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菊花賞 2019【回顧】改めて思う、長距離戦における騎手の重要性

こちらのコラムでは「キングスポーツの予想結果」とは別に、客観的な視点でのレース回顧をお届けしています。それこそが「明日の夢馬券獲得」の糧となると考えています。

もちろん、会員の皆様も、回顧を読んで頂く中で競馬の引き出しをドンドン増やして頂きたい。間違いなく、今後の競馬ライフは充実したものになりますのでご活用ください!

 

勝負の明暗 はここだった!

【回顧】菊花賞 2019 における勝負の明暗

馬 名 性齢 斤量 騎手 タイム 着差 通過順位 上3F 調教師
3 5 ワールドプレミア 牡3 57 武豊 3.06.0   07-06-08-06 35.8 3 (栗)友道康夫
7 14 サトノルークス 牡3 57 福永祐一 3.06.0 クビ 10-11-12-07 35.7 8 (栗)池江泰寿
7 13 ヴェロックス 牡3 57 川田将雅 3.06.2 1 04-04-04-04 36.2 1 (栗)中内田充
3 6 ディバインフォース 牡3 57 横山典弘 3.06.3  3/4 15-15-13-11 35.8 16 (栗)寺島良
4 8 メロディーレーン 牝3 55 坂井瑠星 3.06.4 クビ 16-16-16-15 35.7 12 (栗)森田直行
6 12 レッドジェニアル 牡3 57 酒井学 3.06.6 1 07-08-08-07 36.4 7 (栗)高橋義忠
8 17 タガノディアマンテ 牡3 57 田辺裕信 3.06.6 クビ 12-12-08-02 36.6 11 (栗)鮫島一歩
5 10 カウディーリョ 牡3 57 M.デム 3.06.6 ハナ 01-01-01-01 36.8 13 *(美)堀宣行
1 2 ニシノデイジー 牡3 57 ルメール 3.06.7  1/2 12-12-13-12 36.2 2 (美)高木登
10 4 7 ヒシゲッコウ 牡3 57 スミヨン 3.06.7 クビ 12-12-08-07 36.5 4 *(美)堀宣行
11 7 15 ホウオウサーベル 牡3 57 蛯名正義 3.07.4 4 07-08-07-04 37.4 5 (美)奥村武
12 8 18 メイショウテンゲン 牡3 57 池添謙一 3.07.7 1 3/4 04-06-04-15 37.3 15 (栗)池添兼雄
13 1 1 ザダル 牡3 57 石橋脩 3.08.0 1 3/4 10-10-13-12 37.5 6 (美)大竹正博
14 8 16 ナイママ 牡3 57 柴田大知 3.08.5 3 03-03-03-07 38.4 18 (美)武藤善則
15 2 4 ユニコーンライオン 牡3 57 岩田康誠 3.08.7 1 1/2 04-04-04-12 38.5 10 (栗)矢作芳人
16 6 11 シフルマン 牡3 57 松山弘平 3.08.7 ハナ 18-17-17-17 37.9 14 (栗)中尾秀正
17 5 9 ヴァンケドミンゴ 牡3 57 藤岡佑介 3.08.7 ハナ 02-02-02-02 38.8 17 (栗)藤岡健一
18 2 3 カリボール 牡3 57 藤井勘一 3.12.9 大差 16-17-17-18 41.8 9 (栗)須貝尚介

 

いきなりで恐縮だが、セントライト記念【回顧】内の「未来の主役」のコーナーにおいて、私が記したことを覚えてくださっている方はいるだろうか。

一部、転載してみたい。

2着・サトノルークス

サトノルークスの鞍上、川田将雅騎手は正直な男だと感じる。

特にインタビューの時、結果にかかわらず激走した馬をたたえる一方、課題は課題として率直に語り、良いところは良いという。

だから、予想家としては参考になるのだ。

インタビューでのコメントからもわかるように、とにかく競馬に対して

正直&まっすぐ

なのだ。その姿勢は男らしく、個人的には非常に好感を持っている。まさに王道の騎手。

一方で、唯一「惜しい」と感じるのが、その真っすぐさが騎乗に出過ぎる面があるところ。

 

