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ホーム勝負の明暗クイーンステークス 2022【回顧】改めて思うこと「競馬はわからない」

クイーンステークス 2022【回顧】改めて思うこと「競馬はわからない」

こちらのコラムでは「キングスポーツの予想結果」とは別に、客観的な視点でのレース回顧をお届けしています。それこそが「明日の夢馬券獲得」の糧となると考えています。

もちろん、会員の皆様も、回顧を読んで頂く中で競馬の引き出しをドンドン増やして頂きたい。間違いなく、今後の競馬ライフは充実したものになりますのでご活用ください!

 

勝負の明暗 はここだった!

【回顧】クイーンステークス 2022 における勝負の明暗

2022年 7月31日(日) 1回札幌4日 天候 : 晴  馬場状態 : 良
3歳以上・オープン・G3(別定) (牝)(国際)(特指) 芝 1800m 14頭立

馬 名 性齢 斤量 騎手 タイム 着差 通過順位 上3F 調教師
1 テルツェット 牝5 56 池添謙一 1.47.8   06-06-07-07 34.4 2 (美)和田正一
4 サトノセシル 牝6 55 古川吉洋 1.47.8 ハナ 08-08-07-04 34.4 8 (美)堀宣行
2 ローザノワール 牝6 55 田中勝春 1.47.8 クビ 01-01-01-01 35.2 3 (栗)西園正都
12 ルビーカサブランカ 牝5 55 横山和生 1.47.9  1/2 09-09-09-07 34.3 6 *(栗)須貝尚介
3 ホウオウピースフル 牝5 55 横山武史 1.48.0  3/4 02-03-04-04 35.0 4 (美)大竹正博
8 ラヴユーライヴ 牝5 55 菱田裕二 1.48.1  1/2 11-11-12-11 34.2 7 (栗)矢作芳人
9 フェアリーポルカ 牝6 56 吉田隼人 1.48.1 ハナ 09-09-11-11 34.4 13 (栗)西村真幸
13 フィオリキアリ 牝5 55 藤岡佑介 1.48.2 クビ 11-11-09-10 34.6 11 (栗)清水久詞
7 ファーストフォリオ 牝5 55 丸山元気 1.48.2 クビ 05-05-05-06 35.0 12 *(栗)須貝尚介
10 10 ウォーターナビレラ 牝3 52 武豊 1.48.4  3/4 04-03-02-02 35.5 1 (栗)武幸四郎
11 14 ゴルトベルク 牝5 55 荻野極 1.48.5  1/2 06-06-05-07 35.3 14 (美)手塚貴久
12 6 メイショウミモザ 牝5 56 鮫島克駿 1.48.6 1 1/4 02-02-02-02 35.7 5 (栗)池添兼雄
13 5 マジックキャッスル 牝5 57 浜中俊 1.48.8  3/4 13-13-13-14 34.4 10 (美)国枝栄
14 11 スライリー 牝4 55 丹内祐次 1.48.9  1/2 14-14-14-13 34.3 9 (美)相沢郁

真夏の女王決定戦

7月競馬のラストウィークは超豪華!

夏競馬で最も人気の高い重賞のひとつである【アイビスSD】と共に、真夏の女王決定戦【クイーンステークス】が行われた。

結果としては、皆様もご存知の通り、2番人気のテルツェットが2連覇を達成!

また2着に飛び込んだ8番人気の伏兵サトノセシルも昨年の3着馬ということで、まさにリピーター天国になったのだ。

素晴らしかった2頭にまずは拍手!なお勝ち馬については、もちろん後ほど触れるので、もう少々お待ちいただきたい。

一方、そんな2頭とは対照的に、1番人気を裏切る形で10着に終わったのが、3歳馬のウォーターナビレラだった。

「今春の【桜花賞】2着馬が、まさか惨敗するとは、、、」

正直に言って、全くイメージしていなかった。

 

レースぶりもスムーズ

デビュー以来、前走までで7走した6回は掲示板圏内(その内5回が馬券圏内)

そして、唯一の惨敗となった前走【オークス】も、レース後、武豊騎手が

「ゲートで待たされてしまって、突進してしまいました。今日はそれがすべてですね。桜花賞(の時の状態)が良すぎたので、その反動もあったのかも」

と語っていたように、原因が明らかだけに参考外。

どうしたウォーターナビレラ?

こうした成績からも、基本的な能力の高さは間違いないが、同時に安定感の持ち主でもあるのだ。

そんなウォーターナビレラが前走に続いて惨敗(10着)

だが、今回は前走とはまるで状況が違う。

レースをご覧の皆様ならお分かりの通り、スタート直後の位置どりから道中の追走も含めて、直線途中までは「完璧」と言えるほどのレースぶりだったのだ。

 

距離なのか!?

一体何が起こったのだろうか?

