こちらのコラムでは「キングスポーツの予想結果」とは別に、私たちなりの視点で、レース回顧をお届けしています。それこそが「明日の夢馬券獲得」の糧となると考えています。
もちろん、会員の皆様も、回顧を読んで頂く中で競馬の引き出しをドンドン増やして頂きたい。間違いなく、今後の競馬ライフは充実したものになりますのでご活用ください!
キーンランドC 2026 の回顧
2026年 8月23日(日) 2回札幌2日 天候 : 晴 馬場状態 : 良
【11R】 第21回キーンランドカップ
3歳以上・オープン・G3(別定) (国際)(指定) 芝 1200m 16頭立
| 着 | 枠 | 馬 | 馬 名 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | タイム | 着差 | 通過順位 | 上3F | 人 | 調教師 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 7 | 14 | サウンドモリアーナ | 牝4 | 55 | 武豊 | 1.07.7 | 02-02 | 33.6 | 5 | *(栗)武英智 | |
| 2 | 2 | 3 | パンジャタワー | 牡4 | 58 | 松山弘平 | 1.07.9 | 1 1/4 | 06-06 | 33.5 | 1 | (栗)橋口慎介 |
| 3 | B4 | 8 | ウインカーネリアン | 牡9 | 59 | 三浦皇成 | 1.08.0 | クビ | 01-01 | 34.0 | 3 | (美)鹿戸雄一 |
| 4 | B2 | 4 | エーティーマクフィ | 牡7 | 57 | 富田暁 | 1.08.0 | クビ | 06-06 | 33.6 | 4 | *(栗)武英智 |
| 5 | 8 | 16 | ロードフォアエース | 牡5 | 57 | 岩田望来 | 1.08.2 | 1 | 13-11 | 33.4 | 12 | (栗)友道康夫 |
| 6 | 7 | 13 | ロジケープ | 牡3 | 55 | 丹内祐次 | 1.08.3 | 1/2 | 08-08 | 33.8 | 2 | (美)尾形和幸 |
| 7 | B5 | 9 | イツモニコニコ | 牝5 | 55 | ナレドゥ | 1.08.4 | クビ | 04-03 | 34.1 | 13 | (栗)浜田多実 |
| 8 | 5 | 10 | ダノンマッキンリー | 牡5 | 57 | 池添謙一 | 1.08.6 | 1 1/2 | 15-15 | 33.6 | 9 | (栗)藤原英昭 |
| 9 | 6 | 11 | リラエンブレム | 牡4 | 57 | ルメール | 1.08.6 | ハナ | 16-16 | 33.4 | 10 | (栗)武幸四郎 |
| 10 | 3 | 5 | ゾンニッヒ | 牡8 | 57 | ロイド | 1.08.7 | クビ | 11-08 | 34.1 | 11 | (栗)池江泰寿 |
| 11 | 1 | 2 | ルシード | 牡4 | 57 | レーン | 1.08.7 | ハナ | 04-03 | 34.4 | 7 | (美)田島俊明 |
| 12 | 3 | 6 | ジョーメッドヴィン | 牡5 | 57 | 吉村智洋 | 1.08.8 | 1/2 | 08-13 | 34.3 | 14 | (栗)清水久詞 |
| 13 | 1 | 1 | ナムラクララ | 牝4 | 55 | 浜中俊 | 1.08.9 | 3/4 | 08-08 | 34.4 | 8 | (栗)長谷川浩 |
| 14 | 4 | 7 | マイネルジェロディ | 牡8 | 57 | ヴェロン | 1.08.9 | ハナ | 11-11 | 34.3 | 16 | (美)室井潔 |
| 15 | 8 | 15 | エイシンディード | 牡3 | 55 | 川又賢治 | 1.09.2 | 1 3/4 | 03-03 | 35.0 | 6 | (栗)大久保龍 |
| 16 | 6 | 12 | レッドアヴァンティ | 牡7 | 57 | 岩田康誠 | 1.09.3 | 1/2 | 13-13 | 34.5 | 15 | (美)尾関知人 |
なぜ?単勝1倍台の馬が?
