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ホーム勝負の明暗オークス 2020【回顧】歴史的2冠馬に感動!しかし敗れた馬の中にも「未来の主役」が!

オークス 2020【回顧】歴史的2冠馬に感動!しかし敗れた馬の中にも「未来の主役」が!

こちらのコラムでは「キングスポーツの予想結果」とは別に、客観的な視点でのレース回顧をお届けしています。それこそが「明日の夢馬券獲得」の糧となると考えています。

もちろん、会員の皆様も、回顧を読んで頂く中で競馬の引き出しをドンドン増やして頂きたい。間違いなく、今後の競馬ライフは充実したものになりますのでご活用ください!

 

勝負の明暗 はここだった!

【回顧】オークス 2020 における勝負の明暗

2020年 5月24日(日) 2回東京10日 天候 : 晴  馬場状態 : 良
3歳・オープン・G1(定量) (牝)(国際)(指定) 芝 2400m 18頭立

馬 名 性齢 斤量 騎手 タイム 着差 通過順位 上3F 単勝 体重 ± 調教師
2 4 デアリングタクト 牝3 55 松山弘平 2.24.4   11-12-12-13 33.1 1 1.6 466 0 (栗)杉山晴紀
8 16 ウインマリリン 牝3 55 横山典弘 2.24.5  1/2 02-02-02-04 34.0 7 28.5 452 +2 *(美)手塚貴久
4 7 ウインマイティー 牝3 55 和田竜二 2.24.6 クビ 07-05-05-04 34.1 13 60.5 474 +6 (栗)五十嵐忠
3 6 リアアメリア 牝3 55 川田将雅 2.24.7  3/4 11-11-11-10 33.7 8 30.8 474 -4 *(栗)中内田充
6 12 マジックキャッスル 牝3 55 浜中俊 2.24.8  3/4 16-16-17-16 33.4 14 107.6 422 -2 (美)国枝栄
7 15 チェーンオブラブ 牝3 55 石橋脩 2.24.9 クビ 18-18-17-17 33.4 17 249.9 462 -4 (美)小笠倫弘
5 10 ミヤマザクラ 牝3 55 武豊 2.24.9 クビ 09-08-08-09 34.1 4 13.1 468 -2 *(栗)藤原英昭
3 5 ホウオウピースフル 牝3 55 内田博幸 2.25.0 クビ 05-05-05-07 34.3 10 37.4 476 -2 (美)大竹正博
6 11 リリーピュアハート 牝3 55 福永祐一 2.25.1  1/2 17-16-15-12 33.9 6 26.4 430 -8 *(栗)藤原英昭
10 8 17 マルターズディオサ 牝3 55 田辺裕信 2.25.1 09-08-08-07 34.4 12 51.2 434 -6 *(美)手塚貴久
11 1 1 デゼル 牝3 55 レーン 2.25.1 ハナ 14-14-15-13 33.8 2 5.9 460 -8 (栗)友道康夫
12 7 13 ウーマンズハート 牝3 55 藤岡康太 2.25.2  1/2 08-08-08-10 34.2 15 132.9 456 -4 (栗)西浦勝一
13 8 18 サンクテュエール 牝3 55 ルメール 2.25.4 1 1/4 14-14-12-13 34.1 5 21.9 458 +2 (美)藤沢和雄
14 7 14 フィオリキアリ 牝3 55 田中勝春 2.25.6 1 1/2 05-05-05-04 35.1 16 236.6 424 -10 (栗)清水久詞
15 1 2 クラヴァシュドール 牝3 55 M.デム 2.25.7  3/4 03-03-02-02 35.4 3 8.0 440 -2 *(栗)中内田充
16 4 8 スマイルカナ 牝3 55 柴田大知 2.25.8 クビ 01-01-01-01 35.6 9 36.3 420 +4 (美)高橋祥泰
17 2 3 アブレイズ 牝3 55 藤井勘一 2.26.1 2 03-03-04-03 35.7 11 51.1 478 -2 (栗)池江泰寿
18 5 9 インターミッション 牝3 55 石川裕紀 2.26.3  3/4 11-12-12-17 34.7 18 382.6 402 -4 *(美)手塚貴久

 

レース回顧の前に、全ての出走馬に対して、心から敬意を表したい。

改めて申し上げるまでもなく、牡馬なら【ダービー】、牝馬なら【オークス】出走を目標に、誕生してから今日まで、厳しい鍛錬を積んでくるのだ。それほどの、栄光の大舞台!

