こちらのコラムでは「キングスポーツの予想結果」とは別に、客観的な視点でのレース回顧をお届けしています。それこそが「明日の夢馬券獲得」の糧となると考えています。
もちろん、会員の皆様も、回顧を読んで頂く中で競馬の引き出しをドンドン増やして頂きたい。間違いなく、今後の競馬ライフは充実したものになりますのでご活用ください!
勝負の明暗 はここだった!
【回顧】毎日王冠 2022 における勝負の明暗
2022年10月 9日(日) 4回東京2日 天候 : 曇 馬場状態 : 良
【11R】 第73回毎日王冠
3歳以上・オープン・G2(別定) (国際)(指定) 芝 1800m 10頭立
着 | 馬 | 馬 名 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | タイム | 着差 | 通過順位 | 上3F | 人 | 調教師 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 3 | サリオス | 牡5 | 56 | 松山弘平 | 1.44.1 | 04-06-06 | 33.8 | 1 | (美)堀宣行 | |
2 | 9 | ジャスティンカフェ | 牡4 | 56 | 福永祐一 | 1.44.2 | 1/2 | 08-09-08 | 33.8 | 3 | *(栗)安田翔伍 |
3 | 4 | ダノンザキッド | 牡4 | 56 | 戸崎圭太 | 1.44.3 | 3/4 | 04-03-03 | 34.3 | 4 | (栗)安田隆行 |
4 | 5 | レイパパレ | 牝5 | 55 | 川田将雅 | 1.44.4 | 1 | 03-02-02 | 34.6 | 2 | (栗)高野友和 |
5 | 2 | ノースブリッジ | 牡4 | 56 | 岩田康誠 | 1.44.5 | 1/2 | 08-08-08 | 34.0 | 5 | (美)奥村武 |
6 | 6 | ポタジェ | 牡5 | 58 | 吉田隼人 | 1.44.6 | クビ | 04-03-05 | 34.5 | 7 | (栗)友道康夫 |
7 | 7 | キングストンボーイ | 牡4 | 56 | ルメール | 1.44.8 | 1 1/4 | 07-06-06 | 34.6 | 8 | (美)鹿戸雄一 |
8 | 8 | キングオブコージ | 牡6 | 57 | 横山武史 | 1.45.2 | 2 1/2 | 02-03-03 | 35.2 | 9 | *(栗)安田翔伍 |
9 | 10 | ハッピーアワー | 牡6 | 56 | 川又賢治 | 1.45.8 | 3 1/2 | 10-10-10 | 35.1 | 10 | (栗)杉山佳明 |
10 | 1 | レッドベルオーブ | 牡4 | 56 | 幸英明 | 1.46.2 | 2 | 01-01-01 | 36.5 | 6 | (栗)藤原英昭 |
毎日王冠が堅い理由
「毎日王冠ってどんなレースなの?」
もし、私がこうした質問をされたら、次のように答えるだろう。
「天皇賞秋に繋がるレースであり、極めて堅いレース」
特に、堅いレースという部分は、私たちのような穴党にとっては厄介なポイントではあるものの、目を背けるわけにはいかない。
昨年までの直近5年間の3連単平均配当は8,940円と、万馬券に届いていないのだ。
いきなり余談のようになるが、どうしてこれほど堅いのか、という点について簡単に解説しておこう。
かつては、そういった馬が【京都大賞典】に流れることもあったが、今は【毎日王冠】一択といった状況になっている。
(例えば、世紀末覇王と言われたテイエムオペラオーなどは、2000年、2001年共に【京都大賞典】優勝から【天皇賞秋】へ進み1着&2着)
強い馬が多ければ、一部の馬にマークが集中することもない。どの馬も順当に力を発揮できる態勢になる。だから、堅い決着になるのだ。
This is 毎日王冠
そうした傾向があるレースだけに、私たちも波乱に期待しつつも、一方で「堅い決着になってもやむを得ない」という意識をもって予想には挑んだ。
そして結果は、This is 毎日王冠(笑)
案の定の堅い決着だったが、それを3連単勝負をキッチリ射止められたことは、最低限良かったと言えるかもしれない。
参考⇒先週の的中実績
ご存知の通り、着順に誤差こそあれど、上位人気5頭がそのまま掲示板を独占した。
そして、上位人気サイド、伏兵も含め、実力馬の多さゆえにどれか一頭にマークが集中することもなく、ほぼ皆が平等に力を出せるような状況(直線で一時行き場を失う場面があったノースブリッジ以外はでのレース)だったように思う。
となれば、上位人気馬が順当に結果を残すのも当たり前だったのかもしれない。
各馬を細かく見ていくと
だからといって
「どの馬も強かった!素晴らしかった!」
で終わってしまっては、レース回顧の存在意義がなくなってしまう(笑)
そこで、あくまでも
して、その上で、今回のレースから感じたこと、期待度を個人的な見解として述べさせてほしい。
ピックアップするのは1&2&5着の3頭だ!
