こちらのコラムでは「キングスポーツの予想結果」とは別に、私たちなりの視点で、レース回顧をお届けしています。それこそが「明日の夢馬券獲得」の糧となると考えています。
もちろん、会員の皆様も、回顧を読んで頂く中で競馬の引き出しをドンドン増やして頂きたい。間違いなく、今後の競馬ライフは充実したものになりますのでご活用ください!
天皇賞・秋 2026 の回顧
2026年11月 1日(日) 4回東京11日 天候 : 晴 馬場状態 : 良
【11R】 第174回天皇賞(秋)
3歳以上・オープン・G1(定量) (国際)(指定) 芝 2000m 17頭立
| 着 | 枠 | 馬 | 馬 名 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | タイム | 着差 | 通過順位 | 上3F | 人 | 調教師 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 8 | 17 | ダノンデサイル | 牡5 | 58 | 戸崎圭太 | 1.56.7 | 14-16-16 | 32.9 | 4 | (栗)安田翔伍 | |
| 2 | 5 | 10 | ネブラディスク | 牡4 | 58 | 川田将雅 | 1.57.1 | 2 1/2 | 12-11-10 | 33.7 | 8 | (栗)福永祐一 |
| 3 | 2 | 3 | レガレイラ | 牝5 | 56 | 岩田望来 | 1.57.2 | 3/4 | 10-09-10 | 33.8 | 3 | (美)木村哲也 |
| 4 | 7 | 14 | タガノデュード | 牡5 | 58 | M.デム | 1.57.4 | 1 1/4 | 16-17-17 | 33.3 | 14 | *(栗)宮徹 |
| 5 | 1 | 1 | クロワデュノール | 牡4 | 58 | C.デム | 1.57.4 | ハナ | 06-06-06 | 34.2 | 1 | (栗)斉藤崇史 |
| 6 | 6 | 11 | シェイクユアハート | 牡6 | 58 | 古川吉洋 | 1.57.5 | 頭 | 12-12-12 | 34.0 | 5 | *(栗)宮徹 |
| 7 | 4 | 8 | ジュンブロッサム | 牡7 | 58 | 杉原誠人 | 1.57.7 | 1 1/4 | 11-12-12 | 34.2 | 16 | (栗)友道康夫 |
| 8 | 8 | 15 | サクラファレル | 牡4 | 58 | 佐々木大 | 1.57.7 | クビ | 09-09-08 | 34.4 | 13 | (美)堀宣行 |
| 9 | B6 | 12 | コスモキュランダ | 牡5 | 58 | 丹内祐次 | 1.57.7 | 頭 | 03-03-03 | 34.7 | 12 | (美)加藤士津 |
| 10 | B3 | 6 | セイウンハーデス | 牡7 | 58 | 幸英明 | 1.57.7 | ハナ | 06-07-06 | 34.5 | 6 | (栗)橋口慎介 |
| 11 | 4 | 7 | マスカレードボール | 牡4 | 58 | ルメール | 1.57.8 | クビ | 14-14-14 | 34.2 | 2 | *(美)手塚貴久 |
| 12 | 8 | 16 | ジョバンニ | 牡4 | 58 | 松山弘平 | 1.58.5 | 4 | 05-03-03 | 35.6 | 9 | *(栗)杉山晴紀 |
| 13 | 3 | 5 | シャンパンカラー | 牡6 | 58 | 内田博幸 | 1.58.7 | 1 1/4 | 16-14-14 | 35.0 | 15 | (美)田中剛 |
| 14 | 5 | 9 | ホウオウビスケッツ | 牡6 | 58 | 岩田康誠 | 1.58.9 | 1 1/4 | 03-03-03 | 35.9 | 10 | (美)奥村武 |
| 15 | 7 | 13 | リアライズシリウス | 牡3 | 56 | 津村明秀 | 1.59.2 | 1 1/2 | 02-02-02 | 36.5 | 7 | *(美)手塚貴久 |
