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ホーム勝負の明暗札幌記念 2022【回顧】熱いレースに感謝!上位2頭を分けた「2つの誤算」とは?

札幌記念 2022【回顧】熱いレースに感謝!上位2頭を分けた「2つの誤算」とは?

こちらのコラムでは「キングスポーツの予想結果」とは別に、客観的な視点でのレース回顧をお届けしています。それこそが「明日の夢馬券獲得」の糧となると考えています。

もちろん、会員の皆様も、回顧を読んで頂く中で競馬の引き出しをドンドン増やして頂きたい。間違いなく、今後の競馬ライフは充実したものになりますのでご活用ください!

 

勝負の明暗 はここだった!

【回顧】札幌記念 2022 における勝負の明暗

2022年 8月21日(日) 2回札幌4日 天候 : 晴  馬場状態 : 良
【11R】 第58回札幌記念
3歳以上・オープン・G2(定量) (国際)(特指) 芝 2000m 16頭立

馬 名 性齢 斤量 騎手 タイム 着差 通過順位 上3F 調教師
4 ジャックドール 牡4 57 藤岡佑介 2.01.2   03-04-03-02 37.3 3 (栗)藤岡健一
3 パンサラッサ 牡5 57 吉田豊 2.01.2 クビ 01-01-01-01 37.7 2 *(栗)矢作芳人
9 ウインマリリン 牝5 55 松岡正海 2.01.4 1 1/2 03-03-03-03 37.4 5 *(美)手塚貴久
12 アラタ 牡5 57 横山武史 2.01.5 クビ 06-06-06-06 36.9 12 (美)和田勇介
10 ソダシ 牝4 55 吉田隼人 2.01.8 1 3/4 05-05-05-03 37.5 1 (栗)須貝尚介
6 グローリーヴェイズ 牡7 57 ルメール 2.01.8 クビ 09-08-07-07 37.0 4 (美)尾関知人
16 アンティシペイト 牡5 57 横山和生 2.01.9  1/2 14-13-10-07 36.9 7 *(美)国枝栄
8 フィオリキアリ 牝5 55 鮫島克駿 2.02.1 1 11-11-12-10 36.8 13 (栗)清水久詞
13 レッドガラン 牡7 57 岩田康誠 2.02.1 クビ 10-10-10-09 37.0 9 *(栗)安田隆行
10 7 ハヤヤッコ 牡6 57 池添謙一 2.02.4 1 3/4 15-15-15-13 36.6 8 *(美)国枝栄
11 14 ユーバーレーベン 牝4 55 M.デム 2.02.6 1 1/4 15-15-15-10 36.8 6 *(美)手塚貴久
12 11 ユニコーンライオン 牡6 57 坂井瑠星 2.03.2 3 1/2 02-02-02-03 39.5 11 *(栗)矢作芳人
13 5 サトノクロニクル 牡8 57 斎藤新 2.03.2 08-08-07-10 38.3 16 *(栗)池江泰寿
14 15 ケイデンスコール 牡6 57 古川吉洋 2.03.6 2 1/2 11-11-13-15 38.1 14 *(栗)安田隆行
15 2 アイスバブル 牡7 57 水口優也 2.03.6 クビ 06-06-07-13 38.8 15 *(栗)池江泰寿
16 1 マカヒキ 牡9 57 武豊 2.04.6 6 13-13-14-16 39.0 10 (栗)友道康夫

素晴らしいレースに感謝

「真夏の頂上決戦」と呼ばれる【札幌記念】

中でも、今年は例年以上の豪華メンバーが終結した印象を受けた。

そして、そういった馬たちの激突らしい、非常に熱いレースだったように思う。

もちろん、それぞれ、結果に対しては色々な思いがあるだろう。

だが、そういった感情を超越したレースだと言えるのかもしれない。

というのも、昨年を約20億円も上回る、約97億5千万円の売り上げがあったそうだ
それだけに、競馬ファンがこのレースを楽しみにしていたということだろう。

G1でもない夏競馬で、これだけファンを楽しませるレースを用意してもらえたことに、何より、主役として激闘してくれた各馬に、心からの感謝を申し上げたい。

ありがとう!

