こちらのコラムでは「キングスポーツの予想結果」とは別に、客観的な視点でのレース回顧をお届けしています。それこそが「明日の夢馬券獲得」の糧となると考えています。
もちろん、会員の皆様も、回顧を読んで頂く中で競馬の引き出しをドンドン増やして頂きたい。間違いなく、今後の競馬ライフは充実したものになりますのでご活用ください！
勝負の明暗 はここだった！
【回顧】NHKマイルカップ 2019 における勝負の明暗
| 着 | 枠 | 馬 | 馬 名 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | タイム | 着差 | 通過順位 | 上3F | 人 | 調教師 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| １ | 8 | 17 | アドマイヤマーズ | 牡3 | 57 | Ｍ．デム | 1.32.4 | 06-07 | 33.9 | 2 | (栗)友道康夫 | |
| ２ | 8 | 18 | ケイデンスコール | 牡3 | 57 | 石橋脩 | 1.32.5 | 1/2 | 12-14 | 33.6 | 14 | (栗)安田隆行 |
| ３ | 5 | 10 | カテドラル | 牡3 | 57 | アヴドゥ | 1.32.5 | ハナ | 12-11 | 33.7 | 7 | (栗)池添学 |
| ⑤ | 4 | 7 | グランアレグリア | 牝3 | 55 | ルメール | 1.32.7 | 1 1/4 | 04-06 | 34.3 | 1 | (美)藤沢和雄 |
| ４ | 2 | 3 | ダノンチェイサー | 牡3 | 57 | 川田将雅 | 1.32.7 | クビ | 06-07 | 34.2 | 3 | (栗)池江泰寿 |
| ６ | 4 | 8 | ヴァルディゼール | 牡3 | 57 | 北村友一 | 1.32.8 | 1/2 | 09-11 | 34.0 | 8 | (栗)渡辺薫彦 |
| ７ | 7 | 14 | ハッピーアワー | 牡3 | 57 | 吉田隼人 | 1.32.8 | ハナ | 17-17 | 33.7 | 10 | (栗)武幸四郎 |
| ８ | 8 | 16 | トオヤリトセイト | 牡3 | 57 | 福永祐一 | 1.32.8 | ハナ | 06-05 | 34.5 | 16 | (栗)松下武士 |
| ９ | 6 | 12 | ワイドファラオ | 牡3 | 57 | 内田博幸 | 1.32.8 | クビ | 04-03 | 34.6 | 9 | (栗)角居勝彦 |
| 10 | 3 | 6 | グルーヴィット | 牡3 | 57 | レーン | 1.32.9 | クビ | 09-09 | 34.3 | 4 | (栗)松永幹夫 |
| 11 | 3 | 5 | マイネルフラップ | 牡3 | 57 | 松岡正海 | 1.32.9 | クビ | 12-09 | 34.3 | 15 | *(栗)梅田智之 |
| 12 | 1 | 2 | プールヴィル | 牝3 | 55 | 秋山真一 | 1.33.0 | クビ | 03-03 | 34.9 | 12 | (栗)庄野靖志 |
| 13 | 7 | 13 | ファンタジスト | 牡3 | 57 | 武豊 | 1.33.3 | 1 3/4 | 09-11 | 34.6 | 6 | *(栗)梅田智之 |
| 14 | 1 | 1 | クリノガウディー | 牡3 | 57 | 藤岡佑介 | 1.33.5 | 1 1/4 | 02-02 | 35.5 | 13 | (栗)藤沢則雄 |
| 15 | 7 | 15 | ヴィッテルスバッハ | 牡3 | 57 | 戸崎圭太 | 1.33.7 | 1 1/4 | 15-14 | 34.8 | 5 | (美)池上昌和 |
| 16 | 2 | 4 | イベリス | 牝3 | 55 | 浜中俊 | 1.33.8 | 3/4 | 01-01 | 36.0 | 11 | (栗)角田晃一 |
| 17 | 5 | 9 | ミッキーブラック | 牡3 | 57 | 岩田康誠 | 1.33.8 | ハナ | 18-18 | 34.4 | 17 | (栗)音無秀孝 |