恐らく、今回の【キーンランドカップ】に関して、ほとんどの競馬ファンは
「どうしてパンジャタワーは勝てなかったのか?」
という点に最も注目されていると思う。ならば、その期待にお応えする形で、私たちもその部分にフォーカスしようじゃないか。
と言いながらも、決して「結論」は特別なものではない。
シンプルに
「鞍上のファインプレー&馬自身の充実」
これに尽きるのではないだろうか。
より比重を置くべきは
ただ、厳密に言えば、私たちは「馬自身の充実」の方に、より比重をおくべきだと考えている。
このことも、まず最初に強調していこう。
もちろん、騎乗は素晴らしかった。
以下、今回のレースのラップタイム。
12.1-10.8-11.1-11.2-11.1-11.4
前半600m=34秒0
後半600m=33秒7
後半の方が速かった。スプリント重賞としてはめずらしく、前半から猛烈に飛ばして差し馬が少なかった。となれば、前の馬たちだって脚は残る。
つまり、逃げたウインカーネリアンは楽な展開だったし、もっと楽だったのはその馬を目標にできた2番手の馬。つまりはサウンドモリアーナ。
だから、スタート直後から、その位置をすぐに確保したという点では、武豊騎手のファインプレーということになる。
陣営の取り組みが形に

とはいえ!繰り返すようだが、より注目すべきは「馬自身の充実」だと私たちは評価する。
サウンドモリアーナ自身が、4歳夏を迎えて、いよいよ本格化しているのではないだろうか。
武英智調教師によると、この馬はもともと前向きさが強く、若い頃は息の入れ方などが上手ではなかったため、ダートを使いながら競馬を教えてきたとのこと。
年齢を重ねてそのあたりが改善し、ゲートも安定してきたそうだ。
実際、デビューから8戦連続でダートを使われ、その後芝へ転向。
芝では【船橋S】【モルガナイトS】を連勝するなど急速に力をつけ、前走【北九州記念】が重賞初挑戦で6着。ただ、武英師はその前走についても、馬場とハンデが厳しかったという見方をしている点も見逃せない。
さらに武豊騎手も
「ようやく馬が良くなってる」
という趣旨のコメントをしている。
こうした点を鑑みると、決して偶然の勝利ではない。
【スプリンターズS】でも(出走するのであれば)十分に馬券圏内のチャンスがある一頭だと評価すべきだろう。
未来の主役に指名するなら
サウンドモリアーナが当然「一押しの未来の主役」になるが、それでは面白くないからもう1頭!
同じ武英厩舎の7歳馬、4着エーティマクフィーを指名したい。
昨年の秋に重賞の【シルクロードS】を勝っている馬であり、前走【函館スプリントS】でも2着に入っている馬だけに、4着という着順は不本意かもしれない。
だが「中身」という点でいえば、上位3頭と比べてもヒケをとらないと思う。
その証拠と言えるのが「位置どりと上がり3ハロン」
実は4角では、パンジャタワーとほぼ同じ4角6番手あたりから追い込んでいるが、上がり3ハロンもパンジャに0.1秒しか負けていないのだ。
G1で勝ち負けになるパンジャタワーとの比較でこれだけの走りをしているのであれば、この先ももっと期待ができるだろう。
最近の競馬界は、高齢でもバリバリやれる馬も少なくない。エーティマクフィーもまさにそういった馬になるとみて、大きく期待したい。

新潟2歳S 2026 の回顧
2026年 8月23日(日) 3回新潟2日 天候 : 曇 馬場状態 : 良
【7R】 第46回新潟2歳S
2歳・オープン・G3(馬齢) (国際)(特指) 芝・外 1600m 10頭立
| 着 | 枠 | 馬 | 馬 名 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | タイム | 着差 | 通過順位 | 上3F | 人 | 調教師 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 2 | 2 | レッチュベルク | 牡2 | 55 | 田辺裕信 | 1.34.7 | 05-04 | 32.8 | 1 | (美)久保田貴 | |
| 2 | 7 | 7 | トウシンマジック | 牡2 | 55 | コレット | 1.34.9 | 1 1/4 | 04-04 | 33.0 | 2 | (美)秋本大介 |
| 3 | 3 | 3 | トップチェッカー | 牡2 | 55 | 北村友一 | 1.35.4 | 3 | 05-06 | 33.3 | 5 | (栗)武英智 |
| 4 | 8 | 9 | スイートアリッサム | 牝2 | 55 | 杉原誠人 | 1.35.5 | 1/2 | 07-08 | 33.2 | 6 | (美)大和田成 |
| 5 | 1 | 1 | シャンデヴァーグ | 牝2 | 55 | 津村明秀 | 1.36.0 | 3 | 07-07 | 33.8 | 3 | (美)森一誠 |
| 6 | 6 | 6 | マインドフルネス | 牝2 | 55 | 菊沢一樹 | 1.36.0 | クビ | 09-09 | 33.3 | 7 | (美)村田一誠 |
| 7 | 5 | 5 | エレスレイプニル | 牡2 | 55 | 木幡育也 | 1.36.5 | 3 | 03-03 | 34.6 | 9 | (美)杉浦宏昭 |
| 8 | 4 | 4 | アイデアルカット | 牡2 | 55 | 嶋田純次 | 1.37.0 | 3 | 09-09 | 34.5 | 8 | (美)手塚貴徳 |
| 9 | 8 | 10 | インカルナータ | 牡2 | 55 | 坂井瑠星 | 1.37.4 | 2 1/2 | 01-01 | 34.1 | 4 | (栗)西園翔太 |
| 10 | 7 | 8 | マイホームパパ | 牡2 | 55 | 江田照男 | 1.37.7 | 1 3/4 | 02-02 | 36.0 | 10 | (美)深山雅史 |
本当にレベルは下がったのか?