1着馬だろうが、18着馬だろうが、彼女らは2017年に産まれた数多くの牝馬の中から、18頭という狭き門にまでたどり着いた精鋭なのだ。

生産者、関係者、何より馬自身の今日までの頑張りは、どれほどのものだっただろう。

皆、お疲れ様。新しい戦いに備えて、ゆっくり休んでほしい。

 

今回のオークスをどのように見ていたか?

では、ここからは本題だ。

まずはじめに、私たちキングスポーツは、今回の【オークス】をどのような方向性、考え方で予想していたか?

そのあたりは、レース前に公開したコラムなどでも記したが

例年「桜花賞組が有利」と言われる【オークス】だが、、、
デアリングタクト以外は混戦であり、今年は別路線組にチャンスあり!

 

【桜花賞】を見る限り、デアリングタクトとその他の馬の間には決定的な差があった。

「勝ち馬は当然強いが、他馬の力もそれほどでなかったのでは?」

という思いがあったのだ。

だからこそ「別路線組」を評価することを決めたし、結果は案の定。

しっかりと馬券を射止めることができた。

 

まず全体像を考えてから、細かい部分へ

ここで皆様にひとつアドバイスをさせていただきたい。

長年の経験から確信していることとして、予想をする際は

「まずはレースの全体像を考える(今回でいえばデアリングタクト以外は別路線組)」

ことが非常に重要だ。

方向性が決められれば、その時点で頭数も絞られているはず。

当然、予想により組みやすい=勝利に近づく可能性が高いのだ。

 

実は、今度の(日)に行われる【ダービー】についても全体像を重視。

youtubeやコラムで「3つの選択肢」という話をした。

その選択肢の中から、正しい1つを選ぶことができれば、もう的中は目の前に。

 

もちろん、全体像にこだわって裏目に出たこともあるが。笑

厳密に言えば「その全体像を自ら疑う冷静な視点」を持ち合わせられたら最高だろうか。

ぜひ【ダービー】の番組やコラムをチェックしていただきたいし、また皆様も「レースの全体像」を大事に、これからの競馬ライフをお楽しみいただきたい。

 

デアリングタクトの強さは底知れない

さて、優勝したデアリングタクトだ。

無敗での2冠は、ミスオンワード以来63年ぶりだという。

「牝馬の60数年ぶり」

というフレーズを聞くと、2007年、64年ぶりに牝馬ダービー馬となったウオッカを思い出すが、間違いなく、何年、いや何十年経っても、ウオッカ同様に「歴史的名牝」として語り継がれるだろう。

本当におめでとう!

 

さて、デアリングタクトについてはレース前、ご利用中の会員様に対して、以下のような解説をした。一部抜粋でご案内したい。

━━━━━━━━━━
この馬しかいない!
4番デアリングタクト
━━━━━━━━━━
私たちキングスポーツは創業以来、40年になる。当然、これまでの数え切れないほどの馬とレース、もっと言えば「名馬と名勝負」を目の当たりにしてきた。
それだけに、ちょっとやそっとのことでは驚かない。

そんな私たちが衝撃を受けたのが、デアリングタクトの【桜花賞】だ。
タフな道悪をものともせずに、軽々と直線を駆け抜けたド迫力の末脚!まるで、欧州の超一流馬を見ているかのようだった。

理屈云々ではない。
長い予想家生活の中で磨かれた直感が「とんでもない馬の出現」の私自身に訴えかけている。

 

レースが終わった今、改めて

理屈を超えたとんでもない馬の出現

を確信する。

 

苦しい流れも乗り越えた

レースは苦しい流れになった。

鞍上松山騎手も振り返っていたが、序盤で前が狭くなったり、他馬にぶつけられるなどして、想定よりも位置取りが後ろになってしまった。

また、直線でも位置取りの変更を余儀なくされる場面も。

 

もうひとつ忘れてはいけないのは、返し馬の段階で、かなり入れ込んでいたこと。

発汗量も多そうに見えたし、レース前の段階で消耗が大きかったのではないか。

二重苦、三重苦をアッサリと突き抜けた!!

