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京成杯オータムハンデ 2022【回顧】「たかがデータ、されどデータ!」大事なのは「選択」だ

こちらのコラムでは「キングスポーツの予想結果」とは別に、客観的な視点でのレース回顧をお届けしています。それこそが「明日の夢馬券獲得」の糧となると考えています。

もちろん、会員の皆様も、回顧を読んで頂く中で競馬の引き出しをドンドン増やして頂きたい。間違いなく、今後の競馬ライフは充実したものになりますのでご活用ください!

 

勝負の明暗 はここだった!

【回顧】京成杯オータムハンデ 2022 における勝負の明暗

2022年 9月11日(日) 4回中山2日 天候 : 晴  馬場状態 : 良
【11R】 第67回京成杯オータムH
3歳以上・オープン・G3(ハンデ) (国際)(特指) 芝 1600m 14頭立

馬 名 性齢 斤量 騎手 タイム 着差 通過順位 上3F 調教師
11 ファルコニア 牡5 56 吉田隼人 1.33.6  02-03-02 34.2 1 (栗)高野友和
12 ミッキーブリランテ 牡6 56 岩田康誠 1.33.6 クビ  08-01-01 34.4 12 (栗)矢作芳人
13 クリノプレミアム 牝5 54 松岡正海 1.33.7  1/2  02-04-04 34.1 7 (美)伊藤伸一
6 ミスニューヨーク 牝5 54 M.デム 1.33.7 クビ  05-06-05 34.0 3 *(栗)杉山晴紀
1 ベレヌス 牡5 57 西村淳也 1.33.8 クビ  01-02-02 34.5 4 *(栗)杉山晴紀
4 シャーレイポピー 牝4 52 鮫島克駿 1.33.9  3/4  08-10-08 34.0 5 (栗)石坂公一
3 インテンスライト 牡6 54 菊沢一樹 1.33.9 クビ  05-07-08 34.1 6 (美)菊沢隆徳
2 コムストックロード 牝3 51 柴田大知 1.34.0 クビ  02-04-05 34.5 10 (美)中野栄治
14 レインボーフラッグ 牡9 52 小牧太 1.34.0 ハナ  05-07-05 34.2 13 (栗)小崎憲
10 5 タガノディアマンテ 牡6 56 大野拓弥 1.34.1  1/2  12-12-12 33.9 9 (栗)鮫島一歩
11 10 ルフトシュトローム セ5 55 横山和生 1.34.2 1  08-10-11 34.2 8 (美)堀宣行
12 8 ダーリントンホール 牡5 56.5 横山武史 1.34.2 ハナ  08-07-08 34.4 2 (美)木村哲也
13 7 ルークズネスト 牡4 56 戸崎圭太 1.34.4 1  12-12-13 34.1 11 (美)久保田貴
9 シュリ 牡6 57 津村明秀 (栗)池江泰寿

おめでとうファルコニア!

今年で67回目を迎える伝統のハンデ重賞【京成杯オータムハンデ】。

制したのは、単勝1番人気の5歳馬ファルコニアだ!まずはこの馬についてのお話から。

3歳時の【京都新聞杯】、あるいは直近2走など、過去に4度の重賞3着。

早い段階からその素質の高さを示しながら、タイトルまではあと一歩届かなかった素質馬がようやく栄光を掴んだ。

本当におめでとう!

ついに初重賞タイトル!

尚、管理するのは栗東・高野厩舎。

昨年、レイパパレでG1【大阪杯】を制するなど、昨年&今年でここまで挙げた重賞4勝は全て牝馬。「牝馬の高野」のイメージもつきつつあっただけに

「それだけじゃないんだぜ」

という部分を結果で示せたという意味で、陣営にとっては価値ある勝利だったに違いない。

 

精神面の成長により

さて、レースを振り返ってみよう。

終始スムーズな好位追走から、直線では早め先頭へ。

外からミッキーブリランテに来られる形になったが、キッチリとクビ差しのいでいる。

そのあたりについて、管理する高野調教師は次のようにコメント。

年齢と経験を重ねて馬はだいぶ落ち着いてきました。スローな流れや、途中で外から来られても対応できたのは収穫です。今日の感じなら距離に関しても選択肢が広がります。次のレースはオーナーと相談して考えることになると思います

コメントからもわかるように、元々、走力はありながら、少々気性面に若さがあった馬。

その分、道中で余計なスタミナロスをして、最後まで粘りきれないというケースも何度も見ている。

だが、ここにきて大幅に精神的な進化を遂げたようだ。

 

2000Mまでなら

ご存知の方もいらっしゃるかもしれないが、実は今回のレースにおける私たちの好調教馬だった。

かなりキレの良い動きを見せていたが、今思えば、精神的な成長も、動きの良さに繋がっていた面もあるのかもしれない。

そして、精神的な成長が見られたなら、楽しみなのは「距離」だろう。

仕上がりも良かったぞ!

