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ホーム勝負の明暗高松宮記念 2020【回顧】勝ち馬の勝因こそが「最大の教訓」に

高松宮記念 2020【回顧】勝ち馬の勝因こそが「最大の教訓」に

こちらのコラムでは「キングスポーツの予想結果」とは別に、客観的な視点でのレース回顧をお届けしています。それこそが「明日の夢馬券獲得」の糧となると考えています。

もちろん、会員の皆様も、回顧を読んで頂く中で競馬の引き出しをドンドン増やして頂きたい。間違いなく、今後の競馬ライフは充実したものになりますのでご活用ください!

 

勝負の明暗 はここだった!

【回顧】高松宮記念 2020 における勝負の明暗

馬 名 性齢 斤量 騎手 タイム 着差 通過順位 上3F 単勝 体重 ± 調教師
6 11 クリノガウディー 牡4 57 和田竜二 1.08.7      03-03 33.8 15 64.6 494 -2 (栗)藤沢則雄
8 16 モズスーパーフレア 牝5 55 松若風馬 1.08.7      01-01 34.5 9 32.3 494 0 (栗)音無秀孝
4 8 グランアレグリア 牝4 55 池添謙一 1.08.7 ハナ    13-12 33.1 2 4.1 486 +12 *(美)藤沢和雄
2 3 ダイアトニック 牡5 57 北村友一 1.08.7    04-04 33.7 4 9.2 472 +2 *(栗)安田隆行
B8 17 シヴァージ 牡5 57 藤岡佑介 1.09.0 2    15-15 33.1 12 40.0 500 0 (栗)野中賢二
B4 7 グルーヴィット 牡4 57 岩田康誠 1.09.0 ハナ    15-14 33.2 13 40.1 494 -2 (栗)松永幹夫
6 12 セイウンコウセイ 牡7 57 幸英明 1.09.1 クビ    02-02 34.4 6 22.8 504 0 (美)上原博之
2 4 ティーハーフ 牡10 57 国分優作 1.09.1 ハナ    08-09 33.8 17 304.2 472 +8 (栗)西浦勝一
1 1 ステルヴィオ 牡5 57 丸山元気 1.09.3 1    08-07 34.1 7 24.8 488 -4 (美)木村哲也
10 3 6 ダノンスマッシュ 牡5 57 川田将雅 1.09.7 2 1/2    07-04 34.7 3 4.1 474 -4 *(栗)安田隆行
11 1 2 アウィルアウェイ 牝4 55 松山弘平 1.09.7    08-11 34.2 11 38.1 480 +2 (栗)高野友和
12 5 9 タワーオブロンドン 牡5 57 福永祐一 1.09.8  3/4    08-09 34.5 1 3.8 514 -6 *(美)藤沢和雄
13 7 14 モズアスコット 牡6 57 M.デム 1.09.9 クビ    17-17 33.7 5 9.8 494 0 (栗)矢作芳人
14 7 15 ナックビーナス 牝7 55 田辺裕信 1.10.3 2 1/2    04-04 35.3 14 57.6 532 -2 (美)杉浦宏昭
15 8 18 ノームコア 牝5 55 横山典弘 1.10.6 1 3/4    08-12 35.0 8 26.7 478 +11 (美)萩原清
16 3 5 ラブカンプー 牝5 55 酒井学 1.10.6 クビ    04-07 35.4 18 329.2 444 +6 *(栗)森田直行
17 7 13 ダイメイプリンセス 牝7 55 秋山真一 1.10.9 2    13-15 35.0 16 245.6 504 +14 *(栗)森田直行
18 5 10 アイラブテーラー 牝4 55 武豊 1.21.9 大差    18-18 42.9 10 33.2 426 -8 (栗)河内洋

 

降雪による中山競馬の中止&順延となった3月29日。

まさかの事態に戸惑った競馬ファンも多かったが、それ以上の衝撃が中京で待っていた。

15番人気クリノガウディー&9番人気モズスーパーフレアという大穴同士のワンツー入線!

からの、斜行によるクリノの降着&モズスーパーフレアのG1初制覇!

鞍上の松若風馬騎手も7年目での初のG1勝利だ。おめでとう!

