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七夕賞 2020【回顧】過去の常識は通用しない!

こちらのコラムでは「キングスポーツの予想結果」とは別に、客観的な視点でのレース回顧をお届けしています。それこそが「明日の夢馬券獲得」の糧となると考えています。

もちろん、会員の皆様も、回顧を読んで頂く中で競馬の引き出しをドンドン増やして頂きたい。間違いなく、今後の競馬ライフは充実したものになりますのでご活用ください!

 

勝負の明暗 はここだった!

【回顧】七夕賞 2020 における勝負の明暗

2020年 7月12日(日) 2回福島4日 天候 : 曇  馬場状態 : 重
3歳以上・オープン・G3(ハンデ) (国際)(特指) 芝 2000m 16頭立

馬 名 性齢 斤量 騎手 タイム 着差 通過順位 上3F 単勝 体重 ± 調教師
2 3 クレッシェンドラヴ 牡6 57 内田博幸 2.02.5   12-11-09-05 36.6 3 7.4 498 +4 (美)林徹
7 13 ブラヴァス 牡4 55 福永祐一 2.02.7 1 05-06-02-04 37.2 7 12.4 492 +2 (栗)友道康夫
6 12 ヴァンケドミンゴ 牡4 54 酒井学 2.02.8  1/2 07-09-06-07 37.1 6 11.8 464 0 (栗)藤岡健一
6 11 ヒンドゥタイムズ 牡4 55 北村友一 2.03.1 2 15-15-15-13 36.7 2 5.8 468 +4 *(栗)斉藤崇史
1 2 ウインイクシード 牡6 56 横山武史 2.03.2  1/2 02-02-02-02 37.8 8 14.1 496 +4 (美)鈴木伸尋
B2 4 パッシングスルー 牝4 54 戸崎圭太 2.03.2 01-01-01-01 38.0 10 17.8 492 -1 (美)黒岩陽一
8 16 レッドローゼス 牡6 56 石川裕紀 2.03.2 11-11-09-09 37.3 14 46.4 488 0 (美)国枝栄
8 15 リュヌルージュ 牝5 52 M.デム 2.03.4 1 1/4 04-04-08-07 37.6 5 10.7 480 +2 *(栗)斉藤崇史
3 6 ジナンボー 牡5 56 レーン 2.03.4 ハナ 13-14-14-11 37.2 1 4.8 492 +8 (美)堀宣行
10 1 1 バレリオ 牡5 55 石橋脩 2.03.5  3/4 16-16-16-16 36.8 13 30.5 504 +4 (美)相沢郁
11 3 5 マイネルサーパス 牡4 56.5 国分優作 2.03.6 クビ 05-04-02-03 38.2 4 8.4 480 +2 (美)高木登
12 7 14 オセアグレイト 牡4 55 野中悠太 2.03.9 1 3/4 07-09-06-09 38.2 11 19.1 488 0 (美)菊川正達
13 5 9 ノーブルマーズ 牡7 56 高倉稜 2.04.7 5 02-03-02-05 39.2 9 15.6 492 -2 (栗)宮本博
14 B4 8 アウトライアーズ 牡6 54 丸田恭介 2.05.4 4 13-11-09-13 39.4 15 70.2 496 +4 (美)小島茂之
15 4 7 エアウィンザー 牡6 57 三浦皇成 2.05.5  1/2 07-06-13-12 39.4 12 22.5 512 -4 (栗)角居勝彦
16 5 10 ソールインパクト 牡8 54 吉田豊 2.06.6 7 07-08-09-15 40.6 16 112.5 494 0 (美)戸田博文

 

まずは何より、優勝したクレッシェンドラヴ、そして鞍上・内田博幸騎手をはじめとした関係者の方々に、心からの祝福を送りたい。

もちろん、優勝馬に相応しい存在だ。

昨年の【福島記念】を勝っている点からもわかる通り、能力もコース適性も高い。

また、その【福島記念】を含め、今回が10戦連続での騎乗となる鞍上が、完全に馬のことを把握しているという強みもある。

 

とはいえ【七夕賞】は、直近5年の3連単平均配当が77万馬券超え!

クレッシェンドラヴのような実績馬・人気馬が次々に凡走してきたからこそ、こういった数字が出ているのだ。

だが、クレッシェンドラヴは勝った!

3番人気という高い評価に応えた!

では、どうしてクレッシェンドラヴは勝てたのだろう?

 

もちろん、先ほども記したように、能力もコース適性の高さも十分。

また、これまでの実績からもわかるように道悪巧者でもある。

だが!それ以上に、最大の勝因として絶対に見逃したくないのが

きっちりと仕上げてきた!

