東海ステークス 2019【回顧】インティの強さはどれほどのものか？過去の東海Ｓと比較する

こちらのコラムでは「キングスポーツの予想結果」とは別に、客観的な視点でのレース回顧をお届けしています。それこそが「明日の夢馬券獲得」の糧となると考えています。

もちろん、会員の皆様も、回顧を読んで頂く中で競馬の引き出しをドンドン増やして頂きたい。間違いなく、今後の競馬ライフは充実したものになりますのでご活用ください！

勝負の明暗 はここだった！

【回顧】東海ステークス 2019 における勝負の明暗

回顧に入る前に、私たちキングスポーツの予想における基本的な考え方のひとつをご紹介しておこう。

ご存知の方も多いだろうが、芝の場合、比較的若い年齢の馬がビッグレースでも活躍するケースがあるが、ダートは高齢の活躍馬が多い。

それは、人間の陸上競技でも同じだ。
例えば100Ｍ走だったら、2013年、高校３年生だった桐生選手が、当時の日本歴代２位の10秒01をマークするなどしている。だが、高校生がマラソンで日本記録に近い成績を残すのはまず無理だ。

要するに

ということ。

実際に、こういった考え方で、ダート戦において無数の高配当馬券を掴んできた実績があるから、非常に自信をもっている。

そんな背景もあり、今回断然の１番人気に推されたインティに関しても「芝馬を思わせるようなスピードは認めるが、ここはＧ２とはいえ骨っぽい馬が多い。経験の浅いインティにとっては簡単な戦いにはならないだろう」と考えていた。

だが結果は、、、

「常識的な考え方を覆す程の逸材が時には生まれるものだ」ということを改めて思わずにはいられない。とにかく強かった。

【東海Ｓ】砂の新星インティが６連勝で初タイトル奪取 – サンスポZBAT！競馬 https://t.co/6s37G9NVZF

— サンスポZBAT！競馬 (@sanspoyosouou) January 20, 2019

どれほどの強さか？過去との比較で

インティの強さがどれほどのものか。過去の【東海ステークス】の結果と比較するのが最もわかりやすいだろう。

まずは【東海ステークス】が中京ダート1800Ｍで行われるようになった2013年以降の結果を表にまとめたのでご覧頂きたい。

東海ステークスがダート1800Ｍになって以降の勝ち時計に注目

特にご注目頂きたいのは勝ち時計。

グレープブランデーやコパノリッキーなど、後のＧ１馬の名前が並ぶが、最も速かったのが、2014年ニホンピロアワーズの１分50秒４。

１分50秒を切った馬は１頭もいなかったが、今回のインティは

１分49秒８

この時計だけでも、素晴らしい馬であることは一目瞭然だが、もう１点、どうしても注目したいのは「逃げ馬がそのまま先頭でゴール」という、今回と殆ど同じスタイルでレースが決まった昨年との「内容」の比較。

後半の伸びが凄まじい

昨年のレースの勝ち馬はテイエムジンソク。

言わずと知れた、名逃げ馬であり、今回のインティと同様に、前半から先頭に立つと、後半もその位置を譲ることなく先頭でゴールした。

しかも、細かいラップの違いこそあれど、前半1000Ｍの時計は全く同じ61秒５だったのだ。

それでもかかわらず、何と勝ち時計は２秒も違うのだ！

いかに、インティが後半も脚を伸ばしたか、ということがわかる。実際に、上がり３ハロンの差は凄まじく、テイエムが38秒１かかったのに対し、インティは35秒９！

ここで確認しておきたいのは、昨年のこのレースを勝った時点でのテイエムジンソクは、現役屈指の強豪だったということ。直前のＧ１【チャンピオンズカップ】で２着に入っていたのだ。

それほどの馬を、時計上の比較では子供扱いしているのだから、恐ろしいの一言。（ましてや自身は後半殆どムチを使われていない）

まだまだ強くなる

レースを見ていた方ならおわかりの通り、前半はやや掛かる場面も見せるなど、必ずしも完璧なレースではなかった。

つまり、まだまだノビシロが残っているということ。まだまだ強くなるに違いない。

【チャンピオンズカップ】を制したルヴァンスレーヴが、やや脚の不安をかかえているということもあり【フェブラリーステークス】を回避するようだ。

休養がいつまでになるかわからないが、場合によっては、その隙をつく形でインティが「圧倒的なダート王」になっている可能性も！？

そう思わずにいられないほど、強いレースだった。

 

