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ホーム勝負の明暗平安ステークス 2019【回顧】勝ち馬は更に上のレベルでも通用するのか?

平安ステークス 2019【回顧】勝ち馬は更に上のレベルでも通用するのか?

こちらのコラムでは「キングスポーツの予想結果」とは別に、客観的な視点でのレース回顧をお届けしています。それこそが「明日の夢馬券獲得」の糧となると考えています。

もちろん、会員の皆様も、回顧を読んで頂く中で競馬の引き出しをドンドン増やして頂きたい。間違いなく、今後の競馬ライフは充実したものになりますのでご活用ください!

 

勝負の明暗 はここだった!

【回顧】平安ステークス 2019 における勝負の

馬 名 性齢 斤量 騎手 タイム 着差 通過順位 上3F 調教師
4 7 チュウワウィザード 牡4 58 川田将雅 1.58.1   11-11-09-12 36.5 1 (栗)大久保龍
3 6 モズアトラクション 牡5 56 藤岡康太 1.58.1 ハナ 15-15-15-15 36.3 12 (栗)松下武士
1 1 オメガパフューム 牡4 59 M.デム 1.58.3 1 1/4 13-13-09-08 36.9 3 (栗)安田翔伍
B3 5 アナザートゥルース セ5 57 大野拓弥 1.58.5 1 1/4 06-06-09-06 37.2 4 *(美)高木登
4 8 サンライズソア 牡5 57 田辺裕信 1.58.7 1 1/2 01-01-01-01 38.0 2 (栗)河内洋
5 9 ジョーダンキング 牡6 56 岩田康誠 1.58.7 ハナ 09-09-09-10 37.2 7 (栗)藤原英昭
7 14 マイネルユキツバキ 牡4 56 和田竜二 1.59.0 1 3/4 03-03-03-02 38.1 10 *(美)高木登
6 11 クイーンマンボ 牝5 54 北村友一 1.59.0 クビ 04-04-05-04 37.9 9 (栗)角居勝彦
8 15 サトノティターン 牡6 57 石橋脩 1.59.1 06-06-07-06 37.9 6 (美)堀宣行
10 2 3 グレンツェント 牡6 57 幸英明 1.59.4 2 12-12-13-12 37.7 11 (美)加藤征弘
11 1 2 サンマルデューク 牡10 56 武士沢友 1.59.5  3/4 16-16-16-16 37.4 13 (美)和田勇介
12 8 16 ロンドンタウン 牡6 56 藤岡佑介 1.59.7 1 1/4 04-04-03-04 38.7 5 (栗)牧田和弥
13 5 10 ハイランドピーク 牡5 57 武豊 2.00.0 1 3/4 09-09-05-08 38.8 8 (美)土田稔
14 2 4 トラキチシャチョウ 牡8 56 水口優也 2.00.1  1/2 13-13-13-12 38.4 16 (栗)服部利之
15 7 13 メイショウスミトモ 牡8 57 小牧太 2.00.2 クビ 08-06-07-10 38.9 15 (栗)南井克巳
16 6 12 マイネルオフィール 牡7 56 国分恭介 2.00.3  1/2 02-02-02-02 39.5 14 (栗)飯田雄三

 

非常に見応えのあるレースだった。

優勝したチュウワウィザードと、2着に惜敗したモズアトラクションの激しい追い比べはゴール寸前まで続いた。

結果的にチュウワウィザードがハナ差勝つことができたのは、1番人気馬の、そして今年ここまでリーディングトップを走る鞍上・川田の意地が、相手を勝った分かもしれない。

 

デビュー11戦目にして中央の重賞初制覇!本当におめでとう。

また、デビュー以来、3着以内をキープし続ける記録は今回も継続。馬券を買う側にとっては、本当に頼りになる4歳馬だ。

チュウワウィザードの見事なレースぶりの一方で、こういった声もあるようだ。

「確かに素晴らしい走りだった。しかし、2着に食い込んだのは12番人気の大穴。しかも、走破時計も速くない。G1帰りの2頭が久々の実戦で仕上がっていなかったこともあるし、レースのレベルが低かったのではないか?」

 

レースのレベルはどうだったのか?

確かに、2着のモズアトラクションは、前走のオープン特別【仁川ステークス】で11着に敗れているような馬。京都ダート1900Mとの相性(過去に2勝)が生きた形での好走だと考える人が出てくるのも無理はない。

また、走破時計の1分58秒1は、過去5年との比較で最も遅かった。

2018年 → 1.57.3

2017年 → 1.55.7

2016年 → 1.56.2

2015年 → 1.55.1

2014年 → 1.56.6

 

だが、それでも私達は、今回のレースのレベルは決して低くはなかったと見ている!

