こちらのコラムでは「キングスポーツの予想結果」とは別に、客観的な視点でのレース回顧をお届けしています。それこそが「明日の夢馬券獲得」の糧となると考えています。
もちろん、会員の皆様も、回顧を読んで頂く中で競馬の引き出しをドンドン増やして頂きたい。間違いなく、今後の競馬ライフは充実したものになりますのでご活用ください！
勝負の明暗 はここだった！
【回顧】マイルチャンピオンシップ 2019 における勝負の明暗
| 着 | 枠 | 馬 | 馬 名 | 性齢 | 斤量 | 騎手 | タイム | 着差 | 通過順位 | 上3F | 人 | 単勝 | 体重 | ± | 調教師 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| １ | 3 | 5 | インディチャンプ | 牡4 | 57 | 池添謙一 | 1.33.0 | 04-05 | 33.9 | 3 | 6.4 | 472 | -4 | (栗)音無秀孝 | |
| ２ | 7 | 14 | ダノンプレミアム | 牡4 | 57 | 川田将雅 | 1.33.2 | 1 1/2 | 04-03 | 34.2 | 1 | 2.4 | 506 | -2 | (栗)中内田充 |
| ３ | B4 | 7 | ペルシアンナイト | 牡5 | 57 | マーフィ | 1.33.3 | クビ | 10-12 | 33.7 | 6 | 17.6 | 498 | +6 | *(栗)池江泰寿 |
| ４ | B2 | 3 | マイスタイル | 牡5 | 57 | 田中勝春 | 1.33.4 | 1/2 | 01-01 | 34.6 | 10 | 46.8 | 468 | +4 | (栗)昆貢 |
| ５ | 1 | 1 | ダノンキングリー | 牡3 | 56 | 横山典弘 | 1.33.4 | クビ | 06-07 | 34.1 | 2 | 3.9 | 452 | -2 | (美)萩原清 |
| ６ | 6 | 11 | カテドラル | 牡3 | 56 | 武豊 | 1.33.5 | 3/4 | 16-15 | 33.4 | 13 | 80.4 | 490 | +10 | (栗)池添学 |
| ７ | 5 | 9 | クリノガウディー | 牡3 | 56 | 藤岡佑介 | 1.33.6 | クビ | 06-05 | 34.4 | 12 | 68.4 | 488 | +4 | (栗)藤沢則雄 |
| ８ | 1 | 2 | グァンチャーレ | 牡7 | 57 | 松岡正海 | 1.33.8 | 1 1/4 | 03-03 | 34.8 | 11 | 65.5 | 474 | +2 | (栗)北出成人 |
| ９ | 2 | 4 | レッドオルガ | 牝5 | 55 | 岩田望来 | 1.33.8 | クビ | 10-10 | 34.2 | 15 | 152.3 | 452 | -2 | (栗)藤原英昭 |
| 10 | 8 | 15 | ダイアトニック | 牡4 | 57 | スミヨン | 1.33.8 | クビ | 13-12 | 34.0 | 4 | 9.3 | 472 | -4 | (栗)安田隆行 |
| 11 | 4 | 8 | プリモシーン | 牝4 | 55 | ビュイッ | 1.33.9 | 1/2 | 08-07 | 34.5 | 9 | 41.2 | 496 | -10 | (美)木村哲也 |
| 12 | 7 | 13 | タイムトリップ | 牡5 | 57 | 幸英明 | 1.34.1 | 1 | 17-16 | 33.8 | 17 | 432.7 | 504 | +6 | (美)菊川正達 |
| 13 | 3 | 6 | フィアーノロマーノ | 牡5 | 57 | 藤岡康太 | 1.34.1 | クビ | 02-02 | 35.2 | 14 | 119.8 | 552 | +8 | (栗)高野友和 |
| 14 | 6 | 12 | モズアスコット | 牡5 | 57 | 和田竜二 | 1.34.2 | クビ | 08-07 | 34.8 | 7 | 19.9 | 498 | 0 | (栗)矢作芳人 |
| 15 | B8 | 17 | レイエンダ | 牡4 | 57 | ルメール | 1.34.3 | 1/2 | 15-16 | 34.4 | 8 | 21.7 | 484 | -2 | (美)藤沢和雄 |
| 16 | B5 | 10 | アルアイン | 牡5 | 57 | ムーア | 1.34.9 | 3 1/2 | 10-10 | 35.4 | 5 | 15.5 | 526 | +10 | *(栗)池江泰寿 |
| 17 | 8 | 16 | エメラルファイト | 牡3 | 56 | 石川裕紀 | 1.35.0 | 3/4 | 13-14 | 35.2 | 16 | 267.5 | 450 | 0 | (美)相沢郁 |