今回ばかりは「まっすぐさ」がマイナスに、、、

「騎乗馬が得意とするスタイルで、力を出し切らせる」

これに集中しているのか、良くも悪くも、周りを気にしすぎないように私には見える。

馬の能力通りに決まりやすい、比較的短めの距離のレースならそれで良いだろう。

だが、騎手の駆け引きがレースに及ぼす影響の大きい長距離戦、ましてや全馬が「一発」を狙ってくるG1では、事情が違うのかもしれない。

 

まさに今回がそうだった。ライバルたちは皆、川田騎手の”性格”を知っている。

「ヴェロックスの力を出し切る形=好位からの抜け出しを狙うに違いない」

ならば、トコトン川田騎手をマークする形で、ついていけば、自ずとチャンスは生まれる。

まさに駆け引きの勝負!

そうなった時に強いのは、やはり百戦錬磨の名手だ。

 

改めて思う、長距離戦における騎手の重要性

優勝したワールドプレミアの武豊。

そして2着サトノルークスの福永祐一。

今年の成績はともかく、競馬界における「格」という意味では、川田より上位にくる2人がワンツーを決めたのは、決して偶然ではないだろう。

改めて

長距離戦における騎手の重要性を学んだような気がする。

 

伝説の瞬間をありがとう!

さて、実はこの記事を書く前は「G1だしたくさんの事を書くぞ」などと意気込んでいた。

ここまで「長距離における騎手の重要性」を記したが、本当は他にも頭に描いていることはあった。

だが、色々考えているうちに、以下のような考えに至ったのだ。

 

「昭和、平成、令和という3元号に渡るG1勝ち」

武豊騎手が達成した空前絶後の大偉業の前に、多くの言葉はいらない。

色々と頭で考えるのではなく、伝説の瞬間に立ち会えたことの喜び、感動をただただ味わえば、それで良いのではないだろうか。

 

それだけ、価値のある勝利だと心底思うのだ。

 

ふと、思い出したことがある。

かつて、武豊騎手のスター性について聞かれた同期の蛯名騎手が、次のような旨を答えていた。

例えばオグリキャップの引退レース。ひょっとしたら、他の騎手が跨っていても勝ったかもしれない。だが、そこにいたのは武豊。それこそが、彼が選ばれたスターであることの証なのだ。

本当にそうなのだと思う。

彼の軌跡を振り返ると「選ばれた人間」だと思わずにはいられない。

だが、それだけではない。

やはり桁違いの名手であることも、今回の伝説の【菊花賞】において改めて証明した。

 

いつまでも!走り続けてほしい

競馬に携わる人間として嬉しいのは、インタビューなど聞く限り、武豊騎手の情熱が全く衰えていないということだ。

「もっと上手くなりたい」

この思いがハッキリと伝わってくる。

頂点を極めてもなお、更に上を目指して走り続ける生き様!いつまでも見せてほしい。

 

最後に!騎手ばかり褒めてしまったが、もちろん馬も素晴らしい。

名手の手綱さばきにキッチリ応えたワールドプレミアの姿からは、競馬センスの良さも感じる。

管理する友道調教師から

長距離のレースが良いと思う

というコメントが出た。近年、主役不在の長距離路線を盛り上げる存在として、期待したい。

 

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2着・サトノルークス

言うまでもなく、2着という結果は素晴らしい。

だが、以前から

「長い距離には向かないだろう」

と言われていた馬が、弱点を克服するほど進化を遂げて好走したという点を考慮すれば、着順以上に価値は大きいのではないだろうか。

特に、上がり最速タイムをマークした直線での動きは見事だった。

長距離を克服したとはいえ、やはりベストは2000m~2400mあたりではないかと個人的には思う。

これからは年長の馬とも戦うことになるだろうが、条件さえ合えば、重賞での好走も可能!

