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エプソムカップ 2021【回顧】常識が通用しない今!自らの進化が必要だ!次走への一言メモも

こちらのコラムでは「キングスポーツの予想結果」とは別に、客観的な視点でのレース回顧をお届けしています。それこそが「明日の夢馬券獲得」の糧となると考えています。

もちろん、会員の皆様も、回顧を読んで頂く中で競馬の引き出しをドンドン増やして頂きたい。間違いなく、今後の競馬ライフは充実したものになりますのでご活用ください!

 

勝負の明暗 はここだった!

【回顧】エプソムカップ 2021 における勝負の明暗

2021年 6月13日(日) 3回東京4日 天候 : 曇  馬場状態 : 良
【11R】 第38回エプソムカップ
3歳以上・オープン・G3(別定) (国際)(特指) 芝 1800m 18頭立

馬 名 性齢 斤量 騎手 タイム 着差 通過順位 上3F 単勝 体重 ± 調教師
7 15 ザダル 牡5 56 石橋脩 1.45.1  10-09-08 34.4 3 6.8 504 +12 (美)大竹正博
7 13 サトノフラッグ 牡4 56 戸崎圭太 1.45.2 クビ  14-15-12 34.3 6 11.8 496 -2 (美)国枝栄
4 7 ファルコニア 牡4 56 川田将雅 1.45.4 1 1/4  13-10-07 34.8 2 6.5 460 +4 (栗)高野友和
2 3 ヴェロックス 牡5 57 浜中俊 1.45.4 クビ  08-10-08 34.7 8 14.3 494 -4 (栗)中内田充
8 18 アトミックフォース 牡5 56 武藤雅 1.45.5 クビ  02-02-02 35.3 13 49.7 480 -2 (美)武藤善則
3 6 ヒュミドール セ5 56 吉田豊 1.45.6  1/2  10-16-16 34.4 11 31.6 462 -12 (美)小手川準
8 17 アドマイヤビルゴ 牡4 56 岩田望来 1.45.6 ハナ  10-10-12 34.7 7 13.2 440 +12 *(栗)友道康夫
5 10 ワンダープチュック 牡7 56 田辺裕信 1.45.7  3/4  17-16-16 34.5 17 128.5 504 +4 (栗)河内洋
5 9 ヤシャマル 牡4 56 木幡巧也 1.45.8  1/2  03-04-03 35.3 5 11.3 508 +2 (美)尾形和幸
10 4 8 アルジャンナ 牡4 56 ルメール 1.46.4 3 1/2  06-05-03 36.0 1 3.9 462 -4 *(栗)池江泰寿
11 1 2 マイラプソディ 牡4 56 武豊 1.46.5 クビ  08-10-08 35.8 10 25.1 510 +2 *(栗)友道康夫
12 7 14 ガロアクリーク 牡4 56 野中悠太 1.46.5 クビ  06-05-08 35.8 12 34.7 510 +10 (美)上原博之
13 1 1 プレシャスブルー 牡7 56 柴田善臣 1.46.6 クビ  18-18-16 35.4 18 170.3 442 +6 (美)相沢郁
14 8 16 シュリ 牡5 57 M.デム 1.46.7  3/4  15-05-12 35.8 4 7.6 518 +4 *(栗)池江泰寿
15 6 12 ミラアイトーン 牡7 56 菊沢一樹 1.46.7 クビ  15-10-15 35.6 15 56.4 554 -2 (美)菊沢隆徳
16 3 5 エアアルマス 牡6 58 三浦皇成 1.46.9  3/4  01-01-01 36.7 14 54.0 488 +6 (栗)池添学
17 2 4 セダブリランテス 牡7 56 石川裕紀 1.47.0  1/2  03-05-03 36.6 9 14.5 518 0 (美)手塚貴久
18 B6 11 ニシノデイジー 牡5 56 江田照男 1.47.0 クビ  03-02-03 36.6 16 92.9 486 0 (美)高木登

 

最近の競馬を見ていく中で、かつての常識が通用しなくなっていることが多いなと感じていた。

特にローテーションだ。

今年の【桜花賞】の1&2着馬は【阪神JF】からの直行組。
また【ダービー】を制したシャフリヤールも3月の【毎日杯】からの直行。少々間隔が開いていたが、問題にしなかった。

そして先週の【安田記念】だ!

