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ホーム勝負の明暗函館記念 2020【回顧】もちろん勝ち馬は素晴らしいけれど

函館記念 2020【回顧】もちろん勝ち馬は素晴らしいけれど

こちらのコラムでは「キングスポーツの予想結果」とは別に、客観的な視点でのレース回顧をお届けしています。それこそが「明日の夢馬券獲得」の糧となると考えています。

もちろん、会員の皆様も、回顧を読んで頂く中で競馬の引き出しをドンドン増やして頂きたい。間違いなく、今後の競馬ライフは充実したものになりますのでご活用ください!

 

勝負の明暗 はここだった!

【回顧】函館記念 2020 における勝負の明暗

2020年 7月19日(日) 2回函館6日 天候 : 曇  馬場状態 : 良
3歳以上・オープン・G3(ハンデ) (国際)(特指) 芝 2000m 16頭立

馬 名 性齢 斤量 騎手 タイム 着差 通過順位 上3F 単勝 体重 ± 調教師
7 14 アドマイヤジャスタ 牡4 54 吉田隼人 1.59.7   08-08-08-06 36.4 15 77.3 510 -2 (栗)須貝尚介
3 6 ドゥオーモ 牡7 53 藤岡康太 1.59.9 1 1/2 16-16-13-10 36.1 13 58.4 472 -2 (栗)野中賢二
1 2 バイオスパーク 牡5 55 和田竜二 2.00.0 クビ 05-05-05-03 36.9 3 7.2 476 -6 (栗)浜田多実
5 10 トーラスジェミニ 牡4 56 木幡育也 2.00.1  3/4 01-01-01-01 37.5 5 7.9 478 0 (美)小桧山悟
4 7 レイホーロマンス 牝7 51 団野大成 2.00.1 ハナ 12-12-13-13 36.3 14 58.9 416 -20 *(栗)橋田満
2 4 ランフォザローゼス 牡4 55 武豊 2.00.1 09-08-08-08 36.8 12 37.1 504 0 *(美)藤沢和雄
3 5 カウディーリョ 牡4 55 藤岡佑介 2.00.2 クビ 05-05-05-03 37.2 1 4.2 450 -4 (美)堀宣行
2 3 ミスマンマミーア 牝5 52 池添謙一 2.00.4 1 1/4 14-12-10-10 36.7 7 14.5 454 -12 (栗)寺島良
6 12 プレシャスブルー 牡6 54 石川裕紀 2.00.4 ハナ 14-15-13-13 36.6 9 21.5 430 -20 (美)相沢郁
10 4 8 ベストアプローチ セ6 56 横山武史 2.00.9 3 11-11-10-10 37.3 4 7.9 496 +4 (美)小島茂之
11 B1 1 レイエンダ 牡5 57 ルメール 2.00.9 ハナ 02-03-02-02 38.1 2 5.3 488 +2 *(美)藤沢和雄
12 B5 9 レッドサイオン 牡4 54 岩田康誠 2.01.2 2 02-02-02-03 38.4 8 16.8 458 -10 *(美)藤沢和雄
13 7 13 ニシノデイジー 牡4 56 勝浦正樹 2.01.4 1 1/2 09-10-10-13 37.8 6 10.3 490 +2 (美)高木登
14 8 16 マイネルファンロン 牡5 55 丹内祐次 2.01.5 クビ 05-07-05-08 38.4 10 22.6 480 +2 (美)手塚貴久
15 6 11 スズカロング 牡6 51 菱田裕二 2.01.7 1 1/4 04-03-04-06 38.8 11 23.1 490 -6 *(栗)橋田満
16 8 15 ナイトオブナイツ 牡7 55 国分恭介 2.02.8 7 12-12-13-16 39.0 16 184.5 456 -2 (栗)池添兼雄

 

まずは何より、優勝したアドマイヤジャスタ、そして鞍上・吉田隼人騎手をはじめとした関係者の方々に、心からの祝福を送りたい。

一昨年末の2歳G1【ホープフルステークス】では、あのサートゥルナーリアから0.2秒差の2着に入っている。

早い段階から、誰もが素質の高さを認めてきた。

 

一方で、その後は6戦連続の二桁着順を経験するなど、苦しんできた。

それだけに関係者の喜びは大きいだろう。

直線での鋭い伸び脚は、父親のジャスタウェイを見ているかのようだった。

同時に、馬を立て直した須貝厩舎やノーザンファームの手腕もお見事!

改めて、信頼すべき、あるいは警戒すべき面々だと感じずにはいられない。

 

では、どうしてアドマイヤジャスタは勝つことができたのか?

