こちらのコラムでは「キングスポーツの予想結果」とは別に、客観的な視点でのレース回顧をお届けしています。それこそが「明日の夢馬券獲得」の糧となると考えています。
もちろん、会員の皆様も、回顧を読んで頂く中で競馬の引き出しをドンドン増やして頂きたい。間違いなく、今後の競馬ライフは充実したものになりますのでご活用ください！
勝負の明暗 はここだった！
【回顧】ユニコーンステークス 2020 における勝負の明暗
３歳・オープン・Ｇ３(別定) (国際)(指定) ダート 1600m 16頭立
| 着 | 枠 | 馬 | 馬 名 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | タイム | 着差 | 通過順位 | 上3F | 人 | 単勝 | 体重 | ± | 調教師 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| １ | 8 | 16 | カフェファラオ | 牡3 | 56 | レーン | 1.34.9 | 02-02 | 36.4 | 1 | 2.0 | 512 | +8 | (美)堀宣行 | |
| ２ | 1 | 1 | デュードヴァン | 牡3 | 56 | Ｍ．デム | 1.35.7 | 5 | 14-14 | 35.5 | 3 | 6.2 | 470 | -4 | (美)加藤征弘 |
| ３ | 3 | 6 | ケンシンコウ | 牡3 | 56 | 酒井学 | 1.36.0 | 1 3/4 | 10-09 | 36.4 | 11 | 162.5 | 476 | 0 | (美)小西一男 |
| ４ | 6 | 11 | サンダーブリッツ | 牡3 | 56 | 横山典弘 | 1.36.2 | 1 | 06-06 | 37.2 | 10 | 137.2 | 482 | +4 | (美)久保田貴 |
| ５ | 8 | 15 | キタノオクトパス | 牡3 | 56 | 田辺裕信 | 1.36.2 | クビ | 08-08 | 36.9 | 8 | 52.6 | 548 | +4 | (美)高木登 |
| ６ | 7 | 14 | フルフラット | 牡3 | 56 | 田中勝春 | 1.36.6 | 2 1/2 | 04-02 | 38.0 | 6 | 25.1 | 516 | (栗)森秀行 | |
| ７ | 6 | 12 | キッズアガチャー | 牡3 | 56 | 丸田恭介 | 1.36.6 | 頭 | 15-14 | 36.3 | 14 | 208.0 | 538 | -2 | (栗)田所秀孝 |
| ８ | 4 | 7 | サンライズホープ | 牡3 | 56 | 川須栄彦 | 1.36.9 | 2 | 02-04 | 38.2 | 9 | 54.5 | 534 | +8 | (栗)羽月友彦 |
| ９ | 3 | 5 | レッチェバロック | 牝3 | 54 | ルメール | 1.37.0 | クビ | 01-01 | 38.6 | 2 | 3.1 | 498 | +12 | (美)藤沢和雄 |
| 10 | 5 | 9 | メイショウベンガル | 牡3 | 56 | 戸崎圭太 | 1.37.0 | ハナ | 04-05 | 38.2 | 7 | 41.7 | 450 | -6 | (栗)松永昌博 |
| 11 | 2 | 3 | ラブリーエンジェル | 牝3 | 54 | 菅原明良 | 1.37.2 | 1 1/4 | 15-16 | 36.8 | 13 | 193.3 | 432 | +2 | (美)堀井雅広 |
| 12 | 4 | 8 | オーロラテソーロ | 牡3 | 56 | 木幡巧也 | 1.37.4 | 1 | 06-06 | 38.3 | 15 | 209.2 | 490 | 0 | (美)畠山吉宏 |
