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阪神牝馬ステークス 2022【回顧】「流れ」は簡単には止まらない!

こちらのコラムでは「キングスポーツの予想結果」とは別に、客観的な視点でのレース回顧をお届けしています。それこそが「明日の夢馬券獲得」の糧となると考えています。

もちろん、会員の皆様も、回顧を読んで頂く中で競馬の引き出しをドンドン増やして頂きたい。間違いなく、今後の競馬ライフは充実したものになりますのでご活用ください!

 

勝負の明暗 はここだった!

【回顧】阪神牝馬ステークス 2022 における勝負の明暗

2022年 4月 9日(土) 2回阪神5日 天候 : 晴  馬場状態 : 良
【11R】 第65回サンケイスポーツ杯阪神牝馬S
4歳以上・オープン・G2(別定) (牝)(国際)(指定) 芝・外 1600m 12頭立

馬 名 性齢 斤量 騎手 タイム 着差 通過順位 上3F 単勝 体重 ± 調教師
B4 4 メイショウミモザ 牝5 54 鮫島克駿 1.32.8      06-06 33.7 9 68.7 456 0 (栗)池添兼雄
2 2 アンドヴァラナウト 牝4 55 福永祐一 1.32.9  1/2    03-02 34.2 1 3.1 444 -4 (栗)池添学
3 3 デゼル 牝5 55 川田将雅 1.33.0 クビ    08-08 33.7 2 3.4 484 -4 (栗)友道康夫
5 6 ムジカ 牝5 54 池添謙一 1.33.2 1 1/2    06-06 34.2 8 30.9 452 -2 (栗)鈴木孝志
8 12 マジックキャッスル 牝5 54 浜中俊 1.33.2    10-09 33.6 4 5.5 442 -10 *(美)国枝栄
7 9 ジェラルディーナ 牝4 54 幸英明 1.33.2 ハナ    11-11 33.4 3 4.0 450 -4 (栗)斉藤崇史
7 10 クリスティ 牝5 54 松若風馬 1.33.3 クビ    01-01 35.2 6 18.3 488 -6 (栗)杉山晴紀
6 8 ラルナブリラーレ 牝5 54 和田竜二 1.33.4 1    03-04 34.6 5 17.3 478 -4 (栗)石坂公一
6 7 テーオーラフィット 牝4 54 岩田望来 1.33.5  1/2    03-04 34.6 7 28.9 482 +2 (栗)上村洋行
10 1 1 ローレルアイリス 牝5 54 川又賢治 1.33.8 1 1/2    09-09 34.3 11 99.2 444 +2 (栗)杉山佳明
11 B8 11 クリノフラッシュ 牝7 54 藤岡佑介 1.34.7 5    02-02 36.0 10 97.2 456 +7 (栗)橋田満
5 5 アカイトリノムスメ 牝4 56 戸崎圭太             454 +2 *(美)国枝栄

 

ここ数年の競馬から感じること

ここ数年のG1レースを見ていて、ハッキリと感じたことがある。

それは

「一度出来上がった流れは簡単には止まらないんだな」

ということ。

近年は、牡牝での3冠馬誕生へ、アーモンドアイ、クロノジェネシスやグランアレグリアといった歴史的な名牝の出現もあったが、とにかく堅いG1が続いた。

例えば、一昨年の秋の平地G1などは、12戦中で10戦を1番人気馬が制した。

尚且つ相手関係も上位人気サイドが食い込むレースが多かった。

上位人気馬が好走する締まったレースは、非常に見応えがあって興味深い。

一方で、穴党の予想家としては、、、もどかしい気持ちでいたことを覚えている。

 

実は「牝馬戦線」に流れができていた

では、冒頭からどうしてこのようなお話をしたか?

それは「昨今の牝馬戦線にある流れができていたから」

ある流れ、などともったいぶって申し上げたが、、、要するに「波乱」だ。

キッカケは、やはり昨年11月のG1【エリザベス女王杯】。

10番人気の大穴アカイイトが優勝したことはもちろん、2&3着にも7&9番人気の伏兵が飛び込み、3連単では驚異の339万馬券が飛び出した。

すると翌月の牝馬限定重賞【ターコイズS】でも、1&2番人気は共に掲示板にさえ乗れず、3着には13番人気の大穴が飛び出して10万馬券。

今年に入ってからも強烈なレースが続く。

先月行なわれた【中山牝馬ステークス】では、上位2頭がいずれも単勝二桁人気!