今年の出走メンバーを目にした多くの競馬ファンから、次のような趣旨の声が、SNSなどではたくさん上がっていたらしい。
「10頭しか集まらなかった上に、その内の5頭は未勝利馬。新潟2歳ステークスもレベルの低いレースになったな、、、」
確かに、登録頭数の半分が未勝利馬だったことには、私たちも驚いた。
ハープスターやセリフォスなど、後の名馬を数多く出してきた出世重賞としては確かに寂しい。
そして、レベル低下の理由として、昨年より、かつての【小倉2歳ステークス】を引き継ぐ形で、来週に【中京2歳ステークス】が行われるようになったと考える人が少なくないようだ。
つまり、スプリント路線にしか行く道のなかった小倉1200mの舞台から、長い距離にも向かっていける中京芝1400mに舞台が変わったことで、そちらにも有力馬が回りやすくなった、という考察。
もちろん、そういった声もわかるが、必ずしもそう言い切れるだろうか?
未来に期待すべき馬たち
ここで確認しておきたいのが、昨年の【中京2歳S】の結果だ。
実は2着だったスターアニスが、その後【桜花賞】勝ち馬にまで上り詰めている。
これはすごいことだが、その他の上位勢は、すぐに短い距離に路線を切り替えて、その後も戦い続けている事実も見逃せない。
中京芝1400mは、確かに小倉芝1200mよりは、その後の距離適性に夢を持てる舞台かもしれない。
とはいえ!やはり新潟芝1600mとは大きく違う。
直線が日本一長く、また広くてゴマカシがきかない。この時期の2歳馬にとっては本当にタフな舞台なのだ。
やはり、ここを狙ってくる馬、勝とうとする馬というのは、百戦錬磨の競馬関係者が認めた
なのではないか。そういえば、小倉2歳Sから中京2歳へと変更した初年度の昨年だって、勝ち馬リアライズシリウスが、その後大活躍しているじゃないか。
素直に「勝ち馬」
だから、少なくとも上位人気に評価された馬たちに関しては、今回の結果とは別に、今後も注目して損はないと思う。
とはいえ!やはり優勝馬レッチュベルクの走りっぷりは一枚抜けていた印象だ。

じゃあ、どこが素晴らしいのか?
もちろん、上がり3ハロンで最速となる32.8の脚は強烈だし、素質馬同士の戦いで、2着馬に1馬身1/4という大きな差をつけた点も素晴らしい。
だが、それ以上に、超スローペースであったがゆえに、前半でかかりそうになる場面がありながら、すぐにしっかりと落ち着けて冷静に走れたという精神的な部分。
どんなに素質があっても、その素質を活かせるだけの気性がなければ、何の意味もない。
だが、この馬は違う。デビューたった2戦目という経験の浅さをものともせずに、すぐに落ち着いてレースに集中することができた。だから、最後に鋭い脚が繰り出せた。
まるで古馬のような成熟した精神面は、少なくとも2歳時、3歳時あたりでは、大きなアドバンテージになると思う。G1での好走までイメージできそうなこの馬を、素直に未来の主役に指名したい。