おかげさまでキングスポーツは馬連2,950円を射止めることができたが、あのグランアレグリアを退けて優勝したのは、昨年10月【天皇賞秋】以来の実戦だった8番人気ダノンキングリーだった!

もはや「一度叩いて」という概念は、リセットした方が良さそうだ。

それだけ、調教のレベルが上がっているということだろう。

参考⇒安田記念 2021 回顧

 

2週連続「昨年10月以来」が重賞制覇

そんな中で迎えた【エプソムカップ】。

優勝したのは、昨年10月【毎日王冠】以来の☆ザダルだった。

キングスポーツは、そのザダルを1週前から予告の☆穴馬(軸馬)に指名。

有料会員様に対してだけではなく、Youtubeでも紹介していた。

ご覧下さった方も多いだろう。お褒めの言葉を下さった方には感謝している。

 

ザダルをどういった理由で指名したか?

では、実際にどのような解説をしていたか?

実際に有料会員様にご案内した解説文を転載してみたい。

☆15番ザダル(石橋脩・大竹)

いきなり決める!

やはり強調したいのは前走、昨年10月の【毎日王冠】だ。
結果としては3番人気に推されながらの5着だから、陣営は満足できないだろう。だが、冷静に内容を判断したい。

まず、当時の鞍上・田辺騎手(今回は石橋脩騎手)のレース後コメントから。
「良い位置だと思いましたが、直線の動きが渋くなりました。馬場の影響でしょうか

一方、管理する大竹調教師は当時を振り返って
これまでになく入れ込んでいた
と語っている。

要するに、ザダルにとっては極めて厳しい条件下でのレースだったということ。
それでも、ハイレベルなG2で5着にまとめた
という考え方が正解ではないだろうか。

タラレバが禁物であることを承知で申し上げれば、ザダルにとって普通の条件で走れていれば、少なくとも馬券圏内は可能だったいうのが私たちの考え方。G2でそれだけ走れる馬が、G3の【エプソムC】で戦うとなれば、やはり魅力的!

さて、前走で苦しんだ2つの要素だが、まず馬場状態に関しては、今のところ今週雨が降る予報はなく、良馬場で戦えるだろう。
3走前の【メイステークス】(良馬場・東京芝1800M)において、今回のメンバー中では最速となる1分44秒4の時計をマークしているが、良馬場の高速決着は望むところ!

また、入れ込みに関しては、むしろ前走がイレギュラー。
本来はそれほどかかる馬ではないし、昨今の調教を見ていても精神的には安定しているようだし、これなら落ち着いてレースに臨めるだろう。

後は仕上がりの部分!
何と言っても8ヶ月ぶりの実戦だ。先程「昨今の調教で精神的に安定している」という旨を記したが、精神が安定しても「動き」がついてこなければ始まらない。
ということでじっくりチェックしたが、結論から申し上げると「態勢は整った」

さすがは、先週の【鳴尾記念】において【有馬記念】競走中止以来の実戦だったブラストワンピースを3着に導いた大竹厩舎。やはり仕上げには定評がある。
1週前となった6月3日の美浦ウッドでは、80秒3⇒11秒8の好時計をマーク!もちろん時計は速いが、それ以上に追われてからの反応の良さが、この馬本来のものだった。ブランクの影響は皆無と言って良いだろう。

ちなみに、この休養期間中には、球節のクリーニングを行ったそうだ。そんなこともあり、以前よりもケアが楽になったという。きっと、これからはもう少しレースに使っていけるだろう。順調なら、秋にはG1も見えてくるかも?
今回のレースはもちろんだが、今後も含めて注目していきたい!

