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中山牝馬ステークス 2022【回顧】結果には「競馬の基本」があった

こちらのコラムでは「キングスポーツの予想結果」とは別に、客観的な視点でのレース回顧をお届けしています。それこそが「明日の夢馬券獲得」の糧となると考えています。

もちろん、会員の皆様も、回顧を読んで頂く中で競馬の引き出しをドンドン増やして頂きたい。間違いなく、今後の競馬ライフは充実したものになりますのでご活用ください!

 

勝負の明暗 はここだった!

【回顧】中山牝馬ステークス 2022 における勝負の明暗

2022年 3月12日(土) 2回中山5日 天候 : 晴  馬場状態 : 良
【11R】 第40回ローレル競馬場賞中山牝馬S
4歳以上・オープン・G3(ハンデ) (牝)(国際)(特指) 芝 1800m 16頭立

馬 名 性齢 斤量 騎手 タイム 着差 通過順位 上3F 単勝 体重 ± 調教師
8 16 クリノプレミアム 牝5 53 松岡正海 1.46.8   08-10-08-09 34.3 15 97.4 482 +2 (美)伊藤伸一
7 14 アブレイズ 牝5 56 菅原明良 1.46.9  1/2 06-06-07-05 34.6 12 29.2 488 -14 (栗)池江泰寿
2 3 ミスニューヨーク 牝5 55 M.デム 1.46.9 クビ 08-06-08-05 34.5 1 3.4 462 0 (栗)杉山晴紀
7 13 スライリー 牝4 53 石川裕紀 1.47.0 クビ 12-12-14-12 34.2 9 22.7 444 -4 (美)相沢郁
5 9 テルツェット 牝5 56.5 田辺裕信 1.47.0 クビ 14-15-15-16 34.0 3 5.8 432 +8 (美)和田正一
6 11 ルビーカサブランカ 牝5 55 武豊 1.47.0 ハナ 16-15-11-12 34.3 2 5.5 472 -4 (栗)須貝尚介
2 4 ドナアトラエンテ 牝6 55 横山武史 1.47.2 1 04-04-05-05 35.1 6 13.8 460 -8 (美)国枝栄
3 5 ジュランビル 牝6 53 松若風馬 1.47.2 ハナ 06-06-05-05 35.0 16 99.0 468 -8 (栗)寺島良
B5 10 ローザノワール 牝6 54 田中勝春 1.47.2 クビ 04-04-04-03 35.2 10 23.6 474 -2 (栗)西園正都
10 3 6 クールキャット 牝4 54 大野拓弥 1.47.2 14-14-15-12 34.3 7 13.9 528 0 (美)奥村武
11 1 2 シングフォーユー 牝6 53 戸崎圭太 1.47.4  3/4 12-10-11-09 34.7 4 10.6 486 -4 (美)牧光二
12 4 7 シャムロックヒル 牝5 53 団野大成 1.47.4 02-02-02-02 35.6 11 26.6 506 0 (栗)佐々木晶
13 B1 1 ロザムール 牝6 54 北村宏司 1.47.5  3/4 01-01-01-01 35.7 14 69.2 494 +2 (美)上原博之
14 8 15 フェアリーポルカ 牝6 56 三浦皇成 1.47.5 ハナ 10-09-08-09 35.1 5 12.7 504 +8 (栗)西村真幸
15 6 12 スマイルカナ 牝5 56 柴田大知 1.48.2 4 03-03-02-03 36.3 13 38.2 438 +4 (美)水野貴広
16 4 8 ゴルトベルク 牝5 53 津村明秀 1.48.4  3/4 10-12-11-12 35.7 8 13.9 432 -6 (美)手塚貴久

 