 

勝負の明暗を分けた2つの誤算

さて、そんなレースを制したのは3番人気のジャックドール。2着は2番人気のパンサラッサ。

共に逃げ馬ということで、レース前の段階から

「主導権争いはどうなる?」

とファンを賑わせた彼らが、結果的にワンツーを占めることになった。

逃げ馬同士の激闘に痺れた!

そして、その着差はクビ差と決して大きくはなく、一方で3着馬には、そこから1馬身半もの差をつけている。

改めて、彼らの能力が一枚上だったことがわかる。

では、そんな2頭の勝負の明暗を分けたポイントはどこにあったのか?

実は、両者にはそれぞれに「誤算」があった。

 

出脚がつかなかったパンサラッサ

まずは、何といってもパンサラッサのスタートだ。

レースをご覧になっていた方であればご存じの通り、スタートで出脚がつかず、先頭に立つまでにかなり時間を要した。
(対して隣の馬番だったジャックドールは、実にスムーズにスタートを決めて好位を確保した)

これは本当に痛かっただろう。

同厩のユニコーンライオンが、外枠から切れ込んで2番手に入ってくれたことで、途中から楽に逃げられていたようだが、吉田豊騎手はレース後

3~4コーナーでもう少し突き放していきたかったです。

と語っている。

もう一段ギアを上げたいところでそうしきれなかったのは、やはり先頭に立つまでの段階での消耗が後に響いたことが大きかったと思う。

改めて、逃げ馬というスタイルの難しさを感じるし、同時に、それでも2着は確保したパンサラッサの底力には感心するばかりだ。

 

折り合えたジャックドール

対して、ジャックドールには「プラス面の誤算」があったようだ。

レース後、藤岡佑介騎手は次のように語っている。

誤算はジャックドール自身が思った以上にピタッと折り合ったことで、それが勝因だったと思います。道中は力み過ぎず、抜き過ぎず、非常に良い感じ

確かに、今回のジャックドールは、終始落ち着いて見えた。

春の段階では、その魅力的な走力に対して、気性面の若さを見せるケースもあったが、まるで別馬のようにさえ感じた。

2走前の【金鯱賞】の段階まで、圧倒的なレースぶりをみせていたジャックドール。前走の【大阪杯】も5着に敗れたとはいえ、落鉄の影響があった。

それほどの馬が、気性面に成長を見せたのだから、これくらい走って当然なのかもしれない。

 

秋に期待は、やはりジャックドール!ソダシはマイルで

さて、そんな彼ら2頭の次なる照準は、やはり【天皇賞秋】ということになるのだろうか。(パンサラッサはひとやすみして、年末の香港もある?)

【天皇賞秋】だと仮定すれば、ジャックドールへの期待はかなり大きくなるかもしれない。

札幌も十分にこなす馬だが、これまでの戦歴からは、広い左回りコースこそがベストにも思える。

何より、あの藤岡佑介騎手が

「GIでも勝てる素質のある馬ですから、一緒に頑張っていきたいと思います」

とまでに言い切っている部分に手応えを感じる。

左回りでもっとやれるかも!?

もちろん、パンサラッサだって【天皇賞秋】に出るとなれば、ただでは終わらないだろう。今日の直線の渋太さを見ても、単なる一本調子の逃げ馬では決してないのだ。

今回の敗因を距離だと陣営が語ったソダシ(つまりマイル路線へ)と共に

「真夏の頂上決戦から秋の主役へ」

まだまだ、彼らには楽しませてもらえそうだ。

 

最後にもう1頭→ウインマリリン

最後に少しだけ、3着ウインマリリンのお話をさせてほしい。

3歳時の【オークス】2着馬などの実績だけなら今回の結果は妥当だが、一方でここ数戦は結果が出ずに苦しんでいた。

だが、今回は近走とは状態が違った。キングスポーツの優良会員様には、パンサラッサとウインマリリンを好調教馬として挙げさせてもらったほど。

そんなこともあり、前半からの行きっぷりがまるで違った。一番良かった頃の彼女が蘇ってみたようだ。

当たり前のことかもしれないが

「競走馬にとって、いかに仕上がりが重要であるか」

を再確認させられた。ウインマリリンほど実績のある馬でも、調子を落としていれば、近走のように振るわないこともあるのだから。

改めて、しっかりと調教をチェックしていきたいと思うし、皆様にも、まずは私たちのYouTubeチャンネルで週末に行なっている「好調教馬」特集は必ずチェックしてほしい!