| 18 | 6 | 11 | ロードグラディオ | 牡3 | 57 | 大野拓弥 | 1.34.2 | 2 1/2 | 15-14 | 35.2 | 18 | (栗)西浦勝一 |
平成最後のＧ１【天皇賞春】を制したのがルメール＆フィエールマンなら、令和最初のＧ１【ＮＨＫマイルカップ】を制したのはデムーロ＆アドマイヤマーズだった。
平成時代後半の日本競馬界を席巻した
外国人騎手旋風
は、新しい時代になっても変わることはないのか。
競馬に国境はないとはいえ、もう少し日本人騎手にも頑張ってほしいという思いと同時に、改めて、外国人騎手の実力に脱帽だ！！
予想通りの負けパターンにハマったグランアレグリア
さて、今回のレースに関しては、やはり単勝1.5倍という圧倒的な人気を裏切ってしまったグランアレグリアの話をしなくてはいけないだろう。
もちろん、私達も、非常に高い評価をしていた馬。
だが「もしも彼女が苦戦するなら、あの形だろうな、、、」ということも感じていた。
実は、そのあたりについては、レース前の段階で公開していた「ＮＨＫマイルカップ 2019【予想】グランアレグリアに関する２つの選択肢！あなたならどうする？」に書かせてもらっている。
該当部分を再掲したい。
仮説 予想（２）⇒アドマイヤマーズに連敗の可能性も十分にあること
グランアレグリアが唯一敗れたのが、昨年暮れの【朝日杯フューチュリティステークス】。その時の優勝馬アドマイヤマーズが、再び彼女の前に立ち塞がるかもしれない。
朝日杯で彼女が敗れた理由は、初めて強豪を相手に、外から被されての併せ馬になり、力を出しきれなかったということ。
唯一と思われる「併せ馬の弱点」に関しては【桜花賞】でも解消されたとはいえない。
フルゲート確実の今回、他馬の出方次第ではグランアレグリアの周囲がごちゃつき【朝日杯FS】のような併せ馬の形になるケースも十分に考えられる。
そうなった時には、再びの凡走の可能性が高いとみた！
もう１点、グランアレグリアはこれまで「スローペースしか経験していない」という事実もお伝えしておこう。
残念ながら、案の定という結果になってしまった。
上位人気馬を評価する際に考えるべきこと
今回の結果を受けて、改めて思う「上位人気馬を評価する際に考えるべきこと」
それは
強さもさることながら「隙の無さを重視すべき」
ということだ。
大前提として頭に入れておきたいのは、上位人気に推される馬というのは、他馬からのマークが集中するということ。
マークが集中＝走りにくい。必然的に、能力は１～２割減になる。グランアレグリアは【桜花賞】の時は３番人気だったからスムーズに走れたが、今回は立場が違った。
▼桜花賞の時は気楽に走れたが▼
能力（グランアレグリアの場合はスピード）が削がれたとなれば、後は対応力や底力に期待するしかないが、上でご紹介した「再掲」にもあるように、グランアレグリアはハマった時の圧倒的な強さはあるが、決して弱点のない馬ではない。
そうなると、当然待っているのは凡走。私達は、そこに気づかなくてはいけなかった。
今回のアドマイヤには隙がなかった
一方、グランアレグリアほどではないが、２番人気に推されたアドマイヤマーズ。
当然それなりのマークを集めたが、今回の条件においては、この馬には隙がなかった。
もちろんＧ１を勝っているのだから力はあるが、それに加えて展開やペースも、様々なものを経験してきた。
また、前走【皐月賞】で明らかに長かった2000Ｍを経験した馬にとって、ベストのマイルはこれまで以上に楽に感じられただろう。
この先のＧ１に活かしたい
上位人気馬は、マークを集めることで能力が削がれるからこそ
強さもさることながら「隙の無さを重視すべき」
という考え方は、間違いなくこの先の春のＧ１シーズンでも役立つと思う。
今週【ヴィクトリアマイル】あたりでも、素直に上位人気馬を信じられるかな、、、？
競馬をしていると、馬券が当たって嬉しいこともあれば、逆に非常に悔しい思いをすることもある。
だが、ひとつだけ確かなのは
競馬はその日で全てが終わる訳ではない
ということ。
悔しい思いをした際の反省を次に活かせるかどうかが、馬券で勝てる人、負ける人の分かれ目だと思うのだ。
