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ホーム勝負の明暗シルクロードステークス 2021【回顧】さすがは名手・福永祐一&次走への一言メモも

シルクロードステークス 2021【回顧】さすがは名手・福永祐一&次走への一言メモも

こちらのコラムでは「キングスポーツの予想結果」とは別に、客観的な視点でのレース回顧をお届けしています。それこそが「明日の夢馬券獲得」の糧となると考えています。

もちろん、会員の皆様も、回顧を読んで頂く中で競馬の引き出しをドンドン増やして頂きたい。間違いなく、今後の競馬ライフは充実したものになりますのでご活用ください!

 

勝負の明暗 はここだった!

【回顧】シルクロードS 2021 における勝負の明暗

2021年 1月31日(日) 1回中京10日 天候 : 晴  馬場状態 : 良
【11R】 第26回シルクロードS
4歳以上・オープン・G3(ハンデ) (国際)(特指) 芝 1200m 18頭立

馬 名 性齢 斤量 騎手 タイム 着差 通過順位 上3F 単勝 体重 ± 調教師
B7 13 シヴァージ 牡6 56 福永祐一 1.08.3      10-09 33.6 4 6.6 498 0 (栗)野中賢二
1 2 ライトオンキュー 牡6 57.5 古川吉洋 1.08.5 1 1/4    05-04 34.1 3 6.5 506 -6 (栗)昆貢
6 12 ラウダシオン 牡4 57 M.デム 1.08.5    04-04 34.2 2 4.7 512 0 (栗)斉藤崇史
B6 11 リバティハイツ 牝6 54 団野大成 1.08.6  3/4    08-09 33.9 10 29.3 470 +4 (栗)高野友和
2 4 セイウンコウセイ 牡8 58 幸英明 1.08.8 1 1/4    03-03 34.8 15 65.1 500 0 (美)上原博之
B5 10 ルッジェーロ セ6 55 藤岡佑介 1.08.8 ハナ    14-15 33.7 12 49.0 522 +4 (美)鹿戸雄一
5 9 ヴェスターヴァルト 牡4 55 富田暁 1.08.8 ハナ    05-06 34.3 7 14.3 472 +2 (美)加藤征弘
1 1 ザイツィンガー 牡5 55 和田竜二 1.08.9  1/2    14-12 34.0 17 84.4 434 -4 (栗)牧田和弥
3 5 ラヴィングアンサー 牡7 57 吉田豊 1.09.0 クビ    16-17 33.8 11 39.7 512 +2 (栗)石坂正
10 8 17 タイセイアベニール 牡6 56 松山弘平 1.09.0    17-15 33.9 13 49.1 496 -2 (栗)西村真幸
11 2 3 コントラチェック 牝5 55 池添謙一 1.09.0 ハナ    10-09 34.2 9 24.4 474 -4 (美)藤沢和雄
12 4 8 プリモシーン 牝6 56 岩田望来 1.09.0 ハナ    12-12 34.1 14 64.4 512 +2 (美)木村哲也
13 3 6 カイザーメランジェ 牡6 55 太宰啓介 1.09.1  3/4    08-08 34.5 18 279.8 494 0 (美)中野栄治
14 4 7 エイティーンガール 牝5 55 坂井瑠星 1.09.2 クビ    17-17 34.0 8 15.1 454 +6 (栗)飯田祐史
15 7 14 トゥラヴェスーラ 牡6 56 岩田康誠 1.09.2 クビ    05-06 34.7 5 12.0 482 -2 (栗)高橋康之
16 8 18 クリノガウディー 牡5 58 鮫島克駿 1.09.6 2    02-02 35.7 6 13.0 502 0 (栗)藤沢則雄
17 7 15 モズスーパーフレア 牝6 56.5 北村友一 1.09.7 1    01-01 36.0 1 4.1 500 +5 *(栗)音無秀孝
18 8 16 ミッキースピリット 牡5 54 松若風馬 1.10.0 1 1/2    12-14 35.0 16 71.5 490 -6 *(栗)音無秀孝

 

ご存知の方もいらしゃるかもしれないが、今年1月の開幕以来、中京競馬で行われた重賞は荒れ続けていた。

▼今年1月中京・重賞Rの3連単配当▼
【京都・金杯】 ⇒122万8,010円
【シンザン記念】⇒ 11万8,210円
【愛知杯  】 ⇒ 7万9,590円
【日経新春杯】 ⇒ 96万1,790円
【東海S  】 ⇒ 24万4,160円
普通なら中荒れといってもよい【愛知杯】の7万馬券でさえ堅くみえるほど。笑とにかく凄まじかったのだ。

