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ホーム勝負の明暗福島記念 2021【回顧】見事な逃げ切り!ポイントは2つ

福島記念 2021【回顧】見事な逃げ切り!ポイントは2つ

こちらのコラムでは「キングスポーツの予想結果」とは別に、客観的な視点でのレース回顧をお届けしています。それこそが「明日の夢馬券獲得」の糧となると考えています。

もちろん、会員の皆様も、回顧を読んで頂く中で競馬の引き出しをドンドン増やして頂きたい。間違いなく、今後の競馬ライフは充実したものになりますのでご活用ください!

 

勝負の明暗 はここだった!

【回顧】福島記念 2021 における勝負の明暗

2021年11月14日(日) 2回福島4日 天候 : 晴  馬場状態 : 良
【11R】 第57回福島記念
3歳以上・オープン・G3(ハンデ) (国際)(特指) 芝 2000m 16頭立

馬 名 性齢 斤量 騎手 タイム 着差 通過順位 上3F 単勝 体重 ± 調教師
4 8 パンサラッサ 牡4 56 菱田裕二 1.59.2 01-01-01-01 37.6 5 9.0 474 -2 *(栗)矢作芳人
6 12 ヒュミドール セ5 55 吉田豊 1.59.8 4 06-06-06-06 35.6 6 9.1 468 +10 (美)小手川準
5 10 アラタ 牡4 56 大野拓弥 1.59.9  1/2 09-09-10-09 35.3 1 4.1 458 +4 (美)和田勇介
5 9 ステイフーリッシュ 牡6 57.5 坂井瑠星 1.59.9 クビ 04-04-04-04 37.0 3 6.7 468 +2 *(栗)矢作芳人
6 11 エフェクトオン 牡5 53 亀田温心 2.00.1 1 11-12-12-09 35.4 11 31.2 448 -2 (美)久保田貴
2 4 ヴァンケドミンゴ 牡5 56 酒井学 2.00.3 1 1/4 07-07-09-09 35.8 4 8.5 476 0 (栗)藤岡健一
8 15 フェアリーポルカ 牝5 55 三浦皇成 2.00.5 1 1/4 05-05-05-05 36.6 12 34.2 498 -12 (栗)西村真幸
7 14 マイネルファンロン 牡6 56 松岡正海 2.00.5 クビ 07-07-06-06 36.3 14 40.2 478 +6 *(美)手塚貴久
7 13 バイオスパーク 牡6 57 泉谷楓真 2.00.7 1 1/4 09-09-10-09 36.1 13 39.9 474 -4 (栗)浜田多実
10 B3 6 サトノエルドール 牡5 56 横山和生 2.00.7 11-09-06-06 36.5 15 61.3 474 0 (美)国枝栄
11 4 7 モズナガレボシ 牡4 55 西村淳也 2.00.9  3/4 11-12-14-13 36.0 8 21.3 500 0 (栗)荒川義之
12 B1 1 ゴールドギア 牡6 55 永野猛蔵 2.00.9 クビ 16-15-12-13 36.2 16 135.1 482 0 (美)伊藤圭三
13 3 5 ディアンドル 牝5 55 菅原明良 2.01.0 クビ 03-03-03-03 38.5 10 27.5 504 +2 (栗)奥村豊
14 2 3 ブラヴァス 牡5 57 岩田康誠 2.01.7 4 15-15-14-16 36.8 7 12.8 496 +4 (栗)友道康夫
15 8 16 コントラチェック 牝5 55.5 北村宏司 2.01.9  3/4 02-02-02-02 40.2 9 22.6 476 -4 (美)藤沢和雄
16 1 2 ココロノトウダイ 牡4 55 丸山元気 2.03.4 9 11-12-14-15 38.5 2 5.3 524 0 *(美)手塚貴久

 

驚きの逃げ切り

大一番【エリザベス女王杯】直前に行われた重賞【福島記念】

あくまでも感覚的な部分にはなるが、長年予想をしてきた中で感じるのは、大一番直前の重賞は、簡単な決着にはならないケースが多いということだ。

「きっと福島記念でも何かが起こる!」

そんなことを思いながらレースを見ていたが、、、やはり起こった。

5番人気パンサラッサの驚きの逃げ切り勝ち!

