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ホーム勝負の明暗フラワーカップ 2022【回顧】勝ち馬のこれからをどう考えるか?

フラワーカップ 2022【回顧】勝ち馬のこれからをどう考えるか?

こちらのコラムでは「キングスポーツの予想結果」とは別に、客観的な視点でのレース回顧をお届けしています。それこそが「明日の夢馬券獲得」の糧となると考えています。

もちろん、会員の皆様も、回顧を読んで頂く中で競馬の引き出しをドンドン増やして頂きたい。間違いなく、今後の競馬ライフは充実したものになりますのでご活用ください!

 

勝負の明暗 はここだった!

【回顧】フラワーカップ 2022 における勝負の明暗

2022年 3月21日(祝) 2回中山8日 天候 : 晴  馬場状態 : 良
【11R】 第36回フラワーカップ
3歳・オープン・G3(別定) (牝)(国際)(特指) 芝 1800m 12頭立

馬 名 性齢 斤量 騎手 タイム 着差 通過順位 上3F 単勝 体重 ± 調教師
1 1 スタニングローズ 牝3 54 川田将雅 1.48.5   04-03-03-03 35.0 2 4.4 474 -2 (栗)高野友和
5 5 ニシノラブウインク 牝3 54 三浦皇成 1.48.6  1/2 02-02-02-02 35.3 9 36.7 462 +6 (美)小手川準
3 3 シンティレーション 牝3 54 横山武史 1.48.9 2 04-05-06-05 35.2 1 3.7 458 -4 (美)池上昌和
6 8 ダイム 牝3 54 横山和生 1.49.0  1/2 09-10-10-08 34.9 8 17.7 428 -12 (栗)昆貢
7 10 デインティハート 牝3 54 菅原明良 1.49.1  3/4 08-07-03-03 35.7 5 7.8 490 -2 (美)黒岩陽一
2 2 パーソナルハイ 牝3 54 藤岡康太 1.49.2  1/2 09-07-08-05 35.3 3 5.6 464 +2 (栗)矢作芳人
7 9 キタサンシュガー 牝3 54 坂井瑠星 1.49.5 1 1/2 12-12-12-10 35.1 6 9.6 446 +2 (栗)清水久詞
5 6 モカフラワー 牝3 54 石川裕紀 1.49.5 06-07-08-08 35.6 4 5.6 452 +4 (美)相沢郁
8 12 ティズグロリアス 牝3 54 ルメール 1.49.7 1 1/4 11-11-10-10 35.6 7 14.9 414 0 (美)木村哲也
10 4 4 コルベイユ 牝3 54 勝浦正樹 1.49.7  1/2 01-01-01-01 36.6 10 63.2 422 -4 (美)新開幸一
11 6 7 アポロルタ 牝3 54 吉田豊 1.51.0 8 06-05-06-10 37.3 11 131.3 430 0 (美)中舘英二
12 8 11 アプサラー 牝3 54 津村明秀 1.52.6 10 02-03-03-07 39.1 12 189.2 430 -10 (美)田島俊明

 

桜花賞へのステップではない

「3月中に行われる3歳重賞=4月のG1へのステップ」

だと考える競馬ファンは少なくないと思う。

だfが、実は【フラワーカップ】に関してはそうではないのだ。

【桜花賞】まで期間が短いため(中2週)ローテーションがタイトになってしまうこと、それに加えて「そもそもトライアルではない(優先出走権がない)」という事情もある。

もちろん「結果的に桜花賞へ向かうことになった」というパターンはあるだろう。

だが、基本的には、桜花賞を本気で狙っている陣営が【フラワーカップ】に出てくるとは考えにくい。

恐らく、今年の出走馬&陣営たちも同様だろう。

では、彼らはどこに向かおうとしている?