これこそが「理屈を超えたとんでもない馬」の証明だろう。

 

アーモンドアイのように、もしも牡馬とのG1での勝利を目論むのなら、やはり気性面が課題になるだろう。

マイル以下なら問題なくても、2000M以上では余計なスタミナロスが致命的になる。

こればかりは現時点では何とも言えないが、、、

ひとつ光明があるとしたら、鞍上・松山騎手の存在だ。

 

頼もしき鞍上の存在

一見、のんびりした若者にしか見えないが(笑)インタビューでの受け答えを聞いていると、実にクレバー。

また、広い視野でレースをよく見ているなと感じる。

レースが見えるというのは、自分の馬を客観的に見られるということでもある。

恐らく近い将来、日本競馬No1騎手の一人になるのではないか。

それほどの名手が、手綱を握り続けてくれるのなら!

デアリングタクトの今後にとって、何より大きいだろう。

これからの彼女たちを楽しみに追いかけたい。

 

大一番だからこそ「勝ちきった経験」が重要に

さて、勝ち馬について長くなりすぎてしまったので、最後は簡単に。

デアリングタクトに次いで2着&3着に入ったのは、いずれも別路線組、そしてウイン軍団のウインマリリン&ウインマイティーだった。

実は、彼ら2頭には「大きな共通点」がある。

それは

前走【フローラS】、【忘れな草賞】でそれぞれ勝利を収めていること

 

もちろん、両者ともレース前半から抜群の手応えで進めていたが、特にゴール前でのもうひと伸び、渋太さは印象的。

勝ち馬は別格にせよ、最も苦しいゴール前で馬が頑張れたのは

格のあるレース(重賞やOP)での勝利の味を馬自身が知っている

という事実が、少なからずあったのではないかと感じる。

 

大一番だからこそ、日頃はあまり考えない、馬の心理のようなところに気を回してみるのも大事なのかもしれない。

【ダービー】を前に、またひとつ勉強できたことを感謝している。

 

今回こそ敗退するも未来で期待が持てる穴馬は必ず埋もれている!!近い将来に高確率で爆走するだろう穴馬をお知らせしています。

3着・ウインマイティー

改めてウインマイティーの走りを振り返ると

致し方ないけどもったいなかったな

というのが率直な感想。勝ちはともかく、2着まではあったかもしれない。

もしも2着馬との位置取りが逆だったら!

これは距離ロス云々の話ではなく

「一番内にいたウインマリリンは、デアリングタクトを意識する過程で必然的にウインマイティも目に入るから、両馬を見ながら仕掛けることができた。対してウインマイティは、どうしても外のデアリングタクトを気にしなくてはいけない分、内にまでは気が回せず、やや仕掛けが早くなったように見えた」

というのが、私の思い。

もちろん、和田騎手が悪いわけではない。

勝ちにいかなければならない大一番

だからこそ、一番強い馬を意識しながらレースを運ぶのは当然だし「2着を確実に確保しよう」といった消極的な思いがない限り、誰が乗っていても同じような結果になっただろう。

今回は、少々運がなかった。

それでも見事な激走!パワー型だと見られていたが、高速決着にも対応した。

引き続き、世代トップクラスとして、活躍を続けてくれるに違いない。

 