3歳時には2000M以上の距離でも好走していたこと、また兄に【天皇賞春】でも好走したトーセンカンビーナがいる血統背景からも、根本的なスタミナは十分に備えているはず。

そこに精神面の成長が加われば「2000Mくらい」まではいけるのではないだろうか。

2000Mといえば、同厩のレイパパレが【大阪杯】を制した距離でもあるし、陣営としても「仕上げのノウハウ」はあるに違いない。

 

ひょっとしたら【天皇賞秋】あたりで「3着争いなら」あるかもしれない。

決して軽視せず、頭の片隅にこの馬の名前を入れておいてほしい!文句なしで未来の主役!

 

案の定の結果だったのかも

さて、ここからはレース全体のお話になるかもしれないが、、、

今回の結果、ある意味では「想定内」の結果だと言えるのかもしれない。

というのも「京成杯オータムハンデの狙い」の中で公開した「レースの傾向やデータ」にドンピシャでハマる部分があったからだ!

具体的には以下の2つ。

 

まずは「ハンデ戦だが、極端に大荒れはしていない」という部分。

以下、実際の内容を転載してみよう。

「ハンデ戦=荒れる」

馬券を買う人間なら、必ず頭にある図式ではないだろうか。単勝二桁人気馬がバリバリ激走!

そんなイメージをお持ちの方もいるだろう。

だが【京成杯オータムハンデ】はそうではない。

以下、過去5年の勝ち馬を記したデータだが、、、

何と、5年のうち2回は、1番人気馬が優勝しているのだ!

京成杯オータムハンデ 近5年の優勝馬

日程 馬名 性齢 騎手 斤量 人気 着順 調教師
2021. 9.12 カテドラル 牡5 戸崎圭太 56 7 (栗)池添学
2020. 9.13 トロワゼトワル 牝5 横山典弘 55 4 (栗)安田隆行
2019. 9. 8 トロワゼトワル 牝4 横山典弘 52 4 (栗)安田隆行
2018. 9. 9 ミッキーグローリー 牡5 ルメール 55 1 (美)国枝栄
2017. 9.10 グランシルク 牡5 田辺裕信 56 1 (美)戸田博文

 

昨年も、優勝こそ7番人気だが、3着には1番人気のグレナディアガーズが入っている。

決して堅いとは言わないが、ハンデ戦としては「さほど荒れていない」という見方で正解だろう。

そして、1番人気のファルコニアが優勝した。

 

たかがデータ、されどデータ

もうひとつは「枠」に関する話。こちらも実際の内容を転載したい。

京成杯オータムハンデ 馬番別成績(過去15年)

馬番 着別度数 勝率 連対率 複勝率
1番 0- 1- 1- 13/ 15 0.0% 6.7% 13.3%
2番 2- 0- 3- 9/ 14 14.3% 14.3% 35.7%
3番 3- 4- 1- 7/ 15 20.0% 46.7% 53.3%
4番 0- 0- 1- 14/ 15 0.0% 0.0% 6.7%
5番 0- 0- 2- 13/ 15 0.0% 0.0% 13.3%
6番 1- 1- 0- 13/ 15 6.7% 13.3% 13.3%
7番 2- 1- 2- 10/ 15 13.3% 20.0% 33.3%
8番 1- 2- 0- 12/ 15 6.7% 20.0% 20.0%
9番 0- 2- 1- 12/ 15 0.0% 13.3% 20.0%
10番 4- 0- 0- 10/ 14 28.6% 28.6% 28.6%
11番 0- 1- 1- 13/ 15 0.0% 6.7% 13.3%
12番 1- 0- 0- 14/ 15 6.7% 6.7% 6.7%
13番 0- 0- 2- 12/ 14 0.0% 0.0% 14.3%
14番 0- 2- 1- 12/ 15 0.0% 13.3% 20.0%
15番 0- 0- 0- 12/ 12 0.0% 0.0% 0.0%
16番 1- 1- 0- 9/ 11 9.1% 18.2% 18.2%

 

「中山マイルは外枠が不利」

競馬をされる方なら、一度は耳にされたことがあるはずの格言。

では【京成杯オータムハンデ】の場合はどうだろう?

