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日経新春杯 2021【回顧】ショウリュウイクゾのこれから&次走への一言メモ

こちらのコラムでは「キングスポーツの予想結果」とは別に、客観的な視点でのレース回顧をお届けしています。それこそが「明日の夢馬券獲得」の糧となると考えています。

もちろん、会員の皆様も、回顧を読んで頂く中で競馬の引き出しをドンドン増やして頂きたい。間違いなく、今後の競馬ライフは充実したものになりますのでご活用ください!

 

勝負の明暗 はここだった!

【回顧】日経新春杯 2021 における勝負の明暗

2021年 1月17日(日) 1回中京6日 天候 : 晴  馬場状態 : 良
【11R】 第68回日経新春杯
4歳以上・オープン・G2(ハンデ) (国際)(特指) 芝 2200m 16頭立

馬 名 性齢 斤量 騎手 タイム 着差 通過順位 上3F 単勝 体重 ± 調教師
B7 14 ショウリュウイクゾ 牡5 53 団野大成 2.11.8   03-03-03-03 35.5 7 19.6 512 +10 (栗)佐々木晶
3 5 ミスマンマミーア 牝6 52 松若風馬 2.11.9  3/4 16-16-16-16 34.7 13 99.0 458 -10 (栗)寺島良
6 11 クラージュゲリエ 牡5 56 福永祐一 2.12.1 1 1/4 06-06-04-06 35.6 4 7.6 496 0 (栗)池江泰寿
2 4 サンレイポケット 牡6 55 荻野極 2.12.2  1/2 06-06-07-07 35.6 5 7.7 484 +16 (栗)高橋義忠
B2 3 サトノソルタス 牡6 55 池添謙一 2.12.5 1 3/4 11-10-11-10 35.7 6 13.6 506 0 (美)堀宣行
7 13 レイホーロマンス 牝8 51 高倉稜 2.12.5 ハナ 11-13-13-12 35.6 9 45.1 422 0 (栗)橋田満
4 8 サトノインプレッサ 牡4 56 坂井瑠星 2.12.6 クビ 14-14-14-14 35.6 8 21.8 478 -6 (栗)矢作芳人
6 12 ワセダインブルー 牡6 54 大野拓弥 2.12.6 クビ 10-10-09-07 35.9 12 84.3 454 +8 (美)池上昌和
5 9 ヴェロックス 牡5 57 川田将雅 2.12.8 1 1/2 03-03-04-04 36.4 2 4.7 498 0 (栗)中内田充
10 5 10 アドマイヤビルゴ 牡4 56 武豊 2.13.2 2 1/2 03-03-04-04 36.8 1 2.8 428 -4 (栗)友道康夫
11 B1 2 ロサグラウカ 牝6 51 荻野琢真 2.13.3 クビ 09-06-09-07 36.6 14 113.6 456 -2 (美)尾関知人
12 B1 1 ダイワキャグニー セ7 57.5 内田博幸 2.13.3 02-02-02-02 37.2 3 6.8 502 +6 (美)菊沢隆徳
13 3 6 エアウィンザー セ7 56 高田潤 2.13.3 クビ 14-14-14-14 36.3 16 154.2 514 +16 (栗)角居勝彦
14 B4 7 バレリオ 牡6 55 和田竜二 2.14.3 6 11-10-11-10 37.5 10 45.5 508 +4 (美)相沢郁
15 8 15 レクセランス 牡4 54 西村淳也 2.14.5 1 1/4 06-06-07-12 37.6 11 49.8 488 +8 (栗)池添学
16 8 16 ミスディレクション セ7 54 太宰啓介 2.15.0 3 01-01-01-01 38.9 15 146.3 502 +8 (栗)武幸四郎

 

【日経新春杯】の直近5年の3連単平均配当は3万円台。

ハンデ重賞としては、かなり堅い部類の重賞と言えるだろう。

それだけ、力のある馬(上位人気馬)がしっかりと力を発揮してきたということ。

また、それだけの馬たちだからこそ、以下の通り、その後も大きな活躍をできたのだろう。

▼近年の主な勝ち馬&その後の活躍▼

2017年ミッキーロケット➡翌年の宝塚記念を優勝

2019年グローリーヴェイズ➡同年の香港ヴァーズを優勝

2020年モズベッロ➡同年の宝塚記念で3着

 

