神戸新聞杯 2022【回顧】今回は「未来の主役を２頭指名」要チェック！

こちらのコラムでは「キングスポーツの予想結果」とは別に、客観的な視点でのレース回顧をお届けしています。それこそが「明日の夢馬券獲得」の糧となると考えています。

もちろん、会員の皆様も、回顧を読んで頂く中で競馬の引き出しをドンドン増やして頂きたい。間違いなく、今後の競馬ライフは充実したものになりますのでご活用ください！

勝負の明暗 はここだった！

【回顧】神戸新聞杯 2022 における勝負の明暗

2022年 9月25日(日)　5回中京7日　天候 : 晴 　馬場状態 : 良
【11Ｒ】　第70回神戸新聞杯
３歳・オープン・Ｇ２(馬齢)　(牡・牝)(国際)(指定)　芝 2200m　17頭立

主役不在、そのままに

改めて申し上げるまでもないが【神戸新聞杯】というのは、来月のG１【菊花賞】へ向けての最重要トライアルだ。

これまで、数多くの名馬がここで結果を出し、大一番へとコマを進めた。

中でもディープインパクトやオルフェーブル、最近ならコントレイルが本番でも勝って、３冠を達成しているのだ。

だが、今年は例年とは全く雰囲気が違っていた。

春の実績馬と言えるのはプラダリアくらい。それでも【ダービー】５着。

本来なら【ダービー】を勝ったドウデュースあたりが、関西馬でもあるだけに参戦してもおかしくないのだが、ご存知フランス遠征中。

そういったこともあり、レース史上でも稀に見る混戦となった。

そして、結果は案の定。上位人気３頭は全て馬券圏外へ。一方で、２着には単勝12番人気馬が突っ込んだ。

「押し出された主役」というのは本当に辛い立場だ。力量差は他馬とは大きくないのに、人気ということでマークを集めるから、非常にレースをしにくいと言われている。

今回の上位人気勢は、まさにそんな感じだったのかもしれない。

プラダリアは、悲観しなくてOK

そんな「押し出された主役」の中でも、特に注目を集めたのは、上でも名前を挙げたプラダリア（２番人気）だろう。

なんだかんだ言って【青葉賞】の優勝と【ダービー】５着は価値がある。

それほどの馬が８着に終わったことを不思議に思っている方も多いかもしれないので、今回はそこからご紹介してみよう。

結論から申し上げると「全く悲観することはない」

ということで良いだろう。

というのも、私たちは、有料会員様に「危険なに人気馬」としてご紹介していたほど！

単純に、戦える態勢にはなっていなかった。

本番では有力候補として考えるべき

以下、実際にご会員様に提供した「危険な人気馬の解説」文。

問題は「ここから菊花賞までに状態は上がるのか？」という部分だろう。

その点に関して、私たちは「問題なし」と判断。

というのも、プラダリアを管理するのが、池添騎手の弟でもある学調教師だからだ。

兄弟同士、ましてや重賞も勝っているプラダリアほどの馬だ。兄弟で綿密に打ち合わせをした上で調教を施していることは確実だろう。

あくまでもピークを菊に！そこから逆算した結果としての今日の走りだったのだと思う。

池添騎手も辛口のことを言っているが、きっと確信犯なんじゃないかな！？笑

きっと本番はやると思う。未来の主役に指名し、本番に注目したい！

１着ジャスティンパレス⇒まずここを勝ちにきた！

ここからは、プラダリア以外に気になった馬を３頭ほど。

各馬、簡単に解説していきたい。まずはもちろん優勝したジャスティンパレスから。おめでとう！

デアリングタクトで悔しい思いをした杉山晴厩舎だが、実はその直前にこの馬が重賞初勝利を挙げていた。

そして、この勝利は杉山厩舎にとって「計算通り」だったのではないかと推測する。

というのも、３週連続で鮫島駿騎手が自ら調教に跨っていたように「ここを勝つんだ」という意気込みがハッキリと伝わってきていたからだ。

振り返ってみると【皐月賞】【ダービー】と連続９着。

昨年暮れの【ホープフルS】の２着馬だけに、春は物足りなかったと思う。だからこそ「目覚めさせたい」「勝ち癖をつけたい」と考えたのかもしれない。

実際に本日のレースを見る限り、この馬らしい巧みなレースぶり、直線の鋭い脚が存分に見られた。

しっかりやっていた分、ここからの上積みはプラダリアと比べれば大きくはないと思うが、主役不在の世代だけに【菊花賞】でも要注意！