 

ザダルの走力が素晴らしいことは誰でもわかっている。

とはいえ、やはり昨年10月以来の久々だ!

だからこそ、解説の後半ほぼ半分を「調教」や「休養期間中の話」に費やした。

その上で、素晴らしいと思ったから指名をした。

 

常識が通用しないのなら「進化」するしかない!

それでも、数年前の私たちだった

「いくら調教で動いているように見えても8ヶ月ぶりだろ?」

と疑った可能性がある。

だが、繰り返すようだが、常識は通用しない時代。

常識が通用しないのなら、自らの考えを進化させなければ!

そういった強い思いがあったからこそ、先入観を取り払って勝負することに成功したのかもしれない。

創業以来41年、様々な時代や修羅場を乗り越えてきた私たちだが、またひとつ壁を越えられたのではないか、そんな気がする。

皆様も、ぜひ「進化」にチャレンジしてほしい。

 

鞍上も絶賛!この先も

そんなザダルだが、レース後、鞍上の石橋脩騎手も絶賛している。

操縦性の高い馬で、余計なことをしなければ、上手く走ってくれるのは分かっていました。ここ2週、追い切りにも乗せてもらって、良い頃の状態にあるのも分かっていました。またこの馬に乗せてもらえるよう僕自身も頑張ります

今回の勝利で、今年の重賞2勝目。

関東を代表するジョッキーになりつつある名手に

「またこの馬に乗せてもらるように」

と言わせること自体が素晴らしい。

また、鞍上が語るように操縦性の高い馬だが、それに加えて、今回の直線で繰り出した末脚は、かつて見せたことのないほどの迫力だった。

この分なら、近い将来のG1での活躍も見えてくる。

恐らく一番合いそうなのは【天皇賞秋】。楽しみじゃないか!

 

アルジャンナはどうした?

ザダルの強さが目立った一方、1番人気に推されたアルジャンナがまさかの10着敗戦。

驚かれた方は多かったと思う。一体どうしたのだろう?

レース後、鞍上のルメール騎手は次のように語っていた。

「良いポジションを進めたのですが、馬場が緩いのは良くないようです。今日は伸びがありませんでした」

 

その一方で、昨年3月、稍重の馬場で行われた【毎日杯】(2着)の際、当時の鞍上ヒューイットソン騎手は次のような話をしていた。

「この馬の良い所は出しています。反応よく伸びました。今日のような馬場もこなしました。今日は勝った馬が強かったということでしょう」

参考⇒毎日杯 2020 回顧

 

道悪はこなすの?こなさないの?どっちなの?笑

 

敢えて推測するなら

道悪に関しては何とも言えない部分もあるので、それ意外から敢えて推測するなら

「精神的な若さ」

ということになるのだろうか。

またまた鞍上のコメントを引用するが、実は前走【マイラーズC】(2着)の際、鞍上の福永騎手は次のようなコメントを出していた。

内にモタれるのを修正しながらのレース

2着に負けたとはいえ上がりは最速。直線では前が開かない部分もあったから内容では勝ち馬と互角以上!

それだけに強さが目立っていたが、実は鞍上は苦労していた。

精神的な若さ、ムラっぽさがあると、いかに走力があろうとも、馬券を買う側としては怖い。

素晴らしい素材であることは間違いないが

「今回はたまたまの敗戦」

と安易に考えるのはやめた方が良いよ思う。私たちも今後、じっくりと調教をチェックしていきたい。

その上で、私たちが指名することがあったら

「弱点が解消されたんだ」

と思っていただいてOKだ!

