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プロキオンステークス 2019【回顧】意外なところにあった!マテラスカイの敗因

こちらのコラムでは「キングスポーツの予想結果」とは別に、客観的な視点でのレース回顧をお届けしています。それこそが「明日の夢馬券獲得」の糧となると考えています。

もちろん、会員の皆様も、回顧を読んで頂く中で競馬の引き出しをドンドン増やして頂きたい。間違いなく、今後の競馬ライフは充実したものになりますのでご活用ください!

 

勝負の明暗 はここだった!

【回顧】プロキオンステークス 2019 における勝負の明暗

馬 名 性齢 斤量 騎手 タイム 着差 通過順位 上3F 調教師
6 10 アルクトス 牡4 56 田辺裕信 1.21.2      04-04 36.5 2 (美)栗田徹
7 12 ミッキーワイルド 牡4 56 北村友一 1.21.3  1/2    07-06 36.2 3 (栗)安田隆行
3 4 ヴェンジェンス 牡6 56 幸英明 1.21.6 2    03-03 37.1 4 (栗)大根田裕
3 5 サンライズノヴァ 牡5 57 松若風馬 1.21.7  3/4    13-12 35.4 6 *(栗)音無秀孝
5 9 マテラスカイ 牡5 57 武豊 1.21.8 クビ    01-01 37.5 1 (栗)森秀行
B4 7 アディラート 牡5 56 酒井学 1.21.9  3/4    09-08 36.4 9 (栗)須貝尚介
B8 14 キングズガード 牡8 56 M.デム 1.21.9    11-11 35.9 8 (栗)寺島良
5 8 ウインムート 牡6 58 川田将雅 1.22.2 1 1/2    04-05 37.4 7 (栗)加用正
1 1 サクセスエナジー 牡5 57 松山弘平 1.22.4 1    02-02 38.0 5 (栗)北出成人
10 4 6 ワンダーサジェス 牝6 54 太宰啓介 1.22.4    08-08 37.1 14 (栗)石橋守
11 B2 2 ダノングッド 牡7 56 鮫島克駿 1.22.4    11-13 36.3 13 (栗)村山明
12 B8 15 プロトコル 牡8 56 川須栄彦 1.22.6 1 1/4    10-10 36.8 15 (美)牧光二
13 2 3 ドンフォルティス 牡4 56 秋山真一 1.22.6 ハナ    14-13 36.2 10 (栗)牧浦充徳
14 6 11 オールドベイリー 牡5 56 小崎綾也 1.22.8 1 1/4    06-06 37.8 12 (栗)中内田充
15 7 13 アードラー 牡5 56 西村淳也 1.22.9 クビ    15-15 36.3 11 *(栗)音無秀孝

 

4番手追走から直線で鋭く脚を伸ばした優勝馬・アルクトス。

そしてダートの名門・安田隆厩舎らしい大物感を見せてくれた2着・ミッキーワイルド。

彼らは共に4歳馬だ。

 

先日の交流G1【帝王賞】をオメガパフュームが制するなど、ダートの中長距離路線では4歳世代が勢いを見せているが、どうやら短距離路線でも同じことになりそうだ。

芝と比べると、砂を被るなどの不確定要素が多い分「経験が物を言う」面のあるダートだけに、この先長い期間の活躍が期待できるだろう。

彼らのこれからに注目していきたい。

 

その一方で、2連覇を狙いながら5着に敗れてしまったマテラスカイ

単勝1番人気の2.4倍を背負っていただけに、がっかりされたファンの方も多かったと思うが、そもそも「マテラスカイの敗因」は何だったのか?

レースを分析する中で「意外な事実」が見えてきた。

 

勝負の明暗を分けたのは

サクセスエナジーの枠順だ!!

 

ポイントはサクセスエナジーだった

前走、交流重賞【さきたま杯】で2着に好走した実績が評価され、1番サクセスエナジーは単勝9.6倍の5番人気という高評価を受けていた。

結果は9着だったが、実は私達はレース前からの彼の苦戦を予想していた。

 

苦戦する理由については以下のように書かせてもらった。転載してみよう。

【短評】1番サクセスエナジー(松山・北出)

この馬の能力の高さ、実績に関しては十分に認めている。

その上で、今回気になるのは最内の1番枠だ。

恐らく、マテラスカイが逃げる。枠の関係上、サクセスは2列目のラチ沿いを走ることになりそうだが(つまり揉まれることになる)、似たような形だった前走【さきたま杯】でラスト伸びきれなかったように、揉まれるのがプラスとはいえないタイプではないか。

ならば、枠を活かして逃げるか?

