|---|---|
| 170212 | スワーヴリチャード | ダービー２着＆大阪杯優勝 |
| 160214 | ディーマジェスティ | 皐月賞優勝 |
| 150215 | リアルスティール | 皐月賞２着＆ドバイターフ１着 |
| 140224 | イスラボニータ | 皐月賞優勝 |
当然、今年の出走馬たちにも大きな期待がかかったが、そんなレースにおいて、今回優勝を収めたのが、戸崎圭太騎手が騎乗したダノンキングリーだ。
【共同通信杯】ダノンキングリーが最内伸びて重賞初Ｖ – サンスポZBAT！競馬 https://t.co/gSADPuK3xx
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前半の1000Mが61秒５というスローの流れから、上がり３ハロン最速となる32秒９の脚を繰り出し、見事に差し切りを決めた。
いかにもディープインパクト産駒に向きそうな展開だったことは確かだが、それを差し引いても、直線で見せた末脚の伸びは、古馬一線級を思わせる破壊力だったし、何より
G１馬を倒した
という事実は大きい。
更に良くなりそうな印象
そんなダノンキングリーについて、レース前の段階で公開していた「共同通信杯の狙い」において、以下のように書かせてい頂いた。
ここまで見せてきたレースぶりも確かに良かったのだが、それ以上に、ここにきての急激な成長に魅力を感じていた。だから「追いかける必要がある」とご紹介したのだ。
だが、今後どころか、早くも重賞を勝ち、しかもG１馬を倒したともなれば、有力なクラシック候補という見方をされることになるだろう。
ちなみに、今回は瞬発力勝負だったが、前走【ひいらぎ賞】では「全く逆の上がりがかかる勝負（自身がマークした上がり最速のタイムは35秒５）」を制している点から、展開不問！
それだけに【ホープフルステークス】を勝ったサートゥルナーリアや、同じダノン軍団のダノンチェイサーに近い、いやそれに並ぶ素材だと言い切っても差支えないだろう。本当にこれからが楽しみだ。
やはり強い！アドマイヤマーズ
一方で、単勝1.7倍という圧倒的な１番人気を裏切る形で敗れたのがアドマイヤマーズ。
がっかりされた方も多かったと思うが、冷静に内容を思えば、むしろ強さを感じさせてくれたのではないだろうか。
【共同通信杯】２歳王者アドマイヤマーズは無傷Ｖ５ならず２着 Ｍデムーロ「他の馬が強かった」 – サンスポZBAT！競馬 https://t.co/1FodxYxHZF
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そもそも、スローからの瞬発力勝負というのはこの馬には向いていない今回のように、33秒台半ばまでは出せるが、父ダイワメジャーという血統的に、それ以上は容易ではない。
（ちなみにダイワメジャーは現役生活28戦中、上がり最速をだしたのは僅か２回だけ。先行脚質という点を考慮しても少なく感じる）
「ならばもっと速いペースで攻めればよかったのでは？」と考える人も出てくるだろうが、そのあたりは
というレース後のデムーロのコメントからもわかるように、G１を勝っていて賞金的に余裕がある馬だからこそできるチャレンジ、アドマイヤを試したような面があったのではないだろうか。
不得手な展開でも２着を確保するあたりはさすが。
次走は【皐月賞】。今度は確実にもう少し速いペースを演出するだろうし、状態も万全にするはず。大幅に条件は良化する！
だとすれば、やはり「世代No１クラス」という評価は不動で良いだろう。注目だ！
次走こそ狙え！この馬が未来の主役だ！
今回の「未来の主役」としてご紹介するのは
５着のゲバラ
「着順は運に左右される面もあるが、速い上がりタイムはそれなりの能力がなければ絶対に出せない」
これは、私の予想における重要な考え方のひとつ。特に、経験の浅い２歳～３歳戦においてはそういった傾向が強いと見ている。
そういった意味で、勝ち馬＆２着馬は別格にせよ、メンバー中、３番目の上がりをマークしたゲバラには期待してよいだろう。
レース後、鞍上の大野は
と語っていたが、本音だと思う。
父ディープインパクト、母親も現役時代にオープンまでいったエリモハルカという魅力的な血統背景もあるだけに、注目して頂きたい。
【共同通信杯 2019】を見逃した方は下記からご覧下さい。
【みんなのKEIBA 次回2月17日(日)】
超出世レース、共同通信杯・ＧⅢを制したのは３番人気①ダノンキングリー。
デビューから無傷の３連勝！２着は去年の２歳王者④アドマイヤマーズ、３着は４番人気⑥クラージュゲリエ。
３連単は２１７０円の払い戻し。#フジテレビ競馬 #みんなのKEIBA pic.twitter.com/ANkXkJKLKz— フジテレビ競馬 (@fujitvkeiba) February 10, 2019
【共同通信杯 2019】のレース後の関係者のコメント
～レース後のコメント～
１着 ダノンキングリー（戸崎圭太騎手）
「馬が良くなっていましたし、一戦ごとに何か必ず成長が感じられます。アドマイヤマーズを見る良い形で行けて負かすことができましたから、この先が楽しみです。自分自身も今年初めて重賞を勝てましたから嬉しいですね」
２着 アドマイヤマーズ（Ｍ・デムーロ騎手）
「初めての東京、１８００ｍで色々と考えて乗りました。もう少しハイペースだったら違っていたかもしれません。残念です」
２着 アドマイヤマーズ（友道康夫調教師）
「初めての１８００ｍでハナに行く形になって厳しかったですね。それでもしのげるかと思いましたが、勝った馬はあの切れ味ですから、勝った馬は強かったです。２、３番手ならまた違っていたと思うのですが…。ジョッキーは距離は大丈夫と言っていましたし、このあとは予定通り皐月賞へ行きます」
３着 クラージュゲリエ（武豊騎手）
「レース前はイレ込んでいましたが、レースでは折り合いもついて、良い感じでした。最後も伸びていますが、現時点では切れ味の差だと思います」
４着 フォッサマグナ（Ｃ・ルメール騎手）
「２番手でリラックスしていましたし、マイペースで運べました。直線の入りでは良い反応をしましたが、ラストの２００ｍで馬が疲れました。距離が少し長かったように思います。今日が２戦目でまだまだ良くなります」
５着 ゲバラ（大野拓弥騎手）
「直線の反応はとても良かったです。しっかりしてくれば、もうひと伸びがきくと思います。少しずつ良くなっています」
６着 マードレヴォイス（三浦皇成騎手）
「道中リラックスしていましたし、最後まで伸びています。３着馬とは差がないところでした。力をつけています」
（via ラジオNIKKEI ）
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