３着ボルドグフーシュ⇒阪神はいいかも！

私たちのイチオシ一頭でもあった☆ボルドグフーシュ。

４番人気での３着だったから、本当に頑張ってくれたと思うし、実際に中身にも見どころ十分。

ということで、レース後の吉田隼人騎手のコメント。

騎手の言う通りで、今回はこの馬にとって難しい条件のレースになってしまった。

自ら動かなくてはいけない展開の中、きっちり３着を確保したあたりが、今後にも期待したくなる底力を感じた。

「それほど長く脚を使えない」

という部分は気になるが、幸い、本番【菊花賞】は阪神内回りコースで直線も長くない。

溜めて溜めて、無欲でにかけるような乗り方をすれば面白いような気がするのだが、どうだろうか。３着以内の可能性は十分にある一頭として考えたい。

４着ジュンブロッサム⇒完全に距離

結果４着だが、非常に質の高いレースをしていたのがジュンブロッサム。

多少若さを見せる面もあったが、終始良い手応えで好位を追走。

失速直前までの手応えは、勝ち馬と比較しても遜色がなかった。

だが、、、いきなりの失速。

いつも申し上げていることではあるが、この手の失速の場合、原因は距離か状態しかない。

ジュンブロッサムの場合は、レース後に坂井騎手も認めていた通り、完全に距離だろう。

菊路線に乗れなかった以上、次はベストな距離に戻すはず。（恐らく1800Mあたり）

そここそが狙い目だ！失速までの動きからも重賞でも確実にやれる！

「別路線の未来の主役」として、お伝えしておきたい。

【神戸新聞杯 2022】のレース後の関係者のコメント

レース後のコメント
１着　ジャスティンパレス（鮫島克駿騎手）
「強かったです。力のある馬だというのは分かっていましたし、直線で抜け出すときはいい加速力でした。これだけの馬に乗せてもらえてよかったです。３週連続で追い切りに乗せていただき、それ以外でもゲート練習に行ったり、杉山晴紀調教師や厩舎サイドと話し合いをしながらいい形で競馬に挑むことができたので、初騎乗でしたが何も不安なく騎乗することができました。この土日に中京競馬場で騎乗していて、時計も速く、ある程度のポジションにつけていかなければいけないと思っていたので、思った通りのポジションが取れました。２歳の頃からＧⅠで２着、今年の春もクラシックで戦ってきた馬で、僕にとって最大のチャンスを頂けて、そのチャンスを生かせましたし、次にもし継続して乗せてもらえるならまた全力で頑張りたいと思います」２着　ヤマニンゼスト（武豊騎手）
「内でじっとして直線に賭けました。上手く嵌った感じはありましたが、いい馬です。乗り味も良く距離は延びても大丈夫です」

４着　ジュンブロッサム（坂井瑠星騎手）
「いいポジションでレースを進められました。１コーナーから２コーナーで力むところがありましたが、その後は落ち着きました。最後脚を使いましたが、止まってしまったのは距離が少し長いのかもしれません。馬はすごくいい馬です」

５着　ヴェローナシチー（団野大成騎手）
「具合も良くいい勝負ができると思っていました。若干ペースが緩く上がりの競馬になりましたが、脚は使えています。４コーナーでゴチャつく場面はあり、スムーズさに欠けました。もう少し馬も反応があってもいいのかなというところはあったのですが久々ですからね。次は良くなると思います」

６着　リカンカブール（藤岡康太騎手）
「返し馬から具合の良さは感じていました。その分進みも良くてスタートからリズム良く進んでいきました。並び的にも押し出される形でした。初めての形でも戸惑わず上手に走ってくれました。最後は少し苦しくなりましたが、まだまだ良くなってきそうです」

７着　パラレルヴィジョン（Ｃ．ルメール騎手）
「重たかったです。中京は合っていません。長い直線必要です。反応が早くありません。広い競馬場がいいですね」

８着　プラダリア（池添謙一騎手）
「返し馬の感じもまだ緩さもあって、ダービーに向かう時より物足りなさを感じました。どれだけ頑張ってくれるかと思いましたが、勝ち馬のうしろにつけたので位置は良かったと思います。勝負どころで動けず反応が返ってくるところが無くジリジリとなってしまいました。使いつつ良くなってくる馬、変わり身に期待です」

（via ラジオNIKKEI ）

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