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エリザベス女王杯 2019【回顧】底知れなさを証明したラッキーライラック

こちらのコラムでは「キングスポーツの予想結果」とは別に、客観的な視点でのレース回顧をお届けしています。それこそが「明日の夢馬券獲得」の糧となると考えています。

もちろん、会員の皆様も、回顧を読んで頂く中で競馬の引き出しをドンドン増やして頂きたい。間違いなく、今後の競馬ライフは充実したものになりますのでご活用ください!

 

勝負の明暗 はここだった!

【回顧】エリザベス女王杯 2019 における勝負の明暗

馬 名 性齢 斤量 騎手 タイム 着差 通過順位 上3F 単勝 体重 ± 調教師
1 2 ラッキーライラック 牝4 56 スミヨン 2.14.1   07-08-08-08 32.8 3 5.4 518 -4 (栗)松永幹夫
3 6 クロコスミア 牝6 56 藤岡佑介 2.14.3 1 1/4 01-01-01-01 34.8 7 23.1 448 +6 (栗)西浦勝一
6 11 ラヴズオンリーユー 牝3 54 M.デム 2.14.3 クビ 02-02-02-02 33.8 1 2.5 472 +16 *(栗)矢作芳人
6 12 センテリュオ 牝4 56 ルメール 2.14.4 クビ 07-03-03-03 33.7 5 20.8 464 -4 (栗)高野友和
4 8 クロノジェネシス 牝3 54 北村友一 2.14.4 クビ 05-06-06-05 33.3 2 3.5 448 -4 (栗)斉藤崇史
8 17 サラキア 牝4 56 川田将雅 2.14.5 クビ 03-03-05-05 33.5 9 57.1 448 -2 (栗)池添学
8 16 スカーレットカラー 牝4 56 岩田康誠 2.14.7 1 1/4 05-06-06-05 33.6 4 7.7 486 +14 (栗)高橋亮
5 9 アルメリアブルーム 牝5 56 武豊 2.14.8 クビ 10-08-09-09 33.3 13 108.8 442 +2 (栗)高橋康之
7 13 サトノガーネット 牝4 56 坂井瑠星 2.14.9  3/4 09-10-13-13 33.2 12 84.0 442 +2 *(栗)矢作芳人
10 5 10 フロンテアクイーン 牝6 56 津村明秀 2.14.9 クビ 03-03-04-03 34.2 10 65.2 472 -4 (美)国枝栄
11 2 4 ウラヌスチャーム 牝4 56 マーフィ 2.15.1 1 1/4 13-13-11-11 33.5 6 21.3 500 +2 *(美)斎藤誠
12 7 14 ゴージャスランチ 牝4 56 幸英明 2.15.3 1 1/4 17-16-14-15 33.3 14 126.7 506 -6 (美)鹿戸雄一
13 4 7 レイホーロマンス 牝6 56 岩崎翼 2.15.5 1 13-14-14-15 33.6 18 393.7 432 +4 (栗)橋田満
14 8 18 レッドランディーニ 牝4 56 池添謙一 2.15.5 クビ 12-11-11-11 33.9 17 199.7 450 +2 (栗)石坂正
15 2 3 シャドウディーヴァ 牝3 54 松山弘平 2.15.5 13-14-14-13 33.8 11 72.4 474 0 *(美)斎藤誠
16 3 5 ポンデザール 牝4 56 藤岡康太 2.15.8 1 3/4 10-11-09-09 34.4 8 44.3 484 -8 (美)堀宣行
17 7 15 ミスマンマミーア 牝4 56 浜中俊 2.16.0 1 1/4 18-18-18-18 33.7 16 166.3 466 -2 (栗)寺島良
18 1 1 ブライトムーン 牝5 56 福永祐一 2.16.2 1 1/2 16-16-17-17 34.1 15 137.8 448 +2 (栗)大久保龍

 

ラッキーライラックが2歳12月の【阪神JF】以来、約1年11ヶ月ぶりのG1制覇!

同期に怪物アーモンドアイがいた不運もあるが、長い期間G1を勝てなかったことで、関係者は本当に苦悩していたと思う。

「もうピークを越えた」

といった声もあったに違いない。

それを乗り越えて勝利を掴んだラッキー、そして関係者の方々には、心からの祝福を送りたい。

最高の仕上げに最高の鞍上を確保!

必然の勝利だったのかもしれない。

 

正直に申し上げよう。

レースがスローで流れたことで、速い上がりが求められる瞬発力勝負が確定。

この時点で「ラッキーライラックは厳しいかもな」と考えた。

その理由は

ラッキーライラックは上がりの速さで他馬を圧倒してきた馬ではないから

 

これまでのキャリアの中で、彼女が上がり最速をマークしたレースは3つある。

2017年【アルテミスS】上がり3ハロン 34秒7

2017年【阪神ジュベナイF】上がり3ハロン 33秒7

2018年【チューリップ賞】上がり3ハロン 33秒3

もちろん、すべて勝利を収めたレース。

だが【アルテミスS】は、上がり2番目の馬より0.1秒速かっただけ。

更に下の2つの重賞は「上がり最速タイ」をマークした馬がいた。

この事実が、上で記した「上がりの速さで他馬を圧倒してきた馬ではない」という事実を証明する。

 

強烈!8番手からの差し切り!

それだけに

今回、仮に上がり最速をマークできたとしても、他馬との差はわずか。

そうなると、ある程度前に位置取りをしていないと勝利はつかめない。

道中8番手からの差し切りは容易ではないだろうな

と予想したが、、、

終わってみると堂々の差し切り!

それでも、上がり2番目の馬に0.5秒もの大きな差をつけた!

