こちらのコラムでは「キングスポーツの予想結果」とは別に、客観的な視点でのレース回顧をお届けしています。それこそが「明日の夢馬券獲得」の糧となると考えています。
もちろん、会員の皆様も、回顧を読んで頂く中で競馬の引き出しをドンドン増やして頂きたい。間違いなく、今後の競馬ライフは充実したものになりますのでご活用ください！
勝負の明暗 はここだった！
【回顧】阪神大賞典 2019 における勝負の明暗
| 着 | 枠 | 馬 | 馬 名 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | タイム | 着差 | 通過順位 | 上3F | 人 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| １ | 8 | 10 | シャケトラ | 牡6 | 57 | 戸崎圭太 | 3.06.5 | 08-09-02-02 | 37.6 | 1 | |
| ２ | 6 | 7 | カフジプリンス | 牡6 | 56 | 中谷雄太 | 3.07.3 | 5 | 05-05-04-03 | 38.2 | 6 |
| ３ | B1 | 1 | ロードヴァンドール | 牡6 | 56 | 横山典弘 | 3.07.7 | 2 1/2 | 02-01-01-01 | 39.2 | 10 |
| ４ | 6 | 6 | ソールインパクト | 牡7 | 56 | 福永祐一 | 3.07.9 | 1 | 05-05-05-06 | 38.6 | 9 |
| ５ | 7 | 9 | アドマイヤエイカン | 牡6 | 56 | 岩田康誠 | 3.08.1 | 1 1/2 | 08-08-09-08 | 38.5 | 4 |
| ６ | 2 | 2 | リッジマン | 牡6 | 57 | 蛯名正義 | 3.08.2 | 3/4 | 07-07-07-05 | 38.9 | 2 |
| ７ | 3 | 3 | ケントオー | 牡7 | 56 | 幸英明 | 3.08.5 | 1 3/4 | 10-10-09-07 | 39.0 | 8 |
| ８ | 7 | 8 | ヴォージュ | 牡6 | 56 | 和田竜二 | 3.09.1 | 3 1/2 | 03-03-03-03 | 40.0 | 5 |
| ９ | 4 | 4 | ステイインシアトル | 牡8 | 56 | 浜中俊 | 3.09.8 | 4 | 04-04-05-08 | 40.4 | 7 |
| 10 | 8 | 11 | コルコバード | 牝6 | 54 | Ｍ．デム | 3.10.0 | 1 | 11-11-09-10 | 40.2 | 3 |
| 11 | B5 | 5 | サイモンラムセス | 牡9 | 56 | 小牧太 | 3.18.8 | 大差 | 01-02-07-11 | 47.6 | 11 |
お見事！シャケトラ！
１月の【ＡＪＣＣ】に続いて、堂々の重賞２連勝を達成したシャケトラの走りは「お見事」の一言に尽きる。
これといったライバルが他にいなかったという事情はあったにせよ、重賞での５馬身差は凄い。（それも余裕たっぷりだったのだから）
そんなシャケトラについて、隠さずに申し上げるが、レース前の段階では
「強さは認めても、今回の条件では相手までではないか？」
という考え方をしていた。
何故か？
距離の壁を乗り越えた！
不安視していた最大の理由は「距離の壁」だ。
実はこの馬、２年前の【日経賞】（中山芝2500Ｍ）を完勝、その勢いに乗って【天皇賞春】（きょうと）に出走したが、９着に終わった。
そのレースも、４角を５番手で通過、それなりの手応えだったにもかかわらず、直線では全く伸びなかった。
この手の急失速の原因は、まず
「距離」
が原因と考えて間違いない。
父マンハッタンカフェは【菊花賞】も【天皇賞春】も勝っているから、シャケトラも同じだと思いがちだが、ややタイプが違い、2500Ｍあたりがベストの馬なのだろうと評価した。
だが、その壁を克服した！
ローテーションも乗り越えた！
実はローテーションも気になっていた。
というのも、昨年の勝ち馬レインボーライン、一昨年の勝ち馬サトノダイヤモンドなど、実は直近５年の勝ち馬すべてが