ということだ。

 

半年ぶりの実戦だったが、、、

まず確認しておきたいのは、今回が1月の【中山金杯】以来、約半年ぶりの実戦だったということ。

(久々だからこそ、3番人気にとどまったに違いない)

 

さて、ここでひとつ質問をさせてほしい。

皆様が馬券を買われる際に、半年ぶりの実戦という馬を、自信をもって軸馬に据えられるだろうか?

もちろん、超G1級のような例外は除いて、基本的には

「一度叩かれてから」

という発想になるのではないだろうか。

また、軸に据えたとしても「内心はドキドキ」という方が大半ではないか。

 

クレッシェンドラヴの放牧地は?

「一度叩かれてから」という考え方が、馬券を買う人間にとっての常識だったように思うし、実際に叩かれたことで良化した馬を何頭も見てきた。

もちろん、近年はノーザンファームの外厩調整などによって、久々でいきなり走る馬も増えている。

だから

「ノーザンファームの馬なら久々でも」

という考え方をされる方もいるかもしれないが、、、

クレッシェンドラヴはノーザンの馬ではない。

(放牧中の調整場所は福島県のテンコートレーニンングセンター

 

もう、常識は通用しない!

つまり!

ノーザンだろうが、そうでなかろうが「久々」にとらわれすぎてはいけない!

とうことだろう。

もう「休み明けは叩かれてから」という常識は通用しない。

競馬界全体の、調教レベルの進化の証明といえるかもしれない。

 

もちろん、中には「明らかに叩き台」という馬もいる。(そういう馬は調教を見ればすぐわかる)

そういった一部の馬をのぞいては

出走させる以上は走れる仕上げになっている

と考えたい。

 

当たり前のことかもしれないが、こういったことをはっきり認識できたことを、今回の【七夕賞】における最大の収穫にしたい。

 

2着・ブラヴァス

レース後の鞍上・福永騎手のコメントが印象的だ。

今日のような馬場は得意ではありませんが、よく頑張っていました。

本当にその通りだと思う。

決して道悪をこなせない馬ではないが、やはり良血ならではの切れ味が最大の武器だから「道悪がプラス」ということはない。

だが、7番人気の低評価を覆して2着!

それだけ力をつけているということ。

しかもまだ4歳馬、ノビシロも十分にあるから、今秋とは言わないが、来年にはG1での上位争いの場面も見られるかも!

注目してほしい。

 

レースを見逃した方はこちらからどうぞ

 

【七夕賞 2020】のレース後の関係者のコメント

1着 クレッシェンドラヴ(内田博幸騎手)
「馬場も悪いですし、スタート次第では前に行くことも考えたのですが、思った以上に前に行けなかったので、切り替えてつつまれずに、馬場の良いところを走りたいと思って乗りました。今日は57キロで堂々としたレース内容だったと思います。こういう馬場もこなせると思っていましたけど、ここまで器用にこなせるとは思っていませんでした。持ち前のスタミナでしっかりゴールまで駆け抜けてくれると信用して乗っていました。1つ1つしっかり頑張って結果を出して行けばチャンスはくるので、それを掴んでいければと思いやってきました。上位人気馬でしっかり勝てて良かったです。今日は久々のレースでしたし、ここを使って馬はもっと良くなると思います。次走がどこになるのかは決まっていないと思いますが、楽しみにしてくれればと思います」

(林徹調教師)
「休み明けでテンションが高かったですが、内田騎手がなだめて返し馬はいい具合にできました。スタートも5分に出てくれて、レースについては内田騎手に全て任せていました。うまく乗ってくれました。今回は半年ぶりで、調教も強めに行っていましたが、それで結果を出すのですから力を付けています。今後は福島競馬場だけでなく、他の競馬場でも勝ちたいです。次走についてはオーナーサイドと相談して決めます」

2着 ブラヴァス(福永祐一騎手)
「今日のような馬場は得意ではありませんが、よく頑張っていました。今日のような馬場とコース巧者の勝ち馬には負けましたが、この馬も力を付けています」

3着 ヴァンケドミンゴ(酒井学騎手)
「雰囲気はよく、ゲートも思ったより出てくれて、有力どころを前に見ながら良いポジションを取れました。勝負所の3コーナーから4コーナーでは内にもたれるところがあり、直線でいったん離されたところからもう一度差を詰めてくれました。重賞でも十分やれます」

4着 ヒンドゥタイムズ(北村友一騎手)
「ゲートをヨタっと出てしまったので、無理に急かさず馬場の良いところを選びながら後方を進みました。重賞でも頑張ってくれましたが、ゲートを決めて中団あたりには付けたいです」

6着 パッシングスルー(戸崎圭太騎手)
「スムーズに走れました。直線では一杯だったことに加えて、馬が遊んでいました。前半に気負っているところもあったので、そのあたりが解消されてくると良いと思います」

(via ラジオNIKKEI 

 

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