どうやら、この格言はさほど当てはまらないようだ。

最多の4勝を挙げているのは、真ん中より外の10番。
また、大外の16番もサンプル数が少ない中で勝ち馬を出している。

「外がいい」とは言わないが「外でも大丈夫」という見方でOK!

結果、上位は11番~13番。モロに外だね!

 

今回の結果からわかるのは、まず、私たちのコラムは読むべきだということ(笑)

それは半分本気、半分冗談として、もうひとつは「たかがデータ、されどデータ」

 

データ主義者ではないけれど

もちろん、今回はハマったとはいえ、全てデータ通り収まることなど絶対にない。

そんなに簡単なら、誰でも競馬は当たるから、私たちのような立場の人間は困ってしまうね(笑)

だから、私たちも基本的にはデータ主義者ではない。

ただ、誤解してはいけないのは

「データを承知の上で使わないのと、そもそも知らないというでは、話が全く違う」

ということ。

求められるのは「データの選択」

野球だってそうだろう。ストレートしか投げられない投手がストレートを投げるのと、何種類も変化球を持っている投手が「選択の上でストレートを投げる」のでは、どちらが抑える確率は高いだろう?

何事もそうだが、豊富な選択肢は成果や勝利を挙げる確率を高めてくれる。

だから、競馬を勝ちたい人は勉強してほしい。私たちの毎週の重賞コラムでは、できる限り実戦で使えそうな内容を記しているので、ぜひ参考にしてほしい。

また「勉強は辛い」という方は!ぜひ、私たちキングスポーツに託してほしい。一緒に勝つぞ!

 

【京成杯オータムハンデ 2022】のレース後の関係者のコメント

1着 ファルコニア(吉田隼人騎手)
「ハンデ戦らしくギリギリにはなりましたが、良く勝ち切ってくれました。外枠でしたから馬場を考えて、スタートだけは気をつけて乗ろうと思っていました。外からミッキーブリランテが来た時も落ち着いて走れていました。早めに先頭に立つ形になりましたが、よく最後まで頑張ってくれました。色々な面で成長を感じるレースでした」(高野友和調教師)
「レース前にジョッキーと話した形とは違う所がありましたが、レースの中でのジョッキーの判断がとても良かったと思います。馬がよく応えてくれました。年齢と経験を重ねて馬はだいぶ落ち着いてきました。スローな流れや、途中で外から来られても対応できたのは収穫です。今日の感じなら距離に関しても選択肢が広がります。次のレースはオーナーと相談して考えることになると思います」

2着 ミッキーブリランテ(岩田康誠騎手)
「今回は外枠で思い切った競馬をしようと考えていました。それが開幕週であったり、色々なものとマッチしました。無理をせずにあの形のレースができましたし、もっと楽に行けていれば逃げ切れたかもしれません。我が強いことが最後に出たのかもしれません。それでもよく頑張りました」

3着 クリノプレミアム(松岡正海騎手)
「思ったよりも仕上がっていました。厩舎サイドがこの馬の癖をつかんでいてくれて、上手く仕上げてくれました。頑張ってくれましたが、枠ですね。枠がもう少し内なら結果は違っていたのではと思います」

4着 ミスニューヨーク(M.デムーロ騎手)
「スタートが良くて一番良い所で運べたのですが、ペースが遅くてラストもスペースがありませんでした。ちょっともったいなかったです」

5着 ベレヌス(西村淳也騎手)
「良いスタートを切って状態も良かったです。ほとんど差はありませんでしたし、よく頑張っています」

12着 ダーリントンホール(横山武史騎手)
「雰囲気や状態は(自身が騎乗した)2走前より悪くありませんでした。しかし今回のようなスローペースのヨーイドンの競馬がこの馬には向かないです。最後はジリジリと伸びていますが、この馬の良さが生きませんでした」

(via ラジオNIKKEI

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