このコラムでは【吉岡辰弥厩舎】の「傾向＆特徴/2022年版」をご紹介します
名将の引退まで、残り１ヶ月半
多くの皆様もご存知をの通り、日本競馬界を長きに渡って引っ張ってきた名将・藤沢和雄調教師の定年・引退が、目前に迫ってきた。
藤沢和師が管理してきた名馬といえば、枚挙に暇がない。
◆天皇賞秋＆有馬記念を２連覇したシンボリクリスエス
◆スプリント＆マイルの「2階級制覇」に成功したグランアレグリア
ちなみに、グランアレグリアは昨年10月の【天皇賞秋】では３着に敗れたが、再びマイル路線へ！そして、見事にラストランの【マイルＣＳ】を飾ってくれた。
今までありがとう！そしてお疲れ様。
繁殖生活という第２の馬生が輝かしいものになることを心から祈っている。
参考⇒マイルＣＳ 2021 レース回顧
そんなグランアレグリアを管理した藤沢和師といえば、大舞台での勝利、そして通算勝ち星も当然多いが、それと同時に「馬優先主義」を貫いた調教師であったことも忘れられない。
まさに、名将の中の名将。
そんな師の定年・引退は、日本競馬界にとって、ひとつの節目と言えるのではないだろうか。
寂しいけれど、新しい時代の始まりだ
そういえば、昨年２月には、角居調教師も勇退している。
競馬を愛する人間にとっては、寂しい時期が続いていることは紛れもない事実。
それでも！逆の見方をすれば
新興勢力が台頭するチャンス！
とも言えるのではないだろうか。
2021年の最高勝率を達成した中内田師も比較的若い調教師。
だが、それよりももっと経験の浅い調教師の中にも「明日の名調教師」は潜んでいるのではないだろうか？
早くも重賞ウイナーを輩出！吉岡辰弥厩舎
ということで、今回のコラムでは、2020年の３月の初出走以来、今年が３年目となる吉岡辰弥厩舎に注目。
1976年生まれの45歳（３月で46歳に）
実は、上でも名前を挙げた角居調教師の元で、かつては調教助手を経験。
その頃には、あのサートゥルナーリアも担当していたそうだ。
当然、並の若手調教師とは「経験値」が違う！
それだけに、管理馬の仕上げを見ても、非常にキメの細かさが感じられて頼もしい。
２年目だった昨年、早くも重賞ウイナーのスマッシャーを輩出したが、それも当然なのかもしれない。
そのスマッシャーは今週の【東海ステークス】も出走予定だ。
さあ、どういった走りを見せてくれるのか、注目してみたい。
参考⇒東海ステークスの狙い 2022
当然、この先、私達は吉岡厩舎の馬たちに何度もお世話になるだろう。
だからこそ、いち早く、この機会に厩舎の傾向を学んでおこうじゃないか！
ということで、以下のデータを参考になさってほしい。
吉岡辰弥厩舎の傾向・特徴は？
競馬場別成績
| 場所 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
|---|---|---|---|---|
| 札幌 | 2- 3- 1- 16/ 22 | 9.1% | 22.7% | 27.3% |
| 函館 | 1- 3- 1- 8/ 13 | 7.7% | 30.8% | 38.5% |
| 福島 | 2- 3- 1- 19/ 25 | 8.0% | 20.0% | 24.0% |
| 新潟 | 6- 5- 3- 28/ 42 | 14.3% | 26.2% | 33.3% |
| 東京 | 3- 1- 3- 22/ 29 | 10.3% | 13.8% | 24.1% |
| 中山 | 0- 0- 0- 11/ 11 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
| 中京 | 8- 7- 6- 48/ 69 | 11.6% | 21.7% | 30.4% |
| 京都 | 2- 3- 2- 15/ 22 | 9.1% | 22.7% | 31.8% |
| 阪神 | 12- 8- 10- 67/ 97 | 12.4% | 20.6% | 30.9% |
| 小倉 | 5- 10- 6- 34/ 55 | 9.1% | 27.3% | 38.2% |
活躍騎手（10回以上騎乗している騎手の勝率ランク）
| 騎手 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
|---|---|---|---|---|
| ルメール | 3- 0- 1- 7/11 | 27.3% | 27.3% | 36.4% |
| 松山弘平 | 6- 6- 4- 9/25 | 24.0% | 48.0% | 64.0% |
| 浜中俊 | 2- 3- 1- 5/11 | 18.2% | 45.5% | 54.5% |
| 吉田隼人 | 2- 2- 0- 9/13 | 15.4% | 30.8% | 30.8% |
| 坂井瑠星 | 9-10- 6-36/61 | 14.8% | 31.1% | 41.0% |
| 西村淳也 | 4- 2- 6-18/30 | 13.3% | 20.0% | 40.0% |
| 団野大成 | 1- 0- 0-13/14 | 7.1% | 7.1% | 7.1% |