 

底知れない馬

2歳時から大活躍してきた馬。ましてやもう4歳も終わりの時期。

衰え始める馬は少なくないだろうし、そうでなくてもここから進化するというのは想像しにくい。

だが、ラッキーライラックは、間違いなくかつてないほどの圧倒的な競馬を見せた。

どこまで進化を続けるのか?

底知れない馬

と表現するのが最も相応しいのではないだろうか。

この分なら、まだまだ伸びる可能性は十分。

そうなれば、牝馬の枠を越えた活躍につながるだろう。楽しみだ。

 

ひとつだけ、気になったこと

最後にひとつだけ、気になったことを率直に語らせてほしい。

3年連続2着のクロコスミア

この記録自体は讃えられるべきだし、本当によく頑張っていると思う。

 

だが、クロコスミアの前半1000Mの通過タイムは、前2年のそれよりも遅かった。

完全なスローペース。

前2年、2着の馬が、それより遅いペースで走ったら粘れないはずがない。クロコスミアに勝利をさらわれた可能性さえあったのだ!

だが、ライバルたちは積極的にいこうとはしなかった。

 

事情があるのはわかるけど

もちろん、それぞれの馬の陣営に作戦があることは承知している。

また、各馬には得意な脚質・スタイルもある。

だが「G1」だ

馬にとっては、ここが生涯唯一のG1獲得チャンスという馬もいるだろう。

だからこそ、G1だけは諸事情を抜きに「臨機応変な対応で勝ちにいってほしい」というのが、予想家というより「一人の競馬ファン」としての願望だ。

 

2019年も残り1ヶ月半。

G1の数も少なくなってきたが、最後まで熱い戦いを見せてほしい!!

 

今回こそ敗退するも未来で期待が持てる穴馬は必ず埋もれている!!近い将来に高確率で爆走するだろう穴馬をお知らせしています。

3着・ラヴズオンリーユー

1番人気馬が3着に敗れたのだから、陣営は本当に悔しいと思う。

とはいえ、レース後、鞍上のデムーロが

「3歳で半年ぶりだったこともありますね。直線で右にモタれる所がありましたが、それより内がなかなか開かなかったことも大きかったです」

と語った通り、明らかに出し切ったレースではない。

それでも3着にまとめた潜在能力を改めて認めたい。

体質が強化され、もう少しコンスタントにレースを使えるようになれば、どこまで成長を遂げるだろう。

(アーモンドアイを別格とすれば)来年の牝馬路線の主役はこの馬の可能性が高い。注目しよう。

 

レースを見逃した方はコチラから

【エリザベス女王杯 2019】のレース後の関係者のコメント

~レース後のコメント~
1着 ラッキーライラック(C.スミヨン騎手)
「GIを勝てて嬉しいですが、オルフェーヴルの子供という事で、この馬には縁を感じていました。あの時の無念を晴らせた思いもあり、良かったです。本当はもう少し前で競馬をと考えていたのですが、すぐ前に、人気の1頭、クロノジェネシスがいましたから、慌てずに乗りました。4コーナーから直線、外に行こうと思っていたのですが、運良く内が開いたので、内を回って追うと、しっかり伸びてくれました」

(松永幹夫調教師)
「ここまで長かったですし、やっと勝てて嬉しいですし、本当に良かったです。ここに向けてやることはやりました。レース前、騎手には何も言いませんでした。流れが遅いので、大丈夫かと思いましたが、脚は溜まっていましたし、内が開いて脚を使ってくれました。マイルで勝っていましたが、決してマイラーではなく、この距離でもやれることは分かって、幅が広がりましたし、力を示せて良かったです。この後は、馬の状態を見て、オーナーサイドと話をして決めたいと思います」

2着 クロコスミア(藤岡佑介騎手)
「初騎乗でしたが、厩舎サイドにアドバイスは頂いていました。単騎で行けましたし、良い雰囲気で1~2コーナーを迎えられました。1分2秒くらいのペースで行って、3コーナーでは後ろから来るのが分かっていましたが、待たずに流していくイメージ通りの競馬が出来ました。あそこまで行くと勝ちたかったです」

3着 ラヴズオンリーユー(M.デムーロ騎手)
「初めての敗戦は辛いです。色々敗因はあると思いますが、3歳で半年ぶりだったこともありますね。直線で右にモタれる所がありましたが、それより内がなかなか開かなかったことも大きかったです。勝った馬は強かったです。次回に期待です」

4着 センテリュオ(C.ルメール騎手)
「ペースが遅かったですが、反応は良かったです。このメンバーでもよく頑張ってくれています」

5着 クロノジェネシス(北村友一騎手)
「馬自体は秋華賞の時よりゲートに辿り着くまでは、落ち着いていると思いました。スタートもしっかり出て、良いポジションを取れました。前走よりペースが遅く落ち着いた分、少し行きたがった所がありました。3~4コーナーの下りで、ペースアップして戸惑い、その分前走のような持続する脚がありませんでした」

6着 サラキア(川田将雅騎手)
「4コーナーまで非常にスムーズに運べました。精一杯頑張った結果です」

8着 アルメリアブルーム(武豊騎手)
「流れに乗って勝ち馬と同じ様な位置でレースが出来ました。最後もよく伸びていますし、GIIIくらいなら通用すると思います」

10着 フロンテアクイーン(津村明秀騎手)
「クロコスミアの後ろに入って予定通りのレースでした。4コーナーではオッと思いましたけど、もう一つギアが入らなかったです」

12着 ゴージャスランチ(幸英明騎手)
「ゲートの中では大人しかったのですが、係員が離れてからうるさくなって、出遅れてしまいました。もう少し良いポジションが取れたら、良かったのですが...」

18着 ブライトムーン(福永祐一騎手)
「スタートを上手く切れず、流れに乗れませんでした」

(via ラジオNIKKEI 

 

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