注目していこう。

【菊花賞 2019】のレース後の関係者のコメント

~レース後のコメント~
1着 ワールドプレミア(武豊騎手)
「いいレースができました。本当に一生懸命走ってくれました。馬の状態が良かったですし枠順も良かったので、勝てるレースをしようと思っていいレースをすることができました。(プラス12kgについては)調教をしっかりやれての馬体重でしたので成長分で、ようやく本格化したのだと思います。今日も少し焦れ込みましたし、まだまだ改善したいところがあるのですが、レースは今日はスタートも出てくれて道中はしっかりと折り合いを欠くこともなくズブくなることもなく上手に走ってくれました。春はクラシックに出られませんでしたが、最後の一冠に間に合って勝てて、僕自身も久しぶりの菊花賞ですし嬉しいです。ディープインパクト産駒ということでそういう意識はありました。良かったです。最年少と最年長の(菊花賞勝利の)記録を取れて良かったです。今日は強いワールドプレミアを見せることができて僕自身も久々のGIで嬉しいです。ありがとうございました」

2着 サトノルークス(福永祐一騎手)
「イメージしていた通りのレースはできました。4コーナーを回る時も思い描いていた通りでこれならと思いましたが、最後に脚があがりながらも踏ん張ってはくれましたが内にもう一頭いましたね。ただ、ヴェロックスを見ながらそれは捕まえてくれました。長距離向きかどうかはわかりませんが、対応できる走りでした。これからまだまだ良くなってくれるでしょう」

3着 ヴェロックス(川田将雅騎手)
「位置取り、リズム良くいい内容でしっかり走ってくれましたが、3000mが長かったのかなと思わざるを得ない最後の直線でした。精一杯頑張ってくれた結果です」

(中内田充正調教師)
「4コーナーから伸びていますが、ディープインパクト産駒2頭に伸び負けた感じです。実力で3着に頑張ってくれましたが、距離が長かったのかなと思います。まだ3歳ですし、これから成長してくれると思いますので、期待したいと思います」

5着 メロディーレーン(坂井瑠星騎手)
「道中ロスなく運び、勝負どころで手応えが怪しくなりましたが、外に出したらまたいい脚を使ってくれました。頑張ってくれましたし、これから楽しみです」

6着 レッドジェニアル(酒井学騎手)
「ゲートでチャカチャカしていましたが、それでもちゃんと出ていいポジションが取れました。前にヴェロックス、横に豊さん(ワールドプレミア)を見る形でしたから。勝負どころで狭いところを通るとき怯まず伸びてくれているので精神的な成長がうかがえます」

7着 タガノディアマンテ(田辺裕信騎手)
「ゲートは今までよりよく出て、道中スムーズに折り合いました。ただ、枠の内外の差は大きかったですね。前半はロスなく行けましたが、後半はモタモタしている馬に外に回される形になりました。最後は甘くなってしまいましたが、(力は)出し切ってくれています」

8着 カウディーリョ(M.デムーロ騎手)
「折り合いはつきましたし、落ち着いていました。大人になっていると思います。ちょうどいいペースと思っていましたが、最後は苦しくなってしまいました」

9着 ニシノデイジー(C.ルメール騎手)
「人気馬の後ろでいいレースはできましたが、直線もずっと同じペースで切れ味はありませんでした」

10着 ヒシゲッコウ(C.スミヨン騎手)
「気分良く走れていましたし、いい感じだったと思います。能力はありますから、もう少し経験を積む必要があると思います」

11着 ホウオウサーベル(蛯名正義騎手)
「現状ここに間に合った感じです。GIで戦うにはもう少し力をつける必要があります。まだ3歳ですし、来年変わってくれればと思います」

13着 ザダル(石橋脩騎手)
「テンションは高かったですが、内枠を利してずっと進みました。何の不利もなく上手に回ってきましたが、初めて最後に歩いた感じがありました。少し距離が長かった感じがします」

18着 カリボール(藤井勘一郎騎手)
「距離の壁がありました。初GI騎乗はありがたいと思います」

(via ラジオNIKKEI 

 

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