言うまでもなく【阪神大賞典】は芝3000Ｍ、力の要る芝の阪神コースが舞台という点も含め、極めてタフなレースだ。だからこそ、ハイレベルな【有馬記念】で揉まれたことにより培った実力が生きるのかもしれない。
その点、シャケトラは前走の【ＡＪＣＣ】が超久々であり、長らく超一線級とはぶつかっていない。そこが心配だった。
だが！こちらも乗り越えた！
超一流への進化！
一流の競走馬なら「自らが得意とする条件」なら好走するのは当たり前。「厳しい条件で好走できる馬」こそが超一流ではないだろうか？
その点、今のシャケトラは、休養前の「普通の一流馬」ではなく
超一流のレベルへと上り詰めている！
だからこそ、この先のローテーションはわからないが（恐らく【天皇賞春】や、一昨年４着の【宝塚記念】あたりか）どこに出走しようとも、十分に馬券圏内が狙えるに違いない！
とにかく、怪我だけには注意してほしい。私の願いはそれだけだ。
次走こそ狙え！この馬が未来の主役だ！
今回の「未来の主役」としてご紹介するのは
３着のロードヴァンドール
レースをご覧の方ならおわかりの通り、単騎逃げを見込むも、結果的に再開に沈んだサイモンラムセスに競りかけられ、前半からペースが速くなってしまった。
それでも、大崩れすることなく３着に粘り込んだのは底力の証。
近２走の凡走により評価を落としていたが、これは休養が原因。休養前は重賞でもバリバリ活躍していた馬が、ようやくの本領発揮といったところだろう。
なかなかＧ１では難しいかもしれないが、Ｇ２、Ｇ３なら、今後も「アワヤ」の場面を作ってくれるだろう。楽しみだ。
レースを見逃した方はコチラから
【みんなのKEIBA 次回3月24日(日)】
芝3000m「阪神大賞典・ＧⅡ」を制したのは1番人気⑩シャケトラ。
後続に5馬身差を付ける圧勝！重賞2連勝となりました。
2着は6番人気の⑦カフジプリンス、3着は10番人気①ロードヴァンドール。
3連単は87820円の払い戻し。#フジテレビ競馬 #みんなのKEIBA pic.twitter.com/EEPiKUuNA1— フジテレビ競馬 (@fujitvkeiba) March 17, 2019
【阪神大賞典 2019】のレース後の関係者のコメント
～レース後のコメント～
１着 シャケトラ（戸崎圭太騎手）
「強かったです。追い切りで初めて跨って、良い馬だと思っていましたし、良い感触を得ていたので、自信を持って騎乗することが出来ました。折り合いも十分ついて、直線も良い手応えで迎えることができました。距離は大丈夫だと感じました。３０００ｍ以上で、僕は勝っていなかったので、そういう意味では不安要素は僕だけだったので、勝ててよかったです」
２着 カフジプリンス（中谷雄太騎手）
「長丁場のレースは合っています。道中はリラックスしていましたが、相手の手応えが違いすぎました。それでも交わされてからよく食らいついています。長丁場なら大きいところを狙えるのではないでしょうか」
３着 ロードヴァンドール（横山典弘騎手）
「やっと良くなってきました。これからが楽しみです」
４着 ソールインパクト（福永祐一騎手）
「ディープ産駒なので、もう少しこういう馬場を苦にするかと思っていましたが、平気でした。もう少しで３着はありましたが、よく頑張ってくれました」
５着 アドマイヤエイカン（岩田康誠騎手）
「緩い馬場が苦手のようです」
６着 リッジマン（蛯名正義騎手）
「休み明けなので、体が上手く使えていない感じでした。馬場が悪いのも応えたと思います。次はもう少し良くなるでしょう」
７着 ケントオー（幸英明騎手）
「４コーナーで思いっきりつまずいて、故障したのかと思わせるくらいでした。追い上げていく勢いがなくなってしまいました。普段ならあそこから伸びるのですが．．．」
８着 ヴォージュ（和田竜二騎手）
「厳しい展開になりました。２コーナーで前と離れた時にハミは抜けていましたが、前走ほどは楽ができませんでした」
９着 ステイインシアトル（浜中俊騎手）
「スタートを出て、行く馬がいたので、折り合いは苦労しませんでした。距離なのか、馬場なのか、手応えがなくなってしまいました」
１０着 コルコバード（Ｍ．デムーロ騎手）
「馬場が合わなかったのでしょうか．．．」
（via ラジオNIKKEI ）
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