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ニュージーランドトロフィー 2020【回顧】敢えて素直に「上位3頭は強い」

こちらのコラムでは「キングスポーツの予想結果」とは別に、客観的な視点でのレース回顧をお届けしています。それこそが「明日の夢馬券獲得」の糧となると考えています。

もちろん、会員の皆様も、回顧を読んで頂く中で競馬の引き出しをドンドン増やして頂きたい。間違いなく、今後の競馬ライフは充実したものになりますのでご活用ください!

 

勝負の明暗 はここだった!

【回顧】ニュージーランドトロフィー 2020 における勝負の明暗

馬 名 性齢 斤量 騎手 タイム 着差 通過順位 上3F 単勝 体重 ± 調教師
6 11 ルフトシュトローム 牡3 56 石橋脩 1.33.0    11-12-10 34.2 2 4.6 482 -4 (美)堀宣行
7 14 シーズンズギフト 牝3 54 津村明秀 1.33.1  1/2  13-09-07 34.5 5 7.2 472 -2 (美)黒岩陽一
8 16 ウイングレイテスト 牡3 56 横山武史 1.33.1 クビ  11-12-10 34.3 7 13.8 490 +4 (美)青木孝文
6 12 アブソルティスモ 牡3 56 北村宏司 1.33.5 2 1/2  06-05-04 35.4 9 26.3 500 +2 *(美)藤沢和雄
4 7 ソウルトレイン 牡3 56 田辺裕信 1.33.5  04-05-04 35.4 8 15.5 464 +2 (栗)西村真幸
5 10 ハーモニーマゼラン 牡3 56 大野拓弥 1.33.6  3/4  03-02-02 35.8 3 6.2 516 0 (美)牧光二
5 9 オーロラフラッシュ 牝3 54 ルメール 1.33.8 1 1/2  10-09-10 35.2 1 4.3 456 +8 *(美)藤沢和雄
4 8 コウソクスピード 牡3 56 丸山元気 1.34.0 1  07-07-07 35.7 12 77.1 518 -2 (美)中舘英二
8 15 グレイトホーン 牡3 56 野中悠太 1.34.2 1 1/4  14-14-14 35.2 16 429.3 480 +2 (美)根本康広
10 2 3 マイネルグリット 牡3 56 国分優作 1.34.4 1 1/4  04-04-04 36.5 11 68.7 488 -4 (栗)吉田直弘
11 7 13 シャチ 牡3 56 山田敬士 1.34.6 1 1/4  16-16-16 35.0 13 102.4 456 -2 (美)小桧山悟
12 2 4 フルートフルデイズ 牝3 54 木幡巧也 1.34.7  1/2  09-07-09 36.3 15 377.0 456 +10 (栗)浜田多実
13 1 2 カリオストロ 牝3 54 ヒューイ 1.34.7 クビ  01-01-01 37.1 4 7.0 454 -4 (栗)加用正
14 3 6 ソングオブザハート 牝3 54 川又賢治 1.35.1 2 1/2  14-14-14 36.1 14 150.7 410 -2 (栗)寺島良
15 3 5 ペールエール 牡3 56 北村友一 1.35.1 ハナ  07-09-13 36.5 6 8.5 506 +14 (栗)安田隆行
16 1 1 カフェサンドリヨン 牝3 54 内田博幸 1.35.1 クビ  02-02-02 37.3 10 41.7 462 0 (美)古賀慎明

 

今年の【ニュージーランドトロフィー】は、かつてない程の混戦だったのではないか。

何と言っても、単勝1番人気馬オーロラフラッシュのオッズが4.3倍。

そもそも、オーロラフラッシュは、前走で1勝クラスを勝ったばかりの昇級馬。

そういった馬が1番人気になること自体、馬券を買う側が迷っていた証拠だろう。

(迷った結果、鞍上頼みでオーロラフラッシュに票が集まった?)

 

だが、今回のレースを見る限り、結果として上位に入った面々の能力の高さは文句なし!

優先出走権を獲得した、来月のG1【NHKマイルカップ】に出走したとしても、十分に上位争いが狙えるだろう。

中でも、無敗の3連勝での重賞制覇となったルフトシュトロームは魅力的だ。

 

心身ともに完成度が高い

レースを終えたルフトシュトロームに対して抱いた感想は

非常に完成度の高い馬だな

ということ。

そう感じた理由は、以下の通り。

1⇒道中での落ち着き。鞍上の指示にしたがい落ち着いて走っていた

2⇒脚質の自在性。好位からの勝負だった前2走とは対照的な後方待機策でも問題なし。

3⇒若駒離れした闘志。4角で外に振られるロスがありながら、怯むことなく直ぐにトップギアへ。

 

大げさではなく、経験を積んだ古馬の走りを見ているかのようだった。

デビュー3戦目の馬をここまで仕上げるのは、並大抵のことではない。

さすがは名門・堀厩舎といったところだろうか。

こういった完成度に、直線で見せた、上がり3ハロン最速を叩き出した爆発力が加わるのだから、重賞を勝って当然だ。

 

しかもまだ成長途上

更に驚いたのは、レース後の石橋脩騎手のコメントを耳にした時だ。

次のようなことを語っていた。

「まだまだ良くなりそう。楽しみな馬です」

私は、石橋脩騎手は、必要以上に大きなことを語る人間ではないと考えている。

だから、本当にノビシロを感じているのだろう。

この完成度で、しかもまだまだ成長途上とは、、、驚いた。

 

ちなみに、これまでに無敗で【ニュージーランドトロフィー】を制したエルコンドルパサーなど3頭は、いずれも後のG1馬なのだそうだ。

ルフトシュトロームも、彼らに続く可能性は高いとみている。

 

 

2着馬&3着馬には感謝!今後も楽しみ!