もちろん、元々備えていた力が蘇ったという部分はあるだろう。

だが、決してそれだけだとは思わない。

個人的な見解にはなるが、アドマイヤジャスタの勝因の1つ目は

皆が、先頭を引っ張ったトーラスジェミニを評価していたこと

ではないだろうか。

 

皆がトーラスジェミニを目標にした

ご存知の通り、レース前半から4番トーラスジェミニが先頭を引っ張った。

前走【巴賞】を勝つなど実績はあるが、それでも5番人気。

また、鞍上は重賞未勝利の若手・木幡育騎手。

非常に失礼な言い方になることを承知で申し上げると

「行かせてもよい馬」

ではないだろうか。

 

だが、他馬たちはそうしなかった。

2番人気レイエンダや、同じ藤沢和雄厩舎のレッドサイオンが前をマークする形で追走。他にも有力馬が好位でレースを進めた。

要するに、トーラスジェミニは

強い!行かせたら負ける!

ライバルたちにそう思わせるだけの馬だということ。

 

ペースが上がった結果として、、、

先頭をいく馬を有力馬が追いかければ、当然ペースは上がる。

前半1000Mの通過58.8は、同じく良馬場で行われた前2年よりも大幅に速い。

▼前半1000Mの通過

2019年⇒59.8

2018年⇒60.3

厳しいペースになり、追いかけたレイエンダなど好位組の多くが潰れた。

結果、アドマイヤなど中団以降でじっくり脚を溜められた馬にチャンスが訪れた。

 

ここでひとつ断言できるのは

速いペースで逃げ、マークされながら4着に粘ったトーラスジェミニの強さは本物

だということ。

これを確認できたことが、予想家としては今回のレースの最大の収穫だったかもしれない。

そして、ライバルたちの評価は正しかったということだ。

 

「流れひとつで勝てていた」という言い方は、勝ち馬に失礼になるからしたくはないが、それでも

内容では勝ち馬に匹敵する

とは言わせてほしい。

高速馬場では未知の部分もあるが、例え北海道ではなくても、少し力の要る馬場状態のG2,G3なら!十分に勝ち負けできるチャンスがあると思う。

ということで、トーラスジェミニを「未来の主役」に指名したい。

引き続き、アドマイヤの勝因2つめにいこう。

 

アドマイヤは2400M以上で

アドマイヤの勝因の2つ目は

函館競馬場が極めてタフな形状

だということ。

 

函館競馬場の断面図(JRA公式サイトより)

上の画像に、高低差3.5Mとあるが、実はJRAのローカル競馬場(6場)の中では、中京と並んで最大の数字なのだ!

直線の長さ262.1MはJRAで最短。

そのため、走りやすい競馬場というイメージを持たれがちだが

実際にはかなりタフさが求められる舞台!

 

元々、芝1800Mでデビューしているように、スタミナ面を高く評価されていた馬だが、そのあたりが

厳しいペース且つタフな舞台!

という今回の条件にマッチしたのだと考える。

だとすれば!通常の競馬場の場合は

アドマイヤは2400M以上くらいが合うのではないだろうか。

そのあたりのレースにアドマイヤが出走する際は、ぜひ注目してほしい。

 

レースを見逃した方はこちらからどうぞ

 

【函館記念 2020】のレース後の関係者のコメント

1着 アドマイヤジャスタ(吉田隼人騎手)
「びっくりしましたが、嬉しかったです。のんびりしている馬なので、スタートが上手く切れればと思っていました。思ったよりも出てくれて、良い位置で競馬ができました。最後は気を抜くところがあるので、そこは気をつけていました。まだ4歳ですし、これからもっと良くなると思います」

2着 ドゥオーモ(藤岡康太騎手)
「いつも通り行き脚がつかず、後ろからになりました。外を回るよりは極力ロスを少なく、と思って立ち回りましたが、展開も向きましたし、最終週の馬場も味方してくれました。この馬の形になれば、重賞でも十分やれます」

3着 バイオスパーク(和田竜二騎手)
「スムーズな競馬ができて、最後狭いところを抜けていけました。結構流れていて、最後は脚が上がりましたが、重賞でもやれることを証明できました」

4着 トーラスジェミニ(木幡育也騎手)
「自分の競馬はできました。もう少しペースを抑えられればとも思いますが、最後まであのペースでもバテずに踏ん張ってくれています。いつかチャンスはあると思います」

7着 カウディーリョ(藤岡佑介騎手)
「レース前は決めつけず、馬のリズム重視で、という指示でした。出たなりで良いポジションを取れました。前が開けてきた時に、スパッと伸びてくることができれば、勝ち負けだったと思います。もう一押しでした」

11着 レイエンダ(C.ルメール騎手)
「ちょうど良い位置につけられて、4コーナーまでは、良いレースでした。ただ、距離が長かったですね。ラストはガス欠してしまいました。ブリンカーは良い感じに効いていました」

(via ラジオNIKKEI 

 

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