早速、勝ち馬のサリオスからいってみよう!
1着サリオス⇒やはりベストは1800Mかも
まずはもちろん優勝したサリオスから。
重賞制覇に対しての祝福、そして的中を届けてくれたことへの感謝(3連単1着軸の1頭だった)を心から申し上げたい。
レースぶりは「強い」の一言に尽きる。
松山騎手はレース後、次のようなことを語っていた。
まさに絶賛している。
私たちも、もちろんこうしたレースをしてくれるだろうと期待して指名しているのだが、ただこれが【天皇賞秋】になると、そう簡単にはいかないような気もする。
その理由は相手どうこうより「距離」
2年前の【毎日王冠】制覇もそうだが、あまりにも内容にスキがなさすぎるのだ。このような場合、これまでの経験上「距離がドンピシャでハマっている」ケースが少なくない。
もちろん、これほどの実力馬だから、底力でどうにかしてくるとは思うが、個人的には「今日の結果をそのまま当てはめたくない」というのが結論だ。
2着ジャスティンカフェ⇒ノビシロを感じる
一方、勝ち馬と同じ上がりタイムをマークしながら、半馬身差の2着に惜敗したジャスティンカフェ。
こちらは、揉まれにくい外枠も良かったのかもしれないが(もちろん福永騎手の手綱さばきも素晴らしかったのだろうが)終始スムーズで、気持ちよさそうに、現状の力を出し切ったように見えた。
だからこそ、半馬身差にもかかわらず、福永騎手は
「今日は勝ち馬が強かったです」
という脱帽のコメントを残したのだと思う。
それだけに、現時点の能力ではG1挑戦をしても簡単ではないかもしれないが、こちらには4歳馬のノビシロがある。
春当時のレースでも相当な大物感を漂わせていたが、今回の走りは、それを軽く上回るもの。
【天皇賞秋】とまでは言えなくても、近い将来、大舞台で活躍する可能性は大きいだろう。
尚、距離的にはやはり2000Mくらいまでがベストかなと。来年の【大阪杯】【安田記念】あたりに無事に出られるようなら楽しみだ!
5着ノースブリッジ⇒これも競馬!だがもう一度期待!
最後に、私たちのイチオシの一頭でもあったノースブリッジ。
昨今の調教を見る限り、随分と精神的に大人びてきたように見えたが、隣の馬番だったダノンザキッドの一連の流れが影響したこともあったのか、立ち遅れ&先行してこその馬が、後方からのレースを強いられた。
まず出遅れに関しては、精神的な部分も含めて競馬のうち。
残念だが、納得せざるをえない。
それでも、かつては出遅れると何もできぬままに終わったこともあった馬が、同じような状況で、しかも直線で一時行き場を失う場面もありながら、勝ち馬から0.4秒差。
上がり3ハロンも、勝ち馬とは0.2秒しかかわらない34秒0。イメージにはなかった、質の高い末脚も披露してくれた。
だから、負けは負け、不的中は不的中として受け止めた上で
指名した私たちの選択には間違いはなかった!本当に強くなっている
それだけは声を大にして言わせてほしい。
今後のローテーションはわからないが【天皇賞秋】でもヒモ争いなら面白いと思うし、まずはどこかしらでG2をとってほしい思いもある。
距離はもう少し長くてもやれると思うので、個人的には【アルゼンチン共和国杯】あたり面白そうな気がするのだが、、、しつこくて申し訳ないが(笑)もう一度未来の主役に!
【毎日王冠 2022】のレース後の関係者のコメント
1着 サリオス(松山弘平騎手)
「堀調教師から、自信を持って乗るように、との言葉をいただきました。返し馬でもしっかりと走っていて、とても良い状態でレースに臨めました。スタートもしっかりと出てくれました。力のある馬なのでポジションは意識せず、馬のリズムを大切に運びました。直線に向いてからの手応えは十分でしたし、前が開いてからは、しっかりと抜け出しました。強かったと思います。この馬に乗せていただいてから、結果を出すことが出来ませんでしたが、馬が頑張ってくれて、良い結果を出せました。まだまだやれる馬だと思います」
「スムーズに行きました。今までこの馬に教えていた事がそのまま結実した感じです。強いメンバーでポテンシャルの高さを見せてくれました。良いタイミングで乗せてもらいました。今日は勝ち馬が強かったです」
4着 レイパパレ(川田将雅騎手)
「大阪杯の次に具合が良かったです。しっかりと走り切ってくれました。速い時計の中でも精一杯走ってくれました」
5着 ノースブリッジ(岩田康誠騎手)
「枠順も良かったですし、状態も良かったです。ゲートの一瞬のことで・・・。紙一重ですね。難しいです。それでもGI馬相手によく食い下がって走ってくれました」
(via ラジオNIKKEI )
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