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シリウスステークス 2020【回顧】勝ち馬をどう評価する?次走への一言メモも

こちらのコラムでは「キングスポーツの予想結果」とは別に、客観的な視点でのレース回顧をお届けしています。それこそが「明日の夢馬券獲得」の糧となると考えています。

もちろん、会員の皆様も、回顧を読んで頂く中で競馬の引き出しをドンドン増やして頂きたい。間違いなく、今後の競馬ライフは充実したものになりますのでご活用ください!

 

勝負の明暗 はここだった!

【回顧】シリウスステークス 2020 における勝負の明暗

2020年10月 3日(土) 2回中京8日 天候 : 曇  馬場状態 : 良
3歳以上・オープン・G3(ハンデ) (国際)(指定) ダート 1900m 16頭立

馬 名 性齢 斤量 騎手 タイム 着差 通過順位 上3F 単勝 体重 ± 調教師
8 15 カフェファラオ   牡3 54 ルメール 1.57.8   08-08-07-08 36.9 1 1.7 510 +2 (美)堀宣行
1 2 サクラアリュール   牡5 54 藤岡康太 1.57.9  3/4 09-09-07-02 37.0 7 40.5 470 -4 (栗)村山明
2 3 エイコーン   牡5 55 高倉稜 1.58.1 1 1/4 11-11-10-09 37.0 9 56.3 466 -2 (栗)吉田直弘
B5 9 ダノンスプレンダー   牡4 55 川田将雅 1.58.3 1 1/2 12-12-13-12 37.0 3 8.4 504 0 (栗)安田隆行
3 6 メイショウワザシ   牡5 56 浜中俊 1.58.4  1/2 05-05-04-02 37.7 6 15.1 534 -2 (栗)南井克巳
2 4 アルドーレ   牡5 56 横山典弘 1.58.4 ハナ 14-14-13-12 37.1 2 5.2 492 -2 (栗)昆貢
4 8 サンデーウィザード   牡8 56 秋山真一 1.58.5  1/2 15-16-16-16 36.6 14 182.2 468 +2 (栗)大久保龍
B4 7 エムオーグリッタ   牡6 54 団野大成 1.58.6 クビ 06-05-04-05 37.9 8 49.4 500 -6 (美)古賀慎明
6 11 グレートタイム   牡5 55 福永祐一 1.58.6 クビ 10-10-10-12 37.5 4 9.5 488 +4 (栗)藤原英昭
10 6 12 テーオーヘリオス   牡8 56 荻野琢真 1.58.8  3/4 13-13-15-15 37.3 13 181.0 500 -4 (栗)梅田智之
11 8 16 ミツバ   牡8 58 岩田望来 1.59.2 2 1/2 06-07-07-09 38.2 12 103.3 474 -1 (栗)加用正
12 7 14 ナムラアラシ   牡7 56 幸英明 1.59.4 1 1/4 16-14-10-11 38.3 16 254.6 528 -6 (栗)牧田和弥
13 B7 13 キメラヴェリテ   牡3 53 松若風馬 2.00.8 8 01-01-01-01 40.4 11 65.2 540 +2 (栗)中竹和也
14 1 1 ダイシンインディー   牡4 54 吉田隼人 2.01.4 3 1/2 03-03-04-05 40.7 10 57.3 538 -8 (美)戸田博文
15 3 5 ランスオブプラーナ   牡4 55 太宰啓介 2.01.7 2 02-02-02-02 41.2 15 237.3 472 0 (栗)本田優
16 5 10 ダイメイコリーダ   牡3 54 松山弘平 2.02.7 6 03-03-02-05 42.1 5 12.0 470 -21 (栗)森田直行

 

まずは何より、優勝したカフェファラオ&陣営に祝福の思いを伝えたい。

なんと!単勝1.7倍台の1番人気。

ということはそれだけ周囲からのマークも厳しかったはず。

周囲は「勝って当然」と見るが、決して簡単なレースではなかっただろう。

ましてや、カフェファラオは経験の浅い3歳馬だ。

以前も何度かレース回顧で申し上げたことがあるが、芝に比べて、砂を被るなどの不確定要素が多いダート戦では、実戦経験が多ければ多いほどよい。

ダートに高齢の活躍馬が多い理由はこういったところにある。

 

それらを乗り越えて勝利を掴んだカフェファラオ!

しかもデビューから5戦目でのJRA古馬ダート重賞制覇は、グレード制が導入された1984年以降、最少キャリアなのだそうだ。

偉業と言って良いだろう。

本当におめでとう!

 

 

一方で、次のような声も出てくるに違いない。

「偉業は素直に認めるが、そもそもレベルの高いレースだったのか?それによって、カフェファラオの評価も見えてくるが・・・」

 

そういった声が出てくるだろうと考える理由は2つある。

まずは走破時計だ。

 

タイムは、決して速くはない

今年に入ってから、今回と同じ

「良馬場での中京ダート1900M戦」

は5回行われている。以下の通り。

レース検索

日付 レース名 馬名S 性齢 斤量 頭数 人気 着順 距離 馬場状態 走破タイム
200920 1勝クラス キングレイスター 牡6 57 14 12 ダ1900 1598
200307 未勝利 ドスハーツ 牡3 56 14 1 ダ1900 2025
200301 伊勢特H・2勝 アヴァンセ 牡4 55 16 6 ダ1900 1584
200229 1勝クラス カラル セ6 55△ 11 1 ダ1900 2009
200229 未勝利 ワンダークンナパー 牡3 56 12 2 ダ1900 2028

