こちらのコラムでは「キングスポーツの予想結果」とは別に、客観的な視点でのレース回顧をお届けしています。それこそが「明日の夢馬券獲得」の糧となると考えています。
もちろん、会員の皆様も、回顧を読んで頂く中で競馬の引き出しをドンドン増やして頂きたい。間違いなく、今後の競馬ライフは充実したものになりますのでご活用ください！
勝負の明暗 はここだった！
【回顧】七夕賞 2019 における勝負の明暗
| 着 | 枠 | 馬 | 馬 名 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | タイム | 着差 | 通過順位 | 上3F | 人 | 調教師 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| １ | 6 | 12 | ミッキースワロー | 牡5 | 57.5 | 菊沢一樹 | 1.59.6 | 10-10-09-04 | 36.7 | 3 | (美)菊沢隆徳 | |
| ２ | 8 | 15 | クレッシェンドラヴ | 牡5 | 55 | 内田博幸 | 1.59.7 | 3/4 | 14-12-10-08 | 36.6 | 2 | (美)林徹 |
| ３ | B5 | 9 | ロードヴァンドール | 牡6 | 55 | 横山典弘 | 2.00.2 | 3 | 03-03-03-03 | 37.8 | 12 | (栗)昆貢 |
| ４ | 6 | 11 | ゴールドサーベラス | 牡7 | 54 | 藤田菜七 | 2.00.3 | 1/2 | 15-16-15-13 | 36.9 | 11 | (美)清水英克 |
| ５ | 1 | 2 | アウトライアーズ | 牡5 | 54 | 野中悠太 | 2.00.5 | 1 | 15-12-11-11 | 37.3 | 14 | (美)小島茂之 |
| ６ | 4 | 8 | タニノフランケル | 牡4 | 55 | 福永祐一 | 2.00.6 | 1/2 | 02-02-02-02 | 38.3 | 4 | (栗)角居勝彦 |
| ７ | 8 | 16 | クリノヤマトノオー | 牡5 | 55 | 和田竜二 | 2.00.6 | 頭 | 09-08-07-08 | 37.9 | 5 | (栗)高橋義忠 |
| ８ | 2 | 4 | ソールインパクト | 牡7 | 54 | 大野拓弥 | 2.00.7 | 1/2 | 12-12-16-16 | 37.0 | 8 | (美)戸田博文 |
| ９ | 7 | 13 | ウインテンダネス | 牡6 | 56 | 柴田大知 | 2.00.8 | 頭 | 12-12-11-13 | 37.6 | 9 | (栗)杉山晴紀 |
| 10 | 1 | 1 | エンジニア | 牡6 | 54 | 津村明秀 | 2.00.9 | 3/4 | 07-07-07-08 | 38.2 | 10 | (美)牧光二 |
| 11 | 2 | 3 | ロシュフォール | 牡4 | 55 | 三浦皇成 | 2.00.9 | ハナ | 11-11-11-11 | 37.7 | 1 | (美)木村哲也 |
| 12 | B4 | 7 | カフェブリッツ | 牡6 | 54 | 蛯名正義 | 2.01.3 | 2 1/2 | 05-06-03-04 | 38.9 | 13 | *(栗)池江泰寿 |
| 13 | 3 | 6 | マルターズアポジー | 牡7 | 57 | 武士沢友 | 2.01.3 | クビ | 01-01-01-01 | 39.2 | 15 | (美)堀井雅広 |
| 14 | B7 | 14 | ブラックスピネル | 牡6 | 57 | 石橋脩 | 2.02.0 | 4 | 05-04-03-04 | 39.6 | 7 | (栗)音無秀孝 |
| 15 | 5 | 10 | ベルキャニオン | 牡8 | 55 | 丸山元気 | 2.02.3 | 1 3/4 | 08-09-11-15 | 39.1 | 16 | (美)堀宣行 |
| 16 | 3 | 5 | ストロングタイタン | 牡6 | 57 | 戸崎圭太 | 2.02.4 | クビ | 04-04-03-07 | 40.0 | 6 | *(栗)池江泰寿 |
まずは何より、優勝したミッキースワロー＆重賞初制覇となった鞍上・菊沢一騎手に心からの祝福を申し上げたい。
ミッキースワローは３歳時に重賞の【セントライト記念】を勝ち、また２走前にも重賞【新潟大賞典】で２着に入っている。能力では申し分のない馬。
だが、その分トップハンデとなる57.5キロを背負わされており、必ずしも楽な条件ではなかった。
そんな馬を上手く導いたのが菊沢一騎手だ。
前半は後方９～10番手でじっくり待機したかと思えば、３角～４角にかけて「ここしかない」というタイミングでまくり気味に上位進出！そして直線で抜け出した。
テン良し、ナカ良し、終い良しではないが、騎乗ぶりに全くスキというか無駄が見えなかった。
「まだ重賞を勝ったことのない騎手がこんなに落ち着いてレースに乗れるものか」と感心したのだが、レース後のコメントを聞いて納得。
上の記事から引用させていただくが
恐らく彼は、こういうことを言いたかったのだろうと推測する。
「皆さんは初重賞勝ちということで騒いでくれるけど、新馬勝ちだろうが未勝利勝ちだろうが重賞勝ちだろうが、どの勝利も同じように気持ちいいんだ。重賞でもさほど特別なことではないよ」
と。