レース回顧の前にひとつだけ

【中山牝馬ステークス】について振り返る前にひとつだけお話させてほしい。

同日、阪神9R【ゆきやなぎ賞】で落馬があり、3番ハイコースト号が死亡、そして鞍上の松山騎手が頭部外傷で翌日も含めて乗り替わりと、非常に辛い状況になってしまった。

参考までに、採決レポートとして、以下の通りJRAより発表されている。
(もちろん、この点に関しては、私たちがどうこう言える立場ではないので控えさせていただく)

3番ハイコーストは、最後の直線コースで同馬の前を走行する8番ゼンノインヴォークに触れて転倒したため競走を中止しました。(その後方を走行する1番に被害あり)この件について、3番ハイコーストの騎手松山弘平に対し、過怠金30,000円を課しました。

いずれにしても

競馬は本当に危険なスポーツ

だということを再確認せずにはいられない。

私たちが毎週のように競馬を楽しめるのも、決して大袈裟ではなく、騎手や馬の、死と隣り合わせの戦戦いがあるからなのだ。

改めて彼らへの感謝をお伝えしておきたい。それと同時に、ハイコースト号に対しては心から冥福を祈りたいし、また松山騎手の1日も早い回復を祈っている。

 

やっぱり荒れた

では、ここからは【中山牝馬ステークス】の話題へ。

このレースを一言で表すなら「荒れる重賞」

昨年まで、1番人気馬が7連敗中だったことに加え、直近5年の3連単平均配当は15万馬券超え。

当然、今年も簡単な決着にはならないだろうと考えていたが、、、

やっぱり荒れた。ただ!波乱ぶりが想像を超えていた。

何と、1&2着馬はいずれも単勝二桁人気。

特に優勝したクリノプレミアムはブービー人気(15番人気)の低評価を覆したのだから素晴らしい。

関係者の方々には、心から祝福を申し上げたい。

特に松岡正海騎手は、2019年の【中山記念】以来、3年ぶりの重賞勝ち!その間には、怪我による長期休養もあった。喜びもひとしおだろう。

 

結果には「競馬の基本」があった

さて、格好をつけても仕方がないから正直に言うが、私たち自身もクリノプレミアムは馬券に入れることができなかった。

ただ、レースが終わった今、冷静に戦績だけを見直せば立派な馬だ。

2走前の重賞【京都金杯】では、牡馬の強豪を相手に5着にまとめているのだから。

ザダルが勝った京都金杯でも好走していた

では、そうした馬をどうして評価しきれなかったか?

もちろん、他に魅力的な馬が多かったという部分もあるが、やはり無意識の内に

「前走の着順(京都牝馬Sでの16着)が気になってしまった」

という部分があったのかもしれない。

実際に、私たちに限らず、そういった方は多かったのだろう。だから15番人気だった。

だが、自戒の意味を込めて申し上げるが

「着順も大事だが、内容を冷静に振り返らなくてはいけない」

これは競馬の基本だ。

 

着順も大事だが、内容を冷静に

【京都牝馬S】は16着に敗れた。

だが、実は本来、中団より前でレースを運びたい馬が、序盤で立ち遅れたことで後方待機を強いられてしまったのだ。(4角14番手)

そのため、馬が集中力を欠いてしまいまともに走っていなかったようだ。

また、それを感じたであろう鞍上も無理をさせずにゴールまで進ませたように見えた。

結果的には、少しハードな調教をこなしたのと変わらない。

要するに、完全な参考外だったのだ。

参考→京都牝馬S 2022 回顧(クリノについては特に触れていないが、、、)

 

結局のところ「基本を大事に」

今回のレース、繰り返しになるが、大荒れした。

それだけに、細かく見ていけば、気になる点はいくらでもある。

だが、そんなことをしていてもキリがない。それよりも、改めて

「着順も大事だが、内容を冷静に振り返らなくてはいけない」

しっかり「中身」を勉強しよう

という競馬の基本を見つめ直す。これでいいのではないだろうか?