そんなことを思ってしまうほど、直線では全く伸びなかった。

私たちのこれまでの経験上、手応え良く走っていた馬がいきなり失速した場合、理由として考えられるのは2つ。

久々の仕上がり途上による急激なガス欠、もしくは距離が長いか。

今回の場合、仕上がりに関しては全く問題なかったことは事前の調教からも確認できている。

だとすれば、やはり1800Mは長かった(しかも枠の分、外を回されたロスもあった)ということになるだろうか。

ただし!これはあくまでも「これまでの考え方」に基づくものだ。

 

「思い当たるところがない」理由

実はレース後、武豊騎手はこんなことを言っている。

「馬の感じは良かったですし、レースも思った通りの競馬ができました。ただ直線は意外でした。距離なのか…。思い当たるところがないです

武豊騎手は「わからない」とか「思い当たらない」といったコメントを残すことが、比較的多い騎手だとは思う。

とはいえ、今回に関しては、普通に考えれば「距離」だろうし、乗っている武豊騎手もきっとそれを感じたと思う。

それでも「思い当たるところはない」と言い切ったのは、恐らく、この春の経験が大きいのではないだろうか。

そう、ダービー馬で、秋の凱旋門賞挑戦が控える、ドウデュースについてのお話だ!

 

武豊騎手自身が証明した「先入観は敵」

改めて、ドウデュースの【ダービー】は素晴らしかった。

4角14番手から、武豊騎手の美しいフォームと共に豪快に伸びてくるには、3歳馬にして、単なるダービー馬を超えた貫禄さえ感じた。

松島オーナーも相当気合が入っているようだし、本当に【凱旋門賞】が楽しみだ。

ただ!恐らくドウデュースが昨年末の【朝日杯FS】を勝った時点では、武騎手の頭の中には【凱旋門】の「が」の字もなかったと思う。

その証拠として【ダービー】前の武騎手のインタビューでのコメントをご紹介したい。

「血統的にもあまり距離が延びたらどうかという思いはありました」と認めた上で「皐月で、2400でもいけるという手応えは掴めました。それに(自分自身の)先入観もあったのかな(武豊)」

ダービーを見る限り、距離がどうかどころか、東京芝2400Mを余裕でこなしているように見えたね(笑)

要するに、あの天才・武豊騎手でさえ先入観にはとらわれることがあるし、また馬にはわからない部分があるということ。

そんな経験があるからこそ、ウォーターナビレラをまだ決め付けたくはないという思いが余計に大きいのではないだろうか。

だからこそ、私もまだ「敗因=スタミナ」とは断定しない。今後、何かわかってきたことがあれば、どこかしらの回顧でお話してみたいとも思うので、楽しみにしておいてほしい。

 

最後に勝ち馬についても

最後になってしまった申し訳ないが、優勝馬テルツェットのレースぶりには驚かされた。

いつは直線で外から追い込んでくるイメージの馬が、中団追走&インから抜け出してくるのから、名手・池添騎手の手綱捌きには恐れ入る。

さて、同じレースの2連覇ということで「レース巧者」だと思われがちだが、昨年の舞台は函館であり、今年は札幌。

同じ北海道&洋芝ではあるが、コース形状は「タフな函館」と「スピードが求められる」札幌ということでまるで違う。

異なる条件で重賞を連覇。振り返ってみれば、前走【ヴィクトリアマイル】も13着とはいえ、上がり最速をマークしていたように、位置どりの差だけだった。

つまり、ここにきて相当力をつけているという見方で間違いないと思う。

1800M前後なら、もう1つ、2つは重賞を獲っても驚けない。

遅くても来春には引退のはずだし、この秋の最後も猛チャージ、楽しみに見させてもらおう!

 

【クイーンステークス 2022】のレース後の関係者のコメント

レース後のコメント
1着 テルツェット(池添謙一騎手)
「ゴールした瞬間は分からなかったのですが差し届いてくれと願いながら戻ってきたら勝っていたのですごく嬉しいです。初コンビでしたが返し馬で状態が良さそうと感じていました。初めて乗るので過去の映像を見てレースに臨みました。1コーナーで少し狭い所がありましたがそこをクリアしてからは良いリズムで走りました。内枠だったので最後も内に入っていきましたがよく狭い所を抜けて来てくれました。レースはあまり流れていないと思いましたが、末脚の良い馬なのでその点引き出すようにのることを考えていました。(クイーンS4勝目について)いつもいい馬に乗せてもらっているからで、今日もしっかり結果を出せて良かったです」

2着 サトノセシル(古川吉洋騎手)
「1コーナーでゴチャついたのが痛かったです。最後の直線で勝ち馬の前は開いて、向こうに運が向いた感じです」

3着 ローザノワール(田中勝春騎手)
「惜しかったね。ペースを遅くしすぎました。もっとペースを上げていけば良かったです」

5着 ホウオウピースフル(横山武史騎手)
「ローザノワールの近くで完璧に乗りました。追い出してからの反応がもうひとつで上に飛ぶように走っていました」

6着 ラヴユーライヴ(菱田裕二騎手)
「ゲートの出がもうひとつだったので最初のプランと替えて終いの脚を生かしました。最後は良い脚を使ってくれました」

8着 フィオリキアリ(藤岡佑介騎手)
「枠が外過ぎました。直線も進路を探しながらの競馬になりました」

10着 ウォーターナビレラ(武豊騎手)
「馬の感じは良かったですし、レースも思った通りの競馬ができました。ただ直線は意外でした。距離なのか…。思い当たるところがないです」

(via ラジオNIKKEI

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