前半1000Mを57秒3という速いペースで飛ばしながら、2着馬に4馬身もの大きな差をつけるとは、全く想像できなかった。

兎にも角にも、重賞初制覇おめでとう!

鞍上の菱田騎手も、これで重賞4勝目。福島では初めての重賞勝ちだから感慨深いだろう。

 

どうして逃げ切れた?

もちろん、単勝5番人気に推されていたように実績のある馬。

前走【オクトーバーS】の逃げ切り勝ちも見事だったし、昨今の状態も良かった。

前走に続いての逃げ切り

とはいえ、その前走も2着に半馬身差。

それが今回は重賞で2着に4馬身差だ。

前走からここまでの間は、約1ヶ月。この期間に馬が急激に成長するとも思えない。

では、一体何があったのだろう?

私が考える、逃げ切れた「2つの要因」をご紹介したい。

※余談をひとつ。前走【オクトーバーS】を勝った際の鞍上・吉田豊騎手だが、今回は、2着馬ヒュミドールの背中にいた。どんな思いでパンサラッサの逃げ切りを見つめていたのだろうか、、、

 

理由1⇒福島巧者

レース前の段階で公開していた「福島記念の狙い」をご覧下さった方はおられるだろうか?

参考⇒福島記念 2021 狙い

 

その中で、私は「好走できる馬の条件」を記した。

該当部分を抜粋してみたので、ぜひご覧いただきたい。

福島競馬場は、コンパクトだが起伏に富んだユニークな形態!だから単純な力勝負では決まらない!

必ず福島向きの馬がいる!

こういった馬の発掘に挑むことが楽しい。

福島競馬場 芝コースの断面図(via JRA)

 

コース形態については、私があれこれと語るよりも、JRA公式サイトにお任せしよう。

説明が非常に上手くまとまっていて感心する。少々長くはなるが、以下、引用だ。

 

福島競馬場の紹介

▼JRA公式サイトより▼

コースは右回り、芝の1周距離は1600メートル(芝コースの距離についてはAコースの数値を用いる)、ダートは1444.6メートルという福島は、JRA全場のなかで最もコンパクト(=1周距離が短い)な競馬場だ。とはいえ、コースには独特な起伏がつけられ、3、4コーナーにはスパイラルカーブを採用。スリリングかつスピーディーなレースが楽しめるよう、工夫が凝らされている。

独特な起伏について、芝コースを例に見てみよう。ゴール板を過ぎてから2コーナーにかけてなだらかな下り勾配(高低差1.7メートル)が続き、向正面には一転、同1.3メートルの上り勾配が設けられている。その後、平坦部分を挟み、4コーナーから直線(残り170メートル付近まで)にかけて再び緩やかな下り勾配に。そして残り170メートル付近から残り50メートル付近までは高低差1.2メートルの上り勾配を駆け上がってゴールに至る。全体の高低差は1.9メートル(ダートコースは2.1メートル)と、特筆するほどの数字ではなく、ゴール前の上りをはじめ、勾配自体も決してキツくはないが、コースを1周する間にアップダウンを2回繰り返す(ダートコースの起伏構成も芝コースとほぼ同じ)のはかなりユニーク。実はでこぼこした競馬場なのである。

こういったコースだけに

走力はもちろんだが、器用さ!競馬センス!

といった部分が非常に重要になってくるのだ。

 

さあ結論はどうなる?

そういえば、昨年の優勝馬バイオスパークも、比較的トリッキー函館などで結果を残していた馬。
(昨年、福島記念の2走前・函館記念で3着に好走)

その器用さが福島に向いた部分は間違いなくあったように思う。

 

パンサラッサには実績があった

そしてパンサラッサには「福島適性」があった。

これまでに福島競馬場で戦ったのはわずか一度だけ。

だが、その一回が昨年行われた重賞【ラジオNIKKEI賞】であり、7番人気の伏兵ながら2着に好走!