次走こそ狙え！この馬が未来の主役だ！

今回の「未来の主役」としてご紹介するのは

２着チュウワウィザード

【 #東海Ｓ 】川田騎手騎乗のチュウワウィザードが２着「全力の走りをしてくれました」 https://t.co/lwxQMYpZ6T #競馬 #keiba #スポーツ報知

— スポーツ報知 競馬取材班 (@hochi_keiba) January 20, 2019

どの馬も頑張っていたとは思うが、さすがに、勝ち馬から９馬身も差をつけられた３着馬、そしてそれ以下の馬をここで論じる対象にするのは難しい。

そんな中、唯一希望を見出せそうなのは、２着の４歳馬。チュウワウィザード。相手がラストでまともに追われていなっかったにせよ、上がりはこの馬が最速、そして２馬身差でのゴールだから、素材の良さは間違いない。

鞍上が「（勝ち馬が）強かったですね。こちらもいい位置を取れて、しっかりと脚を伸ばしてくれています。全力の走りをしてくれました」と語っていたが、確かに良い脚だった。

インティがいないレースなら重賞、いやＧ１も狙える！それは断言して良いだろう。

 

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【東海ステークス 2019】を見逃した方は下記からご覧下さい。

【みんなのKEIBA 次回1月27日(日)午後3時】
今年初のダート重賞、東海Ｓ・ＧⅡは１番人気④インティが人気に応え勝利！
武豊騎手は３３年連続の重賞勝利となりました。
２着は２番人気③チュウワウィザード、３着は４番人気⑤スマハマ。
３連単は１６１０円。#フジテレビ競馬 #みんなのKEIBA pic.twitter.com/lbeeZMH1wh

— フジテレビ競馬 (@fujitvkeiba) January 20, 2019

 

【東海ステークス 2019】のレース後の関係者のコメント

～レース後のコメント～
１着　インティ（武豊騎手）
「期待していましたが、期待通りの競馬をしてくれて、ホッとしています。ゲートの出はそれほど速くなかったのですが、その後は速かったです。元気が良すぎて力んでいました。キャリアが浅いですし、１戦ずつ馬が良くなっています。さすがに重賞なので後ろが来るのではないかと思いましたが、スピードは鈍りませんでした。結構なペースで行って心配しましたが、大した馬です」

３着　スマハマ（藤岡佑介騎手）
「久々でしたが、いい雰囲気でした。イメージ通りの競馬ができました。しっかりと食らいついて、８ヶ月ぶりでしたが頑張ってくれました。能力の高さを再確認できました。今後も勝ち馬に追いつけ追い越せで頑張りたいです」

（高橋亮調教師）
「久々でしたが、真っ向勝負を挑んでいました。頑張っていますが、時計が速いです。それでも悲観する内容ではなく、改めて素質があると思いました」

４着　コスモカナディアン（丸山元気騎手）
「前の３頭が強かったです。この馬なりに頑張っています」

６着　アングライフェン（鮫島克駿騎手）
「この馬の形を崩さず、インでロスなく運べました。直線では前がきれいに開いて、脚を使ってくれました。上がりの競馬になってしまい、こういう流れで差し込むのは厳しかったです」

７着　カゼノコ（小崎綾也騎手）
「後ろからだったので、やることは一つだと思っていました。調子が良かった分、外を回しても脚を使ってくれました。内枠だったらあと２つぐらい着順が上がっていたかもしれません。調子が上がっていて、良いと思います」

１０着　メイショウスミトモ（古川吉洋騎手）
「具合が少し戻ってきたと思います」

１３着　モルトベーネ（藤岡康太騎手）
「ある程度いいポジションが取れました。しかし、終始手応えがない感じでした。気の悪さが出たのか、走り切っていない感じです」

（via ラジオNIKKEI ）

 

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