終わってみれば
インディチャンプのマイラーとしての資質が他馬とは違った
ということだろう。
２着馬ダノンプレミアムに１馬身1/4という着差は、数字だけを見ても完勝。
だが、内容という意味ではそれ以上と断言できる！
そのあたりは、レース後の騎手のコメントから一目瞭然。
まずはインディチャンプの池添騎手。
短いフレーズの中で
余裕
という言葉を２度も使っている事実は見逃せない。「まだまだいける」という鞍上の手応えをハッキリと感じ取ることができる。
一方でダノンプレミアムの川田騎手
池添騎手とは対象的に
「出し切った」
という思いがハッキリと伝わってくる。
ジョッキーたちが認める勝ち馬の強さ
見ている側の私たち予想家、あるいは競馬ファンの方は、どうしても勝ち負けに色々と理由をつけてしまいたくなってしまうもの。
今回のレースに関しても、例えば
「乗り方ひとつ、展開ひとつで結果は違った可能性も」
などと考える人もいるかもしれない。
だが、実際にレースに乗った騎手たちは、インディチャンプの圧倒的な強さを認めている！
これが全てだろう。
長期政権の可能性も
これでインディチャンプは【安田記念】に続く「マイルＧ１春秋連覇」の偉業を達成！
強さばかりが目立つが、確実に好位を確保できる脚質から、大きく崩れる可能性が低く、馬券を買う側にとって、非常に頼もしい存在と言えるだろう。
順当にいけば、マイル路線で長期政権を築く可能性も！
これからのレースぶりに注目していきたい。
何度も申し上げてきた通り、、、
競馬は「２強」では決まらないのだ！！
インディチャンプが圧倒的な強さを見せた一方、レース前の段階から「２強」と言われてきたダノン軍団の２頭（馬連5.8倍の断然人気）は悔しい結果に。
ワンツーを決められなかったどころか、キングリーは掲示板確保がやっとだった。
だが、以前からキングスポーツのコラムやレース回顧をご覧くださっている方なら、まさかこの２頭の馬連を買うことはなかっただろう。
なぜなら、以前から繰り返し申し上げてきた通り
競馬は２強では決まらない
のだから。
例えば、先日行われた「天皇賞秋の狙い」においても、その点について触れた。
該当部分を抜粋、再掲してみたい。
競馬は２強では決まらない！
そもそも、競馬とは「２強（上位人気２頭）」で簡単に決まるものではない。
例えば！今年４月から、先週までの約半年間における重賞は69レース（障害含む）
そのうち上位人気２頭で決まったレースは何回あるだろう？
答えはたった４回！確率は5.7％！！
上位２頭で決まった重賞４Ｒ（今年４月からの重賞69Ｒが対象 ）
| 日付 | レース名 | 頭数 | 着順 | 人気 | 馬名S |
|---|---|---|---|---|---|
| 191006 | 毎日王冠G2 | 10 | １ | 1 | ダノンキングリー |
| 191006 | 毎日王冠G2 | 10 | ２ | 2 | アエロリット |
| 191005 | サウジアG3 | 9 | １ | 1 | サリオス |
| 191005 | サウジアG3 | 9 | ２ | 2 | クラヴァシュドール |
| 190922 | 神戸新聞G2 | 8 | １ | 1 | サートゥルナーリア |
| 190922 | 神戸新聞G2 | 8 | ２ | 2 | ヴェロックス |
| 190825 | キーンラG3 | 16 | １ | 1 | ダノンスマッシュ |
| 190825 | キーンラG3 | 16 | ２ | 2 | タワーオブロンドン |
もちろん、２頭で決まらなかったレースの中には、今回の【天皇賞秋】以上に「鉄板」と見られていた今年６月の【安田記念】も含まれている。
人気を集めれば集めるほど、ライバルたちのマークも厳しくなる。
そのマークを掻い潜って好走するためには、ライバルたちの二段上の能力が必要。
案の定【天皇賞秋】ではサートゥルナーリアが崩れたし、今回はダノンキングリーが苦戦した。
ということで、もしも私たちのコラムを初めてご覧になるという方がいらっしゃるなら
競馬は２強では決まらない
という点だけは、絶対に頭に入れておくことをオススメする。
キングリーの今後に期待
さて、２頭の今後について。
どういった路線を進むのかはわからないが、仮に２頭がマイル路線を進むとしたら
期待したいのはダノンキングリー
ということで、今回はダノンキングリーを「未来の主役」に指名したい。
ダノンプレミアムは、冒頭でご紹介した川田騎手のコメントからもわかる通り
「マイラーとしてはこのあたりまでかな」
と感じる。同じ年齢のインディチャンプに決定的な差をつけられた事実も辛い。
だが、キングリーはそうではない。
実はレース前に公開していた「マイルＣＳの狙い」において、キングリーの不安要素について以下のように記した。
やはり初めてとなる関西への遠征が気になる。
