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ホーム勝負の明暗宝塚記念 2020【回顧】勝ち馬はまだ強くなる&キングSが2&3着馬を「☆穴馬」に指名できた理由は?

宝塚記念 2020【回顧】勝ち馬はまだ強くなる&キングSが2&3着馬を「☆穴馬」に指名できた理由は?

こちらのコラムでは「キングスポーツの予想結果」とは別に、客観的な視点でのレース回顧をお届けしています。それこそが「明日の夢馬券獲得」の糧となると考えています。

もちろん、会員の皆様も、回顧を読んで頂く中で競馬の引き出しをドンドン増やして頂きたい。間違いなく、今後の競馬ライフは充実したものになりますのでご活用ください!

 

勝負の明暗 はここだった!

【回顧】宝塚記念 2020 における勝負の明暗

2020年 6月28日(日) 3回阪神8日 天候 : 曇  馬場状態 : 稍重
3歳以上・オープン・G1(定量) (国際)(指定) 芝・内 2200m 18頭立

馬 名 性齢 斤量 騎手 タイム 着差 通過順位 上3F 単勝 体重 ± 調教師
8 16 クロノジェネシス 牝4 56 北村友一 2.13.5   07-08-07-01 36.3 2 4.1 464 +10 (栗)斉藤崇史
7 14 キセキ 牡6 58 武豊 2.14.5 6 14-13-08-05 37.2 6 14.2 502 -10 *(栗)角居勝彦
6 12 モズベッロ 牡4 58 池添謙一 2.15.3 5 12-11-11-08 37.6 12 106.1 480 +2 (栗)森田直行
3 5 サートゥルナーリア 牡4 58 ルメール 2.15.6 1 3/4 10-10-11-10 37.6 1 2.4 508 +6 *(栗)角居勝彦
5 10 メイショウテンゲン 牡4 58 松山弘平 2.15.6 クビ 16-16-15-14 37.4 16 206.2 466 -4 (栗)池添兼雄
6 11 ラッキーライラック 牝5 56 M.デム 2.16.0 2 1/2 05-05-05-02 38.8 3 4.9 524 +4 (栗)松永幹夫
3 6 トーセンスーリヤ 牡5 58 横山和生 2.16.3 2 01-01-01-01 39.1 14 150.2 484 +2 (美)小野次郎
1 1 トーセンカンビーナ 牡4 58 浜中俊 2.16.4 クビ 16-16-15-15 38.2 11 83.8 464 +6 *(栗)角居勝彦
7 13 ダンビュライト セ6 58 松若風馬 2.16.6 1 1/4 03-03-03-06 39.3 10 82.9 488 -2 *(栗)音無秀孝
10 4 8 レッドジェニアル 牡4 58 酒井学 2.16.7  3/4 11-11-11-10 38.9 15 169.0 484 -2 (栗)高橋義忠
11 7 15 スティッフェリオ 牡6 58 幸英明 2.16.7 ハナ 09-08-08-10 38.9 8 53.7 444 -2 *(栗)音無秀孝
12 8 17 カデナ 牡6 58 鮫島克駿 2.16.8 クビ 18-18-18-15 38.5 9 82.5 486 0 (栗)中竹和也
13 4 7 ワグネリアン 牡5 58 福永祐一 2.16.8 クビ 02-02-02-01 39.6 7 19.8 470 +4 (栗)友道康夫
14 5 9 アドマイヤアルバ セ5 58 西村淳也 2.17.6 5 13-13-15-17 39.1 18 526.4 468 0 (栗)須貝尚介
15 1 2 ペルシアンナイト 牡6 58 和田竜二 2.18.0 2 03-03-03-06 40.5 13 149.5 500 -2 (栗)池江泰寿
16 8 18 ブラストワンピース 牡5 58 川田将雅 2.18.0 05-06-05-10 40.3 4 9.9 542 0 (美)大竹正博
17 2 3 グローリーヴェイズ 牡5 58 レーン 2.18.8 5 14-13-14-08 41.2 5 10.7 460 +14 (美)尾関知人
18 2 4 アフリカンゴールド セ5 58 藤井勘一 2.21.8 大差 07-06-08-17 43.5 17 413.5 466 +2 (栗)西園正都

 

昨年行われた2つのグランプリレースは、いずれも衝撃的なレースだった。

昨年6月の【宝塚記念】は牝馬リスグラシューが牡馬相手のG1を初制覇!