本当に、何が起こるかわからない日だったね(笑)

 

尚、おかげさまで、キングスポーツも3連複2万馬券の的中に成功。

喜んでくださった会員様も多かっただろう。

 

G1という大舞台で降着という事例が起こるのは非常に残念。

もちろん加害騎手には反省が必要かもしれない。

だが一方で、それは各自が全力を尽くした熱い戦いであることの裏返しだとも思う。

いずれにせよ、まずはG1という大舞台を戦い終えた全ての騎手、全ての馬に心からの「お疲れ様」を申し上げたい。

 

慌ただしかったレース前

さて、今回の【高松宮記念】は皆様もご存知の通り、レース前の段階から非常に慌ただしかった。

【ドバイWCデー】の開催中止により、一部の馬の鞍上が突然変更になったのだ。(主戦に戻った)

スター騎手の存在は競馬界にとっての財産。

それだけに、致し方ない部分もあるだろうが、馬よりも人に注目が集まってしまうことに関しては、何か残念な思いもあった。

そんな中、優勝したのは、まだG1を勝ったことのない若武者。

こんな巡り合わせも、なんだかいいじゃないか!

 

勝ち馬の最大の要因は?

そして、その鞍上の存在こそが、今回のモズスーパーフレアの最大の勝因のひとつだと思う。

私は、以前からレース回顧において

「馬を知り尽くしている鞍上の大切さ」

を何度も書いてきた。

 

例えば最近だと【ファルコンS】の回顧。

 

該当部分を転載してみよう。

やはり「馬を知っている鞍上」は頼りになる

もうひとつの勝因は鞍上・田辺騎手の存在だ。

実は今回、レース序盤、向こう正面でシャインガーネットが少々行きたがる場面があった。

マイルばかり使われてきた馬の距離短縮だけに、こういった場面は想像できた。

ただ、もしも鞍上が「シャインガーネットを知らない騎手」だったらどうか?

戸惑い、上手く馬を導けなかったかもしれない。

だが、新馬戦&2走前に、共に勝利を掴んでいた田辺騎手。

馬を完全に把握し、彼女への信頼感があった彼からこそ、落ち着いて彼女の力を引き出す騎乗に集中できたのだろう。

 

テン乗りが悪いとは言わないが

もちろん、テン乗りが悪いとは言えない。

「知らないからこそできる騎乗」もあると思うし、実際【フィリーズレビュー】ではテン乗りの岩田騎手がエーポスを勝利に導いたりもした。

だが、基本的には!

馬を知っている騎手のアドバンテージが大きい

のではないだろうか。

ましてや、何が起きても驚けないような大一番では、特にそれが大事になるだろう。

 

モズスーパーフレアは、松若騎手にとっては自厩舎(音無厩舎)の馬だ。

また、途中乗り代わっていた時期もあったが、デビューからの4戦でコンビを組み、また昨年秋のG1【スプリンターズS】2着の際にもコンビを組んでいた。

彼ほどモズスーパーフレアのことをわかっている騎手は他にいないだろう。

 

信頼感が伝わってきた

能力も癖も、当然馬場に対する適性も、彼は知っている。

「外枠だろうが重馬場だろうが関係ないね!」

スタート直後から、馬に対する信頼感が伝わってくるかのような、気持ちの良い先行策。

同じ逃げでも、馬に全幅の信頼を置いての逃げと、何か色々と考えを巡らせながら逃げるのでは、全く違うと思う。

当然、馬も気持ちよく走れた。だから最後まで垂れなかったのだろう。

この結果を受け、改めて

「馬を知っている鞍上の大切さ」

を確信した。

これこそ、今回の高松宮記念における最大の教訓かもしれない。

 

鞍上にはさらなる活躍の場が

もちろん、今回は馬を知っていることが勝利に結びついた部分もあったと思うが、松若騎手自体「G1初勝利が遅すぎたな」と感じられるくらい、落ち着いて騎乗できるジョッキーだ。

心身共に、名門・音無厩舎で鍛えられているのだろう。

インタビューでの対応を見ていても、しっかりとした人間性が伝わってくる。

「地位が人を作る」

などと言われることがあるが、元々の技術&人間性に「G1ウイナー」の自信が加われば、さらなる高みへとのぼっていくに違いない。

G1・2勝目は、意外と早い時期に訪れるかも!注目しようじゃないか。

 

その他の上位馬についても少々

少々勝ち馬についての話が長くなりすぎたね。

その他の上位2頭については簡単に解説させてもらおう。

まず、2着のグランアレグリアについて。

上がり最速の脚を使っていたように、やはり力はある。

だが、スタミナが求められる中京1200Mでも勝ちきれなかったこと、またレース後に鞍上から

忙しかった

というコメントを考えると、短距離馬としては難しいかもしれない。

前走【阪神C】での圧倒的な内容を思うと、ひょっとしたら1400Mベストの馬なのか、、、今後のレースぶりに注目したい。

 

