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ホーム勝負の明暗クイーンステークス 2021【回顧】別格の2頭はもちろん魅力的な馬を一挙紹介!

クイーンステークス 2021【回顧】別格の2頭はもちろん魅力的な馬を一挙紹介!

こちらのコラムでは「キングスポーツの予想結果」とは別に、客観的な視点でのレース回顧をお届けしています。それこそが「明日の夢馬券獲得」の糧となると考えています。

もちろん、会員の皆様も、回顧を読んで頂く中で競馬の引き出しをドンドン増やして頂きたい。間違いなく、今後の競馬ライフは充実したものになりますのでご活用ください!

 

勝負の明暗 はここだった!

【回顧】クイーンステークス 2021 における勝負の明暗

2021年 8月 1日(日) 1回函館10日 天候 : 雨  馬場状態 : 良
【11R】 第69回北海道新聞杯クイーンS
3歳以上・オープン・G3(別定) (牝)(国際)(特指) 芝 1800m 12頭立

馬 名 性齢 斤量 騎手 タイム 着差 通過順位 上3F 単勝 体重 ± 調教師
7 9 テルツェット 牝4 55 ルメール 1.47.8   10-10-09-11 35.2 3 5.0 426 0 (美)和田正一
5 6 マジックキャッスル 牝4 56 戸崎圭太 1.47.9 クビ 04-04-05-04 35.6 1 2.4 434 0 *(美)国枝栄
7 10 サトノセシル 牝5 55 大野拓弥 1.47.9 クビ 07-07-07-08 35.5 8 19.2 466 +10 (美)堀宣行
3 3 フェアリーポルカ 牝5 56 三浦皇成 1.48.0 クビ 04-04-03-02 35.8 6 15.6 510 -3 (栗)西村真幸
1 1 クラヴァシュドール 牝4 55 藤岡佑介 1.48.2 1 1/4 10-10-12-08 35.5 7 17.0 476 +14 (栗)中内田充
B4 4 ローザノワール 牝5 55 国分恭介 1.48.2 クビ 01-01-01-01 36.4 12 132.3 468 -2 (栗)西園正都
2 2 イカット 牝4 55 横山武史 1.48.4  3/4 07-07-07-04 36.0 5 13.8 474 +6 (栗)上村洋行
6 8 ウインマイティー 牝4 55 M.デム 1.48.4 クビ 10-10-09-08 35.8 9 27.8 482 +10 (栗)五十嵐忠
8 11 シャムロックヒル 牝4 55 団野大成 1.48.7 1 3/4 02-02-03-06 36.5 10 30.6 492 +2 (栗)佐々木晶
10 8 12 シゲルピンクダイヤ 牝5 55 和田竜二 1.48.7 クビ 04-04-05-06 36.4 4 10.5 472 -4 (栗)渡辺薫彦
11 5 5 ドナアトラエンテ 牝5 55 川田将雅 1.48.8 クビ 02-02-02-02 36.7 2 4.8 462 +4 *(美)国枝栄
12 6 7 マイエンフェルト 牝5 55 川又賢治 1.49.0 1 07-07-09-11 36.5 11 59.1 466 +10 (栗)杉山佳明

 

「夏の女王決定戦」ならではの豪華メンバー

【クイーンステークス】といえば

夏の女王決定戦

というフレーズを誰もが思い浮かべるのではないだろうか。

2018年の勝ち馬ディアドラ(後に海外G1でも活躍)に代表されるように、数多くの名牝たちが【クイーンS】を夏の最大の目標に、あるいは秋へ向けてのステップに選択。

熱い戦いを繰り広げてきたのだ。

さて、現在開催中の東京五輪では、ソフトボールや柔道、水泳などで女子選手が金メダルを獲得!

女性の力を見せてくれているが【クイーンS】も、各馬が真っ向勝負を繰り広げる素晴らしい勝負だった。

中でも、別格の上位2頭&今後に期待してみたい2頭の計4頭をご紹介してみたい。

皆さま、五輪観戦で忙しいと思うので、なるべくコンパクトにまとめたつもりだ(笑)

 

1着テルツェット⇒意外にも「落ち着いていた」

まずはもちろん優勝したテルツェットから。

4月の【ダービー卿CT】に続く重賞2勝目、おめでとう!