それだけに、今回の【シルクロードS】も波乱をイメージした方は多かったはず。

ましてや、ハンデ戦でもあるのだから。

しかしながら、結果は3連単2万馬券の比較的堅い決着。

1番人気モズスーパーフレアこそ圏外に沈んだが、2~4番人気の有力馬が上位を占めた。

 

競馬には流れがある

長年、競馬に携わっていると感じるのが

「競馬の世界には“流れ”がある」

ということだ。

昨秋G1は人気馬が勝ち続けた

例えば昨年秋のG1シーズン、これでもかとばかりに1番人気馬が結果を出し続けた。

また、先週まで中京重賞がそうであったように、荒れ始めたら、それもまた簡単には止まらない。

だが【シルクロードS】においては波乱の流れが止まった。

その理由は極めて単純。
上位3頭に本物の底力があるから!

荒れる流れを自らの力で押さえたのだ!彼ら3頭には、楽しみな今後が待っているに違いない。

 

重賞初勝利おめでとう!シヴァージ

そんなレースを制したのは4番人気のシヴァージだった。

まずは重賞初制覇おめでとう!

 

率直に言って、重賞初制覇というのは驚き。それくらい力のある馬だ。

例えば、昨年のG1【高松宮記念】では5着に好走。

また、その【高松宮記念】を含め、前走まで7戦連続で上がり3ハロン最速タイムをマーク。

「いつでも勝てそうなのに勝てない」

陣営・関係者は悔しい思いをしていたに違いない。

 

では、そんなシヴァージが、どうしてアッサリ(2着馬に1馬身1/4差)と重賞を勝つことができたのだろう?

 

細かく見れば色々とあるが

勝因については様々な見方ができると思う。

特に「馬場&コース適性の高さ」をイメージする方は多いだろう。

確かに力の要る歓迎のタイプだけに今の中京芝はピッタリ。

また【高松宮記念】の好走歴からコース適性の高さも間違いない。

だが、それ以上に位置取りだろう。

 

ここで、シヴァージの前7走を振り返ってみたい。

日付 レース名 騎手 通過順 上3F
2020.11.29 京阪杯G3 16 11 5 藤岡佑介    14-13 33.5
2020.10.31 スワンSG2 16 6 5 藤岡佑介    15-15 33.4
2020. 9.13 セントウG2 17 9 4 10 岩田望来    16-17 33.2
2020. 6.21 函館スプG3 16 8 6 藤岡佑介    13-13 33.5
2020. 3.29 高松宮記G1 18 17 12 藤岡佑介    15-15 33.1
2020. 2.16 北九州短 17 8 1 藤岡佑介    16-13 34.9
2020. 1.11 淀短距離(L) 15 6 2 川田将雅    11-11 34.2

 

全て上がり最速を使っているのに、オープン特別の1戦以外は勝てていない理由は?

要するに位置取りが後ろすぎたのだ。

確かに、4角通過順は、いずれも二桁。

だが今回は「9番手」での通過!

僅かな差のように思えるかもしれないが、能力が拮抗している馬が戦う重賞においては

「僅かな差が大きな差になる」

これが鉄則だ。

 

さすがダービージョッキー

ただ、ひとつ問題がある。それは

後方待機の時は良い脚を使えていた馬が、前に行った途端に使えなくなった

という可能性があるということ。そういった馬は少なくない。

これまでシヴァージに騎乗した騎手たちも、それを恐れて前にいけなかったのだと思う。

仮に、今回シヴァージが「好位追走」の形をとったらダメだったかもしれない。

恐らく、ギリギリのラインが「4角9番手」だったのだろうが、そこを難なく、そして確実に確保するのが「鞍上の腕」なのだろう。

やはりダービージョッキー福永祐一はモノが違う!

 

コンビ継続なら

決してこれまでの騎手たちを貶めるつもりはない。

だが、競馬は「結果が全て」!結果を出した以上、やはり福永は素晴らしいのだ。

元々力のある馬に、名手が跨ったのだから、結果は当然だったのかもしれない。

そして今日の走りを見る限り、【高松宮記念】に出走なら、コース適性の高さもあるだけに

グランアレグリア以外なら何とかなりそうだ!

