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ホーム勝負の明暗安田記念 2019【回顧】最後まで望みを捨ててはいけないんだ

安田記念 2019【回顧】最後まで望みを捨ててはいけないんだ

こちらのコラムでは「キングスポーツの予想結果」とは別に、客観的な視点でのレース回顧をお届けしています。それこそが「明日の夢馬券獲得」の糧となると考えています。

もちろん、会員の皆様も、回顧を読んで頂く中で競馬の引き出しをドンドン増やして頂きたい。間違いなく、今後の競馬ライフは充実したものになりますのでご活用ください!

 

勝負の明暗 はここだった!

【回顧】安田記念 2019 における勝負の明暗

馬 名 性齢 斤量 騎手 タイム 着差 通過順位 上3F 調教師
3 5 インディチャンプ 牡4 58 福永祐一 1.30.9      04-05 32.9 4 (栗)音無秀孝
1 2 アエロリット 牝5 56 戸崎圭太 1.30.9 クビ    01-01 33.9 3 (美)菊沢隆徳
7 14 アーモンドアイ 牝4 56 ルメール 1.30.9 ハナ    11-09 32.4 1 (美)国枝栄
3 6 グァンチャーレ 牡7 58 松岡正海 1.31.1 1 1/2    02-02 33.9 13 (栗)北出成人
2 4 サングレーザー 牡5 58 岩田康誠 1.31.1 ハナ    07-07 32.9 6 (栗)浅見秀一
4 7 モズアスコット 牡5 58 坂井瑠星 1.31.2 クビ    06-06 33.1 7 *(栗)矢作芳人
1 1 ケイアイノーテック 牡4 58 幸英明 1.31.3  1/2    13-12 32.7 10 (栗)平田修
4 8 ステルヴィオ 牡4 58 レーン 1.31.3 ハナ    15-15 32.6 5 (美)木村哲也
8 16 ロジクライ 牡6 58 武豊 1.31.4  1/2    03-03 33.8 11 (栗)須貝尚介
10 7 13 ペルシアンナイト 牡5 58 M.デム 1.31.8 2 1/2    16-16 32.7 8 *(栗)池江泰寿
11 2 3 サクラアンプルール 牡8 58 横山典弘 1.31.9  1/2    11-12 33.3 15 (美)金成貴史
12 6 12 ロードクエスト 牡6 58 石川裕紀 1.31.9 ハナ    04-04 34.1 16 (美)小島茂之
13 5 9 スマートオーディン 牡6 58 池添謙一 1.32.0  3/4    13-12 33.4 12 *(栗)池江泰寿
14 5 10 フィアーノロマーノ 牡5 58 北村友一 1.32.1  1/2    09-09 33.7 9 (栗)高野友和
15 6 11 エントシャイデン 牡4 58 田辺裕信 1.32.2  1/2    07-07 34.0 14 *(栗)矢作芳人
16 8 15 ダノンプレミアム 牡4 58 川田将雅 1.32.9 4    09-09 34.5 2 (栗)中内田充

 

「まさか」なのか「やはり」なのか。

今回の【安田記念】において、早い段階から「鉄板」と言われ、馬連280円という圧倒的な人気を集めた1&2番人気、アーモンドアイ&ダノンプレミアムだったが、終わってみれば3着&18着。

共に「連」に絡むことさえできなかった。

 

もちろん、基本的には「まさか」なのだ

2018年の日本競馬界を席巻し、今年初戦のドバイでも完勝したアーモンドアイ。
デビュー当初から大器といわれ、長期休養からの復帰後は2連勝していたダノンプレミアム。

少なくともどちらかが勝つと考えるのが普通だろう。

 

だが!!私達キングスポーツがレース前に公開した2つのコラムでも示唆した通り、冷静に「データ」だったり「条件」を考慮すれば、危険な匂いはしていた。

だから、ある意味では「やはり」なのかもしれない

 

今後のためにすべきこと

恐らく、皆様がこの先競馬を楽しまれる中で、今回のような「2強対決のマイル戦」というレースに出くわすことがあると思う。

その時に落ち着いてレースと冷静に向き合うためにも!

どのあたりに危険な匂いがただよっていたか、振り返っておこうじゃないか。

 

2強対決の多くは「2強では決まらない」

まず、頭に入れておきたいのは、2強対決の多くは2強では決まっていないという事実。

そのあたりの内容は「安田記念 2019【予想】ギャンブルの原点「究極の2強対決」!あなたならどう勝負する?」の中で記した。

該当部分を転載しておこう。

皆様にお伝えしたいもう一つのこと。

それは、そもそも2強対決の多くが「2強では決まらない」ということ。競馬はそんなに甘くない。

オールドファンの方にとって、特に印象的なのは今から27年前、1992年に行われた【天皇賞春】ではないだろうか。

 