 

上位入線馬の位置取りを見てほしい

まずは、時計に関して考えていこう。

確かに走破時計は遅いかもしれない。だが!実績豊富なサンライズソアを除けば、上位入線馬の多くが中段~後方待機馬だったという事実を見逃してほしくない。

本当なら速いタイムが出てもおかしくないような、見た目以上に、前にいった馬にとってはきつい流れだったのだ。

それでも走破時計が遅かったのは、砂質が重いなどの影響もあったのかもしれない。

いずれにせよ、結論としてはタイムに関しては気にすることはないということ。

 

上位2頭の持ち味の違いを考えてほしい

もう一つ、見逃してはいけないのは

「追い込み一手のモズアトラクションにとっては、最も理想的な流れ(前にいった馬にとって厳しい流れ)」だった点。

確かに実績は劣るかもしれないが、とはいえオープンクラスにまで上がってくるような馬は、自らの得意な流れになれば強い!今回の条件なら、彼は「一流馬」だった。

一方、チュウワウィザードは脚質に幅はあるが、基本的には好位~中団で力を出せるタイプ。今回のような後方から追い込む形はベストではない。

つまり「得意な形ではなく、尚且つ“一流馬”の2着馬より2キロも重い斤量を背負いながら、追い比べを制した」のだ。

 

間違いなく(今回の条件では)力のある馬同士の追い比べだったのだから、レースのレベルは低くないどころか、それなりに高いと思う。そして、そのレースを制したチュウワウィザードは、文句なしに強い!!

 

更に上を目指して

チュウワウィザードは、次走に6月の交流G1【帝王賞】を予定しているという。

今年1月の【東海ステークス】で敗れたインティとの再戦ということになるが、今回がそうだったように、展開を問わずにレースができる自在性を備えているし、4歳馬だけに伸びしろもたっぷりだ。

十分に逆転のチャンスはあると思う。

 

6月といえば、アーモンドアイとダノンプレミアムの対戦が予定される【安田記念】にばかり注目されている方が多いとは思うが、ぜひ、今年は【帝王賞】にも注目してほしい。

とんでもなく、ハイレベルな戦いが見られるかもしれないぞ!

 

今回こそ敗退するも未来で期待が持てる穴馬は必ず埋もれている!!近い将来に高確率で爆走するだろう穴馬をお知らせしています。

次走こそ狙え!この馬が未来の主役だ!

今回の「未来の主役」としてご紹介するのは、、、

5着のサンライズソア

実績十分だし、今更「未来の主役」というのは馬に対して失礼かもしれないが、それでも、改めて強さを感じさせてくれたという意味で、名前を挙げておきたい。

本記事の前半でも記しているように、今回のレースは時計こそ速くないが、前にいった馬にとっては非常に厳しい流れだった。

しかも、逃げ馬のサンライズソアは全ての馬からマークをされる形。大きく崩れてもおかしくはなかったはずだが、最低限、掲示板圏内でまとめるあたり、底力が違う。

 

3歳時から一線でバリバリ活躍していることもあり「ベテラン」のイメージが強いと思うが、実際はまだ5歳。

高齢の活躍馬が多いダート戦線においてはまだまだ「若手」だけに、さらなる進化を期待したい。

 

【平安ステークス 2019】のレース後の関係者のコメント

~レース後のコメント~
1着 チュウワウィザード(川田将雅騎手)
「流れに乗っていくつもりでしたが、前がとばしていったので、ペースが速い分あの位置になりました。道中のリズムは良かったですし、自分の能力を信じて追い出しを待ちました。いい雰囲気で動き出して、何とか届いてくれるだろうと思っていました。斤量を背負って、いい勝ち方ができました。」
2着 モズアトラクション(藤岡康太騎手)
「流れが向いてこの馬の競馬はできました。最後は首の上げ下げ……、タイミングだけだったのですが。でも、賞金を加算できたことは良かったです。何とかしたかったですね」
3着 オメガパフューム(M.デムーロ騎手)
「59kgで大変でした。脚を使ってくれましたし、よく頑張ってくれました」
4着 アナザートゥルース(大野拓弥騎手)
「この馬のパターンではない競馬でしたが、こういう競馬でも走ってくれたのは収穫です。幅の広がる競馬ができていると思います」
5着 サンライズソア(田辺裕信騎手)
「プレッシャーをかけられる中、スタートは良かったです。下げてもまれる形だけは避けたかったので仕方がありません。行く馬の宿命ですね」 

6着 ジョーダンキング(岩田康誠騎手)
「重賞で経験を積んでいけばチャンスがあると思います」

7着 マイネルユキツバキ(和田竜二騎手)
「流れに乗って上手に走ってくれました。前残りのような感じの中、勝負にいった分、止まってしまいました」

9着 サトノティターン(石橋脩騎手)
「輸送があったのか、ピリピリした感じが強かったです。来たことのある競馬場ですし成長を感じていましたが、若干環境に戸惑っていたと思います。スタートは切ってくれましたが、遅れた馬が行ったのでペースが流れていました。4コーナーで反応させてからグンッという感じがありませんでした。精神的なものでしょうか」

12着 ロンドンタウン(藤岡佑介騎手)
「早めに行こうと思いましたが、3コーナー過ぎで手応えが一杯になってしまいました。速いペースを追いかけた感じはあります」

13着 ハイランドピーク(武豊騎手)
「他に速い馬がいたので中団からのレースになりましたが、4コーナーからついていけませんでした」

15着 メイショウスミトモ(小牧太騎手)
「スタートをうまく出てくれていい競馬ができましたが、やはり時計が速かったです」

(via ラジオNIKKEI 

 

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