| 16 | B1 | 2 | エルトンバローズ | 牡6 | 58 | 松若風馬 | 1.59.2 | 頭 | 06-07-08 | 35.9 | 17 | *(栗)杉山晴紀 |
| 17 | 2 | 4 | レディネス | 牡4 | 58 | 横山典弘 | 1.59.9 | 4 | 01-01-01 | 37.2 | 11 | (栗)昆貢 |
まさか、、2強が消えた! 波乱の結末が教えてくれたもの
「競馬の難しさと面白さを改めて思い知らされた一戦」
今回の【天皇賞秋】を端的に表すのなら、こういった表現が相応しいのではないだろうか。
最大の焦点は、クロワデュノールとマスカレードボールの2強対決。
レース前に公開した「狙いのコラム」でも記したが、私たち予想をする側は
・2頭によるワンツーなのか
・それとも一角が崩れるの
・そもそも2強以外の馬から勝負すべきなのか
という「究極の3択」に向き合う必要があった。
結果は3番目。実は私たちも3番目だと考え、2強以外の馬からの勝負に挑んだ。その大局観自体は正解だったが、まさか両馬ともに馬券から消えるとは、、、
クロワデュノールは5着、マスカレードボールは11着。3連単は29万7,820円の大波乱となった。
では、この結果をどう読み解けばよいのだろうか。
大外17番からの圧勝! ダノンデサイルの勝因は?
兎にも角にも、まずは優勝したダノンデサイル&陣営の皆様に心からの祝福を伝えたい。
ただ、素晴らしいのは、単に「勝利」という結果を得たというだけではないこと。2着に2馬身半もの大きな差をつけている通り、文句なしの完勝である。
条件も楽ではなかった。東京芝2000mでは不利とされる大外17番枠。しかも4コーナーを16番手で通過。ところが、そこから繰り出した末脚は、実に32秒9!外から一気に突き抜け。
直線だけでの豪快なゴボー抜きを演出した要因として考えたいのが、前半のペースである。
逃げたレディネスが刻んだ前半1000mは58秒8。しかも後半1000mも57秒9と、全体を通して非常に速い決着になった。
逃げ馬は最下位の17着。2番手を進んだリアライズシリウスも15着に沈み、明らかに先行勢には厳しいレースとなった。
その意味で、後方から脚を温存できたダノンデサイルに展開が向いたことは確かだろう。

ただし、展開に恵まれただけで、これほどの勝ち方ができるだろうか。
戸崎騎手は、無理に位置を取りに行かず、馬のリズムを優先したと振り返っている。
大外枠を克服しようと焦るのではなく、むしろ自分たちの競馬に徹したことが、持ち前の末脚を最大限に引き出したのだ。
枠の影響もあっただろうが4番人気。とはいえ、ダービー制覇を含め、これまでに何度もG1の大舞台で活躍してきた馬でもある。
それだけに「展開の後押しはあった。しかし、勝つべくして勝った実力馬の圧勝」
そう評価するのが適切ではないだろうか。
2強はなぜ崩れたのか?
一方、人気を集めた2頭については、それぞれ敗因を分けて考えたい。
が、総じて言えるのは「これも競馬。悲観するほどのこともない」
まず、1番人気クロワデュノール。
最内1番枠から道中6番手につけたが、直線では思うように伸び切れず5着。
斉藤崇史調教師は、内枠の難しさに触れ、動きたいところで動けなかったことを敗因に挙げている。
確かに、勝負どころで外へ持ち出して加速する自由度は、後方から大外を伸びた勝ち馬とは大きく違っていた。加えて、前を追いかける位置取りも今回の流れでは楽ではない。
それでも、厳しい展開のなか5着まで粘った点は、むしろ評価してよい部分だろう。今後のローテはまだわからないが、引き続き高く評価すべき一頭だとみる。

対してマスカレードボールの11着である。
こちらはスタートでつまずき、予定していた位置を取れなかったことが大きかった。
ルメール騎手によれば、道中の手応えは良かったものの、直線では前が混雑してスムーズに運べなかったという。
後方にいたからといって、必ずしも差し有利の展開を生かせるわけではない。
勝ち馬が外から一気に加速できたのに対し、こちらは進路を確保する段階で後手を踏んだ。
今回の着順だけで、2頭を判断するのは早計。
ただ「運や流れも実力の内」だと考えれば、改めての今日の勝ち馬にはダノンデサイルが相応しかったのだと思う。
外が伸びた? 2・3着馬の評価は?