| 13 | 7 | 13 | タガノビューティー | 牡3 | 56 | 和田竜二 | 1.37.9 | 3 | 13-12 | 38.0 | 4 | 10.5 | 504 | 0 | (栗)西園正都 |
| 14 | 1 | 2 | マカオンブラン | 牡3 | 56 | 内田博幸 | 1.37.9 | クビ | 10-12 | 37.9 | 12 | 179.3 | 490 | +2 | (栗)今野貞一 |
| 15 | 5 | 10 | サトノラファール | 牡3 | 56 | 三浦皇成 | 1.38.7 | 5 | 10-09 | 39.1 | 5 | 22.6 | 538 | +10 | (栗)中竹和也 |
| 16 | 2 | 4 | アポロアベリア | 牡3 | 56 | 武藤雅 | 1.39.6 | 5 | 09-09 | 40.0 | 16 | 247.7 | 532 | -8 | (美)武藤善則 |
レース後、２着馬デュードヴァンの鞍上・デムーロ騎手が残したコメントだ。
本当に、今回のレースはこの一言に尽きるのではないだろうか。
それだけ、優勝したカフェファラオのレースぶりは強烈だった。
マイル戦での５馬身差は決定的と言ってよい。
それも、単なるレースではない。
世代屈指のダート馬が集結した【ユニコーンＳ】なのだ。
本当に恐ろしい馬が出てきたものだ。
改めてレースぶりを振り返ってみよう。
大外枠から素晴らしいスタートを活かしてすぐに好位２番手につけると、そのままの位置を軽快な手応えのまま追走。
「前半で脚を使ってしまったか？」と鞍上レーン騎手が心配するほどの行きっぷりにもかかわらず、直線でも更に脚を使っての完勝となった。
完成度は高いが
ここまで記した内容から、皆様がカフェファラオに対して抱く印象はどうだろう？
恐らく
「完成度の高そうな馬だな」
ということになるのではないだろうか。
位置取り、道中での動き、直線でのフットワーク。
どこをとっても無駄やミスがない。一線級の経験豊富な古馬を見ているようだった。
そうした完璧なレースぶりから、完成度の高い馬であることは間違いないだろう。
だが！それだけではない。
見逃せない鞍上のコメント
ここでご紹介したいのが、レース後のレーン騎手のコメント。
要するに、これだけの完成度を誇っているにもかかわらず！
まだ成長途上の馬
だということ。
「古馬クラスの完成度」＆「成長途上」とくれば
と言い切っても差し支えないだろう。
夢は大きく広がる
カフェファラオの父といえば、ご存知米国の三冠馬・アメリカンファラオだ。
種牡馬転向のため、３歳終了時に引退してしまったため、彼が４歳以降も現役を続けていたらどうだったのか？それに関しては、想像になってしまう部分はあるが、、、
だが少なくとも！
３歳時の活躍という点では、米国史上でも最高クラス。
そして引退レースとなった【ブリーダーズＣ】も抜群の内容だった。恐らく、順当にいけば４歳時も大活躍していた可能性が高い。
当然、成長力は産駒にも遺伝するはずで
今年、来年、再来年あたりまでは、、、
ダート界の主役の１頭として！カフェファラオの大活躍が見られそうだ。
２着馬もかなりの大器！
今回は白旗をあげる格好になってしまった２着馬のデュードヴァン＆デムーロ騎手。
だが、この馬のレース内容も素晴らしい。
まず「稍重ダート」での【ユニコーンＳ】は2015年以来５年ぶり。
その時の勝ち時計は１分35秒９。
今回のデュードヴァンの走破タイムは、それより0.2秒も速い。
しかも、当時の優勝馬はノンコノユメ！
そう、後のＧ１馬だ。
良化の余地を残して
あくまでも机上の計算の上では、当時のノンコノユメよりも力はあるということ。
しかも、デュードヴァンのレースぶりは完璧ではない。
スタートが上手くいかず、後方からのレースを強いられている。
そんな中で、上がり３ハロンのタイムはカフェファラオより０秒９も速かった。
つまり！結論としては
