こちらのコラムでは「キングスポーツの予想結果」とは別に、客観的な視点でのレース回顧をお届けしています。それこそが「明日の夢馬券獲得」の糧となると考えています。
もちろん、会員の皆様も、回顧を読んで頂く中で競馬の引き出しをドンドン増やして頂きたい。間違いなく、今後の競馬ライフは充実したものになりますのでご活用ください！
勝負の明暗 はここだった！
【回顧】福島記念 2019 における勝負の明暗
| 着 | 枠 | 馬 | 馬 名 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | タイム | 着差 | 通過順位 | 上3F | 人 | 単勝 | 体重 | ± | 調教師 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| １ | 5 | 10 | クレッシェンドラヴ | 牡5 | 55 | 内田博幸 | 1.59.5 | 09-09-06-03 | 35.5 | 1 | 3.9 | 496 | +6 | (美)林徹 | |
| ２ | 5 | 9 | ステイフーリッシュ | 牡4 | 57.5 | 中谷雄太 | 1.59.7 | 1 1/4 | 08-08-06-03 | 35.7 | 6 | 12.9 | 446 | -10 | (栗)矢作芳人 |
| ３ | 6 | 12 | ミッキースワロー | 牡5 | 58.5 | 菊沢一樹 | 1.59.7 | クビ | 13-13-11-08 | 35.4 | 2 | 4.3 | 476 | 0 | (美)菊沢隆徳 |
| ４ | 8 | 15 | ウインイクシード | 牡5 | 54 | 松岡正海 | 1.59.9 | 1 1/4 | 04-03-03-02 | 36.1 | 12 | 28.0 | 494 | -4 | (美)鈴木伸尋 |
| ５ | 3 | 5 | レッドローゼス | 牡5 | 56 | 田辺裕信 | 2.00.0 | クビ | 16-16-16-15 | 35.2 | 3 | 7.7 | 482 | 0 | (美)国枝栄 |
| ６ | 3 | 6 | デンコウアンジュ | 牝6 | 55 | 柴田善臣 | 2.00.1 | 3/4 | 11-11-11-08 | 35.8 | 4 | 10.9 | 462 | -2 | (栗)荒川義之 |
| ７ | 6 | 11 | カンタービレ | 牝4 | 55 | 吉田隼人 | 2.00.1 | クビ | 03-03-03-03 | 36.3 | 9 | 16.8 | 438 | 0 | (栗)角居勝彦 |
| ８ | 7 | 13 | メートルダール | 牡6 | 56 | 和田竜二 | 2.00.2 | クビ | 11-11-11-13 | 35.9 | 11 | 22.5 | 490 | +2 | (美)戸田博文 |
| ９ | 8 | 16 | マイネルサージュ | 牡7 | 55 | 国分優作 | 2.00.2 | クビ | 14-14-15-14 | 35.6 | 16 | 243.7 | 502 | 0 | (美)鹿戸雄一 |
| 10 | 2 | 3 | ルミナスウォリアー | 牡8 | 56 | 柴山雄一 | 2.00.4 | 1 1/4 | 10-09-10-08 | 36.3 | 15 | 134.0 | 476 | -4 | (美)和田正一 |
| 11 | 1 | 2 | リリックドラマ | 牝5 | 52 | 西村淳也 | 2.00.4 | 頭 | 01-01-01-01 | 36.8 | 10 | 18.3 | 464 | -4 | (栗)岡田稲男 |
| 12 | B2 | 4 | アドマイヤジャスタ | 牡3 | 53 | 藤田菜七 | 2.00.6 | 1 1/4 | 14-14-14-16 | 36.1 | 7 | 13.4 | 510 | -4 | (栗)須貝尚介 |
| 13 | 1 | 1 | フローレスマジック | 牝5 | 53 | 丸山元気 | 2.00.6 | 頭 | 05-05-06-08 | 36.6 | 13 | 43.9 | 472 | 0 | (美)木村哲也 |
| 14 | 4 | 7 | トーセンガーネット | 牝3 | 50 | 丸田恭介 | 2.00.8 | 3/4 | 05-05-06-08 | 36.8 | 14 | 117.4 | 462 | +10 | (美)小笠倫弘 |
| 15 | 7 | 14 | アロハリリー | 牝4 | 54 | 酒井学 | 2.01.1 | 2 | 02-02-02-03 | 37.4 | 8 | 13.6 | 460 | 0 | (栗)高野友和 |