さて、出走馬たちの評価をする上で見逃せないのは「馬場状態」
ダノンデサイルが大外から豪快に伸びたため「外差し馬場だったんじゃないの?」という見方もでるかも知れない。
確かに「強いて言えば外差し馬場」だったか。
しかし、東京競馬場は今週からBコースを使用。内側の傷んだ部分はおおむねカバーされ、実際、同日の芝レースでは内枠から好位につけた馬も勝っている。
つまり、今回の差し決着は、単純な外有利というよりも、速い流れによる影響が大きかったと考えたい。
そうした視点で見ると、2着ネブラディスクの走りは価値がある。
8番人気の低評価ながら、4コーナー10番手から上がり33秒7の脚を繰り出し、堂々のG1連対。
展開の恩恵はあったにせよ、初めてのG1でこの結果を残したことは大きな収穫だ。
一方、3着レガレイラも4コーナー10番手から内を伸びて3着。内を通って、上がり3ハロンも33秒8をマークしている。
前走の【オールカマー】では4着に敗れていたが、今回は牡馬の一線級を相手に改めてG1級の末脚を示した。さすがは有馬記念ウイナー。
ネブラディスクの飛躍と、レガレイラの復権。
勝ち馬の派手な末脚だけでなく、この2頭の走りも高く評価したい。
次走以降に注目!未来の主役は?
ここまで上位3頭&2強について振り返ってきたが、敢えて彼ら以外から今後に期待したい一頭を。ということで、14番人気で4着に健闘したタガノデュードだ。
4コーナーでは最後方の17番手。それでも、直線で上がり33秒3の末脚を繰り出し、クロワデュノールをハナ差抑えて4着に食い込んだ。
上述の通り、先行馬が苦しくなる展開の恩恵はあった。
ただ考えてみれば、春には【大阪杯】4着、【宝塚記念】5着という実績。14番人気だったのが不思議なくらいであり、流れひとつで十分に走れる馬であることは、証明されている。
「タガノデュードに向きそうな流れのレース」を読むのはそれほど難しくはないし、今後もチャンスがあれば、積極的に狙うべきだと思う。
最後に、今回の【天皇賞・秋】が教えてくれたのは、改めて競馬に「絶対」はないということ。
圧倒的に見えた2強でさえ、展開や位置取り、ほんのわずかな不運で、その結果は大きく変わってしまう。だからこそ、競馬は面白い。
今回の波乱も、次の大きな的中につながるヒントとして、しっかり胸に刻んでおきたい。

ファンタジーS 2026 の回顧
2026年10月31日(土) 4回京都10日 天候 : 晴 馬場状態 : 良
【11R】 第31回KBS京都賞ファンタジーS
2歳・オープン・G3(馬齢) (牝)(国際)(指定) 芝・外 1400m 11頭立
| 着 | 枠 | 馬 | 馬 名 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | タイム | 着差 | 通過順位 | 上3F | 人 | 調教師 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 4 | 4 | ニクスルーナ | 牝2 | 55 | 岩田望来 | 1.21.3 | 06-07 | 33.3 | 3 | (栗)高柳大輔 | |
| 2 | 8 | 10 | フェリチタ | 牝2 | 55 | 松山弘平 | 1.21.3 | クビ | 02-02 | 33.7 | 5 | (栗)鈴木孝志 |
| 3 | 5 | 5 | バタフライ | 牝2 | 55 | 原田和真 | 1.21.5 | 1 1/4 | 01-01 | 34.1 | 11 | (美)松山将樹 |
| 4 | 7 | 8 | ブライトスクリプト | 牝2 | 55 | 池添謙一 | 1.21.7 | 1 | 06-05 | 33.8 | 1 | (栗)松下武士 |