逃げられない馬ではないが、これだけの強豪を相手に、逃げてラストまで凌げる程は力が抜けていないように思う。

ということで、良くて3着までではないだろうか。馬券圏外も十分にあると断言しておきたい。

サクセスエナジーは

「揉まれたくないが、逃げたくない」

だとすれば、最悪の1番枠を引いてしまった。

 

サクセスが1番枠にさえ入っていなければ、、、

そこで鞍上&陣営が考えたのが

マテラスカイを壁にしない形(斜め後ろを走る形)での2番手追走

マテラスカイの真後ろにつくと、外側の馬たちにブロックされて、前走に続いて揉まれるリスクがあるが、斜め後ろをはそればそのリスクは軽減される。

逃げたくない、揉まれたくないサクセスエナジーにとっては理想の形。

 

一方、マテラスカイにとってはこれが痛かった。

サクセスが真後ろに入ってくれたら馬はマイペースで落ち着いて走れるが、斜め後ろでは、結果的に「競られている」形になりペースが落とせない。

不良のダートだった昨年よりも時計は速くならないハズの稍重ダートだったのに、前半3ハロンは昨年よりも速い通過。失速も当然だった。

 

また、形としては理想的だったサクセスエナジーも、結局は速い流れに苦しんで凡走に終わった。

 

内とか外とか、安易な話だけではない

馬券を検討する際

「距離ロスのない内枠、ロスのある外枠」

といった簡単な視点で枠を考える方もいるだろうが、それ以上に大切なのは

枠は展開に影響を与える可能性がある

ということだ。

 

タラレバだが、今回サクセスエナジーが外側の枠だったら違う乗り方をしただろうから、マテラスカイは楽に残れたかもしれない。また、サクセス自身も崩れなかったかもしれない。

特に有力な逃げ馬が出走する場合の枠順には注意していただきたい。

 

今回こそ敗退するも未来で期待が持てる穴馬は必ず埋もれている!!近い将来に高確率で爆走するだろう穴馬をお知らせしています。

次走こそ狙え!この馬が未来の主役だ!

これまでに何度も大きな舞台で活躍しているから、未来の主役には相応しくないかもしれない。

だが「改めて強さを感じさせてくれた」という意味で、どうしても名前を挙げたい。

ということで

4着のサンライズノヴァ

1400Mでの実績もなくはないが、間違いなく本質は「マイルの馬」

マテラスカイが作り出す速い流れの1400Mは明らかにこの馬向きではなく、凡走の可能性まであるとみていた。

それでも、終わってみれば上がり3ハロン最速をマークしての4着。

鞍上の松若騎手が

「地力で4着にきてくれた」

と語っていたが、本当にその通り。ここにきて、ますます力をつけているのではないだろうか。

秋以降は恐らくマイル中心の戦いに戻るだろう。どんな走りを見せてくれるか、楽しみで仕方ない。

レースを見逃した方はコチラから

【プロキオンステークス 2019】のレース後の関係者のコメント

~レース後のコメント~

1着 アルクトス(田辺裕信騎手)
「1400mという距離が前走もそうでしたが、忙しくてなかなか楽に追走できませんでした。今日はメンバーも揃った中、うまく脚をためてくれて直線も頑張ってくれました。隣の馬が(ゲートの)扉を突き破って出て行きましたが、馬は冷静に待っていてくれて、馬の成長も感じました。(2着馬のミッキーワイルドは)東京で勝ちあがって強い馬だと意識していました。もちろん逃げ馬も速い時計で勝っていたりするので意識していました。そんな中、道中は楽ではありませんでしたが、よく頑張ってくれました。もともと期待していた馬。やっと身が入ってくれてうれしいです」

2着 ミッキーワイルド(北村友一騎手)
「力をつけていると思います。立ち回りもうまくいきましたし、反応も良かったです。その中で勝ち馬に内から抜けてこられました。この馬自身も力を出し切って、頑張ってくれていると思います」

3着 ヴェンジェンス(幸英明騎手)
「思っていたよりも前のほうで運べました。左回りだとスタートして外へモタれたりするのですが、それはダメというよりも経験が浅いのだと思います。前に行ったほうでは頑張っていると思います」

4着 サンライズノヴァ(松若風馬騎手)
「結構流れていたので、脚がたまらなくて、ずっと反応できていませんでした。最後は地力で4着に来てくれましたが、前も結構しぶとかったです」

5着 マテラスカイ(武豊騎手)
「スタートをよく出て、先手を取って思い通りのレースができました。3コーナーくらいからかかり気味で行ったり、2・3番手の馬に迫られて、それに反応したりしたところもあります。最後はバッタリと失速してしまいました。残念です。ツボにはまったら強いのですが……」

(森秀行調教師)
「ツボにハマれば強いのですが、ダメなときはこういう感じです。昨年より遅いタイムの決着になる馬場状態もありましたね。予定通りブリーダーズカップには行きます。国内でどこか使ってからになると思います」

6着 アディラート(酒井学騎手)
「スムーズな競馬をさせてもらえませんでした。砂を被っていましたし、3~4コーナーで手が動いていました。しかし諦めずに追ったらじりじりと伸びてくれました。ゴチャついていて、チグハグな競馬になってしまいました。

7着 キングズガード(M.デムーロ騎手)
「馬場が固かったです。何回も手前を替えていました。馬の調子は良かったです」

10着 ワンダーサジェス(太宰啓介騎手)
「ロスなく回って、脚を使っていました。しかし、相手が強かったです。慣れていけばさらにやれると思います」

11着 ダノングッド(鮫島克駿騎手)
「差して、良い競馬をしていたので、控えるつもりでした。しかし、キングズガードやサンライズノヴァ、アードラーなど似た脚質の馬がいたので、レースがしにくかったです。さばくのが難しかったです」

12着 プロトコル(川須栄彦騎手)
「いいところにつけて、流れに乗れました。時計が速く、前が止まらない中、ジリジリと頑張っています。現状では精一杯の走りをしていると思います」

15着 アードラー(西村淳也騎手)
「スムーズさを欠いてしまいました。4コーナーで他の馬に当てられて減速してしまいました」

(via ラジオNIKKEI 

 

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