4角11番手という決して楽な位置取りではなかったが、上がり3ハロン最速の脚で豪快に突き抜けた。

 

さて、テルツェットの場合、走力がここなら上位であることは誰もが認めるところ。

何と言っても1勝クラスから【ダービー卿CT】まで4連勝!
しかも、牡馬相手に重賞を勝っているのだから。

一方で、唯一のネックが前走【ヴィクトリアマイル】(14着)の際に顔をのぞかせた精神的な若さ。

レース後、当時の鞍上だったデムーロ騎手は以下のコメントを残した。

パドックで少し興奮していて、この舞台にプレッシャーを感じていたようです。スタートは出ましたが、二の脚がなく、この馬場でついて行けませんでした。

だが!!!

今回は非常に落ち着いていたのだ。

 

決して「たまたま」ではない

牡馬相手に重賞を勝つほどの馬が、落ち着いていて自分の力を出し切れたのだから、牝馬限定のG3なら勝って当たり前。

レース後、今回の鞍上ルメール騎手は、前走時のデムーロ騎手とは対照的なコメントを残した。

ずっと良い感じでした。いつも通りスタートから後ろの方になりました。それから冷静に走ってくれましたし、リズムも良かったし、手応えも良かったです。

では、ここで問題になるのは

今回の落ち着きがたまたまなのか?精神的な成長によるものなのか?

という点だろう。

私たちの感覚としては、文句なしで後者!

何故なら、調教の段階からこれまでにはなかったような落ち着きを見せていたから。

 

大一番でも楽しみが持てそうだ

まだまだ良くなる!テルツェット

テルツェットは、3歳だった昨年、あまり順調に使えなかった。
(わずか4回登録で3回出走、1回の取り消し)

当然使い減りがなく、その分ノビシロもある。

まだまだ走力もアップするだろうし、そこに精神的な落ち着きが加わったのだから、近い将来、牡馬相手の大一番でも面白い存在になれるのではないだろうか。

だとすれば、視野に入ってきそうなのは11月の【マイルCS】だ。

今回は1800Mで勝ったが、2走前の勝ちっぷりからも、恐らくベストはマイルだろう。

楽しみなのは、今年の【マイルCS】の舞台が阪神だという点。

戦績を見る限り、例年の舞台の京都も悪くはないが、恐らくタフさが求められる阪神の方が、より力を出せるとみた!

ということで、牝馬の枠にとらわれない馬として、未来の主役に指名したい!

 

2着マジックキャッスル⇒攻めた結果の2着

コンパクトにと言いながら、テルツェットの解説が長くなりすぎたかな(笑)
ここからは本当にサクサクいきたい。

さて、2着のマジックキャッスル。

1番人気を裏切る形での2着だから、関係者やファンは悔しいかもしれない。だが、十分に内容のある走りだったのではないだろうか。

具体的には、良い意味で「らしくない」好位で攻めていく競馬にチャレンジ!

G1ではなくG3だからこそできたチャレンジだとは思うが、結果的には勝ち馬の目標にされる形になりながらもクビ差だから、むしろ底力の証明と言えるのかもしれない。

その一方で

近い将来G1で勝ち負けを狙いたい馬

という基準で考えれば、勝ち馬の差し脚をしのいでほしかった気もする。
もうワンパンチほしい。

ただ、この馬の場合は、早い時期からバリバリ走りながら、調教からは、今も少しずつ成長を続けているように見える。

つまり、勝ち馬同様にノビシロがあるということ。

これからも彼女の調教はじっくりチェックしたいし、もしも私たちが大一番で指名することがあるとしたら!

成長したんだな

と思っていただいて結構だ。

 

5着クラヴァシュドール⇒完全復活の予感

昨年春にはクラシック路線で活躍しながら、その後はなかなか本来の走りができずにいたクラヴァシュドール。

そんな彼女だが、前走【米子S】3着を境に、急激に調教での動きがよくなった。

それだけに今回も注目していたが、やはりレベルの高い走りを見せてくれた。

レース後、鞍上の藤岡佑介騎手が

「終始手応え良く、狭い所も割ってくれました。復調気配と滞在効果があったと思います」

と語っていたが、全くの同感。ほぼスキのないレースをしていた。

唯一、ゲートさえまともに出ていたら、、、

勝ち馬との0.4秒差はどこまで縮まっただろうか。

さて、ゲート難の改善というのはなかなか難しいらしい。
だから「そこさえ良くなれば」という条件をつけるのもどうかと思うが、それを承知の上で申し上げるなら、今日のデキならテルツェット同様に【マイルCS】でも3着候補としては面白いのではないだろうか。

ぜひ、覚えておいてほしい。

 