| 16 | 4 | 8 | マイネルファンロン | 牡4 | 55 | 丹内祐次 | 2.01.1 | 頭 | 05-05-05-03 | 37.2 | 5 | 11.9 | 472 | +2 | (美)手塚貴久 |
【エリザベス女王杯】と同日開催ということもあり、どうしても「地味」なレースに見られがちな【福島記念】
だが、近年の勝ち馬を見ると
決して見逃してはいけないレースなのだ
例えば昨年の勝ち馬スティッフェリオは、今年に入ってからＧ２【オールカマー】を勝つまでに成長！
更に一昨年の勝ち馬ウインブライトは、今や世界レベルの名馬に！
当然、今年の出走馬たちにも期待がかかるが
というのが率直な印象だ。
この馬の強さに関しては、レース後に鞍上の内田博騎手が語ったコメントをそのままご紹介するのがわかりやすいだろう。
前回の内容が良くなっていて、今回は中団くらいにはつけたいと思っていました。
徐々に進出していけました。外を回りすぎたような感じがありましたが、今の馬場であれば、外を回しても大丈夫かなと思いました。
鞭に反応してまた伸びています。
少しずつ勉強して、力をつけたことでこの勝利があると思います。
自分の形に持っていけばチャンスはあると思っていました。これから楽しみです
４歳だった昨年の段階では、1000万クラス（現２勝クラス）でも惨敗した経験があるように、決して順調に進化してきた馬ではない。
だが、厳しい戦いも経験しつつ、丹念に、丁寧に陣営が育て上げたからこそ、ちょっとやそっとでは崩れないような
骨太さ
を感じるのだ。
鞍上の指示通りに
例えば今回も、決して安全策のレースではない。
レースをご覧になった方ならおわかりの通り、２角⇒３角⇒４角と徐々に進出する、マクリの競馬に挑んだ。
マクリの競馬は決まった時の華々しさはあるが、スタミナを失い失速するリスクも。
だが、クレッシェンドラブには全くそんな雰囲気がなかった。
それどころか、どこまでも伸びていきそうで、見ていて楽しかった。
そしてレース内容には余力が感じられるものであり、引き続き成長を期待できそうだ。
乗り替わりを否定はしないが
さて、今回（ここ数戦もそうだが）強気のマクリの競馬を敢行できたのは、今回で８戦連続のコンビとなる鞍上が、着実に進化する馬を肌で感じていたからに違いない。
「知っているからこそ（主戦だからこそ）できる」
そんな競馬だった。
昨今の競馬界で当たり前になっている、有力馬の外国人騎手への乗り替わり。
必ずしも、それが悪いとは思わない。
実際【エリザベス女王杯】のスミヨンのように、素晴らしい騎乗を見せてくれることも多い。
一方で、今回の内田騎手のように「知っているからこそ」という面が競馬にはあることを、関係者には忘れていただきたくないし、見る側の私達も忘れてはいけない。
ぜひ皆様にも
コンビを組み続けている馬の魅力
に注目をしてほしい。
４着・ウインイクシード
２着のステイフーリッシュ、３着のミッキースワローは実績から好走は当然とさせていただき、続く４着だったウインイクシードを取り上げたい。
ハンデ54キロの恩恵があったにせよ、重賞初挑戦の馬が、経験豊富な馬を相手に４着にまとめた事実は、素直に高く評価すべきだろう。
それも、内容は決してフロックではない。
好位追走から、直線で抜け出しをはかるという、王道の強気の競馬。
ラストで止まってしまったのは、外の15番枠の距離ロスが影響したような気がする。
経験を積めば、ローカル重賞くらいは十分に勝てる馬。
ぜひ、ご注目いただきたい。
【福島記念 2019】のレース後の関係者のコメント
～レース後のコメント～
１着 クレッシェンドラヴ（内田博幸騎手）
「（自身がＪＲＡ重賞５０勝目で）周りから聞いていて、気にはしていませんでしたが、馬を信じれば出来ると思っていました。馬に感謝しています。前回の内容が良くなっていて、今回は中団くらいにはつけたいと思っていました。徐々に進出していけました。外を回りすぎたような感じがありましたが、今の馬場であれば、外を回しても大丈夫かなと思いました。鞭に反応してまた伸びています。少しずつ勉強して、力をつけたことでこの勝利があると思います。自分の形に持っていけばチャンスはあると思っていました。これから楽しみです」
２着 ステイフーリッシュ（中谷雄太騎手）
「競馬の内容自体はとても良かったのですが、どうしても結果を出したかったです。２着ではみんな満足しないです。位置は今日くらいの所で自分のリズムで走れる方が良いです」
（via ラジオNIKKEI ）
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