3連単で173万馬券の決着になったことは記憶に新しい。

参考⇒中山牝馬ステークス 2022 回顧

 

案の定の結果に

このように、明らかに「流れ」が出来つつあった。

それだけに「今回も恐らく」という思いで見ていたが、案の定。

優勝したのは11頭9番人気の大穴・メイショウミモザだった。

メイショウの話などは後ほどするとして、、、。

皆様も、ここまで記した事例から「流れは簡単には止まらない」ことを実感していただけたと思う。

その上で、大事になってくるのは

「じゃあこの流れはいつ止まるんだ?」

ということではないだろうか。

 

「流れ」を読む力も「予想力」

来月のヴィクトリアMにはデアリングタクトらが出走

何と言っても、来月には春の最強牝馬決定戦【ヴィクトリアマイル】が待っているのだ。

そこを「流れが続いて荒れる」と読むか「流れが終わって堅い決着に」と読むか。

これによって、予想の方向性が180度変わってくるのだ。

それだけに、声を大にして申し上げておきたいのは

「流れ」を読む力も「予想力」

なのだということ。

このコラムをご覧の中には、ご自身で予想をされる方もたくさんいるだろう。(できればキングスポーツの予想を頼ってほしいが。笑)

そういった皆様には、まず単体で各馬を見る前に、「流れ」を含めたレースの全体像を意識してほしい。これが、今回のコラムで最もお伝えしたい点だ。

そうすることによって、必然的に勝利の瞬間も近づいてくるのではないだろうか。

 

勝ち馬を甘く見てはいけない

最もお伝えしたい話については既に書かせてもらったが、やはり勝ち馬についても触れておかなくてはいけないだろう。

9番人気の低評価を覆して優勝したメイショウミモザ、まずは心からおめでとう。

お見事!メイショウミモザ

オープン初戦の前走が13着、そこからの重賞挑戦。

ましてや、マイルを走るのが、デビュー3戦目の未勝利戦(6着)以来2年半ぶりだっただけに、激走の瞬間を予感した人は多くはなかったはずだが、見事に「波乱の流れ」に乗った。

それでも、レース内容を見ると、決して単なるフロックだとは思えない。

というのも、レース序盤から中盤にかけては、確かにロスなくスムーズな競馬だった。

だが、実は直線ではそうではなかったのだ。

 

ここからが開花の予感

レース後、鞍上の鮫島駿騎手が次のような話をしていた。

4コーナーから直線で狭くなるところがありましたが、勝負根性がある馬で、しっかり割ってきてくれました。

力の劣る馬は、狭くなると怯んで、そのまま失速するケースが大半だ。

だが、メイショウミモザはそうではなかった。

それは「精神力」と「スピードに乗れない瞬間をものともせずに、点火すると一気に伸びた走力」の両面がハイレベルであることの証明だ。

ご存知の方も多いだろうが、この馬の母親はメイショウベルーガ。

牡馬相手の重賞【京都大賞典】を制しているほどの女傑だが、本当に力をつけてきたのは5歳から(もちろん若い頃から今のメイショウミモザと比べれば大きな活躍をしていたが)。

まさに同じ5歳牝馬のメイショウミモザ。

なんだか、ここから大きく花開く予感がしてならない!

もちろん【ヴィクトリアマイル】に出走でも面白いと思う。勝ち馬だが未来の主役に指名して、引き続き注目してみたい!

 

【阪神牝馬ステークス 2022】のレース後の関係者のコメント

レース後のコメント
1着 メイショウミモザ(鮫島克駿騎手)
「2走前からブリンカーをつけていました。久々に騎乗依頼をいただいて、良い結果を出せて良かったです。スタートに課題があり、それをしっかり決めることと、人気があるわけではないので、ロスなく行こうと思っていました。4コーナーから直線で狭くなるところがありましたが、勝負根性がある馬で、しっかり割ってきてくれました。メンバーがそろった中、初の重賞で結果を出せて、次のステップへ無事に向かえればと思います」

2着 アンドヴァラナウト(福永祐一騎手)
「上手に立ち回っていました。マイルも上手です。最後はそんなに良い走りではありませんでしたが、力で残ってくれました。マイルは思ったより良かったです」

3着 デゼル(川田将雅騎手)
「私が乗せていただいた中で一番バランスが良く、返し馬から走れる状態でした。負けましたが、内容は去年よりも遥かに良い走りができています」

4着 ムジカ(池添謙一騎手)
「良いポジションで競馬ができました。脚がよく溜まっていて、直線に向いた時は捕まえられる勢いでしたが、坂の途中で止まってしまいました。良い脚がもう少し持続してくれれば良かったのですが」

5着 マジックキャッスル(浜中俊騎手)
「道中から進んでいきませんでした。促してはいましたが、進み切れませんでした。一番気になっていたのは、手前ばかり替えていました。その中でも来てはいますけど、鋭く伸びるという感じではありませんでした。本調子にはどうだったのかなと思います」

6着 ジェラルディーナ(幸英明騎手)
「テンは忙しい感じでしたが、思ったより前が速くなりませんでした。展開だったり馬場も内が残ったりと、うまくいきませんでした」

7着 クリスティ(松若風馬騎手)
「外枠だったので、他の馬の出方を見ながら行きました。競馬は逃げる形になりましたが、自分のペースで良い内容の競馬ができたと思います。いつもなら辛抱できそうでしたが、最後は止まってしまいました」

9着 テーオーラフィット(岩田望来騎手)
「格上挑戦でしたが、しっかり我慢していましたし、終いにもう少し伸びてきてくれたらという感じはありました。よく頑張ってくれたと思います」

(via ラジオNIKKEI

 

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