8着イカット⇒残念だがこれも競馬

最後に、今回のレースで私たちの好調教馬だったイカット。

レースをご覧の方ならおわかりの通り、素晴らしい手応えで4角を通過しながら、直線で前が詰まって殆ど追えず。

タラレバは禁物を承知で、恐らくスムーズだったら馬券圏内に絡めていた可能性は高いと思う。

私たちを含めて馬券を買っていた人間は悔しいだろうが、だがこれも競馬。

リーディングを争うほどのトップジョッキー・横山武史騎手がチャレンジした結果なのだから受け入れるしかない。

結果的に開かなかったが、横山武史騎手は内を攻めて割れるだけの技術を持つジョッキーだ!今回悔しい思いをした方も、引き続き横山騎手を信頼することをおすすめしたい。

さて、馬の話に戻ろう。

レース前半から非常にスムーズな行きっぷりと手応え。

洋芝巧者という側面が取り上げられることが多かったが、今日のレースぶりを見る限り、巧者云々を超越したレベルの高さを感じた。

牝馬は、一度失速するとその後浮上しないケースがあるので油断はできないが、普通に考えれば、今後もG2、G3あたりなら注目したい存在ということになる。

注目し続けていきたい!

 

レースを見逃した方はコチラ

 

【クイーンステークス 2021】のレース後の関係者のコメント

レース後のコメント
1着 テルツェット(C.ルメール騎手)
「ずっと良い感じでした。いつも通りスタートから後ろの方になりました。それから冷静に走ってくれましたし、リズムも良かったし、手応えも良かったです。直線は前の馬が良く動いていたので、ゴールまで良い目標にすることが出来ました。彼女はすごく良い脚で頑張ってくれました。最後、能力を発揮してくれました。昨年の夏から今年の春にかけて4連勝しました。GIでは難しかったのですが、パワーアップしたら、秋は楽しみです」

(和田正一郎調教師)
「馬群の中を上手くぬって誘導してくれました。馬自身も怯まずに応えて頑張ってくれました。馬場の先出しをさせてもらった分、前走よりもだいぶ良かったです。ゲートの駐立も良かったです。精神面でも良かったです。(雨は)全く問題なく走れていました」

2着 マジックキャッスル(戸崎圭太騎手)
「思ったよりもゲートを出て、位置を取れましたし、具合の良さを感じました。道中は、少しいつもよりのめっている感じがありました。ペースが上がって出し気味になりましたが、4コーナー手前ぐらいで余裕を持って上がれれば良かったです」

3着 サトノセシル(大野拓弥騎手)
「イメージよりも後ろになりましたが、馬の後ろでなんとか我慢してくれました。タフな馬場も苦にしなかったと思います。格上挑戦で頑張ってくれたと思います」

4着 フェアリーポルカ(三浦皇成騎手)
「思い描いたレースが出来ました。キレる馬ではないですし、馬場的にもある程度の位置は欲しいと思っていました。楽にポジションを取れました。他がもたつく所でいかにリードを取るかと思って、直線で先頭に立ちましたが、他の馬のキレにやられました。久々に乗せてもらいましたが、力をつけています」

5着 クラヴァシュドール(藤岡佑介騎手)
「終始手応え良く、狭い所も割ってくれました。復調気配と滞在効果があったと思います」

6着 ローザノワール(国分恭介騎手)
「逃げるのが大前提だったので、そこに集中していました。並ばれると怯むところがあるので、一頭で、馬のリズムで逃げようと思っていました。4コーナーでは反応したので踏ん張れそうかなと思いましたが、苦しくなって右へモタれてしまいました。それでもよく頑張ってくれました」

8着 ウインマイティー(M.デムーロ騎手)
「スタートしてから後ろになりました。1,2コーナーではハミを取って、手応えが良かったですし、3,4コーナーでも良い感じでした。もう少し伸びるかなと思いましたが、思ったほど伸びませんでした」

9着 シャムロックヒル(団野大成騎手)
「1800mだと少しせかして行かないといけないので、自分のリズムで行くのが難しかったです。斤量が少し影響したでしょうか」

10着 シゲルピンクダイヤ(和田竜二騎手)
「無理せず良い所につけられましたが、1コーナーからずっと内にささりっぱなしでした。そういう所があります。雰囲気や具合は良かったのですが、右回りではモタれてしまいます」

11着 ドナアトラエンテ(川田将雅騎手)
「3コーナーで手応えがなくなって、ついていけなくなりました」

(via ラジオNIKKEI 

 

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