今月末からは、競馬ファンが最も楽しみにする、春のG1シーズンが始まろうとしている。

きっと、今回のクリノプレミアムのように、予期せぬ激走をする人気薄が出てくるだろう。

そんな時に

「あの時、レース回顧を読んでおいてよかった」

きっとそのように思ってもらえる場面があるのではないだろうか。

何事も基本が大事だ!もちろん私たち自身も、今日の反省をしっかりと活かして前を向いていきたい。

 

最後に、背景にあったドラマをご紹介

最後にひとつ、クリノプレミアム勝利の陰にあったドラマをご紹介しておきたい。

クリノプレミアムを管理しているのは、美浦の伊藤伸一厩舎。

実は伊藤調教師、レース前の段階で次のような話をしていた。

「今回は(松岡)正海に乗ってもらうんだけど、彼の大きなケガにつながった落馬は2回ともうちの馬だった。申し訳ない気持ちがある」

特に、2020年2月(ゴールドミッション)の際の怪我の影響は大きく、復帰までにかなり時間を要したことは皆様もご存知の通りだ。

もちろん、結果的に伊藤厩舎の馬での落馬で怪我をしてしまったが、それは不可抗力。松岡騎手もプロフェッショナルだから、それは十分に理解しているはず。

それでも、その件を心底申し訳なく思ってくれている調教師の存在がいるとすれば、意気に感じないはずはない。鞍上が燃えただろうし、勝利に結びついた部分もあるのではないだろうか。

 

そしてレース後、伊藤師は次のように語る。

「何より(松岡)正海で勝てたのがうれしい。うちの馬(ゴールドミッション)で落馬して、大ケガをしてしまったから、ずっと気になっていた」

何だか、コチラまでグッときてしまうようなコメントじゃないか。

どうしても馬券を買う側の私たちは「結果」にばかり注目しがちだが、全ての人馬の背景には必ずドラマがある!だから、競馬は最高なのだ。

この先の松岡騎手と伊藤調教師の活躍、心から祈っている。

 

【中山牝馬ステークス 2022】のレース後の関係者のコメント

レース後のコメント
1着 クリノプレミアム(松岡正海騎手)
「大外枠でしたが、うまく乗れてホッとしています。スタートは良い馬なので、ゲートは心配していませんでした。道中は折り合いに気を付けて行って、馬に余裕があり、ペースは少し遅く感じました。最後、坂を上がるところでもうひと伸びしたので、そこで勝てると思いました。久々にこの馬に乗りましたが、以前より馬が良くなっていて、返し馬の時から感じていました。(復帰後の重賞制覇は)歳も歳なので感慨深いものはありませんが、チャンスを生かそうと思っていました。復帰してから成績が振るわないところもありましたが、若手に負けないように頑張っていきたいです」

(伊藤伸一調教師)
「スッキリしました。これまでも応援してもらいましたが、何かがうまく嚙み合いませんでした。しかし、3勝クラスの競馬内容を見て、ハンデ戦や牝馬限定なら少しはやれるかなという気はしていました。今日は松岡騎手で勝てたのが本当に嬉しいです」

3着 ミスニューヨーク(M.デムーロ騎手)
「頑張れました。内枠が当たって、良いところを行っていましたが、今日は外から伸びる馬場でした。一瞬勝つかと思いましたが、この間のような脚は使えませんでした」

5着 テルツェット(田辺裕信騎手)
「斤量が響いているのか、あまり弾けませんでした。手応えももう一つで、自分から動いていくことが出来ませんでした。小さい馬で(ハンデの)影響があったかもしれません」

6着 ルビーカサブランカ(武豊騎手)
「スタートが良くないのはいつものことです。3コーナーから4コーナーの手応えがここ2回のレースほどではありませんでした。距離も微妙に短いと思います」

7着 ドナアトラエンテ(横山武史騎手)
「思っていた以上にポジションが前になりました。3コーナーまで思った以上にハミを嚙んだのが誤算です。乗りやすく真面目な馬ですが、勝つにはもうワンパンチ欲しかったです」

(via ラジオNIKKEI

 

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