京都金杯 2019【回顧】勝ち馬が更に上に行くためには？

こちらのコラムでは「キングスポーツの予想結果」とは別に、客観的な視点でのレース回顧をお届けしています。それこそが「明日の夢馬券獲得」の糧となると考えています。

もちろん、会員の皆様も、回顧を読んで頂く中で競馬の引き出しをドンドン増やして頂きたい。間違いなく、今後の競馬ライフは充実したものになりますのでご活用ください！

勝負の明暗 はここだった！

【回顧】京都金杯 2019 における勝負の明暗

2019年最初のレース回顧だ。

今年も、これまで通り「今後の皆さまの競馬ライフに役立つような内容」を心がけてレースを振り返っていこうと思う。どうぞよろしく。

ところで、私はこの正月休み、箱根駅伝の中継にかじりついていた。

ご存知の通り、東海大学が初優勝を飾ったのだが、その中心を担った３年生は「黄金世代」と呼ばれているという。

高校時代に「歴代でもハイレベル」といわれた世代のトップクラスの面々がこぞって東海大学に入学、それが今の３年生であり、順調に成長し、栄冠を掴んだのだ。

彼らの中には、大学の枠を超えて、既に日本代表レベルの活躍をしている選手もいるらしいから、これからも非常に楽しみだ。

競馬界の黄金世代=明け４歳世代

なぜ、東海大学の話をしたか？それは彼ら３年生世代が、競馬界の明け４歳世代を彷彿とさせるものだからだ。

改めて語るまでもないが【ジャパンカップ】をアーモンドアイが制し、【有馬記念】をブラストワンピースが制した。その他にも、好走しまくった明け４歳世代。

まさに「歴代でもハイレベル」な世代であり、彼らが順調にいけば、日本競馬史を塗り替えるような「世界レベルでの活躍」も決して夢ではない。

穴予想の人間からすると、あまり強すぎる馬が出てくるのも困るが（笑）それとは別に、一人の競馬ファンとして彼らの活躍を楽しみにしたい。

そんな明け４歳世代の「マイルのエース」を担うのが、【マイルチャンピオンシップ】を制したステルヴィオであり、今回の【京都金杯】を制したパクスアメリカーナではないだろうか。

大器の予感！パクスアメリカーナ

優勝したパクスアメリカーナについては、レース前に公開した「京都金杯の狙い」の中でも解説していた。私たちがどのように考えていたか？転載しておこう。

【短評】パクスアメリカーナ（川田・中内田）

▼最近の主な戦績
リゲルステークス　１着
⇒前走【リゲルステークス】は、５月のＧ１【ＮＨＫマイルカップ】（0.4秒差６着）以来、約７ヶ月ぶりの実戦だった。長期の休養明けに加えて、初めての古馬との対戦ということで極めて厳しい条件だったはずだが、何と２着馬に４馬身もの差をつける完勝！上がり３ハロンでも最速タイムをマークするなど、内容においても全く隙がなかった。要するに「モノが違う」ということだろう。

今回は重賞ということで相手は強くなるが、前走を使われて、更に状態が上がっていることを思えば、連勝の可能性は十分！

【Check Point】⇒強いて言えばということになるが、気になるのは「久々激走の反動」くらいだろう。普通の体調で、尚且つまともに回ってくれば、大崩れの可能性は低い。

今回のレース、結果だけをみれば２着に3/4馬身差だから、接戦だと感じた人もいるだろうか。

だが、京都コース特有の、向こう正面の上り下り、高低差4.3メートルをスムーズにこなしているあたりに競馬センスの高さを感じたし、コーナーもキッチリと回って、直線でも最後までしっかりと脚を伸ばしていた。

「危ないな」という場面が全く見られず、内容という点においては「完勝」と言っても差し支えないだろう。

レース前に記していた「モノが違う」という評価の通りだった。

【 #京都金杯 】パクスアメリカーナ初重賞ゲット！明け４歳「黄金世代」今年も主役 https://t.co/mrwH0f3vKe #競馬 #keiba #スポーツ報知