 

キングスポーツ流「次走へ向けての一言メモ」

ここからは「私の独り言」だととらえていただきたい。

今後へ向けて、気がついたことをメモ帳に走り書きしているようなイメージ。

せっかくなので、それを皆様と共有してみようかと考えた。

ここまでユニコーンライオンの話になったが、6着サンレイポケットももったない競馬だった。

チェックしておく必要があるだろう。

 

6着ヒュミドール

11番人気の低評価ながら6着にまとめたのだから、見方によっては「頑張った」と言えるのかもしれない。

だが、客観的な立場でレースを見ると、ロスの多いもったいない競馬だったように思う。

実はレース後、鞍上の吉田豊騎手が次のように語っている。

ちょっとかわいそうなレースになりました。良い感じでサトノフラッグの後ろにつけられたのですが、直線で最内にコースを取らざるを得なくなりました。もう少し上手く乗れれば、結果は違ったと思います

鞍上も精一杯乗ってくれたのだとは思うが、やはり自身が語るように、馬場が伸びるを回れたら、もう少し伸びたのではないだろうか。

それくらい、4角を回った時の手応えは良さそうに見えた

タラレバは禁物だが、流れひとつで馬券圏内の可能性はあったと考える。

2走前【日経賞】好走があるように2500Mくらいまでは走れるが、個人的には1800M~2000Mあたりがベストだと判断。

さすがにG1で勝ち負けできるとまでは思わないが、G2~G3ならチャンスあり!

セン馬だけにまだまだ競走馬生活を続けるだろうし、注目してみたい。未来の主役に!

 

【エプソムカップ 2021】のレース後の関係者のコメント

1着 ザダル(石橋脩騎手)
「雨も降ってきて、馬場の良い所、コースを気にしながら馬のリズムに気をつけて乗っていました。操縦性の高い馬で、余計なことをしなければ、上手く走ってくれるのは分かっていました。ここ2週、追い切りにも乗せてもらって、良い頃の状態にあるのも分かっていました。またこの馬に乗せてもらえるよう僕自身も頑張ります」

(大竹正博調教師)
「元々、球節などが綺麗ではないので、この中間はクリーニングをして、綺麗にしてきました。おかげで不安なく稽古もできるようになりました。一週前もしっかりと稽古をしましたが、なかなか絞り切れませんでした(+12kg)。それで勝てるのですから大したものだと思います。1800mが一番合っていると思いますが、なかなか適鞍がなくて、今後は未定です」

2着 サトノフラッグ(戸崎圭太騎手)
「久しぶりのレースでしたが、今日の距離で新味が出たように思います。直線で進路が少し狭くなったのは残念でしたが、今後につながるレースになったと思います」

3着 ファルコニア(川田将雅騎手)
「ゲートが我慢できず、後方からのレースになりました。今日は古馬になって初めての重賞でここまで頑張りました。良い経験になったと思います。次に向けて精神面で我慢できるようになると良いと思います」

4着 ヴェロックス(浜中俊騎手)
「調教の感じは良かったのですが、レースに行くとなかなか進んでくれません。ダラダラ伸びての4着という感じで、力を出し切れていない感じでした」

5着 アトミックフォース(武藤雅騎手)
「ちょっと力んでいました。その分最後に渋くなりました。それでも最後まで我慢して走れていましたから、力をつけています」

6着 ヒュミドール(吉田豊騎手)
「ちょっとかわいそうなレースになりました。良い感じでサトノフラッグの後ろにつけられたのですが、直線で最内にコースを取らざるを得なくなりました。もう少し上手く乗れれば、結果は違ったと思います」

7着 アドマイヤビルゴ(岩田望来騎手)
「良いポジションを取れたのですが、直線でスムーズな形になりませんでした。それでもそこからまた伸びています。重賞でやれる力のある馬です」

10着 アルジャンナ(C.ルメール騎手)
「良いポジションを進めたのですが、馬場が緩いのは良くないようです。今日は伸びがありませんでした」

14着 シュリ(M.デムーロ騎手)
「一歩目につまずいて後方からになりました。それでも馬場の良い所を走れて動いて行ったのですが、直線の伸びがありませんでした」

(via ラジオNIKKEI 

 

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