しかも2着馬キセキに3馬身もの差をつける快勝だった。

 

更に年末の【有馬記念】でも再びリスグラシューが輝いた!

何と【宝塚記念】を超える5馬身差の快勝。

堂々、引退レースを飾った。

 

改めて申し上げるまでもないが、グランプリレースというのは

「トップホースの中のトップホース」

が出走する舞台。

本来、それだけの強豪たちが激突するとなれば、大きな差がつくはずはないのだ。

だからこそ、昨年の2つのグランプリの結果には本当に驚いたし、ましてやリスグラシューは牝馬。

「歴代最強クラスの牝馬と考えて間違いない」

素直にそんな感想も抱いた。

 

だが、、、

まさか!昨年を更に超える衝撃が私たちを待っていようとは!

 

強いの一言!クロノジェネシス

衝撃の主役は、もちろん優勝したクロノジェネシスだ。

G1馬8頭が集結しているように、ハイレベルなメンバー構成。

その中で、リスグラシューの有馬記念を超える「6馬身差」は想像できなかった。

まずは関係者の方々、そしてクロノジェネシスに対して、心からの祝福を申し上げたい。

 

では、勝因をどういった部分に求めるべきだろうか。

恐らく「馬場状態が向いた」という点を挙げる方は多いだろう。

それは事実だと思う。

実際に、クロノジェネシスに限らず、上位3頭はこれまでに重馬場or不良馬場の中で勝利を経験している「道悪巧者」だ。(1番人気を裏切ったサートゥルナーリアとの大きな差はこの部分だろう)

▼上位3頭の道悪実績

1着クロノジェネシス ⇒ 今年2月【京都記念】優勝(重馬場)

2着キセキ ⇒3歳時【菊花賞】優勝(不良馬場)

3着モズベッロ ⇒昨年7月【1勝クラス】優勝(重馬場)

 

だが!決して馬場状態だけの話ではない。

むしろ、それ以上に強調すべき勝因があると私たちは考える。

それは「想像を超えた成長」だ!

 

成長を感じた要素とは?

成長を感じた点の1つ目は「馬体」だ。

レース後、鞍上の北村友騎手は以下のようなコメントを残している。

体重が示す通りプラス10キロということで、体もすごくパワフルになってきました。

デビュー以来すべてのレースでコンビを組んできた鞍上、つまり彼女のことを誰よりもわかっている鞍上が

パワフルになってきた

と語っている意味は大きい。

非常に信憑性があるなと感じるし、確かにこれまで比べると馬体のハリ、迫力が大幅に増している印象を受けた。

 

大一番で初めてのマクリが炸裂

もうひとつは「脚質」だ。

今回、3コーナー7番手から、4コーナー入り口では先頭に立つというマクリの競馬を見せた。

実は、彼女がデビューしてから、これが初めてのマクリ。

ハッキリ言って慣れないレース展開。

それを大一番で行うのは、リスクも大きいはず。

だが、戸惑うどころか6馬身差だ!

 

脚質の広がりは進化の証

予想家としての長い経験上

脚質の広がりは心身両面での進化の証

と考えて間違いない。

要するに、先ほどの馬体の話と合わせて

今回の勝利は本物

だということだ。

 

これだけの強さを見せながら、彼女はまだ4歳だ。まだ、力を伸ばす余地もあると見る。

昨年のリスグラシューに続いて

秋競馬でも圧巻の走りを見せる可能性が極めて大きい

と断言させていただこう。

 

レースの「内容」を見てほしい

さて、勝ち馬は強すぎたが、、、

2着キセキ(6番人気)、3着モズベッロ(12番人気)も、人気を思えば「健闘」と言って良いのではないだろうか。

手前味噌を承知で申し上げると

彼ら2頭は今回のレースにおけるキングSの☆穴馬だった

つまり激走することはわかっていた。

 

では、どうして彼らを指名できたか?

そのあたりをお伝えするには、クドクドと語るよりも「実際に会員様にご提供した解説文を公開」することが、最もわかりやすいのではないかと考えた。

ということで、一部抜粋にはなるが、以下をご覧いただきたい。

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◆注目は天皇賞春組!
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ということで、今回は「天皇賞春組に期待」したい!