— スポーツ報知 競馬取材班 (@hochi_keiba) January 5, 2019

更に上にいくには？

とはいえ、モノが違うのはあくまでも「Ｇ３レベル」での話。

これから先、更に上を狙っていく中では課題もある。個人的には、反応すべき時に反応しきれない、瞬発力という面が、少々弱いように感じた。

これは、ダート王だった父クロフネならではの「重厚さ」なのかもしれない。

とはいえ、まだ４歳になったばかりだ。これからの調教、レース経験次第でいくらでも変わっていくだろう。楽しみに、追いかけていきたい。

次走こそ狙え！この馬が未来の主役だ！

今回の「未来の主役」としてご紹介するのは

８着のカツジ

【京都金杯】カツジ伸び欠き８着　松山「最後１ハロンでエンジンかかった」 – サンスポZBAT！競馬 https://t.co/ETgjc6Drsn

— サンスポZBAT！競馬 (@sanspoyosouou) January 5, 2019

前走のＧ１【マイルチャンピオンシップ】で４着に好走したこともあり、３番人気の高評価を集めたカツジ。

今回は８着に終わったが、鞍上の松山が

と語っているように、本来のデキではなかったのかもしれない。

それでも、ラスト１ハロンで見せた伸びは、間違いなくＧ１級の破壊力！これなら、状態さえ良ければ、今後のマイル路線でも大活躍が見込めそうだ。

【京都金杯 2019】を見逃した方は下記からご覧下さい。

【京都金杯 2019】のレース後の関係者のコメント

～レース後のコメント～
１着　パクスアメリカーナ（川田騎手）
「前回がいい内容でしたし、もともと素質の高さを感じていました。そういうところが噛み合ってきて、いいレースをしてくれるだろうと思っていました。期待通りの内容でした。キッチリと組み立てて勝ってくれました。力をつけながら、大きいところへチャレンジできる馬になってほしいです」

１着　パクスアメリカーナ（中内田調教師）
「揉まれなくて、折り合いを気にしながらのレースでした。京都の上り下りを上手にこなしてくれて、時間はかかりましたが、しっかり反応してくれました。７ヶ月出走していなかった分、心身ともに成長していると思います。前走はギリギリ（レースに）間に合ったかな、という感じでしたが、今回は上積みがありました。もともと期待していた馬です。今後は馬の様子を見て決めます」

２着　マイスタイル（田中勝騎手）
「うまく行ってくれたと思いましたが、ねじ伏せられてしまいました。気にしていたことではありますが、外枠でしたからね…」

３着　ミエノサクシード（川島騎手）
「跨った時から雰囲気が良かったです。いつもより頑張ってくれました」

４着　アドマイヤアルバ（岩田騎手）
「ゲートはそれなりに出て、直線まで我慢させていました。最後も脚を使っています。この距離の方が良いのではないかと思います」

５着　ヒーズインラブ（藤岡康騎手）
「上手にゲートを出て、ポジションを取りに行きました。行きっぷりが良かったので、もう少しうまく折り合えていれば、終いは伸びたかもしれません」

６着　グァンチャーレ（古川騎手）
「ハンデを背負っていたので、その分でしょうか」

８着　カツジ（松山騎手）
「直線で勝ち馬の後ろまで行ったのですが、反応があまり良くありませんでした。最後の１ハロンでエンジンがかかったという感じでした」

１０着　スマートオーディン（秋山騎手）
「能力があります。最後に速くなるように我慢させていました。折り合いを欠いていたところはありましたが、我慢させたことが次につながればいいですね。さすがはスマートオーディンです」

１１着　トゥラヴェスーラ（浜中騎手）
「良い感じでしたが、直線に入って瞬発力の差が出ました」

１３着　ロードクエスト（福永騎手）
「タメていってくれ、という指示でした。伸びていますが、前残りになりました」

１４着　ツーエムマイスター（四位騎手）
「良い感じでしたが、最後は止まってしまいました」

１５着　ストーミーシー（吉田隼騎手）
「いいところで運べましたが、ペースが流れてくれれば良かったです。馬群が密集していたので、広いところに出したかったです」

１６着　アサクサゲンキ（松若騎手）
「距離でしょうか…。いい頃の進んで行く感じは戻ってきています」

１７着　バリス（酒井学騎手）
「ゲートが開く前にテンションがガーッと上がってしまい、出遅れてしまいました」

（via ラジオNIKKEI ）

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