 

最も走破時計が速かったのは、3月【伊勢特別】(2勝クラス)の1分58秒4。

それに対して、今回のカフェファラオは1分57秒8。

確かに、カフェファラオは今年最速。だが、見方によっては

「2勝クラスより0.6秒速かっただけの重賞」

ということになるのではないだろうか。

 

展開等、細かい部分を考えればキリがないが、大きくみれば

時計面では評価しにくい1戦だった

ということで良いと思う。

 

続いては相手関係だ。

相手関係もハイレベルだったとは言いにくい

決してライバルたちを貶めるつもりはない。

あくまで客観的な事実にはなるが、2着だったサクラアリュールは、前走、オープン特別【三宮S】で8着に敗れていた馬。

このレースへ向けてかなり調子を挙げていたことは確か。それでも

「これまでの実績は重賞好走をイメージしにくいもの」

だったことは確かだろう。

そういった馬が2着に入った。相手関係はハイレベルではなかったという結論になりそうだ。

 

だが!

それでもカフェファラオの今後には期待が持てる

と言い切りたい。超G1級かどうか、現時点ではなんとも言えない部分もあるが、例え今すぐ古馬G1で走ったとしても、上位争いは可能。

そう思える理由を記して。いこう。

 

結論はシンプル!折り合い!

実は考え方は非常にシンプル。

この時期の3歳馬としえは、桁違いの精神力を備えている

これに尽きる。

実はレース後、ルメール騎手が次のような話をしていた。

強い馬です。能力があります。折り合いや反応がとても良かったです。

 

本当にその通り。レースを見ていて、一切不安になる場面がないほど、落ち着いて走っていた。

だが、カフェファラオにとって、ここは決して楽な条件ではなかった。

・ここがデビュー以来5戦目

・初めての古馬との対戦(しかも重賞)

・不慣れな中団待機での競馬

それでもあっさり勝利を決めた!

 

漂う、超大物の予感

長年の予想家としての経験から、走力は鍛錬を積むことでの上昇は見込めるが、精神力の改善というのはなかなか容易ではない。

それだけ、競馬にとって精神力は大事な要素。

それをデビュー5戦目の時点で完璧に備えていること自体

超大物の証

ではないだろうか。

走力に関しては、2走前【ユニコーンS】で素質の高さを証明済み。

今回、もうひとつ弾けきれなかったのは、久々の分もあるだろう。

これからを本当に楽しみにしている!

 

キングスポーツ流「次走へ向けての一言メモ」

ここからは「私の独り言」だととらえていただきたい。

今後へ向けて、気がついたことをメモ帳に走り書きしているようなイメージ。

せっかくなので、それを皆様と共有してみようかと考えた。

 

いつもなら2~3頭は記しているコーナー。

だが、正直に言って、今回は勝ち馬以外に気になる馬が少なかった。

無理して、何頭も馬を拾うのは本意ではない。

そこで今回は素直に1頭だけ!

次の馬をご紹介しておきたい。

 

3着・エイコーン

「大器!復活!」

と言ったところではないだろうか。

3着という着順よりも、直線での鋭い伸び脚に、この馬が本当に良かった3歳秋頃の雰囲気を感じた。

 

一昨年末のG1【東京大賞典】で5着に好走。

しかし、その後は1年以上の休養を強いられ、復帰後の3戦でも本来の動きが見られなかった。

一転、今回は調教の段階からよく動けていた。

使われつつ、心身共に目覚め、それを実戦での走りに繋げたということだろう。

素質のある馬が目覚めた!ならば、近い将来、重賞勝ちのチャンスもある!

ということで、未来の主役に指名しておきい。

 

【シリウスステークス 2020】のレース後の関係者のコメント

1着 カフェファラオ(C.ルメール騎手)
「強い馬です。能力があります。折り合いや反応がとても良かったです。調教で乗っていましたし、今日は全く心配していませんでした。特に作戦はなくて、逃げ馬がたくさんいましたし、中団から自分のペースで行ってリラックスして乗れました。ペースは良かったです。GIを勝てるポテンシャルがあります」

2着 サクラアリュール(藤岡康太騎手)
「内枠からある程度のポジションにつけようと思っていました。スムーズに内を上がって行けて一瞬はオッと思いましたが、勝ち馬が強かったですね」

3着 エイコーン(高倉稜騎手)
「ある程度ペースが流れそうでしたし、前につけて甘くなるよりは自分のリズムで運びたいと思っていました。具合がよくて凄くいい感じでした。伸びそうで伸びないのは斤量の分もあったと思います。能力のある馬ですし、復調しているのではないでしょうか」

5着 メイショウワザシ(浜中俊騎手)
「行く馬はたくさんいましたが、揉まれない競馬をしようと思っていました。このメンバーでよく頑張っています」

9着 グレートタイム(福永祐一騎手)
「体調は良く、展開もこの馬にとって良かったのですが、気持ちの面だけです」

16着 ダイメイコリーダ(松山弘平騎手)
「スタート良くいい形で3番手につけられましたが、4コーナーで大きな不利がありました。参考外だと思います」

(via ラジオNIKKEI 

 

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