その多くは【桜花賞】の先に待っている大一番【オークス】ではないだろうか

 

昨年のオークス馬もそうだった

例えば昨年の【オークス】を制したユーバーレーベンもそうだった。

昨年のオークス馬ユーバーレーベンはフラワーC3着

ここ【フラワーカップ】の後、一度4月の東京を挟んだが、その後【オークス】に出走し、見事に歓喜の瞬間を掴んだことは皆様もご存じだろう。

ユーバーレーベンが、オークスをハッキリ意識していたことが伝わってくるのが【フラワーカップ】の際のレースぶりだ。

直線の短い中山コースが舞台だけに、ただここを勝つだけが目標なら、積極策をとった方が良いに決まっている。1番人気馬でもあったのだから。

実際に、優勝したホウオウイクセルは前半から好位でレースを運んでいる。

だが、東京の長い直線を前々で押し切るのは容易ではない。先を意識するなら溜めたい。

ユーバーレーベンは後方待機から捲り気味に上がり(東京にハマりそうな息の長い脚を使う形になり)、4角8番手から追い込んだ!

結果は3着に惜敗したが、その先にオークスでの活躍を想像した競馬ファンは多かったと思う。

 

有力馬たちに注目していた

それだけに、今年の上位人気馬たちに対しても、結果もさることながら、どういったレース運びをするのか?という部分に注目していた。

それ次第で、陣営の愛馬に対しての「期待値、将来像」も見えてくるような気がしたからだ。

そんなレースを制したのは川田騎手が騎乗したスタニングローズ。

優勝したスタニングローズ

2番人気馬ということもあり、当然、私たちもレース前から注目していた1頭だが、そのレースぶりはというと、、、

重賞を勝つこと自体が素晴らしいことを大前提に、ご覧の通り、好位追走からさっと抜け出す「フラワーカップを確実に勝つスタイル」だった。

実は、個人的にはスタニングローズが今回のようなレースをするとは思わなかった。

というのも、父が言わずと知れたキングカメハメハ、また母の母にオークス2着のローズバドがいるという、バリバリの「東京2400M血統」だからだ。

それだけに、レースが終了した時点では、意外なような、残念なような、という気持ちでいたのだが、、、

 

ヒントはコメント&戦績にあった

レース後の川田騎手のコメントを聞いて、納得させられた。

実際のコメント、一部抜粋にはなるが、ご紹介させてほしい。

この後も彼女のペースで成長が伴ってきてくれればと思います

彼女のペースってなんだろう?

ということで、彼女の戦績を振り返ってみると、2歳だった昨年夏から秋にかけて3戦連続で重賞を使われている。それにもかかわらず、約3ヶ月ぶりの実戦となった今年初戦(前走)は、1勝クラス【こぶし賞】を使われているように、明確に「立て直し、再出発」の意図が感じられる。

ここからは私の推測になることをお断りするが、恐らくレースを使う中で、恐らく陣営は

「期待されている素質に対して(現段階では)成長が追いついていない」
「背伸びをさせずに、スタニングローズ自身のペースで日々を歩ませる。その結果大きく成長してくれたら一番いい!」

などと感じたのでは!?

だから、まずは先よりも目の前のレースで結果を出す!素質を信じているからこその一戦必勝!
その意図を鞍上も共有できていたからこそ、今回のレースぶり、あるいは上のようなコメントになったのではないだろうか。

 

頼りになる「新名コンビ」

どうだろう、上で私が記した推測

「ちょっと理想通りの話を作りすぎていないか?」

と思われる方もいるだろうか?笑

確かに、スタニングローズの背後にいるのが「普通」の調教師だったら、恐らく私もこのような推測はしていないと思う。

何と言っても管理するのは「牝馬の高野」だ!

かつてはショウナンパンドラで牡馬相手の【ジャパンカップ】を優勝!また現役ではレイパパレが昨年の【大阪杯】を制覇。

レイパパレも川田&高野

また、今年の牝馬クラシック路線でも管理馬のナミュールは大本命の1頭になるだろう。

こうした実績からも、現役の調教師の中でも、最も牝馬に精通している1人と言える。だからこそ、上のような推測をさせてもらった。

ちなみに、鞍上の川田騎手はレイパパレの主戦でもある。ひょっとしたら、今後両者は「新名コンビ」になるのでは?そんな期待も込めて、引き続き人馬を注目していきたい。

 