こうした背景があるだけに、3連単で96万馬券が飛び出すような大荒れになるとは思わなかった。

しかも、1番人気を集めたアドマイヤビルゴを中心に、上位3番人気までの3頭が、いずれも9着以下の惨敗。

月並みかもしれないが

衝撃的な結末

というフレーズが最も相応しいのではないかと思う。

 

見事な優勝!ショウリュウイクゾ

そんなレースを制したのが、単勝7番人気の伏兵・ショウリュウイクゾ。

5歳馬ながら、重賞に挑戦するのはわずか2回目(2歳時の京都2歳S以来)

しかも現在は3勝クラスの身だから格上挑戦だ!

それだけに、関係者の方々の喜びは大きいだろう。本当におめでとう!

 

ただ、勝利は勝利として、どうしても7番人気の伏兵だけに、予想家としては

ショウリュウイクゾの走り・能力は本物か?

という部分を考える必要がある。

 

フロックなのか?本物か?

今回の結果を受けて、恐らく、こういった考えを持つ人が多いと思う。

「父オルフェーヴルだけに、力の要る今の中京芝が向いたのでは?」

実は、前日の【愛知杯】終了後、3着ウラヌスチャームの斎藤誠調教師が、次のように語っていた。

荒れた馬場に助けられたところはありますが、新味が出た感じです

 

かなり、中京の芝はタフな状態のようだ。

実際【日経新春杯】を見ていても、馬によってフットワークの軽い馬と、苦戦している馬の差が大きいように見えた。適性が求められたことも、ショウリュウイクゾが今の馬場向きだということも確かだろう。

だが、それを考慮しても

ショウリュウイクゾの走りは本物!

例えパンパンの良馬場だったとしても、少なくとも上位争いには絡んだとみる。

そう思える私なりの理由が2つある。

 

理由1⇒調教での動きが素晴らしかった

まずは、この中間の調教だ。

特に1週前&最終追いが抜群に良かった。

◆1週前  栗東CW・80秒4⇒12秒2(一杯)

◆最終追い 栗東坂路・51秒8⇒12秒2(一杯)

抜群の調教だった

どちらも好時計だが、決してそれだけではない。

フットワークの力強さ、また追われてからの反応の良さも、決して3勝クラスの馬のそれではなかった。というより重賞ウイナー級だったと断言したい。

ここにきて力をつけているのだ!

特に反応の良さは、実際に今回のレースでも見られていたはず。

また、2週続けて「一杯」という負荷のかかる調教を行っている。

こうした調教が可能になるのも、その背景に「体調の良さ」があればこそ。

力をつけている馬が体調良好となれば、好走して当然。

 

理由2⇒上位馬の位置取りを見てほしい

この点については、これまでの重賞回顧でも何度か似たような話をしている。

ぜひ、上位3頭の4角位置を見てほしい。

1着⇒ショウリュウイクゾ(4角番手)

2着⇒ミスマンマミーア(4角16番手)

3着⇒クラージュゲリエ(4角番手)

ご覧いただければ一目瞭然ではないだろうか。

見事なまでに!

前の馬、中団の馬、後ろの馬が上位を分け合っているのだ。

 

先ほども記した通り、確かに馬場適性の差は生まれたレース。

それでも、少なくともレースの流れ自体に有利不利はない。

どの位置にいる馬にとっても、力を出せる流れだったのだ

そんなレースを制したからこそ、本物だと認めたい。

 

宝塚記念あたりがベストか

今後のショウリュウイクゾについて。

さすがにすぐにG1で通用するとまでは言い切れない。

だが、可能性は十分にあるし、最も合いそうなのは【宝塚記念】か。

距離も今回と同じ、また【宝塚記念】の時期は梅雨の影響で馬場が重くなりやすい。

ショウリュウイクゾにはドンピシャの条件だ!