勝ち馬は怪物だが、２着馬も怪物になる可能性を残している
ということで良いのではないだろうか。
今年の３歳馬といえば、芝路線においては牡馬・牝馬共に歴史的な名馬が誕生。
【ダービー】や【オークス】の興奮は記憶に新しい。
だがダート路線も負けていないということ。
勝ち馬＆２着馬のこれからを楽しみにしたい。
３着ケンシンコウ
素直に３着のケンシンコウを高く評価したい。
上がり３ハロンのタイムが、勝ち馬と並んで２番目だったことで、末脚の威力に目がいきがちだが、最も強調すべきは
このレースへ向けて弱点が解消されていたこと（成長していたこと）
これまでのレースを見る限り
「走力はあるが、精神的に幼い面があるから、まだ重賞では難しいかも」
といった印象をもっていた。
だが、レース後に酒井学騎手が
が語っていた通りだと思う。
走力のある馬が、走力を出し切れる精神力を身に着けたのだ！
ならば好走して当然だったのかもしれないし、当然、この先も楽しみだ！
レースを見逃した方はこちらからどうぞ
【みんなのKEIBA 次回6月28日(日)午後3時】
「ユニコーンS・GⅢ」を制したのは1番人気⑯カフェファラオ
レースレコードを更新する圧巻の5馬身差V
デビューから無傷の3連勝で重賞初制覇
人気を分けた同じ外国産馬の⑤レッチェバロックは9着
3連単は3万6360円の払い戻し#みんなのKEIBA #ユニコーンS pic.twitter.com/ochzKAWlxX— フジテレビ競馬 (@fujitvkeiba) June 21, 2020
【ユニコーンステークス 2020】のレース後の関係者のコメント
レース後のコメント
１着 カフェファラオ（Ｄ．レーン騎手）
「良いスタートを切れました。すぐに２番手につける考えはなかったのですが、２番手につけてからは、ペースがゆっくりとなったので良かったです。直線に入ったところでもリズム良く走り、リラックスし過ぎていると思ったほどです。しかし、最初に２番手につけた時に脚を使ってしまったかと一瞬心配になりましたが、残り３００ｍからはまた伸びて素晴らしかったと思います。まだ３戦目で毎回成長を見せているので、能力がまだどれほどか分かりません。私は世界のダートのレースについては、良く知らないのですが、状態が良ければどこでも戦えると思います」
２着 デュードヴァン（Ｍ．デムーロ騎手）
「勝った馬は化け物です。しかし、この馬もとても良い馬でした。返し馬の感じも良く、スタートではタイミングが合わなかったのですが、リズム良く行けました。タガノビューティーの後ろにつけて、タガノが進まないので、外に出して、最後はよく伸びてくれました」
３着 ケンシンコウ（酒井学騎手）
「前走で乗った丸山騎手からは、まだ子供っぽいと聞いていましたが、落ち着いて無駄な体力を使うこともありませんでした。スタートで出たところでレースをしようと思っていました。この馬はビューンと一気に脚を使うタイプではなく、諦めずに最後まで脚を使うタイプのようです。まだまだ伸びしろがあると思います」
８着 サンライズホープ（川須栄彦騎手）
「ゲートを出て、芝で行き脚がつきました。初め２番手につけましたが、勝ち馬が来たので突っ張ってもいけないので、控えて行きました。これから力をつけてくれる馬だと思います」
９着 レッチェバロック（Ｃ．ルメール騎手）
「１４００ｍと違い、１６００ｍでは向正面が長く、すぐコーナーに入れたら息を入れられるのですが、今日は入りませんでした。距離は１４００ｍまでかもしれません」
１０着 メイショウベンガル（戸崎圭太騎手）
「初めて乗りましたが、感じの良い馬でした。レースではリズム良く行けたのですが、直線では集中力を欠いたのか、反応がありませんでした。良いスピードがあり、今日は距離が長かったのかもしれません」
（via ラジオNIKKEI ）
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