最後にもう1頭だけ

ここまで長くなってしまったが、最後に1頭だけ、勝ち馬以外に楽しみな1頭について、お話させてほしい。

7着キタサンシュガー

勝ち馬から1.0秒差の7着は完敗だ。

だが、鞍上の坂井琉騎手も語っているが、新馬勝ち直後の重賞挑戦ということで難しい面もあった。

以下、コメントだ。

「ゲートやテンションが課題でしたが何とか我慢してくれました。2戦目で道中の力みも強かったですし、初めての経験だらけだったので、これが良い経験になってくれればいいと思います」

本当にその通りだと思う。本当に苦しい状況。

ただ、見方を変えれば、そんな中でも4角10番手から、上がり3番目ん脚を繰り出し少しでも追い込んだ。

ここに潜在能力の高さを感じる。

前走の新馬戦で見せた末脚は、間違いなく未来の重賞ウイナーを思わせる迫力だった。

今回の経験を糧にすれば、未来は明るいと思う。

「長い目で見させてほしい」という点を前提に、未来の主役に推したい!

 

【フラワーカップ 2021】のレース後の関係者のコメント

レース後のコメント
1着 スタニングローズ(川田将雅騎手)
「ゲートはあまりいいスタートを切ることが出来ませんでしたが、その割には枠も良かったですし、すぐにリカバリーできました。その後のリズムはよく我慢しながら良い内容で運べていたと思います。雰囲気は良かったですし、良い形で直線に向かうことが出来たと思います。(直線は)まだちょっと動けなかったので、動きを作りながらでした。動き切ってからは大丈夫な雰囲気でしたし、無事に勝てて何よりです。未勝利を勝った時から重賞クラスにたどり着く馬だと感じていましたが、こうして無事に勝つことができましたし、この後も彼女のペースで成長が伴ってきてくれればと思います」

(高野友和調教師)
「ゲートの駐立が少し悪かったのですが、この騎手に任せておけばこうなるという流石のポジション取りでした。1800mの距離もこなしてくれました。去年のデイリー杯2歳Sの後の休養が良かったようで、心身が『超回復』しました。このレースを勝ちに来たので今後に関しては未定です。状態を確認したうえでオーナーと相談したいと思います」

2着 ニシノラブウインク(三浦皇成騎手)
「今日は今まで乗った中で一番体が使えていました。この馬のリズムで競馬をしようと思ってうまく行きました。距離も延長して良さそうです。良い状態で(休養から)戻って来てくれて良かったです」

(小手川準調教師)
「競馬を覚えて来てくれています。一つ一つ段階を踏んで教えてきましたが、今のところこちらの思い通りに成長しています。夢は繋げられたでしょうか。次走はオーナーと相談し、馬の状態も見ながら決めて行きたいと思います」

3着 シンティレーション(横山武史騎手)
「やはり馬場が合いませんでした。一番の敗因はそこです。直線は馬場の良い所に出したらジリジリと伸びてくれました。ここからさらに成長してくれればと思います」

4着 ダイム(横山和生騎手)
「今日はゲートを気をつけて出さないといけないと思っていました。勝ち馬のもう1列前で競馬をしていればもっと違った結果になったかも知れません。こういう馬場は得意そうだと思っていました」

5着 デインティハート(菅原明良騎手)
「スタートが出れば前目につけようと思っていましたが、出なかったので後ろからになりました。スタミナが他の馬よりもあると思ったので、向正面で早目に動いて行きました。ラストの脚比べでは苦しくなりましたがよく頑張っています」

6着 パーソナルハイ(藤岡康太騎手)
「今日はゲートが全てです。ちょうど横を向いたタイミングでスタートを切られてしまいました。その中でも、前回の経験が生きて馬込みで脚を使っているのですが・・・。馬場や展開を考えると上手くスタートを出せなかったのが悔やまれます」

7着 キタサンシュガー(坂井瑠星騎手)
「ゲートやテンションが課題でしたが何とか我慢してくれました。2戦目で道中の力みも強かったですし、初めての経験だらけだったので、これが良い経験になってくれればいいと思います」

9着 ティズグロリアス(C.ルメール騎手)
「まだ背中が柔らかいです。跳びが大きいので広い競馬場の方が良いと思います。これから良くなってくる馬です」

(via ラジオNIあKKEI 

 

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