| 藤岡佑介 | 1- 2- 1-11/15 | 6.7% | 20.0% | 26.7% |
| 鮫島克駿 | 1- 1- 1-12/15 | 6.7% | 13.3% | 20.0% |
| 岩田望来 | 1- 4- 2-12/19 | 5.3% | 26.3% | 36.8% |
距離別成績（芝）
| 距離 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
|---|---|---|---|---|
| 1000m | 0- 1- 0- 2/ 3 | 0.0% | 33.3% | 33.3% |
| 1150m | 0- 0- 0- 0/ 0 | |||
| 1200m | 3- 3- 4- 17/ 27 | 11.1% | 22.2% | 37.0% |
| 1300m | 0- 0- 0- 0/ 0 | |||
| 1400m | 0- 3- 3- 16/ 22 | 0.0% | 13.6% | 27.3% |
| 1500m | 0- 1- 0- 0/ 1 | 0.0% | 100.0% | 100.0% |
| 1600m | 5- 1- 4- 29/ 39 | 12.8% | 15.4% | 25.6% |
| 1700m | 0- 0- 0- 0/ 0 | |||
| 1800m | 5- 6- 4- 38/ 53 | 9.4% | 20.8% | 28.3% |
| 1900m | 0- 0- 0- 0/ 0 | |||
| 2000m | 6- 7- 4- 43/ 60 | 10.0% | 21.7% | 28.3% |
| 2100m | 0- 0- 0- 0/ 0 | |||
| 2200m | 0- 1- 0- 5/ 6 | 0.0% | 16.7% | 16.7% |
| 2300m | 0- 0- 0- 0/ 0 | |||
| 2400m | 2- 0- 0- 0/ 2 | 100.0% | 100.0% | 100.0% |
| 2500m | 0- 0- 0- 0/ 0 | |||
| 2600m | 0- 1- 1- 6/ 8 | 0.0% | 12.5% | 25.0% |
距離別成績（ダート）
| 距離 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
|---|---|---|---|---|
| 1000m | 0- 2- 1- 2/ 5 | 0.0% | 40.0% | 60.0% |
| 1150m | 0- 1- 0- 3/ 4 | 0.0% | 25.0% | 25.0% |
| 1200m | 1- 0- 0-14/15 | 6.7% | 6.7% | 6.7% |
| 1300m | 0- 0- 0- 1/ 1 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
| 1400m | 8- 4- 6-28/46 | 17.4% | 26.1% | 39.1% |
| 1500m | 0- 0- 0- 0/ 0 | |||
| 1600m | 1- 1- 0- 8/10 | 10.0% | 20.0% | 20.0% |
| 1700m | 5- 4- 1-19/29 | 17.2% | 31.0% | 34.5% |
| 1800m | 4- 6- 4-26/40 | 10.0% | 25.0% | 35.0% |
| 1900m | 0- 0- 0- 2/ 2 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
| 2000m | 0- 0- 0- 0/ 0 | |||
| 2100m | 1- 0- 1- 0/ 2 | 50.0% | 50.0% | 100.0% |
◆注目ポイント◆
競馬場➡勝率で二桁の数字に届いているのは「新潟、阪神、中京、東京」。実は、この内の３つが「左回りの舞台」という傾向は、ひとつ頭に入れておく必要があるかもしれない。もちろん、東海ステークスの舞台も左回りだ！
騎手➡最多騎乗は、スマッシャーの主戦でもある坂井瑠星騎手。いわゆる「勝負騎手」といって良いだろう。「率」でインパクト大なのは松山弘平騎手。複勝率の64％超えは凄すぎる。この２人が吉岡辰弥厩舎の馬に乗っていたら、必ず注目してほしい！
距離➡芝、ダートに共通しているのは、サンプル数の違いこそあれど、短い距離でも、長い距離でも、それなりの結果を残しているという点。経験の浅い厩舎ほど「短距離向き」とか「長距離向き」といった傾向が出てきやすいが、吉岡辰弥厩舎は比較的オールマイティー。良い意味で傾向がなく、やはり実力を感じる。
以上。特に「距離」のデータから
「今後が楽しみだな！」
と感じていただけたのではないだろうか。
今回の数字を元に、これから吉岡辰弥厩舎がどういった成長を遂げるのかという点も含めて、楽しみにしたい。という訳で、ぜひとも予想の参考に！
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