北村友の進化

そしてダイアトニック。スムーズならば勝ち負けまであったと思う。

1400Mでの重賞勝ちが証明する能力&スタミナ、そして道悪適性も高かっただろうが、同時に鞍上北村友騎手の存在も見逃せない。

失礼ながら、昨年のこのレースで1番人気ダノンスマッシュで4着に敗れた際、レース回顧では少々厳しいことを書かせてもらった。

当然、本人が一番悔しかったと思う。

だからこそ、今年は必ず上手く乗るだろうと見ていた。(ましてやダノンと同じ安田隆厩舎の馬)

 

では、昨年の北村友騎手のように、今年一番悔しい思いをした騎手は誰だろう?

ぜひ、皆様なりの答えを想像してほしい。

来年、その騎手が上位争いを賑わすかもしれないよ!

 

レースを見逃した方はコチラから

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本当に惜しいレースになってしまった

4着・クリノガウディー

素晴らしい手応えでの直線&ゴール前。

馬の癖もあったと思うが、もう少し落ち着いて鞍上が追っていれば、あそこまでの斜行はなかったかも、、、

和田騎手を素晴らしい騎手だと思うからこそ、残念だ。

とはいえ、馬は本当に強かった。

道悪適性もあったと思うが、正攻法の競馬からキッチリ抜け出して1位入線。

これまではマイル~1800Mベストかと思っていたが、今日のレースぶりなら

名スプリンター誕生の予感!

とにかく、左にモタれる癖の矯正だけを願いたい。

 

【高松宮記念 2020】のレース後の関係者のコメント

レース後のコメント
1着 モズスーパーフレア(松若風馬騎手)
「スタートを気を付けて自分のリズムでレースをさせました。重い馬場でしたが午後に晴れてそれほどまでに道悪にならなかったのも良かったと思います。最後は必死で追いました」

(音無秀孝調教師)
「いつもの競馬で後ろを離して逃げるレースをさせました。繰り上がりの1着ですが、不利もありましたし、スッキリとはしませんが勝ちは勝ちです。4コーナーで後ろを離していましたが、直線の長いコースですから不安でした。今日は一旦離されてからしぶとかったですね。成長を感じました」

2着 グランアレグリア(池添謙一騎手)
「直線で外に出すとすごい伸び脚でした。初めての1200mでうまくレースができませんでした。結果を出すことができず残念です」

3着 ダイアトニック(北村友一騎手)
「前回降着となったのにまた騎乗依頼を頂けて有難かったです。今日は結果を残したかったのですが、不利もあって結果が残せませんでした」

4着降着(1位入線) クリノガウディー(和田竜二騎手)
「スタート良く、前が速くならず、良い感じで行けました。しかし、気を付けていましたが、左にもたれてしまいました。もたれるのを直すだけでは進まないので追いましたが、結局迷惑をかけてしまいました。申し訳ないです。能力はあり、1200mにも対応してくれました。それだけにもったいなかったです。今後も左に行くのが課題になります」

5着 シヴァージ(藤岡佑介騎手)
「出負けする形になりましたから脚をためるレースをしました。最後は良い脚を使いました。初めてのGIで内容のあるレースだったと思います」

6着 グルーヴィット(岩田康誠騎手)
「ラストを伸ばす感じのレースをしました。良い脚を使ってくれました」

7着 セイウンコウセイ(幸英明騎手)
「良い形でレースはできていたと思います。馬の具合も良かったのですが、終いの伸びが今一つでした」

8着 ティーハーフ(国分優作騎手)
「しっかり脚を使いました。最後こそ少し疲れましたが、10歳でもよく頑張りました」

10着 ダノンスマッシュ(安田隆行調教師)
「ゲートでつまずいてしまいました。運が無かったです。改めて仕切り直しです」

12着 タワーオブロンドン(福永祐一騎手)
「4コーナーではバッチリといった感じでしたが、追い出してからはトモが流れてしまい、手応えほど伸びがありませんでした」

13着 モズアスコット(M.デムーロ騎手)
「スタートを出てくれませんでした。その後も忙しい感じでした。走りも今一つでした。馬場が合いませんでした」

17着 ダイメイプリンセス(秋山真一郎騎手)
「4コーナーからずっとのめっていました」

(via ラジオNIKKEI 

 

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