天皇賞春 1992 結果

馬 名 性齢 斤量 騎手 タイム 着差 通過順位 単勝 調教師
4 5 メジロマックイーン 牡5 58 武豊 3.20.0   04-03-01-01 2 2.2 (栗)池江泰郎
5 7 カミノクレッセ 牡5 58 田島信行 3.20.4 2 1/2 10-09-05-02 4 37.2 (栗)工藤嘉見
5 8 イブキマイカグラ 牡4 58 南井克巳 3.21.3 5 12-11-08-05 3 18.2 (栗)中尾正
3 3 ホワイトアロー 牡5 58 田原成貴 3.21.5 1 10-11-05-05 11 195.0 (栗)小野幸治
8 14 トウカイテイオー 牡4 58 岡部幸雄 3.21.7 1 1/4 08-09-03-02 1 1.5 (栗)松元省一

 

単勝1番人気トウカイテイオーと2番人気メジロマックイーンの組み合わせは、驚異の馬連1.5倍!!

恐らく今回のアーモンドアイ&ダノンプレミアムよりも圧倒的な支持を集めていた。

だが、トウカイテイオーがまさかの失速。5着に敗れている。

 

▼参考レース 天皇賞春 1992▼

 

一方「2強で決まったレース」を調べてみると「いかに2強では決まらないか」ということがわかる。

 

私たちは「馬連5倍未満」の組み合わせが1番人気の時に「2強」という見方をするが、2015年以降のG1を調べてみたところ

2強で決まったケースは「わずか年に1回弱(4年半で4回)」

であることがわかった。

 

馬連5倍未満の2強で決まったG1(2015年以降)

日付 レース名 着順 人気 馬名S 騎手 馬連
190217 フェブラG1 1 インティ 武豊 430
190217 フェブラG1 2 ゴールドドリーム ルメール
180408 桜花賞G1 2 アーモンドアイ ルメール 480
180408 桜花賞G1 1 ラッキーライラック 石橋脩
161225 有馬記念G1 1 サトノダイヤモンド ルメール 440
161225 有馬記念G1 2 キタサンブラック 武豊
160522 優駿牝馬G1 1 シンハライト 池添謙一 420
160522 優駿牝馬G1 2 チェッキーノ 戸崎圭太

 

2強で決まるケースが極めて稀であることをご理解いただけたと思う。

 

なぜ2強では決まらないのか?もちろん、レース中に、他馬からのマークが2頭に集中するということもある。

だが実は、レース前の段階から要注意だという可能性も。

「2強」と持ち上げられ、数多くの取材やインタビューを受ければ、陣営スタッフはなかなか普通の精神状態ではいられないだろう。

繊細なサラブレッドだからこそ、人の心の変化に敏感に反応、落ち着きを失っていた面もあるのかもしれない。

 

マイル戦ではスタートに難のある馬は要注意

こちらは特にアーモンドアイに言えることだが、やはりスタートが得意とは言えないある馬は、時間のないマイル戦においては難しい。

このあたりについては「安田記念 2019【予想】極上の2強対決!馬券を買うならこのスタイルしかない」の中で記した。

こちらも転載しておきたい。

実際に、彼らは決してパーフェクトな馬たちではない。

例えばアーモンドアイ。

 

上の記事の中で、鞍上、そして調教師共にスタートについて言及している。

ルメール

「たまに出遅れる。そこは気をつけたい」

国枝調教師

「今の東京の芝は(時計が)速すぎて、競馬全体が前から早めに動く。今まで以上にスタートが重要」

さすがのアーモンドアイでも、今の東京の高速芝で出遅れたら大変だろう。

今回のレースでは、スタート直後に不利があったようだが、それでももう少しスムーズに発馬できていれば不利に巻き込まれなかった可能性もゼロではない。

上がり最速をマークしているように、内容では勝ち馬以上だとも思うが、それでも競馬は「結果」がすべてなのだ。

過信しすぎないようにしたい。

 

何があっても諦めてはいけないんだ

今後のためにもぜひとも頭に入れておきたい内容を記したが、実はそれ以上に、馬券を買う上で決して忘れてはいけないのは

何があっても望みを捨ててはいけない

ということかもしれない。

 

「鉄板すぎて馬券的に面白みがないよ」とか「難しくてとれそうもないよ」とか、競馬を楽しむ人間は、レース前の段階では様々な感情に襲われる。

だが!どんな時でも望みを捨ててはいけない。

なぜなら、競馬に絶対はないのだから。改めて、今回の【安田記念】に教えられた。

 

最後に!頼もしき名手!