キングスポーツのレース回顧では、どんな時でも、明日に繋がるヒントを何かしら残していくつもりだ。ぜひ、これからもチェックしてほしい。
次走こそ狙え！この馬が未来の主役だ！
今回の「未来の主役」としてご紹介するのは、、、
３着のカテドラル
恐らく、カテドラルよりも、上がり３ハロン最速の脚で、外から豪快に伸びてきた２着馬・ケイデンスコールに目を奪われた方が多いと思う。
もちろん、ケイデンスコールは素晴らしい馬だが、私達はカテドラルの「中身」を評価したい。
外から追い込んできた馬というのは、距離ロスを跳ね除けた点も含め、強く思える。だが、外を走るということで「他馬に邪魔されず、リラックスして力を出し切れる」というメリットがある点も忘れてはいけない。
内を突く馬というのは、距離では得をするが、まちがいなく周囲に多くの馬がいるから、走力に加え、間を割る精神的な強さが求められる。特に、経験の浅い３歳馬が、内を突いて伸びるというのは容易ではない。
それをやったのが、今回のカテドラルだ。
心身の強さを見せたカテドラル、秋以降が楽しみで仕方ないぞ！
レースを見逃した方はコチラから
【みんなのKEIBA 次回5月12日(日)】
令和最初のＧⅠ「ＮＨＫマイルＣ」は２歳王者⑰アドマイヤマーズが勝利！
芝マイル戦はこれで無敗の５戦５勝！
２着は⑱ケイデンスコール、３着は⑩カテドラル。
３連単は４１万６８０円の払い戻し。
断然の１番人気⑦グランアレグリアは４位入線から５着に降着。 pic.twitter.com/UGbDjY2HDQ— フジテレビ競馬 (@fujitvkeiba) May 5, 2019
【NHKマイルカップ2019】のレース後の関係者のコメント
１着 アドマイヤマーズ（Ｍ．デムーロ騎手）
「馬の気持ちを大事に乗りました。悪くはありませんが、スタートが少し遅くなり、思ったより後ろの位置で他の馬を見ながら行きました。最後に外から他の馬が来ると、耳を絞ってもう一度伸びてくれました。１６００ｍは一度も負けていません。この馬の良いところは負けない気持ちです」
２着 ケイデンスコール（石橋脩騎手）
「夏以来の騎乗でしたが、当時より良くなっていました。大外枠でしたが、今日の馬場なら外差しが効くと思い、この馬のリズムを大事に乗りました。勝ち馬は強いですが、この馬も決め手がありますし、今後が楽しみです」
３着 カテドラル（Ｂ．アヴドゥラ騎手）
「リラックスして走らせるよう指示があって、まさにその通りに乗ることができました。良い脚を使ってくれて、将来性があります。１６００～１８００ｍあたりで活躍しそうです」
４着 ダノンチェイサー（川田将雅騎手）
「前走より成長を感じていて、返し馬から状態はとても良かったです。道中もスムーズで理想的だったのですが……。また改めて頑張ります」
５着（４位降着） グランアレグリア（Ｃ．ルメール騎手）
「スタートがあまり良くなくて、道中もずっとかかっていました。少し疲れがあったのかリラックスしていませんでした」
６着 ヴァルディゼール（北村友一騎手）
「ペースがある程度流れそうだと思ったので、今日は終いの脚をいかす競馬をしようと考えていました。勝負どころの反応が良くありませんでしたが、それでも最後は伸びてくれました。勝負どころでも反応できるようになってくれれば、さらに良いレースができるでしょう」
８着 トオヤリトセイト（福永祐一騎手）
「今まであまりスタートは出なかったのですが、今日はうまく出てくれて、イメージと違う競馬になりました。直線でも坂上くらいまで踏ん張っていましたし、よく頑張ってくれました」
１０着 グルーヴィット（Ｄ．レーン騎手）
「手応えよく前に上がっていけましたが、直線では前が壁になり、フルスピードを出せませんでした。能力はあるので、このクラスでも十分やれます」
１５着 ヴィッテルスバッハ（戸崎圭太騎手）
「今日は馬が元気で、道中も普段と違ってまじめに走ってくれました。ただ、かえってそれが最後につながらなかったのかもしれません」
（via ラジオNIKKEI ）
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