ただ、そのためには福永とのコンビ継続だろう。

G1での騎手ということになれば、色々と事情は絡んでくるだろうが、ぜひもう一度このコンビが見たい。

再び、完璧な位置取りで楽しませてくれるに違いない。

 

キングスポーツ流「次走へ向けての一言メモ」

ここからは「私の独り言」だととらえていただきたい。

今後へ向けて、気がついたことをメモ帳に走り書きしているようなイメージ。

せっかくなので、それを皆様と共有してみようかと考えた。

 

上でも記したように、上位3頭はシンプルに強いよ思う。

だが、それは分かるっていることなので、敢えてそれ以外の馬から!

「内容」では3頭に近いなと感じた1頭をご紹介したい。

 

4着リバティハイツ

ぜひ、レース後の団野騎手のコメントをご紹介したい。

「道中は3コーナーまで良いところにつけられてリズムが良かったので、これならチャンスがあると思いましたが、引かされるところがあって、ポジションがひとつ後ろになりました。そこが痛かったです。でも、最後もよく詰めて良い競馬をしてくれました」

まさしく同感だ。

前半から直線での伸び脚まで、どこをとっても素晴らしいレースだった。

唯一惜しかったのが、位置取りが下がったところ。

だが、それでも諦めることなく盛り返した馬の能力&精神力。そしてコース適性。

まぎれもなく本物ではないだろうか。

6歳牝馬だけに【高松宮記念】に出走できたら、そこがラストランか!?
勝利となると簡単ではないが、スムーズに走れたら3着までは!

ラストランへの期待を込めて、敢えて未来の主役としたい。

 

レースを見逃した方はコチラから

 

【シルクロードS 2021】のレース後の関係者のコメント

レース後のコメント
1着 シヴァージ(福永祐一騎手)
「久しぶりに跨りました。常に良い脚で走る馬ですし、3,4コーナーで手応えは十分でした。自信を持って直線を迎えることができました。(気をつけたのは)スタートとポジション取りですね。瞬発力をどこで使うか。良いスタートを切って、なるべく力を使わずに良いポジションを取ることが最重要の課題でしたが、うまくいったと思います。
内を通るオプションも頭にありました。スタートを切って隊列を見て、外へ行くか内へ行くか決めようと思っていました。コンディションが良くて勝ち切ってくれましたし、自信を持って本番に向かえると思います。渋い馬場も上手にこなせますし、GIでも楽しみがあると思います」

(野中賢二調教師)
「ジョッキーがうまく乗ってくれました。スタートをうまく出て、馬なりで良い位置が取れました。4コーナーもうまく捌けましたし、今日は馬場も含めて色々噛み合いました。このあとは直接高松宮記念へ向かうことになると思いますが、本番と同じ条件のレースを勝てたのは大きいですね」

2着 ライトオンキュー(古川吉洋騎手)
「枠の差かな……。ハンデ差も勝ち馬と1.5kgありましたし、この枠ですから、行って前に出るしかないと思っていました。このハンデでよく頑張ってくれました。勝ったと思いましたが……」

3着 ラウダシオン(M.デムーロ騎手)
「スピードがあります。スタートも良かったです。馬場の一番良いところを走れたと思います。今日は初めての1200m戦でしたが、スピード的に十分対応しています。直線に向いても手前を替えて、よく伸びてくれました。ここを使って良くなりそうです」

4着 リバティハイツ(団野大成騎手)
「道中は3コーナーまで良いところにつけられてリズムが良かったので、これならチャンスがあると思いましたが、引かされるところがあって、ポジションがひとつ後ろになりました。そこが痛かったです。でも、最後もよく詰めて良い競馬をしてくれました」

5着 セイウンコウセイ(幸英明騎手)
「前に行った中では頑張っていますし、この歳で本当によく頑張ってくれました」

16着 クリノガウディー(鮫島克駿騎手)
「いつも後方からの競馬になっていましたので、(今日は)いつもとは違う競馬をしようと思っていました。楽に(いつもより前の)ポジションがとれました。何より、ここ最近で一番スタートも出てくれました。流れに乗ったレースができたのですが、結果的に速かったかなと思います。斤量も58kgで、ラストは苦しくなりました」

17着 モズスーパーフレア(北村友一騎手)
「二の脚が速いですね。この中京の(馬場の)条件ではこの馬にとっては厳しかったですね。全体のペースというよりも、4コーナーで流れに乗せて直線まで頑張ってもらうイメージを持っていたのですが、3コーナーでつんのめって脚をとられて、4コーナーでもうひとつ乗せて来られなかったからだと思います」

(via ラジオNIKKEI 

 

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