| 5 | B6 | 6 | イモージェン | 牝2 | 55 | C.デム | 1.21.7 | ハナ | 05-05 | 33.9 | 2 | (栗)池添学 |
| 6 | 7 | 9 | ベニバナ | 牝2 | 55 | 幸英明 | 1.21.8 | 3/4 | 08-08 | 33.7 | 7 | (栗)渡辺薫彦 |
| 7 | 2 | 2 | セイウンマイラヴ | 牝2 | 55 | 田山旺佑 | 1.21.9 | クビ | 03-03 | 34.2 | 10 | (栗)長谷川浩 |
| 8 | 1 | 1 | レニュアージュ | 牝2 | 55 | 西村淳也 | 1.22.1 | 1 1/2 | 09-08 | 33.8 | 6 | (栗)藤原英昭 |
| 9 | 3 | 3 | ビスケットサンド | 牝2 | 55 | 北村友一 | 1.22.2 | クビ | 11-11 | 33.4 | 4 | (栗)佐藤悠太 |
| 10 | 6 | 7 | シャンデヴァーグ | 牝2 | 55 | 鮫島克駿 | 1.22.2 | クビ | 10-10 | 33.6 | 9 | (美)森一誠 |
| 11 | 8 | 11 | ツキミ | 牝2 | 55 | 川田将雅 | 1.23.1 | 5 | 03-03 | 35.4 | 8 | (栗)清水久詞 |
アルテミスと同様に
先週の【アルテミスS】の回顧でもお話ししたことではあるが、2歳馬のレースについては、少し違った角度から見つめていきたいと思っている。
普段の重賞回顧では、ペースや位置取り、展開の有利不利などを分析することが多い。しかし、まだ競走馬として成長の途中にある2歳馬たちに、それを細かく当てはめる必要があるのだろうか。
もちろん、レース内容を振り返ることは大切だ。ただ、この時期の若駒たちは、わずか1戦の経験で見違えるほど変わることがある。
前走では後方からしか競馬ができなかった馬が、次走では好位から堂々と抜け出す。あるいは、直線でフラフラしていた馬が、経験を積むことで見事な末脚を繰り出すようになる。
そんな成長の過程こそ、2歳戦を見る楽しさではないだろうか。
大切なのは、今どれだけ強いかだけではない。この先、どこまで強くなれるのか。
目の前の一戦だけで能力の限界を決めつけず、その馬の奥に眠っている可能性を探していきたい。
そこで今回も、着順や展開の細かな分析はひとまず脇に置き、将来への期待を抱かせてくれた1頭に注目してみよう。未完成だからこそ、夢が膨らむ!
素直に「あの馬」で!
じゃあどの馬が印象的だったが?
ここは素直に、重賞初制覇を飾った3番人気ニクスルーナを挙げておきたい。
魅力をひと言で表すなら「成長力」ではないだろうか。

デビュー戦は5着。続く2戦目も2着と、決して最初から圧倒的な強さを見せていたわけではない。しかし、3戦目で初勝利を挙げると、そこから一気に重賞の頂点まで駆け上がってきた。
そして今回、何より素晴らしかったのは、その勝ち方だ。
道中は中団でじっくり脚をため、直線で進路が開くと鋭く加速。先行した馬たちが簡単には止まらない流れのなか、上がり最速33秒3の末脚を繰り出し、重賞勝ちの実績を持つフェリチタをゴール寸前で差し切ってみせた。
クビ差という着差以上に、強い印象を残す勝利だったと思う。
尚、レース後の岩田望来騎手は、まだ粗削りで改善すべき点があることを認めながら、その能力と今後の成長に期待を寄せていた。
父ジャンダルムから受け継いだスピード(㊗️ジャンダルム産駒、重賞初勝利)、そして母の父ハーツクライという血統背景も含め、今後どのような競走馬へと進化していくのか、興味は尽きない。
個人的にはマイルまではいけそうな雰囲気を感じるが、、、どうだろうか。楽しみだ!