勝ち馬バビットには強さを見せつけられたが、この馬も、非常に巧みなレースぶりで、当時の実力を思えば立派な結果だった。

その適性の高さがあればこそ、速いペースで攻めながらも、無理なく最後まで行けたのだろう。

来年以降の教訓として【福島記念】を予想する際は

各馬の福島適性の高さ(福島経験のない馬なら器用さ)

は必ずチェックしておいてほしい。

 

理由2⇒後ろの騎手たちが菱田騎手を甘くみた

上でも記したが、パンサラッサの鞍上・菱田騎手は、今回が重賞4勝目。

騎手には申し訳ないが、正直に言って実績が豊富な騎手とはいえない。

後続の騎手たちが、そんな菱田騎手を甘く見た面は否めないのではないか。

例えば1番人気アラタに騎乗していた大野騎手。

無念、アラタ&大野騎手

1番人気に騎乗なら勝ちにいかなければいけないのに、4角9番手はさすがにのんびりしすぎ。

恐らく、パンサラッサ&菱田騎手が作ったペース&位置取りよりも、4角を4番手で通過した3番人気ステイフーリッシュの坂井瑠星騎手の位置が適性だと判断し、相手として考えていたのだろう。
(実際にステイフーリッシュのことは差し切った)

もしも鞍上が、菱田騎手ではなく前走同様に吉田豊騎手だったら?

実績豊富の名手なら皆が警戒し、後続の馬たちはもっと早く動いただろうから、パンサラッサが勝ったとしても4馬身差はつかなかったと思う。

当たり前のことかもしれないが、逃げ馬の騎手が誰なのかは注意しておきたい。

 

今後のパンサラッサは?

さて、今記してきた2つの理由は、あくまでも

「4馬身もの大きな差がついた」

ことについてのお話。着差以前に重賞を勝った事実はやはり大きいし、力をつけていることは間違いない。当然、今後にも期待が持てるだろう。

では、今後のパンサラッサは?

父ロードカナロアに目が行きがちだが、個人的には母父モンジューの影響が濃い馬のように思える。

2000M~2500Mくらいが最も合うのではないだろうか。

だとすれば、近いところだと【有馬記念】か。

正直に言うと【有馬記念】は相手のレベルが高いから簡単ではないだろう。

だが、年末の荒れ馬場も含めて条件は合うと思う。

結果は別に、来年以降の飛躍のキッカケとする意味でも【有馬記念】を使ってもらえないだろうか。

今、勝手に楽しみにしている!もちろん未来の主役に押しておきたい。

 

【福島記念 2021】のレース後の関係者のコメント

レース後のコメント
1着 パンサラッサ(菱田裕二騎手)
「ハナに行こうと考えていました。道中はペースが速いとは感じていましたが馬の勢いが良かったですし、馬の邪魔をしないよう最後まで体力を温存して走らせることを考えました。直線の短い福島ですし、後続を待たずに4コーナーから動いて行きました。追っての反応が良く、これならという感じでした」

2着 ヒュミドール(吉田豊騎手)
「体の硬さもなく、いい感じで具合の良さを感じました。テンションの高さも何とか我慢してくれました。良い位置を取って勝ち馬には届きませんでしたが3着以降は抑えていますし、良いレースをしています。成長を感じました」

3着 アラタ(大野拓弥騎手)
「初めての重賞でしたが上手く立ちまわってくれました。最初のコーナーから忙しいレースになりましたが辛抱強く走ってくれました」

4着 ステイフーリッシュ(坂井瑠星騎手)
「この馬の現状の力は出せていると思います。消耗戦となる展開もこの馬に向いていました。よく頑張っています」

6着 ヴァンケドミンゴ(酒井学騎手)
「どうしていいのかわからなくなるような流れでした。一度も息を入れるところがありませんでした。それでも最後は差を詰めています。次以降に期待したいと思います」

(via ラジオNIKKEI 

 

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