【オークス 2020】のレース後の関係者のコメント

1着 デアリングタクト(松山弘平騎手)
「ホッとしています。スタートが良かったのである程度中団を取れるかなと思いましたが、1、2コーナーで2回くらい狭くなったり、ぶつかったりする所があったので、突っ張るよりも一つ下げて溜めることに専念しました。(直線は)すごい脚を使う馬ですし、開いた所に行こうと思いました。外へ出そうとしましたが少し狭くなったので、切り返して中を狙いましたが、しっかり伸びて強い競馬をしてくれました。馬に助けてもらいました。初めて1番人気に支持して頂いて、すごく皆様に期待されているんだと思いましたし、何とか期待に応えたかったです。プレッシャーはありましたが、勝てて良かったです。乗せて頂いた関係者の皆様、仕上げて下さった厩舎のスタッフの方々に感謝しています。本当に馬にはありがとうと言いたいです」

(杉山晴紀調教師)
「1番人気でしたから勝ててホッとしています。今日はマークが厳しくタフな競馬でしたが、この馬の一番の持ち味である強い精神力で乗り切ってくれたと思っています。松山騎手はこの馬の末脚を生かすため、2400mでいかに折り合いを付けて脚を溜めるか、それだけに集中したいと言っていました。彼に任せるという感じでした。ゲートは上手く出て、内枠で1番人気だったので、マークは厳しくなるだろうと思っていました。向正面過ぎではなんとか我慢できていたので、ギリギリ脚は溜めていられる状態だと思っていました。3コーナー過ぎでスッと上がっていったので、あとは直線で前をさばくだけだと思って見ていました。一回外に出そうとして出せなくてすぐに内に切り替えたときに、何とかしてくれるのではないかと思いました。デアリングタクトにはお疲れさんと声をかけてあげたいです。デビューした頃は2冠を制するとは思っていませんでした。秋に向けては、まず疲れを取って、どのようなプランで仕上げていくかオーナーと相談して決めたいと思います。今後に向けては、ジョッキーが乗ってからどうしてもテンションが上がりすぎるところがあるので、もう少し落ち着いて欲しいとは思います。1番人気に応えられて、嬉しいとともにホッとしています。次は3冠ということになりますが、しっかり夏に成長させて、もっと強いデアリングタクトを京都競馬場でお見せできるように一生懸命頑張ります。引き続き応援をお願いします」

2着 ウインマリリン(手塚貴久調教師)
「惜しかったです。ジョッキーも上手く乗ってくれましたし、外枠でなければ半馬身差も何とかなったかも知れないです。勝った馬は強かったですね。」

3着 ウインマイティー(和田竜二騎手)
「良いスタートを切って、思ったとおりの競馬ができました。良馬場でもやれると思っていましたが、よく頑張っています。力をつけていますね」

4着 リアアメリア(川田将雅騎手)
「久しぶりにこの馬らしさをある程度出してくれました。これをきっかけに秋は力を出してくれればと思います」

5着 マジックキャッスル(浜中俊騎手)
「桜花賞は重い馬場で力を出せませんでした。今日は良馬場で折り合ってレースができました。直線で抜け出すだけといった感じでしたが、中々スペースが見つかりませんでした。能力がある馬です。秋は楽しみです」

6着 チェーンオブラブ(石橋脩騎手)
「とにかく折り合いだけ気を付けて、直線まで脚を温存して行きました。思った通りのレースはできましたが……」

9着 リリーピュアハート(福永祐一騎手)
「スタートで大きく躓いてしまいました。今日のレースはそれが全てです」

11着 デゼル(D.レーン騎手)
「能力の高い馬ですが、今日がキャリア3戦目、仕方ないです。スタートも良くなかったですし、後ろの位置になってしまいました。経験を積んで強くなってくると思います」

13着 サンクテュエール(C.ルメール騎手)
「今日は強いメンバーを相手に、この馬には長い距離、大外枠と大変な条件でした」

15着 クラヴァシュドール(M.デムーロ騎手)
「4コーナーまでは手応え抜群で上がっていきましたが、直線では思ったほど伸びませんでした。馬場もこの馬には少し硬かったかもしれません」

16着 スマイルカナ(柴田大知騎手)
「力まずに走っていたので、これならと思いましたが、伸びませんでした。雰囲気も良かったですし、距離なのでしょうか……」

(via ラジオNIKKEI 

 

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