そもそも、これまでの【宝塚記念】においては「天皇賞春⇒宝塚記念」のローテーションの馬が、素晴らしい実績を残してきたという過去がある。
厳しい流れになりやすい阪神芝2200Mが舞台だけに、長い距離を戦い、スタミナ強化された馬にチャンスが訪れやすいのかもしれない。

また、今年の【天皇賞春】に出走した馬たちの多くが「出し切れていなかったな」という印象。
勝ち馬フィエールマンだけは底力や距離適性の高さで最高のパフォーマンスを見せてくれたが、その他の多くの馬たちは位置取りなど、上手くハマっていなかったか。
ハマらなかったということは力を出し切っていないということ。つまり余力をもってこの大一番に臨めるということだ。

実際に【天皇賞春】組は、いずれも1週前の仕上がりが抜群。体調の良さがハッキリしていた。
だからこそ狙いたい【天皇賞春】組!中でも、注目したのは次の2頭だ。

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陣営の思いを乗せて
14番☆キセキ
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レース後の武豊騎手のコメントが非常に印象的だった。
「道中でスイッチが入ってしまった」
百戦錬磨の「盾男」でさえ、スイッチが入ったキセキは止められなかった。
最初のスタンド前で先頭に立ってしまった。

だが一方で!
そういった展開になりながら「0.8秒差の6着」にまとめた底力は、さすがはG1馬。超一流だ。
要するに「かかることさえなければ、上位争いのできる馬」

その点、今回はプラス要素が多い。
5ハロンも距離が短縮されることから、当然流れも速くなる。
「キセキ向きのペース」で走れるに違いないし、だからこそ、実際に昨年のこのレースでは力を発揮して2着に入っているのだ。

また、連続での騎乗となる鞍上・武豊も、馬の癖は掴んだはず。
名手のプライドにかけても、前走と同じようなことにはなるまい。

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頼んだぞ!池添
12番☆モズベッロ
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【天皇賞春】で掛かって力を出しきれなかったのはキセキだけではない。
実は、0.9秒差の7着に敗れたモズベッロの鞍上・池添騎手も、武豊騎手と似たようなことを語っている。

「何とか我慢させてレースを進めて、我慢して走ってくれたのですが、かかってしまいました。体は成長して力をつけていると思います。距離が長かったかもしれません」

やはり、2200M~2500Mあたりがベストの馬なのだろう。
実際に、2走前の【日経賞】では【天皇賞春】で好走するミッキースワローと差のない競馬をしている。
とにかく「距離短縮」こそが何よりのプラス材料だ!

また「成長」という部分も見逃せない。
現在、伸び盛りの4歳馬。調教師で抜群の動きを見せていたが、これは単なる体調の良し悪しを超えた「成長」の部分も大きいと確信する。
特に、馬体の迫力は、驚くべきレベルになりつつある。

最後に、鞍上の池添騎手
【ダービー】3着&【安田記念】優勝と、この春、大一番で乗りに乗っているだけに、武豊騎手と同様に「逆襲の一発」に向けて燃えているだろう。
人気はなさそうだし、穴ファン必見の1頭としてお伝えしておきたい。

 

長くなってしまったが、実はポイントは明確で

◆天皇賞春⇒宝塚記念は好ローテーション

◆天皇賞春組は出し切れていない馬ばかり

◆キセキもモズベッロは明らかに距離短縮がプラス

 

決してややこしいことを考えて指名した訳ではない。

予想をする上で当たり前に考える「ローテーション」だったり「レース内容」をチェックしただけで、簡単に指名できる馬たち。

そんな馬たちが、意外と売れていない。

特にモズベッロの12番人気には本当に驚いた(美味しいと思った)。

 

あなたにも高配当獲得のチャンスがある!

では、モズベッロらの低人気が何を意味するか?

要するに

前走の着順や名前にとらわれて馬券を買っている競馬ファンが多い

ということだ。

だが、今回のレース回顧を読んで下さった方なら、この先、そういった買い方は決してしない筈。

先入観にとらわれる前に冷静に、当たり前のことをチェックする

その先に、高配当馬券はころがっているのだ。

さあ、来週からは「荒れる夏競馬」が本格的に始まる。

ぜひ、高配当をガンガン獲ってほしい。

 

3着・モズベッロ

「自分たちが穴馬に指名していたから」といったような思い入れは抜きにして、素直に進化が見込める馬だと考えている。

今回の激走は、予想通りとはいえ、本当に素晴らしかった。

だが、まだまだ改善できる点はある。

レース後、池添騎手が

「口向きとかはまだ幼く、体もまだまだ良くなってくると思います。秋はさらに成長して頑張ってくれたらと思います

と語っていたが、完全に同感。

もう少しレースに集中できるようになれば、勝負どころでの反応も違ってくると思う。

条件的には、右回りの2200M~2500Mがベストだろう。

となれば!【有馬記念】しかない。

その頃までにどこまで進化するか?