負けた2頭にばかり触れてきたが、最後に優勝したインディチャンプの鞍上・福永祐一にも触れておくべきだろう。

 

レース回顧のコーナーではこれまで何度も触れてきたが、福永騎手は昨年のダービーを勝ったことで完全に一皮剥けている。

【高松宮記念】後のレース回顧においても、以下のように書かせてもらった。

(略)

私がにらんだ通り、その後の福永騎手は、G1に限らずだが、常に落ち着いて、そして積極的な騎乗を見せている。

周りが見えているから、位置取り&仕掛けのタイミングにミスがない。だから、今回のように力のある馬はキッチリと勝たせるし、例えば【フェブラリーステークス】のユラノト(8番人気⇒3着)のように人気薄でも、それなりに上位にもってくることができる。

今、最も頼れる日本人騎手と言っても、大袈裟ではないと思う。

 

そして今回も抜群の仕掛けだった。

言うまでもなく、インディチャンプ自身の能力の高さも文句なしだが、それを引き出したのは福永の騎乗だと思う。

この先も、彼の騎乗馬には注目していきたい。

 

今回こそ敗退するも未来で期待が持てる穴馬は必ず埋もれている!!近い将来に高確率で爆走するだろう穴馬をお知らせしています。

次走こそ狙え!この馬が未来の主役だ!

今回の「未来の主役」としてご紹介するのは、、、

5着のサングレーザー

「もったいないレースだったな」というのが率直な印象。

結果論になってしまうかもそれないが、スムーズなスタートをしたにもかかわらず、鞍上の岩田は好位から中団へ位置取りを下げた。

馬との折合いを欠いてまで。

結果的に前でレースをした馬の多くが上位を占めているだけに、そのまま好位で走らせていれば違った結果が生まれていた気もする。岩田は初騎乗だっただけに、少し気負った部分もあったのだろうか。

昨秋【天皇賞秋】で2着に入っているが、マイルでも十分にやれる。秋はどの路線に出てきても楽しみだ。

 

レースを見逃した方はコチラから

 

【安田記念 2019】のレース後の関係者のコメント

~レース後のコメント~
1着 インディチャンプ(福永騎手)
「相手は強力でしたが、馬の状態も良かったですし、自分がきちんと騎乗すればいい勝負になると思っていました。期待以上に馬がよく応えてくれて、凄いことを成し遂げてくれたと思います。返し馬から感触は良かったですし、いい枠も当たったので、スタートだけはミスしないよう、細心の注意を払っていきました。アエロリットが逃げると思っていましたし、スタート次第ではその後ろくらいでもかまわないと考えていました。直線は不思議なくらい冷静で、先頭に立つと遊ぶ面があるので、いい目標も前にいましたから、あまり早く抜け出さないように、と思っていました。今日は馬体重は前走と同じでしたが、中身が伴って非常にいいコンディションでした。日本で一番強い馬を負かすのは偶然では出来ない走りですし、GIウイナーに相応しい走りをしてくれました。これからもたくさんの方に応援していただければと思います」

(音無秀孝調教師)
「前走を使っての±0kg、数字を見た時は”あれ?”と思いましたが、パドックでの姿を見ても明らかでしたが、良くなっての±0kg、状態には自信を持っていました。福永騎手から、事前にこう乗りたいと聞いていて、その通りに乗れていましたし、これは直線弾けるかなと思って見ていました。ゴールの瞬間、アエロリットが粘っていたのでどうかと思いましたが、勝利を確信した時は本当に嬉しかったです。大騒ぎしたいくらいでしたが、そこはグッと抑えました(笑)。この短期間でも馬はグッと良くなっていましたから、この後は休ませて、また秋には良くなっていると思います。今後も、前哨戦は別ですが、マイルの距離にこだわっていきたいと思います。(区切りのGI・10勝目)狙っていたわけではありませんが、達成出来たことを嬉しく思います」

2着 アエロリット(戸崎騎手)
「1年ぶりに乗りましたが、馬の雰囲気が良く、落ち着いていました。ペースもちょうど良く、頑張ってくれましたし、あと少しだったのですが…」

3着 アーモンドアイ(ルメール騎手)
「スタートで接触し、5馬身くらいロスがありました。そこから道中は冷静でよく伸びてくれました。チャンピオンホースでもスタートは大事ですね」

4着 グァンチャーレ(松岡騎手)
「一発あるならこの形かなと思っていましたが、その通り理想の展開でした。それでも差されてしまったのですから、勝ち馬が強かったです。力は出し切れました」

6着 モズアスコット(坂井瑠星騎手)
「勝ち馬と同じようなポジションでリズム良く走れました。直線に向いて、”オッ”と思いましたが、最後は脚が上がってしまいました。よく頑張ってくれました」

8着 ステルヴィオ(レーン騎手)
「ゲートでガタガタしていて、スタートが遅く、理想より後ろのポジションになってしまいました。レース中の手応えは良かったのですが、直線で狭くなるところもありました。スペースが出来てからはよく伸びてくれました」

9着 ロジクライ(武豊騎手)
「スタートで1歩目は出ましたが、物見をしてヨレてしまい接触してしまいました」

13着 スマートオーディン(池添騎手)
「前走ほど離れた後方というわけではなく、馬群に取りついて行きました。前に馬を置きましたが、それでもハミを取って掛かり気味でした。直線で一瞬の脚を使っていますが、この時計、この上がりでは厳しいです」

14着 フィアーノロマーノ(北村友一騎手)
「返し馬から今日の馬場は合わない感じでした。坂をのぼったところで脚がなくなってしまいました」

(via ラジオNIKKEI 

 

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