ということで、引き続き注目していきたい。

 

キングスポーツ流「次走へ向けての一言メモ」

ここからは「私の独り言」だととらえていただきたい。

今後へ向けて、気がついたことをメモ帳に走り書きしているようなイメージ。

せっかくなので、それを皆様と共有してみようかと考えた。

 

今回は、1番人気を大きく裏切ってしまったアドマイヤビルゴについてお話しよう。

数行程度の簡単な解説にはなるが、参考になる部分もあると思う。

ご覧いただきたい。

 

10着アドマイヤビルゴ

まず、様々な条件が向かなかったとはいえ、G2で10着に負けている時点で、(現時点では)私たちがイメージしていたほどの大器でなかったことは認める必要があるだろう。

とはいえ、今回の勝ち馬を2走前に、3着馬を前走でそれぞれ退けている。

その点からも、力自体はここなら足りていたはず。

どうしたのだろう?個人的な印象としては

馬場が合わず、直線で狭い内に入ったことで、馬が集中力を欠いていたように見えた。

恐らく、まともに走ってはいない。

 

誤解してはいけないのは、いくら素質馬とはいえ、ここがデビュー以来6戦目。

実戦経験自体は、3歳春頃の馬とさほど変わりはないのだ!

もう少し経験を積んで、心身両面のレベルが上がれば、G2くらいなら十分に勝てると思うのだが。

決して見限ってはいけない!

ということで、未来の主役に指名しておきたい。

 

【日経新春杯 2021】のレース後の関係者のコメント

1着 ショウリュウイクゾ(団野大成騎手)
「厩舎スタッフが上手に仕上げてくれました。1週前に調教に乗った時も良い雰囲気でしたし、手応えを掴んでいました。良い位置でレースを進められましたし、4コーナーの手応えは、あまり良くなかったのですが、直線で手前を替えてからは、力強く伸びて抜け出しました。重賞初制覇ですが、これに甘えることなく、これからの精進していきたいと思います」

2着 ミスマンマミーア(松若風馬騎手)
「調教から、良い馬と感触がありました。チャンスはあると思い、一発狙っていました。前半は進んでいかなかったのですが、3コーナーの手応えは抜群でした。直線は良い反応を見せてくれました。差をしっかり詰めてくれています。もう少しでした」

4着 サンレイポケット(荻野極騎手)
「内枠だったので、ロスなくポジションを取りながら競馬していくような感じで、リズム良く馬群の中でも我慢が利いていましたし、最後も脚を使ってくれました。馬はよく頑張ってくれています」

6着 レイホーロマンス(高倉稜騎手)
「外枠が悔やまれます。スタートも五分に切って、最後も来ているのですが、なかなか内に潜り込むことができず、切り替えて馬のリズムで運びました。内枠なら、もう1列2列前で、運べていたと思います。力はありますね。元気一杯です」

7着 サトノインプレッサ(坂井瑠星騎手)
「最初のコーナーまでは力みがありましたが、そこからは上手く運べました。ただ、この馬の良い時のように、グッ!ってくるところがなくて...。それでも最後は脚を使ってくれています」

9着 ヴェロックス(川田将雅騎手)
「勝ち馬の内で、これだけリズム良く競馬をして、なぜここまで負けるのか、ということですね」

10着 アドマイヤビルゴ(武豊騎手)
「馬の雰囲気は良く感じました。ポジションも良いところを取れました。直線に向いたら一気に(手応えが)なくなりました。この一戦では何とも言えません」

12着 ダイワキャグニー(内田博幸騎手)
「ハナに行けるスピードはありますが、2,3番手からでも競馬ができていましたからね。道中良い感じで進めましたし、負けても3着はあるかと思っていました。休み明けなのか、他の人気馬も崩れているように、この馬場と斤量が影響したのかもしれません」

14着 バレリオ(和田竜二騎手)
「流れが遅く、ブリンカーも効いて、落ち着きませんでした。力はあるだけに流れに乗れれば良かったです」

15着 レクセランス(西村淳也騎手)
「右に張るようなところがありました。外に壁を作りたかったのですが、外枠でそれも上手く作れませんでした」

(via ラジオNIKKEI 

 

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