さて、おかげさまで、今回の【ニュージーランドトロフィー】で、私たちは勝利馬券を射止めることができた。(馬連&3連複の勝負レースだった)

軸馬だった2着シーズンズギフトと3着ウイングレイテストには心から感謝している。

シーズンズギフトは牡馬を相手に良く戦ってくれた。

また、ウイングレイテストは、苦しいロスがありながらよく追い込んだと思う。

 

そんな彼らは、冒頭でも記した通り、文句なしに高く評価すべき馬たちだと確信する。

その理由として、優勝したルフトシュトロームを含めた上位3頭は、そのまま

上がり3ハロンのタイムの上位3頭

でもある点を見逃さないでいただきたい。

 

上がりのタイムは非常に重要

私たちキングスポーツは、予想をする際、上がりのタイムを非常に大事にしている。

着順やタイムは、展開に左右されることもあるが

上がりのタイムは、比較的、能力をそのまま反映している

というのが、長年の経験から培った私たちの考え方だ。

 

だからこそ、今回の上位3頭は、結果云々の話ではなく、シンプルに

強かった3頭

と言い切って良いと思う。

 

彼らの強さを裏付ける材料として【ニュージーランドトロフィー】では圧倒的に不利とされる「外側の枠」を乗り越えた部分も押さえておこう。

ニュージーランドトロフィー 枠別成績(近15年)

枠番 着別度数 勝率 連対率 複勝率
1枠 2- 0- 0-22/24 8.3% 8.3% 8.3%
2枠 2- 5- 4-16/27 7.4% 25.9% 40.7%
3枠 5- 1- 2-19/27 18.5% 22.2% 29.6%
4枠 2- 1- 1-23/27 7.4% 11.1% 14.8%
5枠 0- 2- 2-23/27 0.0% 7.4% 14.8%
6枠 1- 2- 3-22/28 3.6% 10.7% 21.4%
7枠 1- 2- 0-25/28 3.6% 10.7% 10.7%
8枠 1- 1- 2-24/28 3.6% 7.1% 14.3%

 

通常の場合、あまり上位馬だけをそのまま評価することはしない「回顧」

だが、たまにはこういったケースがあっても良いだろう。

改めて申し上げよう。

上位3頭は今後の活躍も期待できる力のある馬!!!

 

今回こそ敗退するも未来で期待が持てる穴馬は必ず埋もれている!!近い将来に高確率で爆走するだろう穴馬をお知らせしています。

正直言って、上位3頭とその他の馬の間には力の差があると思う。

それを大前提として、敢えて1頭を挙げるなら

5着・ソウルトレイン

前走の1勝クラスを好内容で快勝!

それだけに、当然素質の高さを評価してはいたが、一方で一線級と戦うには

まだ心身ともに未完成かな

と考えていた。

それにもかかわらず、堂々5着でゴール。

レース後、田辺騎手が

「まだ緩いところがありますし、これからだと思います」

本当にその通りだと思う。この経験を糧に大きく飛躍するかも!覚えておいてほしい。

 

【ニュージーランドトロフィー 2020】のレース後の関係者のコメント

レース後のコメント
1着 ルフトシュトローム(石橋脩騎手)
「ゲートをゆっくり出て、その後は流れましたし、自分が慌てなければと思っていました。4コーナーの手応えも良く、前も止まると思っていました。まだ良くなりますし、楽しみです」

2着 シーズンズギフト(津村明秀騎手)
「1コーナーまで引っ掛かりました。3コーナーから4コーナーは上手く捌けたのですが、最初に引っ掛かった分、最後にモタれる感じになりました。能力はすごく高い馬です」

(黒岩陽一調教師)
「マイルの流れでも行きっぷりが良すぎて道中力んでいました。その分上手く捌くことが出来たのですが、力んだ分最後は力のある馬にやられる形でした。力のある馬ですし、この後はケアを優先して本番に向かいたいと思います」

3着 ウイングレイテスト(青木孝文調教師)
「スタート良く良いポジションで内容あるレースでした。タラレバを言いたくなるような悔しいレースでしたが、上昇を証明できました。権利は取れましたし、マイルカップでの雪辱を期したいと思っています」

4着 アブソルティスモ(北村宏司騎手)
「課題のゲートを上手にクリアしてくれましたし、良い所で立ち回れました。ただ狙った所を両サイドから来られて切り返すロスがありました。その後は詰めてきています」

5着 ソウルトレイン(田辺裕信騎手)
「まだ緩いところがありますし、これからだと思います」

6着 ハーモニーマゼラン(大野拓弥騎手)
「すごく体調は良かったです。少しペースが速くなった分、最後は甘くなりました」

7着 オーロラフラッシュ(C.ルメール騎手)
「普段は流れに乗れるのですが、今日は少し忙しかったです」

(via ラジオNIKKEI 

 

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