心から楽しみにしている。

 

レースを見逃した方はこちらからどうぞ

 

【宝塚記念 2020】のレース後の関係者のコメント

レース後のコメント
1着 クロノジェネシス(北村友一騎手)
「本当に強かったです。雨が直前に降りましたが、馬場や周りの馬は気にせず、自分の馬だけを信じて乗れば良いと思っていました。レースはスタートが決まったのが大きいです。道中リズム良く、終始手応え良くレースができました。4コーナー手前ではゴーサインを出したというよりも、馬が強くて自然に上がって行きました。手応え十分で、この手応えなら絶対伸びると思いました。今日はプラス10キロの馬体重でしたが、太目感はなく良い状態でした。結果を出せて良かったです。嬉しいの一言です。感謝の言葉に尽きます。クロノジェネシスを褒めてあげてください」

2着 キセキ(武豊騎手)
「折り合いがついて、道中は良い感じで運べました。勝ちパターンの競馬でしたが、一頭強い馬がいましたね。でも今日はこの馬らしい競馬ができました。距離はこれぐらいが良いですね」

3着 モズベッロ(池添謙一騎手)
「勝ち馬の後ろで運んで頑張ってくれましたが、勝負どころで離されたのが痛かったです。そこから促して、しぶとく踏ん張ってくれています。最後のきついところも外から(他馬が)来たらひと踏ん張りしてくれました。本当によく頑張ってくれています。口向きとかはまだ幼く、体もまだまだ良くなってくると思います。秋はさらに成長して頑張ってくれたらと思います」

4着 サートゥルナーリア(C.ルメール騎手)
「馬場が悪かったです。距離は2200mがギリギリです。特にこの馬場ですから、より長く走っている感じがします。2000mまでは良い走りをしますが、ラスト1ハロンは疲れてしまいました」

5着 メイショウテンゲン(松山弘平騎手)
「前半はついて行けないところもありましたが、ラストはしっかり伸びています。重めの馬場でもしっかりしていました。まだ良くなる余地が十分あります」

6着 ラッキーライラック(M.デムーロ騎手)
「スタートはいつも通り良く、良いところで運びました。向正面と3コーナー手前で馬場が合わず、ムチを入れました。クロノジェネシスが上がってきたところで、併せる形で頑張ってくれましたが、最後は馬場を気にしていました」

7着 トーセンスーリヤ(横山和生騎手)
「頑張りました。多少の雨は気になる馬ですが、このくらいの馬場になると気にならないです。上出来だと思います」

9着 ダンビュライト(松若風馬騎手)
「落ち着いてレースができました。もう少し頑張れるかと思いましたが、ラストは一杯になってしまいました」

11着 スティッフェリオ(幸英明騎手)
「3、4コーナーで脚を取られてしまいました」

12着 カデナ(鮫島克駿騎手)
「スタートから位置を取りに行こうとしましたが、どこを走ってもノメッていました。跳びの綺麗な上がりの脚が速いこの馬には、苦しい馬場でした」

13着 ワグネリアン(福永祐一騎手)
「やりたいレースはできました。4コーナーで手応えが無かったです。調教から息遣いが気になっていて、レースでもそうでした。バッタリ止まるペースでもないと思いますし……」

14着 アドマイヤアルバ(西村淳也騎手)
「豪華なメンバーでも、彼なりに頑張っています」

15着 ペルシアンナイト(和田竜二騎手)
「枠を生かして前に行こうと思っていました。良い流れで手応えがあるうちは良かったのですが、(手応えが)無くなったら(走りが)バラバラになってしまいました」

17着 グローリーヴェイズ(D.レーン騎手)
「ゲートで落ち着きがなく、スタートを上手く切れませんでした。この雨で馬場も合わず、残念な結果になりました」

(via ラジオNIKKEI 

 

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