 

【札幌記念 2022】のレース後の関係者のコメント

レース後のコメント
1着 ジャックドール(藤岡佑介騎手)
「今日は注目を集めるレースでしたし、秋に向けて大事なレースで、良い結果を残せてホッとしています。パンサラッサが行くことはある程度想定していましたし、ユニコーンライオンの出方次第だと思っていました。ほぼ想定通りの展開でしたが、一つ誤算はジャックドール自身が思った以上にピタッと折り合ったことで、それが勝因だったと思います。道中は力み過ぎず、抜き過ぎず、非常に良い感じで、周りの手応えを見ても、3コーナーで行けると思いました。本当にタフなレースで、正直余裕はなかったのですが、一度出たクビ差を馬が必死に守ってくれました。GIでも勝てる素質のある馬ですから、一緒に頑張っていきたいと思います」

2着 パンサラッサ(吉田豊騎手)
「この馬なりにらしさを出してくれて、勝ち馬によく食い下がりました。二の脚が遅くて、行くまでに苦労したのですが、行き切ってからは楽でした。タフな馬場も合っています。3~4コーナーでもう少し突き放していきたかったです。そこでセーフティリードが取れていれば良かったです」

3着 ウインマリリン(松岡正海騎手)
「馬場が緩かったのは誤算でしたが、力のある馬に対して、最後まで踏ん張って頑張っていました。この馬の踏ん張りが戻ってきたのは、秋に向けて良かったです」

4着 アラタ(横山武史騎手)
「前回の敗因は馬場状態でした。馬場は今回の方が良かったですが、本当はもっと良い馬場でやりたかったです」

5着 ソダシ(吉田隼人騎手)
「よく頑張りましたが、前の馬が強かったです。折り合いもついて、状態は良かったです。相手を褒めるしかないです」

6着 グローリーヴェイズ(C.ルメール騎手)
「3~4コーナーの反応は遅かったですが、ゴールまで頑張ってくれました。休み明けで、この距離とこの馬場でも良い競馬ができました。もう少し長い距離の方が良いと思います」

7着 アンティシペイト(横山和生騎手)
「すごく頑張りました。このメンバーでこの枠順で、底力を求められる勝負でどうなるかと思いましたが、4コーナーではこれはというところがありました。メンバーが強くて7着でしたが、メンバーが楽になるようなら楽しみです。去年より数段馬は良くなっています。この後秋は、無事に行ってほしいです」

8着 フィオリキアリ(鮫島克駿騎手)
「牝馬で、この夏にオープンに上がったばかりですが、GI勝ち馬を相手に一生懸命走っています。今日も自分のやりたい競馬はできました。力をつけている最中で、秋が楽しみです」

9着 レッドガラン(岩田康誠騎手)
「まだバランスの悪いところがありますが、現状ではよく走っています。インコースでファイトしてくれました」

10着 ハヤヤッコ(池添謙一騎手)
「前回のレースのダメージが大きかったようです。今日は体のバランスが良くなかったです。内へ強くモタれていました」

11着 ユーバーレーベン(M.デムーロ騎手)
「(敗因は)よく分かりません。ダメでした。休み明けで気持ちもなかったです」

12着 ユニコーンライオン(坂井瑠星騎手)
「2番手でリズム良く運べました。最後までよく頑張ってくれました」

15着 アイスバブル(水口優也騎手)
「内枠でポジションを取りにいきました。良い位置を取れましたが、相手が強かったです」

16着 マカヒキ(武豊騎手)
「3コーナーからついていけなくなりました。今ならもっと距離があった方が良いです」

(via ラジオNIKKEI

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