トップジョッキーを目指してほしい
良いか悪いかとは別に、恐らく彼は重賞を特別視はしていない。
だからこそ、落ち着いた騎乗ができたのだろう。凄いメンタルだ。
当然、この先非常に頼もしいジョッキーになれる可能性は十分。
元々、デビュー当時から騎手としての技量に関してはそれなりの評価を受けていたし、そこにぶれないメンタルが加わった。後は競馬に向き合ってきっちり精進してくれたら！
新たなる名手誕生の瞬間を楽しみに待ちたい。
２着馬はかなり強いかもしれない
ミッキースワローの優勝は素晴らしいが、とはいえ、冒頭でも書いた通り実績十分の馬。
ある意味では当たり前の勝利とも言えるだろう。それよりも、驚かされたのは２着クレッシェンドラヴの走りだ！
ミッキースワローが優勝した【セントライト記念】で８着に敗れて以来、約１年10ヶ月ぶりの重賞挑戦。
55キロと福島との相性の良さから２番人気に推されていたが「格」だけでみれば下位の馬だが、、、卒直に言って強かった。
強さを感じた理由は極めてシンプルで
「鞍上が位置取りをあげたかったのか、単に手応えが悪くなったのかはわからないが、向こう正面でかなり早い段階から追われながら、最後まで脚色が衰えなかったから（もちろん上がり最速）」
ハンデが違うから、どちらは上とは言えないが、今回のレースでの迫力だけならミッキースワロー以上だったかもしれない。
当然、いつ重賞を勝っても驚けない底力を秘めているということ。
東京や京都で
これまでの実績から福島巧者のように思われているが、息の長い脚は、むしろ直線の長いコースでこそ活きそうな気がする。
さすがにＧ１は厳しいだろうが、この先、東京や京都で2000Ｍ前後のＧ２、Ｇ３に出走する機会があれば、十分に狙えると思う。
ぜひ、頭に入れておいてほしい。
実は今回、キングスポーツはロシュフォールの苦戦を予想していた。
そのあたりはレース前に公開した「七夕賞の狙い」でも少々触れている。
記事の中では「血統面」について触れたが、それと同じくらい気になっていたのが「展開」
ロシュフォールは「スローからの瞬発力勝負」を得意としている。だが、今回のメンバー構成を見る限り「流れる」可能性が高かった。
案の定、速い流れに戸惑ってしまったようだ。
今回の敗戦は関係者、馬券を買われた方にとって非常に悔しいだろうが「慣れない形を経験できた」という意味で前向きにとらえるべきだろう。
これまでのレースから、かなりの好素材であることは間違いないし、秋以降の逆襲に期待。
レースを見逃した方はコチラから
【みんなのKEIBA 次回7月14日(日)午後3時】
「七夕賞・ＧⅢ」は3番人気⑫ミッキースワローが勝利
菊沢一樹騎手はデビュー4年目で重賞初Ｖ！
父・菊沢隆徳調教師との親子コンビで重賞制覇となりました
2着は⑮クレッシェンドラヴ 、3着は⑨ロードヴァンドール
3連単は17万2290円の払い戻し pic.twitter.com/U4keoRrasS— フジテレビ競馬 (@fujitvkeiba) July 7, 2019
【七夕賞 2019】のレース後の関係者のコメント
～レース後のコメント～
１着 ミッキースワロー（菊沢一樹騎手）
「皆さんのおかげです。馬を信じて乗った結果ですし、馬に感謝したいです。以前は自分が未熟で力のある馬なのに結果を出せませんでした。今日は自分が邪魔をしないように乗りました。ゲートを出る前から馬のリズムで運ぼうと思っていましたが、思った以上に気分よく走ってくれて、いつもより前のポジションになりました。それでも押し切れる自信はありました。福島の直線がこんなに長く感じたのは初めてです。父の菊沢隆徳先生にはデビューしてからいろいろ迷惑をかけてしまっていましたし、良い馬に乗せていただいていたのに結果を出せない中でも乗せていただきました。恩返しをしたいと思っていました。結果を出すことができてうれしいです」
２着 クレッシェンドラヴ（内田博幸騎手）
「オープンは２戦目ですし、ここまでやれればと思います。勝ちたかったのですが、この先が楽しみになりました」
３着 ロードヴァンドール（横山典弘騎手）
「よくここまで立ち直ってくれました。頑張ったと思います」
４着 ゴールドサーベラス（藤田菜七子騎手）
「前半脚をためて、終いを伸ばすつもりで乗りました。ロスの大きい競馬でもったいなかったですが、こういう競馬を続けていけばと思います」
５着 アウトライアーズ（野中悠太郎騎手）
「止まらず頑張っていますし、馬場も味方してくれたでしょう」
６着 タニノフランケル（福永祐一騎手）
「２番手でペースも速くちょうど良いと思いましたし、頑張ってくれています」
７着 クリノヤマトノオー（和田竜二騎手）
「内にもぐりこむことはできましたが、今日はレースが流れすぎました。この馬にはスローの瞬発力勝負のほうがいいかもしれません」
８着 ソールインパクト（大野拓弥騎手）
「久々の２０００ｍで追走に苦労しましたが、最後の最後に追い上げてきました」
１１着 ロシュフォール（三浦皇成騎手）
「右回りは克服してくれましたが、向正面でペースが上がったときに戸惑うところがありました。右回りや道悪などいろいろあった中、最後伸び切れませんでしたし、力を出し切れずに終わってしまいました」
１３着 マルターズアポジー（武士沢友治騎手）
「この馬の競馬はできました。どこかでまた頑張ってくれそうな元気はあります」
（via ラジオNIKKEI ）
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