昨年のステルヴィオ＆一昨年のペルシアンナイトは共に３歳馬でこのレースを制したが、既に関西への遠征を経験済みだった。
古馬相手の大一番を前に初めての経験というのは、馬にとっては楽ではないはず。
もちろん、いざやってみたらアッサリ克服という場面もあるかもしれないが、どうか。
ちなみに、半ば強引なデータにはなるかもしれないが、お伝えしておく。
ひとつ上の兄ミッキーマインドは関西馬だが、これまでの18戦中、唯一の関東出走（東京）で12着に惨敗した。
遠征が向かない血統だという可能性も捨てきれない。
結果、私たちの見方はバッチリ正解だった。
そのあたりは、レース後に横山典弘騎手が
と語った事実が証明する。
プレミアムと違い、コチラは出し切ったとは言えない！
しかも経験はこれからどんどん積むことができる！
【毎日王冠】圧勝の潜在能力に、経験が加われば、、、
ということで、これからの進化に期待したい。
レースを見逃した方はコチラから
【みんなのKEIBA 次回11月24日(日)午後2時40分】
秋のマイル王決定戦「マイルCS・GⅠ」を制したのは3番人気⑤インディチャンプ
史上7頭目となる春秋マイルGⅠ連覇で
令和のマイルチャンピオンに輝きました！
2着は1番人気⑭ダノンプレミアム、3着は⑦ペルシアンナイト
3連単は1万6580円の払い戻し pic.twitter.com/R4GbxPOuA6— フジテレビ競馬 (@fujitvkeiba) November 17, 2019
【マイルチャンピオンシップ 2019】のレース後の関係者のコメント
～レース後のコメント～
１着 インディチャンプ（池添謙一騎手）
「強かったです。急遽の乗り替わりでしたが、依頼されたからには結果を出さないといけないと思っていました。状態はすごく良かったですし、人気の２頭は強い馬ですが絶対に勝つという気持ちでした。ゲートは不安定だと聞いていましたが、しっかり出てくれていました。いいポジションを取れました。ダノンプレミアムを見ながら進められればいいと思いました。手応えには余裕があり、追い出しを待つ余裕もありました。一度叩いてすごく良くなっていると感じました。（マイルＣＳ歴代トップの４勝は）いい馬に乗せてもらっています。今日はインディチャンプが頑張ってくれました。今日勝てたことでマイルのチャンピオンと言っていいと思います」
２着 ダノンプレミアム（川田将雅騎手）
「予定していた競馬ができていい内容で走っていました。勝つという結果だけが出なかったことは申し訳ないと思っています」
３着 ペルシアンナイト（Ｏ．マーフィー騎手）
「ゲートを出てリズムよく走れました。３～４コーナーでは狭いところがありましたが大丈夫でした。この馬本来のいい脚を使ってくれました。勝ち馬の後ろにつけていましたが、差し切れませんでした。それでも一生懸命走ってくれました」
４着 マイスタイル（田中勝春騎手）
「思った通りのいい感じのレースができました。もう少し併せ馬の形になれば良かったのですが……。残念です」
５着 ダノンキングリー（横山典弘騎手）
「思い描いていたことはできました。あと、ラストもうワンパンチ来るかと思ったのですが、直線に向いた時には弾けるところがなかったですね。初めての遠征、京都ということで、すごく若い馬です。いい馬なので、あとは経験だと思います」
６着 カテドラル（武豊騎手）
「ゲートを出てくれましたし、道中も折り合いがついていました。いい脚を使ってくれましたが、ゴール前の不利が痛かったです」
１０着 ダイアトニック（Ｃ．スミヨン騎手）
「内枠が欲しかったですが外枠になりました。今の京都は外差しが多いので、外へ出すか内を突くかの２つのプランを考えていました。前回より伸びなかったのは距離なのか、疲れていたからなのか、脚をためられなかったからでしょうか……。止まっていないことを考えると距離は大丈夫だと思います」
１１着 プリモシーン（Ｗ．ビュイック騎手）
「勝ち馬を目の前に見て理想的なレース。ただ、４コーナーはゴチャついて馬の気難しい面が出ました。それまでうまく運べただけに残念です」
１３着 フィアーノロマーノ（藤岡康太騎手）
「しっかりとスタートを決めて、いい位置を取ろうと出していきました。番手で折り合えましたし、４コーナーではグッと来るものがありました。しかし、直線に向いて馬群に飲み込まれる形になってしまいました」
１５着 レイエンダ（Ｃ．ルメール騎手）
「一番外の枠で、スローペースでしたし、直線に入って前まで１５馬身くらい後ろになったので無理でした。馬のコンディションは良かったです」
１６着 アルアイン（Ｒ．ムーア騎手）
「スタートがもう少しで、道中の行き脚もつきませんでした。４コーナーでぶつけられて勢いはなくなったものの、１６００ｍは忙しいですね」
（via ラジオNIKKEI ）
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